1.西村センセイの車の歴史(こちら)
2.日産プリメーラ(P11)に決定するまで(こちら)
3.日産プリメーラ(P11)の感想(こちら)
4.どのような車が欲しいのか(こちら)
西村センセイは現在、右の写真の日産プリメーラ(P11型)に乗っています。
センセイにとってこの車は2台目です。
学生時代が普通の人の倍以上と長かったし、最初に就職した大学(三鷹の国際基督教大学)は東京にあったので自家用車はいらなかったし、そして何よりもお金がなかったので、ずっと車は持たなかったのです。
で、1991年に新潟の前任校(敬和学園大学)に就職したのですが、新潟で生活するためには、最低でも一家に1台は必要です。(ちなみに西村センセイのカミさんは運転できず、免許も持っていない。)
この時、義父が乗っていたファミリア(1,500cc)をくれたので、その後6年間これに乗っていました。
このファミリアは良く走りました。
でもメーカーさんには申し訳ないのですが、マツダの車はやはり安い作りで、最後になると、マフラーは脱落するわ、下部外装に大きな錆穴が発生──当時は新潟市内に住んでいたのですが、海から近いので錆びやすい──するわ、そしてついには、エンジンがあやしくなるわ......というわけで、初めて車を買い換えることになったのです。
西村センセイ、正直なところ、買い換えの時期まではあまり車に興味はありませんでした。新潟は雪が降るので、「雪に強い」とされる前輪駆動(FF)なら何でもいいやと思っていた程度です。
でも、買い換えを意識するようになってから、街中で自然と車に目がいくようになりました。ちょうど奥さんが妊娠すると、夫婦で妊婦さんの多さに気がつくようなものです(学生さんにはわからないかな)。
で、毎日、大学までの35Km、新新バイパスを運転していて、気になる車が出てきました。
それが日産の初代プリメーラ(P10型)(右の写真:日産のカタログより)です。以下は個人的な趣味の問題ですが、初代のプリメーラはとてもスマートで、特に後ろ姿に惹かれるものがありました。
前面は何だかドイツのBMWを意識したようなデザインだなぁーと思いました──後で、実際にそうだったことが判明──が、悪い感じは持ちません。プリメーラはFF駆動だし、いつか買い換える時は......と密かに思っていたら、日産プリンスを退職したばかりの人が職員として大学に入ってきて、で、たちまちプリメーラを購入することに決定!!
安直な決定ではありましたが、まぁ、結果良ければそれで良し。
恥ずかしい話ですが、カタログをもらって初めて、前年にプリメーラが初代モデルからモデルチェンジしていることに気づきました(その程度の知識しかなかったのです)。
カタログではそんなに違いはわからなかったのですが、販売店で実物を見ると、これがかなり違う。
初代のあのスマートさは薄れて、何だかモッコリしています。
その分車内は広く、天井も高いのはわかるのですが......。初代の、あのBMW似のスマートさが好きだった西村センセイ、ここでちょっと挫折してしまったのでした。本当は2,000ccのものが欲しかったのですが、西村センセイ、ちょうどその時に柏崎の自宅を新築したので予算がなく、1,800ccのものにしました。
この当時はオートマチック車がかなり勢力を伸ばしてきていましたが、それでも全車種マニュアル/オートマチックの選択ができたので慣れ親しんだマニュアル車にしました(その方が安かったし)。オプションは、出たばかりのMDプレーヤーをつけた程度ですが、日産プリンスからの人の仲介で購入したので、諸費用込でちょうど200万円、20万円ほど値引きしてもらいました。
良く知りませんが、国産車だとこれくらいは普通に引いてもらえるようです(駄々をこねたりしたわけではありません)。
前のファミリアはセンセイにとって最初の車で、乗り心地などを他の車と比較する機会もありませんでした。1,500ccだったので、力不足だなぁーなどと感じていた程度です。
けれどプリメーラに買い換えると、体で覚えたファミリアと比較するようになります。車の違い、特に乗り心地の違いを意識するようになったのはこの時からです。
プリメーラの良さは、足回りの堅さです。初代(P10)より幾分柔らかくなっているのですが、他の国産車と比べると足回りがとてもしっかりしています。
プリメーラはそもそも、欧州への輸出用の車です。
ヨーロッパを旅行した人が「日本車はプリメーラとトヨタのアベンシスしか見なかったよ」と言いますが、それもそのはず、両方ともイギリスの工場で現在も生産されているのですから。
プリメーラはかつて一部が逆輸入されたこともありますし、アベンシスについても、昨年から日本国内での販売が開始されました。どうやらトヨタは本気で売る気はないみたいですけど。この初代プリメーラ、日本にはなかったタイプの車で、大ヒットしました。
ヨーロッパは日本のアスファルト道路と違い石畳もたくさん残っています。また高速道路は無料(ないしはわずかな料金)なので、高速で長距離を移動することもしばしばです。
で、このような条件下では、日本の車は柔らかすぎて乗り心地が悪いのです。多くの方は柔らかい足回りの車──トヨタなど──を好まれます。
それはそれで好みの問題でもあるのですが、長距離を走行すると、柔らかい車ではひどく疲れてしまいます。ちょうど柔らかすぎるベッドと同じで、長時間の運転には向かないのです(短時間の運転なら問題はない)。
逆に日本では、プリメーラは堅すぎます。特に初代(P10)はそうでした。
2代目(P11)は、初代よりもずいぶん足回りが柔らかくなってしまいました。クッションなんかは、とても柔らかいです。それでも車全体としては、他の国産車に比べるとずっと堅いんですけどね。
予算の都合で1,800ccにしましたが、車体の重量とのバランスを考えれば、やはり2,000ccにすべきでした。坂道や発進時は非力さを痛感します。だって、軽自動車に追い抜かれてしまうんですから。
ファミリアの時は、80Km/hくらいを越えると安定性がなくなってきます。センセイのプリメーラの場合、100Km/hくらいまでは余裕を持って運転できるのですが、それを越えるとちょっと......という感じになります。
センセイはそんなにスピードを出す方ではありませんが、長距離の移動を考えると、買い換え車には高速安定性が求められます。マニュアル・ミッションだということもあって、燃費はとても良く、レギュラーで13.5Km/lくらいが平均でした。場合によっては15Km以上も走りました。本当にすごいですね。経済的にも大変助かりました。
FF車なので、エンジン関係もハンドル関係も全て前方に集中しています。そのため重量配分が前半に集中しており、ハンドルはやや重め。
前輪のブレーキで止まるので、凍結時などは後輪のやや浮いた状態になってブレーキが利きません。凍結時、状況によっては車の後ろを振ることもありました。今から考えると最小回転半径がやや大きく、スーパーの駐車場などではちょっと手こずることもありましたが、それほどの問題でもありませんでした。
故障も少なく、9年目の現在までに、サイドミラーが収納しにくくなったことくらいです。
ただしさすがに20万Kmに近づくと、何だか、今まで絶対しなかったようなガタガタという音を立てるようになりました。
車を買ったのは当時住んでいた新潟市内の営業所だったのですが、そこの対応も、その後引っ越した柏崎営業所の対応も全く問題なく、好印象を持っています。
もちろんこの間、いろいろな事故を起こして修理したり、あるいは日常の点検もあって、お店の方はそれで利益を上げた──車の販売では利益はほとんどないか、赤字なのです──のでしょうが、それはお互い様ですから、不満は全くありません。
つまり、ユーザー(=センセイ)と販売店がお互いに良い立場でおつきあいできた、というわけです。車を買い換える、特に、他の販売店から買うとなると、販売店とのこれまでのような良い関係を築くことができるかも大きなポイントとなります。購入の際の、販売店の対応が厳しくチェックされます。
結局、デザインや足回りは先代(P10)の方が良かったけれど、全体としてはセンセイにちょうど似合った良い車だったと思います。満足しています。
だからこそ、この後継を決めるのが、とても難しい作業となったのでした。
プリメーラの感想からほぼそのまま引き出される結論なのですが、買い換える車は以下の諸点を満足させる必要があります。
(1)普通のセダンであること
これはまったく好みの問題ですが、センセイは普通のセダンを好みます。
世の中は世をあげてのミニバンブーム。
車を買い換える段になって気づいたのですが、実は、普通のセダンって、現在とても少ないのです。
プリメーラの経験から、今回は2,000cc程度──こだわっているわけではない──を考えているのですが、このカローラより一つ上のクラスは、国産車に関しては全く不毛だということに気づきました。本当に、適当な車がない!!
(2)しっかりした足回りと乗り心地
これもプリメーラの経験から、足回りがしっかりした車であることが条件です。その代わり、乗り心地は「堅い」と感じるかもしれませんが、長距離走行のためには問題ではありません。
(3)長時間の高速走行に耐えること
上記(2)とも深く関連しますが、長時間の高速走行に耐える必要があります。
もちろん、どんな車もアクセルを踏めばスピードは出ます。
でもその車には「ふさわしい速さ」というものがあるようで、センセイの場合、ファミリアはその上限が80Km/h、プリメーラだと100Km/hちょっとだったというわけです。
ドイツに行った時、タクシーを利用したことがあります。乗ってみたら、あら、メルセデス・ベンツ。
ドイツは右側走行ですから、その助手席に乗ると、ちょうど日本で車を運転しているのと同じ状況になります。
最初は何も感じなかったのですが、ドイツ自慢のアウトバーン(制限速度のない高速道路)に入ったとたんに、日本車との違いをまざまざと見せつけられてしまいました。
何てったって、130〜150Km/hくらい出ているはずなのに、車がアウトバーンにピタッと張り付いて、無音の中、景色だけが後ろに流れていくのです!!
信じてもらえないかもしれませんが、それほど高速安定性が良いのです。ベンツを買うかどうか──買えるのなら買っても良い──はともかく、高速での安定性が重要な条件となります。
この点、ヨーロッパからの輸入車は有利になります。
(4)安全な車であること
西村センセイは普通のドライバーで、運転がとりわけ上手だというわけではありません。むしろ歳をとってきたので、だんだんと下手になっていくと思います。
けれど家庭も仕事もありますから、安全が最優先。できるだけ安全な車であることが条件です。申し訳ないのですが、もう小さな車に乗る気はありません。
(5)雪道に強いこと
新潟も金沢も冬季の降雪を考える必要があります。実際には、このごろは冬は金沢との移動に車を使わないようにしているのですが、それでも運転する機会はありますからね。
この点、雪道に強いとされているFF車や4輪駆動車は有利となります。
(6)できればマニュアル・ミッションであること
センセイは古い人間なのでしょう。今だにマニュアル・ミッションの車を好みます。
センセイは、マニュアルの「自分で運転している」という、あの感覚が好きなのです。
オートマチックに乗せてもらっている時の、自分の意志とは関係ないところでギヤが切り替わる、あの感じがイヤなのです。同じ速度を出すにしても、ギヤを落として高速回転させる(加速・減速が早くできる)人もいれば、センセイのように低回転を好む人もいます。
最近のオートマチック車の中には、マニュアルでギヤを切り替えることができるものもあるのですが、こちらは実際に乗ってみて試してみたいと思います。
そしてマニュアル・ミッションにこだわるもう一つの理由。
実は西村センセイ、オートマチック車を運転したことがないのです。
車をぶつけた時に、いわゆる代車でオートマを借りた時があるのですが、とても運転できそうになかったので諦めてしまいました。でも世の中の大勢はオートマ車。
こうなるとオートマチックも考える必要があります。
というのは、オートマしか手に入らないかもしれないし、それに小5の娘があと7年もすると運転し始めるので、その時のことも考える必要があります(今度買う車を運転することになる)。さて、どうしよう......。
(7)価格について
実は西村センセイ、ホントは先に楽しむだけ楽しんでからお金を払うという借金(ローン)が大好きです。センセイの性格を表していますねぇー。
でもセンセイのカミさんは借金が大嫌い。必ず貯金してから物を買います。
さすがに家を新築した時には少しローンを組みましたが、坪単価55万円(!!)という最高級住宅にもかかわらず、もうすべて払い終わっています!! (学生さんにはわからないかもしれませんが、これはすごいことなのです。)
家庭内の力関係はセンセイ<カミさんですから、家庭円満のためにはローンなしで購入する必要があります。
というわけで、数年前から自家用車購入のために毎月定額貯金をしています。プリメーラが200万円でしたから、想定していた当初予算は1.5倍の300万円(販売店には内緒です)。
国産車なら、それなりの車が買える金額です。
(8)国産車・輸入車を問わないこと
新潟は輸入車の比率が低く、そのため今までは手の届かない存在だと思っていたのですが、金沢ではたくさん普通に走っています。
石を投げればフォルクス・ワーゲンに当たるし、BMWも多い。その他フィアットとかローバー、あるいは良くわからない車も多い。それに金沢に来てから、輸入車に乗せてもらう機会が増えたのですが、その度ごとに、国産車にはない輸入車の良さを認識させられました。
もちろん国産車にも良い物があるでしょうし、それにサービス網にはかなりの違いがあります。輸入車に故障が多いという話も聞きます(ディーラーさんも認めていました)。
というわけで今回は、国産車/輸入車を差別せずに、是々非々で考えることにします。
(9)販売店について
アフターサービスを考えると、販売店の対応も重要な判断材料です。
前述したように、センセイがプリメーラを購入した日産プリンス新潟販売には不満はありません。もちろんいろんなことには気づきますが、全体としては満足しています。
購入する時は、どのお店もご機嫌をとってくれます。数百万円の売り上げですからね。
でも販売店の対応の端々に、隠された問題を見てしまうこともあります。
そのお店が信用できるかどうか、技術力はあるのか、売るだけで後はぞんざいな対応にならないか、きびしくチェックする必要があります。
......というわけで、いよいよ販売店に候補を見に、そして乗りに行きましょう!! 続きはこちらへ!! 果たしてその結末は?!
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