平成17年10月25日更新
第18回:平成17年10月25日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
まとめ
・21世紀の高度技術社会における科学技術者の社会的・倫理的責任に関する解説
・高度技術社会における科学技術と社会の関係
・科目全体のまとめ
・期末試験に関する質疑応答
・OHPなどを用いた講義
・クラス討議
・予習:科目全体に関する質問事項を考える
・本科目と本学の教育・学習目標との関係に関するレポートを提出する。(180分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は、栃内の補足ないしはコメントです)
Q.将来,自分に子供ができたとして,出生前診断をしますか?
A.[個別のコメントは控えますので,各自,考えてみて下さい.]
1.出生前診断をする 23名(26.4%)
2.出生前診断をしない 57名(65.5%)
3.その他/無回答 7名(8.1%)1.出生前診断をする
・おろすにしても早い段階の方がいいから。
・しておいた方が、いざという時にいいと思う。
・する。したほうがいいから
・せきにんがとれないから。
・できれば元気な子が良いから
・みてもらう。
・もし子供に病気が発生したらイヤだから。
・もし直せる病気だったら直せるから。
・やっとけば、いろいろいいかなと思う。
・安全に出生できるのか知りたいから。
・異常がなければひとまず安心でき、何かがあれば、それに向けての覚悟を決めることができる。
・今後、障害者に対する差別が無くなるとは保障されていない。(今の状況では1)
・子供がかわいそう。もし病気だったら
・自分だけで決めないが、診断して健康で生まれてきてほしいから
・自分の子供は幸せになってほしい。その病状を子供に伝えることは難しい。わかっているなら苦しい思いはさせるべきではない。
・出生後15年で必ず死ぬ病気だったら、自分より子供がかわいそう
・将来の対策をとれるから。
・診断をしなかったことで遺伝子異常をもった子を愛せるかわからないから
・先がわかれば先にたいしょできることもある
・前もってわかることにより、その問題を解決することができる可能性があると考えるから。
・必要だから2.出生前診断をしない
・しんだんするのにお金がかかるし、知っても自分たちにとって特することがあまりないから
・母胎へのリスクはできるだけさけたい
・母胎のリスクが好きではないので、これを選んだ。
・もし何か病気でもきっと中絶させるのは嫌だと思うから。
・母胎へのリスクをともなうし、結果によって将来が悲観的になるから
・ムズカシスギル…。直感です。
・もし病気になることを知ったとしても、普通の生命には変わりないので生まれてくる子供に何のひっかかりもない心で接したい。だから、将来を知りたくはない。
・してもらいたいとは思うが正直なことである。しかし、病気がみつかったらどうするのか!?わかっていて産むことは私にはできない。→よって 診断はしない 男性に決定権はないと私は思う
・これから病気になるとわかったら、子供がかわいそうだし、どうしていいかわからないから。
・母胎に負担になるようなことは避けたいから。
・生まれるまでの楽しみのため。
・出生前診断をする必要はないと思ったから。
・別に病気だろうが、そうじゃないだろうが大切に育てればそれでいい。
・危険だから
・未来がわかると人生がつまらない
・こわいから なるようにしかならないから。
・怖いえ〜から(と、いうより結婚してない!!)
・何がおこるかどうかわかってしまうも何もできなくなる
・未来を知りたくないから、わざわざ母体にリスクはかけたくない。
・どのような病気を持っていても、自分の子供には違いないので、関係がないと思うから
・特に問題がなければ自然にまかせる。
・もし、障害があるとわかれば子供に対して愛情がなくなると思う
・男女どちらでもかまわないから。生まれるまでどっちか分からない方がワクワクするから
・男や女でも自分の子供なら同じなので、しかい。少しでもリスクがないほうがよい。
・リスクが伴うから
・リスクがある。
・子供が、この先にどのような病気にかかるとしってしまったら、子供に自由を無くさせてしまいそうだから。
・まず男の子か女の子か生まれてくるのが先に分かると楽しみが1つ減る。異常を発見してしまったら、大切な命も(胎児)を産む前に殺してしまうかもしれないから。
・産まれてくる子を選びたくないため。
・知ってしまうと、後が恐いから
・生まれてくる子供にそのようなことをしてはいけないし、生きているから
・自分の子供なのでどんな子供だろうとせっかく受けた生を生ませたいから
・発病するかわかったところで治療法がなければ意味がないので受けない
・生まれた子がどんな子でも愛情もって育てたい。
・自然のままが良い。
・自分の子供にもし異常が見つかったからといって産まないということはないので、リスクがともなうならば、する必要はないと思う。
・人としてやってはいけないことだと思う。
・生まれてから診断しても遅くはないと思うから。
・未来が限られた幅でしか考えられなくなるから
・自然に産ませたい。
・無意味というより不利益ばかり
・診断は気になりますが、母胎へのリスクを考えると出来ません。
・母胎へのリスクがあるから3.その他
・するのが当たり前の社会になればする。しないのが当たり前のうちはしない。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は、栃内の補足ないしはコメントです) [抜粋]
・いつか人のクローンも作られると思った。 [技術とお金があれば,可能は可能です.でも,可能だからとそれを行っても良いのでしょうか?]
・クローン技術・遺伝子操作組み換えには興味があるので、すこし勉強になった。 [それは良かった.]
・クローン技術についていろいろ調べたが、クローン技術にしろ、遺伝子操作にしろいろいろと問題がある。 [そうですね.]
・この授業を受けて科学技術に対する考えを変えることができた。 [考えが変わったかどうかはともかく,この科目が,色々と考えるきっかけになったのであれば,幸いです.]
・これまでこの授業を通してとても多くのものを学べたように思う。これからもこのようなことを勉強できる機会があればぜひ参加してより技術者について深く考えていきたい [こちらも.]
・テストがやばい。 [勉強しましょう! 中間試験で雰囲気はつかめたと思います.]
・ドリーはよくない。遺伝子診断はよいことだと思う。 [なして?]
・リサーチペーパーでも、遺伝子との関係について調べたがやはり、遺伝子に関して正しい答えはないと思った。 [良い点に気が付きましたね.その通りで,この科目で取りあげた諸問題は,「正しい答えが一つある」という類いの問題ではありません.ですから,色々なことを考え,自分たちの行為を設計することが求められるのです.]
・レシピエントの精神的負担について考えたことはなかったので,レシピエントの立場で考えると複雑だと思った。 [そうですね.]
・遺伝子関係のはなしおもしろい [知的好奇心を持てたようで何よりです.]
・遺伝子技術、とくにヒトゲノムについて興味がもてた。 [こちらも.]
・遺伝子技術は深入りしてはいけないと思う。 [では,どこまでがOKで,どこからが「深入り」なのでしょうか?]
・医療がここまで進歩するとうれしい反面、恐ろしさも感じる。 [そうですね.]
・課題の字数が多すぎです。テストが難しそうです [多すぎるとは思っていません.(多すぎと思うなら,何文字くらいが適当なのですか?) テストについては,中間試験と同じパターンで出題するので,しっかりと勉強しておけば大丈夫です.]
・研究きかんの短さから、人々の信頼を得られていないことや、人と動物を分けて考えている生命の重さをどう考えるべきかに疑問を感じる。あまりに複雑に問題が絡み合っていて、時間をかけて対策を考えていくのだろうと思い、不安だ [時間をかけられれば良いのでしょうが,科学技術の発展の速さを考えると,その時間さえ取れないのかもしれません.]
・今まで脳死という言葉のとらえ方を間違えていました。 [それは仕方ありません.新しいことを学べて良かったですね.]
・最後のこうぎが終わってしまった [まだ試験と自己点検授業が残っています.なお,我々講師陣は皆さんが我々の研究室を訪れることは大歓迎です.これからもお付き合い下さい.]
・私の知らないところで進歩が急速に起こっていると感じた [そうですね.知らないところで,というのが不安です.]
・次の達成度試験で良い点数がとれるようにがんばらなければいけない。 [是非.]
・自分のリサーチペーパーの内容とかぶってるなぁと。 [まぁ,そんなもんでしょう.]
・生命とはとてもむずかしい 同時多発テロから4年もたったんだと思った。 [僕は,大学4年の時の講義(やはり自分たちで色々と調べて発表する演習形式の講義)で,生命とは何かの明確な定義がないと知ったときの驚きが今でも忘れられません.テロについては,そのとおりですね.僕はテレビで2機目が貿易センタービルに突入する瞬間をリアルタイムで見ていました.こちらの衝撃も忘れられません.]
・先週の木曜あたりにブルーレイが優勢というニュースが入ってきた。その後、何社かが中立になった。このままいけばBDが勝利するかも。そういえばWinnyで「Winnyの技術」という本が流れているみたい。どうやら著者自ら流したらしい。 [HD DVDとBDの規格争いは,科学技術の側面に社会的要因が大きな影響を及ぼしていることの典型例ですね.]
・同時多発テロはアメリカのもぞう[自作自演]といううわさを聞いたがどうなのかが気になった。 [ビートたけしの番組でそういうのを観たことがあります.『華氏911』というドキュメンタリー映画もその問題を取りあげています.どうなんでしょうね?]
・矛盾してるかもしれませんが、自分は遺伝子診断を受けたいけど、自分の子供には受けてほしくないと思いました。 [分かります.]
授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。