2000年11月9日更新
今日は科学の歴史、すなわち科学史を「もの」と「こころ」の関係という観点から考えてみました。
最初に「科学史」という学問をひとまず説明し、高校での理科や歴史(地歴)のイメージとはずいぶん違うということをお話ししました。
しかしこのような説明のしかたでは、初学者の皆さんにはなかなかわかってもらえにくいと考えて、(1)「もの」と「こころ」がひとまずは別ものであること、(2)これまでの歴史は「もの」の役割を軽視する傾向があったこと、(3)「もの」−−例として望遠鏡を取り上げました−−が「こころ」(人々の意識、世界観)を変えてしまうこともあること、(4)「もの」と「こころ」という観点から学問・科学の歴史を考えてみること、特にその中でキリスト教が大きな役目を果たしたことをごく簡単に説明しました。
最後に、(5)「見える!!」ないしは「わかった!!」という時の「三通りの説明」を通じて、ひとまず区別した「もの」と「こころ」の関係が、もっと複雑な−−語感が悪ければ「しなやかな」−−関係にあることを示唆しました。(本当はもっとちゃんと説明したいのですが、相当の時間がかかりますので。)
感想以下の内容は、皆さんの感想をできるだけ忠実に再現しています。[ ]内は西村からのコメントです。
いつもの授業と違う感じでよかった。望遠鏡を見れてよかった。
科学史のほうから文明論を学んでみて難しい考え方だと思ったけれど、望遠鏡とかで何か見てみたりして楽しい授業でした。
今まで自分が何かものを見ているのがあたり前だと思っていたけど、授業を受けていろいろ分かった。
遡及主義的な考え方と複数主義的な考え方の違いがイマイチ理解できなかった。 [当方の「科学史」を受講してください]
ドラえもんの話が出てきたり、望遠鏡をのぞいたりして、最後までたいくつしないおもしろい授業だった。
科学史みたいな講義だった。「もの」とは、世界を変えるものだそうがあてはまると思う。いろんな「もの」がでてきて、どんどん「もの」が発展していくことによって人の心も変わってくると思う。発展していくことによって、世界観もじょじょに新しく変わっていき新しい世界が見えてくると思う。またガリレオは、ひとばんで、望遠鏡をつくってしまうから、やはりすごい。
おもしろい。全員に望遠鏡を見せるとは度肝を抜かれた。
物と心がしなやかな関係っていうのがよくわかりません。マジックとかは物と心の関係はどうなのだろうか? 西村先生の授業はとてもわかりやすく、実際、ためしてみたりしてよい授業でした。 [シンポジウムの時に少し補足したいと思います]
また望遠鏡がのぞけてよかった。ところ天がこれほどウケるとは・・・・・・(笑)
・あたり前だと思っていたが(無意識に)、「物と心は別物」ということを定義されたのは少しショックだった。
・「しなやか」という言葉が抽象的でよくわからなかった。 [シンポジウムの時に少し補足したいと思います]今日は昔と同じ造りの望遠鏡を見たら、小さくて見えにくかったけど、看板の文字がはっきり見えたので、ビックリした。本当にスゴイと思った。後は、キリスト教と科学は、昔は、キリスト教の下で科学が行われていたなんて初めて知った。今まで宗教と科学は全然違うものだと思っていた。しかし現代人は科学を信じるので、科学も一種の宗教みたいなものだと思う。 [よいセンスをお持ちだと思います。今回は大雑把な話しかできませんでしたので「科学史」、「科学思想史」でちゃんと時間をかけて考えましょう]
科学というのは、私達が高校で学んだ化学[科学?]とはちがい、歴史、文明、宗教など、理数系なものとはほど遠いものだと思っていたが、実は科学というのはキリスト教の中で育ち、成長していったものだということがわかった。現在、科学とキリスト教というものはかけはなれているものだとされているが、昔の事を考えていると、キリスト教というものは、様々なものを生みだし成長させていったのではないか。
西村先生へ 年末の飲み会には○○○○[人名]共々誘って下さい。授業たのしかったデス。 [こちらもよいセンスがあると思います]おもしろい。ドラえもんのたとえがサイコーでわかりやすかった。
興味をそそられる講義でした。ドラエモン[原文のママ]の話は面白かったです。比較の重要性を理解できた。主・客観論として赤いマジックの話はよかったです。認識について考えさせられた。 [難しい言葉をご存じなんですね]
望遠鏡の中で白い車、白い屋根、あと赤い花をはっきり見えました。そんな遠い所、こんなはっきり見えて、びっくりしました。すごいと思います。久しぶりに望遠鏡をのぞきました。黒板の字もキレイでノートとりやすかったです。先生が最初にしたカセットテープに気(?)を送った行動が忘れられません。 [実は、顰蹙を買うのではないかと心配でした]
望遠鏡みたり実技があったのでたのしく講義が受けられました。先生の話もわかりやすかったし、内容にも興味が持てました。今度の講義はいつですか?
今日の授業はぼうえんきょうでとおくを見て不思議な感じだった。心理学のような文明史・文明論とはかけはなれたような気がした。科学のことについてよくわかった気がしました。山田先生はどこへ行ったのだろう。文明史・文明論らしい授業がしたい。前回もキリスト教学みたいな感じだったし、授業はたのしいが、文明史文明論的なことがやりたかった。
まだ1回目の授業だったので、まだよく分かりませんが、楽しい授業になればいいと思います。
望遠鏡をみたとき空が見えた。 [科学史に引き続きの空振りだったわけですね]
発想がユニークでした。ただ、楽しいだけでなく、わかりやすかった。小道具が出てきたりして、びっくり。あれが噂のところ天・・・・? と思った。思っていたよりよく見えたので感動した。
・皆を笑わそうと思ってやっていたみたいだが、ウケがいまいちだった。 [仰る通りでしたね......アハハ]
・今までの授業の中ではまぁまぁ良かったのでは。初めて受けましたけど、けっこうおもしろかったです。元理系だったので、授業に入りやすかったです。要望があるとすれば、もう少しはっきりしゃべった方が良いと思います。 [ありがとうございます。気をつけます]
西村先生の授業を始めて[原文のママ]うけてやりやすかったし、おもしろかったです。
ドラエモン[原文のママ]の話など、私たちが興味をもつのを言ってくれるとおもしろく授業がうけられるのでよかった。
今日は変わった授業でおもしろかった。心とものは別物という言葉に考えさせられた。
科学の歴史は、文明社会において、それなしでは今の現代はありえないほど、重要なものだと思う。そして、科学とキリスト教の関係もまた、深いことがプリントから知ることができた。「もの」は時に世界、宇宙を大きく変える。「もの」と「こころ」はもっとしなやかとは具体的にもう少しわかりやすく説明してほしかったと思う。私が聞いていないだけ?かもしれませんけど。でも、見える!! 分かった!! の説明がとても興味深く、おもしろかった。 [シンポジウムの時に少し補足したいと思います]
ドラエもん[原文のママ]を授業の中で使うとは、わかりやすくてよかった。
科学史はおもしろい。実際に動いて体験して初めてわかることってたくさんあるし、そっちの方が忘れにくい。こんな授業もっとしてほしい。 ※ドラえもんのほんやくこんにゃくは最近おみそ味ばっかりです。他のはないのかなぁー。 [翻訳コンニャクの話、そうなんですか?「最近」というのはTVのことですか?]
ノート式のプリントだったのでとてもわかりやすかった。あと話がとてもおもしろかったです。次回もノート式のプリントにしてほしいです。
3限目なのにねむくならない〜。目の見える人に赤はなぜ赤なのか説明するのと、目の見えない人に説明するのとどっちが難しいのか? [哲学で目覚めた/哲学に目覚めたわけですね]
科学はけっこう興味がわいてくるものだと感じた。はじめ、西村先生は本当にテープ[の箱]を動かしてしまうのかと思った。不可能だと頭で思っていても、それはなぜ不可能であるのかを問われると、口を開けなくなってしまう。証明する事は本当にむずかしいことであるし、口頭で説明もしづらい。要するに、行動しない限りテープを動かす事は不可能という事であると思うのだが、そう行き着くまでに1時間半かかった様なきがする。
[基礎ゼミが西村ゼミだったのですが]西村先生の授業、はじめて受けました。説明してるよーと、少し感動でした。 [貴女の素直さがとてもよく出ていると思います]ガリレオ式望遠鏡は視野がせまいのに天体観測なんて本当にできたのかなと見てみてそう思いました。 [たいへんよい点に気づかれましたね。まったくその通りなのです。実は月を見ると一度に全部を見ることができません。ですから相当たいへんだったはずなのです。詳しくは「科学史」で]
ガリレオ・ガリレイという人の偉大さ、大きさ(おなじだけど)そんなものを感じることができました。(たった1時間30分ですけど)。一晩で一本の望遠鏡を作るとはなんとスゴイと思いました。それに真似て西村先生も一晩で作るなんてスゴイと思いました。 [ありがとうございます]
初めて受けてみておもしろかったです。
おもしろい授業だった。話もわかりやすくてよかったです。
いままでわからなかった事がこの授業で、仕組みなどがとても理解できた。分かりやすく、とてもすんなり理解できた。でも、少し早口だったような気がする。 [よく指摘されるのですが、少し焦ってました]
ものと心というすごくシュールな話題でわかりにくかったです。でも、もので人間が変わっていくというのはなっとくしました。たしかに、産業革命以降、人間は、変化というか進化をしてきたと思います。電話もポッケの大きさになるとは思わなかっただろうし、コンピューターで世界と会話できるとは思わなかったと思います。これからも人間はものと一緒に暮らしますが、一体どうなっていくんでしょうか?
光はすばらしい。新しい世界が広がった。僕もドラえもんは好きです。
とちゅうでやめてしまったが、赤いマジックをなぜ赤いか説明できるか? というのが興味深かった。その後のろうそくのお話を聞いて「赤いマジック」の証明ができたら、何か新しい世界が広がりそうで楽しそうだ。物と心の関係を学ぶ西洋哲学(でしたっけ?)をもう少し深く学びたいと思った。
授業全体を通して、今までの文明史・文明論よりも楽しかった。次の授業も楽しみだ。 [哲学って面白いですよ]顕微鏡[ではなく「望遠鏡」ですが......]を見て、あんなにはっきりと見えると思っていなかったのでびっくりした。それと「もの」と「こころ」の関係というのを今市つかめなかったが、はっきりと別であるというのはわかったと思う。
先生がはじめにおっしゃったような理由[時間割の都合]で今年は科学史をとらなかったが、来年はとりたいと思う。刺激のある授業が受けられよかった。 [ぜひぜひ大歓迎です]
先生の授業は図を使って解りやすく説明してもらったので理解がしやすかった。科学と歴史、どちらも興味があるので、楽しそうだ。いい授業でした。
楽しくあきない授業でした。遠くを見る機械(?)でトラックが見えました。
科学と聞いて、「えっ」と思った。でも、思っていたイメージのものとは、まったく違っていて、楽しかった。次から機会があったらとってみたいなと思った。
今日も”ところ天の望遠鏡”を見れるとは思いませんでした。私は今だに先生のホームページを見たことがありません。今日こそ見たい!! あ〜でも学園祭が終わるまでムリかも〜!! [なぜ学園祭〜なのでしょう?]
ドラエもん[原文のママ]のはなしがもっとききたかったです。また聞かせて下さい。
西村先生はいつも授業から外れた話をまじえて授業をしてくれるのでおもしろいです。これからも聞いててあきない授業をして下さい。
心はまず物理的な何かが生まれなければ生まれないものなのかもしれないと思いました。興味のわく講義でした。
「もの」と「こころ」の関係という所で、いろいろな見方や視線があって奥深いと思った。物の見方も角度を変えればいろいろあると思った。 [よいセンスをお持ちだと思います。大切にしましょう]
口調が早い[正しくは「速い」]。だけれども楽しくてあっという間に授業が終わった気がする。
最後のローソクの話はわかりやすかった。ひかく的すべてわかりやすい説明でよかった。
望遠鏡を覗いてみたら、はじめ一瞬何の景色なのかわからなかった。よく見てみたら、トラックのクレーンらしきものが見えた。しかしそのトラックはどこにあるものなのかはよく分からなかった。
先生がつくった望遠鏡から、本当に景色がみえたのですごいと思った。なんかいつもの授業とちがっておもしろかったです。
物と心はしなやかな関係にあるとゆうことについてとても勉強になりました。今まで自分が思っていたこととちがうことだとわかりました。あとドラえもんの話がおもしろかったです。(NT)
物と心はしなやかな関係になっているとゆうことを知りました。とてもわかりやすい説明でよく理解できました。(NY:NTさんの代答)
望遠鏡は思ったよりも視界がせまいことに驚いた。ところでガリレオはあの望遠鏡で地動説を証明したんですか? [それまでの天動説を否定しましたが、地動説の証明にはなりません。詳しくは「科学史」で]
簡単な様だけど私にとっては何だか難解な話だった。ああムツカシイ。あと先生はまばたきが凄いですね。高校の時の友達にも居ました。まばたき凄い奴。 [初めての授業だったので、とても緊張していたのです]