2000年11月1日更新
今日はまず最初に先週の復習(ラテン世界の様子)をお話しましたが、その際、(1)同じ場所でも時代によって所属する文化圏が変わることがことと、それによって文化交流が起こることをお話しました。また(2)フィロポノスの運動についての考え方に関連して、ガリレオが行ったとされる「ピサの斜塔の実験」のビデオをお見せしました。
続いてアラビアでの科学に入り、科学を担った人達の特徴、科学をシリア経由で受け入れた様子、理解のあるカリフが「知恵の館」という研究施設を作ったこと、アラビア科学の特徴、特にラテン世界との比較(実践的な学問の重視、古来の学問と外来の学問との調和)等をお話ししました。
最後にこの背後には「物」と「心」の問題があることをお話ししました。来週はアラビア世界の錬金術などを考えてみたいと思います。
[「これは漆(うるし)」と言って液体を右手に塗り、「これはただの水」と言って液体を左手に塗ると右手がかぶれることがあります。実は左手の液体こそが漆なのですが......。この他にも「よく効く薬」と言って小麦粉を飲ませるだけで病気が治ることもあります。漆や薬(=物)と人間(=心)の関係についてどう思いますか?]
※ このお話は事実です。例えば池見酉次郎『心療内科』(中公文庫)をお読みください。
今日の物と心の話はおもしろかった。私は以前どこかで車の酔い止めの薬は、本当は何でもいいと聞いたことがある。たとえ、それが酔い止めの薬でなくとも、飲んだ本人がその薬を酔い止めの薬と思っていれば酔わないと聞いたことがある。何においても、意識の問題なのかも。
うるしの実験の話をきいて、なるほど!と思った。私は海老アレルギーで(と私自身が思っているのだが)、それを食べると口がかゆくなってしまう。でも、もし自分がそれは海老ではないときかされて食べたらどうなるのだろうか?と興味をそそられた。でもそれは私にとって邪道な実験なのでやろうとは思わない。
うるしの話にはとても感動した。おもい込むか込まないかによって結果がかわってくる。
物と心の話は、実際に自分も経験したことがあるので、かなり納得できた。
うるしの話を聞くと、人間の感覚はすごいのかどうかよくわからない。思いこみだけで、体の反応が変わるものなのか。
うるしの実験の話を聞いて、神経までも支配してしまう人間の思い込みはすごいと思った。洗脳、恐るべし。けがをしたとき、かんぶをさすってるとなおるように物と心は関係があると思う。
嗚呼、なるほどなあ、と思った。
物と心の話を聞いて、人間はおもしろいと思った。おもいこみの力は本当にあるのだと思った。先生の顔の[描いてある]紙が落ちていたら、たぶんふまないと思う。
いくら物であれ、自分の好きなものが印刷されていると、踏むことはできない。物と心はつながっていないと思っていたが、先生の話をきいて、本当はつながっているのではないかと思った。
先生の例の話になりますが、写真は踏めません。でももし自分が「踏み絵」の時代に生きていて踏まなければ死ぬかもしれないという状態になった場合はわかりません。
人の顔[が描いてある]紙は、できれば踏みたくない。踏まなきゃ殺されるとかだったら、絶対踏むけど。
紙に信頼している人の顔が[描いて]あるとやっぱり踏めないものですよ。ただの文[章]とかならまだ踏めますが・・・・。踏み絵(かくれキリシタンを探す時に使うもの)の意味がよーくわかります。
「しあわせは、いつも自分の心が決める」という言葉を聞いたことがありますが、それと似ていて、先ほどの先生の顔の絵を踏めるか?と言っていましたが、自分がその物・その人に対してどう思っているかで扱い方や重要度が決まってくると私は思いました。つまり、自分のこことを主に考えていくということでしょうか。いわゆる自己暗示。全然熱くないものに「これは熱いもの」という暗示がかかった人が触ると、本当に火傷を負うというものですね。
人間の精神は肉体に影響をあたえるのは確かだと思う。(たしか、催眠術だったと思うが、鉛筆を熱した鉄棒だと思わされてふれさせ[られ]て、実際にやけどしたという話を聞いたことがある。)
自分が何も知らないことを他人にはっきり言い切られてしまうとそれを信じ切ってしまう。全く違うことを言われたとしても、自分が知らなければそれすらわからない。思い込みはこわい。物と心は、やっぱりとても深くつながっているとおもう。「病は気から」とか「食わず嫌い」(?)とか、気持ちがフィシカルな部分に影響を及ぼすことは多いと思うし、自分や、自分のまわりにもある。
「病は気から」というように、心から病を治したいとの気持ちがなければ、病(病気)は治らないと思う、病をものとして、そう考えると、心は見えないところでつながっているというか、無関係ではないと思う。
たとえば食べ物でもいうことができると思う。[食べ物を]見た時に、色彩があざやかで美味しそうに見えれば、実際、味わった時に美味しく感じるし、見た目が悪いと、食べてもまずいように感じてくるから。
物と心にはつながりがあり、どちらも放ってはおけないもの、見捨てられないものである。
病は気から、良薬口ににがし。
物には心がある[......そこまで言い切っているわけではありませんよ]と聞くと、何を言ってるんだとまわりから言われるかもしれないが、そういう考えは、とてもすばらしいと思う。だから、物を大切にするという人がいても全然おかしくはないと私は思う。
ものとこころは、先生のうるしの話のようにきりはなせないものだと改めて考えさせられた。そして私が今まで習ってきた高校までの知識に何の疑問も持たずにきたことに、あれ、今までは何だったのだろう?とハッとさせられた。西ヨーロッパ[=古典ギリシア・ローマ]をうけ入れたアラビア世界の科学を学ぶことによって、もう一度改めて学びたい。
[錬金術で]精神のすんだ(?)人だけ金が見えるというのは、「裸の王様」の正直者だけ福が見えるというのに似ていると思います。
うるしの実験は事実なのでしょうか。うるしを塗らない反対側の手がかぶれたとしても医学的(心理学?)に説明できるのでは。 [全てのケースがそうなるわけではありませんが、今日のお話は事実です。たとえば池見酉次郎『心療内科』(中公文庫)をお読みください]物と心の問題は、色々な科学の角度から実験・観察することができる。うるしの問題は、少し難しかったが、化学反応としては、どちらも同じようにかぶれると思う。
物と心の話を聞いて、うるしとどう関係を持っているかが疑問に思った。
うるしの話、ちょっと理解できていない。
心の反応で結果が変わってしまうならそんな楽なことはない。何でもうまくいく。そう思うんだけど意外とやってみるとできない。でも心の反応をうまくコントロールできるようになればきっと何でもできるんだろうと思う。モノとココロは、完全に別なものというイメージを持っているが、うるしの話のようなことが実際にあるのも信じていて、自分は本当はどちらを信じているのか、良くわからない。
占いもその対象なのでしょうか? [占星術も物(星の世界)と心(人間の世界)は深く関係していることを前提にしています]
物と心は、つながっていないということは科学的には証明されているが、人間の心の奥では、動揺があると思います。
物体、物質だとしても、人間が作り出したものは造った労力、時間などの抽象的なものが、なんらかの感情として人の心を動かしている。
最後あまりよく聞いていなかったのですが、人の気持ちしだいでものの見方、感じ方が変わる、違うということでしょうか。
それはそれでいいんじゃない。
ものにやつあたりするのはものにこころがあると感じるからだと思った。
意識しなければ熱くないのは解る。熱くなくても溶けますけど。
よく分かりません。
むずかしくてよくわかりません。聞いてませんでした。すいません。
先生がおっしゃったように、物と心はやはりどこかでつながり、切れない関係だよなぁ、と思う。勉強する時は、その内容[=物と心の関係など]は勉強する内容ではない。それはそれ、として割り切りがちだけれども、本当はそのような[切り離して考える]仕方は勉強ではないのだと気付いた。「それは、それ。」としていたことを、「本当はどうなの?」と考えるのが大学なんだよな、と思った。 [えらいっ!!]
今日の講義で初心に返りました。面白かったです。 [ありがとうございます]
[占星術や錬金術の話に近づいて]やっと聴きたかった内容になってきた。どんどんあやしい話をしてください。 [うーん、がんばります]
[アラビア世界では実践的な学問も重視されていたということを聞いて]理論だけではなく、実験も大切なものだということがわかった。 [ヨーロッパ中世にも引き継がれるんですよ]
昨日、テレビでアラブの石油王のような人を見たのを、今日の講義で思い出しました。 [どんな方だったのでしょう]
今日は映像も見れたし、話もよかったので、楽しかったです。 [ありがとうございます]
3分間ビデオがよかった。 [本当はもっとお見せしたいのですが......]
よかった。
重さの違うボールを落とす実験、ぜひやってほしいです。 [実際はかなりの手間なのです。お気持ちはわかります]
中学校のテストなんかでゴルフボールと卓球の玉を同時に落としたら、なんて問題が出て、そこで少し差がつくと答えたら、もしかして現在でも間違った解答とされるんですか? [中学校では抵抗を教えませんから、「同時に着く」と答えなければなりませんねぇ]
ビデオで落下の実験をやったガリレオの立場はつらいと思った。 [????]
たまには30分くらいのフィルムをみてみたい。 [良いものがあったらお見せしたいと思います]
何か今日は難しかった。こんがらがる。 [全体が見えるように努力します]
あまり進まなかったと先生は言っていたが、自分ではたくさん進んだと思った。 [頑張りましょう]
やる時はやる、休む時は休みましょう。 [仰ることはよくわかります。時間に縛られる必要はありませんよね]
2週間ぶりに出たので、話がほとんどわからなかった。 [でしょ?]
いつの間にか終わった。つい、ねてしまった。
寝て起きたら12時[11時?]20分くらいになっていた。驚いた。ビデオもいつの間にか終わっていた。ショック。 [う〜ん、しかたないかな]今日はかなり疲れていて、先生の話を聞いてなかったような気がします。すみませんでした。 [来週は頑張りましょう]
今日はお腹が鳴りすぎた。恥ずかしかった。 [しかたないと思いますよ]
今日の授業中、地震があってこわかった。 [え"っ、あったんですか?]
最近、すっかり寒くなったせいで、風邪を引いてしまった。 [お大事に]
一番窓側の席に座ったのだが、とにかく寒かった。すきま風でも入ってきていそうな気さえした。
寒いです。とにかく寒くなってきました。
さむかった。
11月になってきたせいか、寒くなってきた。雨が降ってイヤだ。
太陽が恋しい季節になってきた。新潟、天気悪すぎ。 [以上、今日は寒かったですね。授業の前に暖房を入れたのですが、気がついたら誰かがスイッチを切っていました。今度寒い時は申し出てください]もう11月か。
また2今日も雨だ〜〜。今日から11月なんて今年も早いなぁと感じますが、先生はどう思いますか?
今年も、残り2カ月で終わります・・・・。月日が経つのは早いものだとこの時期になると感じます・・・・。 [以上、本当にそうですね。年賀状も発売されるし......]今日から11月。21世紀まであと少し。21世紀、わたしはたぶん立派な社会人になっている!? [できるだけ原文のママ。「おめでとう」って意味ですよね?]
[新新]バイパスを走るときは前に割りこんでくる車に気をつけよう。前をよく見て車間距離をとっていないと、バンパーに前の車のマフラーのあとがつくよ!
寒い。冬です。雪が降ると車の運転がコワいです・・・。 [以上、車の運転には本当に気をつけましょう。事故ったことのある西村センセイより]今日の一言の一覧表を見るといつも思っていたのですが、生徒[正しくは「学生」]が書いた一言に対して、先生がコメントするところで「原文のママ」と書いてあるんですが、これはどういう意味なんですか。教えてください。 [皆さんから寄せられた情報は絵文字やユニークな書き方で溢れています。とてもテキスト形式で表現しきれるものではありません。そこでできるだけ皆さんの表現に近くしたもの、あるいは日本語として不適切なものでもそのまま載せたものを「(できるだけ)原文のママ」としています。「ママ」というのは印刷・出版業界で使う「そのまま」の意味の業界用語です。]