平成17年10月20日更新
第15回:平成17年10月19日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
科学技術に関する社会的合意の形成
内容例
・社会的合意形成の手法(コンセンサス会議、サイエンスショップなど)に関する解説
・パワーポイントやOHPを用いた講義
・ビデオを使った解説
・日本で行われているコンセンサス会議についてインターネットを使って調査する。
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は本田の補足ないしはコメントです)
Q.1. 原子力発電に賛成ですか?
A.1.
1.賛成する 55名(74.3%) →理由は?
・ 資源が無くなりつつあるから。ただし、処理方法は早く改善して欲しい。
・ これをなくすと電力がほとんど無くなると思うから。
・ 原子力発電所なしで日本全体の電力の供給が不可能だから。
・ 今の日本のエネルギー事情を見ると、原発をなくすべきだと言えない。しかし、これ以上増やすべきではないし、減らすように努力していくべき。
・ 今エネルギー問題が深刻化している以上原子力発電に頼るしかない。
・ 必要だと思うから。
・ 原子力は良いことに使えば人々の役に立つ。
・ そうしなければ不足してしまうから。人間の生活に不便が生じてくると思う。
・ 現在安定した電力を供給するためには原子力発電が必要不可欠だから。また、代わりになる安定した発電方法がないから。
・ 多く発電できるから。
・ 膨大な発電ができ、火力発電や風力発電、太陽光発電よりも二酸化炭素を出さないから。
・ エネルギーが増えるから。
・ 現在の原子力を上回る発電がないから。
・ エネルギーを必要としているから。
・ エネルギー開発に欠かせない物だから。また、最近では環境面を考えてきているので問題が少なくなってきているから。
・ リスクはあるが、大量に発電できるから。とりあえず、リスクのない方法が見つかるまで。
・ エネルギー事情を考えると、原発の危険性ばかり問題視するのではなく、危険性を減らしていく努力を十分に行う前提で、積極的に原発を利用することを考えるべき。
・ 原子力発電場で働いている人の職場が無くなってしまう。
・ 石油資源の価格に左右されずに、安定した発電ができるから。
・ 化石燃料が無くなってしまったときに絶対に必要だから。
・ 原子力発電をやめると今までのような生活ができなくなる。
・ 膨大なエネルギーを得られるから。
・ 原子力発電にすぐ取って代わる発電がないから。
・ 日本では原子力発電が一番主流で、これが無くなると電気が作れないから。
・ 危険性は高いが安全管理を怠らなければ莫大なエネルギー源となる。
・ リスクは大きいが、莫大なエネルギー源を手にすることができるので賛成。
・ もう無くては生活が成り立たない所まで来てしまっていると思う。
・ 電気を使うためには、頼るしかないのかもしれない。
・ エネルギー自給率で原子力が大半を占めているから人間は常に破滅に向かっているのだ。
・ 安全性さえ確立されればとても効率的な発電方法だから。
・ エネルギー資源の少ない国にとっては無くてはならない物だから。
・ 日本の発電量の大部分を占めているので必要。
・ 今、化石燃料が少なくなってきていて、他のエネルギーが必要だから。
・ 電気が足りなくなるから。
・ それに代わる発電がないから。
・ 火山発電では地球環境に問題があるから一度に大きな電気を作ることができるから。
・ 原子力発電が現在発電方法の中心にあるため。
・ 危険もあるが基本的に検査・点検を日々怠けなければ安全であるから。
・ 原子力発電には賛成。他の資源が減ってきているから。
・ 今の技術ではこれに頼らないと電力を十分に供給でいないから。
・ 火力発電に比べ、事故の対策を取っていれば環境的にいいから。
・ 今の日常生活に必要なエネルギーを作り出せるので賛成。
・ 日本のエネルギー自給率の大半を占めているから。
・ 化石燃料は後60年保たないと言われており、火力発電が出来なくなる日も近く、日本の30%以上の電力が原子力発電でまかなっているので、もし原子力発電を止めると間違いなく電気が足りない国になってしまうから。
・ 経済が崩れるから。一応賛成するが増設は反対する。
・ 今原子力発電をやめてしまうと人間は生活できなくなるから。
・ 莫大なエネルギーを供給できる。
・ チェルノブイリ級の事故が頻発していないのでそれなりに安心している。
・ 新エネルギーとして環境にも優しく、未来のエネルギーであるから。
・ 原子力発電は危険だけれど、それを行わないと電力がまかなえないから。
・ 日本はエネルギー資源が少ないから。今の日本には不可欠なものになっているから。
・ エネルギー不足を解決する最も効率が良い方法で、炭酸ガスなどの排出も少なく地球温暖化対策にもなるから。2.反対する 19名(25.7%) →理由は?
・ 原子力発電が事故で爆発したら放射能が漏れてしまうから。
・ 核廃棄物の処理が難しく、問題になっているから。
・ 現段階では反対。放射性廃棄物の処理の問題がある。
・ 一度事故が起きると取り返しがつかないから。
・ 環境に悪いから。
・ 事故が起こると大変危険である。
・ 事故が起きると危ないから。
・ 事故が起きると大変だから。
・ 放射性廃棄物の問題があるから。
・ 公害がでるから。
・ エネルギーが得られるが、事故が起きたときが恐い。
・ 原子力発電のリスクが危険すぎるから。
・ 事故が起こると、人体に被害が及ぶ危険性があるから。
・ 廃棄物の処理が多くの時間がかかる。
・ リスクが大きすぎる。
・ 事故が起きたら危険だから。
・ 事故が起こったりすると大惨事になるおそれがあるから。
・ 事故が起こった場合非常に危険だから。核廃棄物の処理が出来ていないから。
・ 近くに住むともしもの場合被害を被るので。
Q.2. あなたは音楽家です.最近,耳の調子が悪いので大学病院に行ったら専門医に「放っておくと命にかかわるので手術します」と言われました.でも,その手術をすると聴力が大幅に低下します.他の治療法について聞くと,幾つかの中から最善の治療法を提示したと言われました.あなたはどうしますか?
A.2.
1.専門医の言うことなので納得する(手術を受ける) 7名(9.6%)
・ 医者が言ったのだから受け入れるしかない。音楽家はやめて、また新しい仕事を探せば良い。
・ 病気なのでどうしようもない。2.自分でも調べて見る(納得してから決断する) 66名(90.4%)
・ 自分でも調べ、他の医者にも診てもらう。
・ 専門家の言うことが正しいとは限らないので。
・ 不安である。専門家も同じ人間だから。
・ 病院を変えてみる。
・ 他の病院にも当たってみる。
・ 言われたままに手術するのが恐い。もっと良い医者がいるのかもしれないから。
・ 納得するまで調べる。自分で理解する。
・ 職を失うのは辛いから。
・ 自分の仕事を失いたくないので、自分で納得するまであがきたい。
・ 専門家の言う通り手術はすると思うが、どんな手術があるのか、過去の同じような事例、手術後どうなるのかを細かく調べてから手術を受ける。
・ 納得出来なきゃ治療じゃないと思う。命は助かっても職が無くなるのは嫌だなぁと思った。
・ どんな結果になっても納得して行動すれば後悔はないから。一人の専門家の意見が絶対的に正しいとは限らないから。
Q.3. 米国からの牛肉輸入がそろそろ再開されそうです.専門家(科学者たち)は安全性に問題なし,と言っています.というわけで,Y野屋の牛丼の販売が明日再開されるとします.牛丼好きのあなたはどうしますか?
A.3.
1.安全性が確認されたので食べに行く
2.「本当に安全?」と模様眺めする1.安全性が確認されたので食べに行く 31名(43.7%) →理由は?
・ そんなこと言ってたらいつまでも牛肉輸入が始まらないから。
・ 食べても自分には悪いのはこないだろうと思う。
・ 安いから。
・ 食べたいから。
・ 肉に関しては安全だから。
・ とりあえず安全だとわかったらまた、アメリカでは普通に牛肉を販売しているので問題ないと思ったから。
・ 信憑性が高いから。
・ 牛丼が大好き。
・ 確率的にはほぼ100%安全だと思うから。
・ 安全ではないと判断したら、他の全てのことに信用できなくなるから。
・ あまり狂牛病を恐れていない。
・ これだけ長く牛肉輸入を延ばしてきたんだから今度は絶対安全だと思ってしまうから。また牛丼が食べたいから。
・ 社会で十分大きく取り上げられた問題で、十分調査されていると思うから。
・ 人間いつから死ぬから、死ぬならおいしいものを食べて死にたい。
・ 自分の専門外なので専門家がいうのなら「まぁ大丈夫だろう」という感じで行けるから。
・ 好きだから。
・ 安全性の問題ではなく自分の判断。
・ 安いから。個人的には心配していないから。
・ 安全であると判断されているので、まぁ大丈夫だと思う。
・ 食べたいし、あまり気にならないから。
・ 食べたいから。
・ 好きだから。
・ たかが牛肉だし、専門家も安全というなら。
・ これで亡くなるのは交通事故等の確率よりもとても低い。当たったらそれは仕方がない。
・ 少しでも危険がある、と言っていたら今の世の中何も食べる物が無くなってしまうから。
・ 専門知識がなく判断できないし、調べるとしても専門家の人しか分からないから。
・ 牛丼食べたいから。
・ すでにBSEの入った肉を食べた可能性があるのでもう遅い。2.「本当に安全?」と模様眺めをする 40名(56.3%) →理由は?
・ 様子を見てから。
・ 専門家の意見も考えるが、自分でも安全性を調べたいから。
・ 外食はほとんどしないから。
・ まだ信じられない。
・ 安全に問題が無くなったとは言えないから。
・ 非専門家の意見をちゃんと聞いているのかわからないから。
・ 食べた人がなんともないなら食べに行く。
・ あくまで専門家が言っている。自分で安全が確認できるまでは食べない。
・ 心配なのでとりあえず行くのを止めておく。
・ 信用できないから。
・ 日本が安全だと認めた訳ではないので心配。
・ BSEに感染している牛が本当にいないかわからないから。
・ まだ少し不安が残る。
・ 100%安全ではないと思うから。
・ 本当に安全か分からないうちは様子を見る。
・ アメリカの言うことは信じられないから。
・ 専門家が言うだけでは信用できない。
・ まだちゃんと怪しいので一ヶ月待って何もなかったら食べに行きます。
・ もう少し様子を見るべき。
・ 安心でも、心の奥で安心できそうにないから。
・ もっと栄養のありそうなものを食べる。
・ 専門家が言ったとしても、最初はあまり信用できない。
・ 実際にどうなのかを判断してから食べに行く。専門家では見逃してる所があるかもしれない。
・ 本当に安全なのか自分の目で確かめたいから。
・ なんで再開されるようになったか分かってないから。
・ 本当に安全か怪しいため。
・ ただ安全と言われても納得できない。どう安全なのか説明を求める。
・ 米国が安全検査をし、BSEが出なかった事が事実であれば行く。その前にBSEって本当に恐いものなんですか?
・ 病気になりたくないから。本当に安全か心配だから。そんなに牛丼は好きじゃないので。
・ 本当に安全か、わからないので、しばらく経って人気が出たら行く。
・ しばらく様子を見てから判断しても遅くない。
・ 食が進まないような気がする。
・ 信じられん。
・ また信じられないから。
・ なんとなく。
・ 牛丼はあまり好きではない。だから完全に安全性が証明されるまでは食べない。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は本田の補足ないしはコメントです)
・ 新しい人材を目指すべき?
・ どっかの大学で学園祭でサイエンスカフェやってました。
・ 眠くなってしまった。
・ わかりやすい。
・ LCの本が古いし、冊数も少なくてリサーチペーパーはインターネットに頼るしかないんですけど。
・ 新しい仕事の発見か?
・ 科学者と市民の間の関係のために色々な関係について、考えられていると思った。
・ これから自分たちがどのようにしていかなければならないかわかった。
・ 今日はなんだか面白かった。質問とか授業とか。いつも楽しいですが。
・ 農作物の例はともかく、トナカイの例はトナカイの専門家が居なかったのでは?とふと思った。
・ 科学技術がもっと市民に浸透して欲しい。
・ 専門的な知識だけではなく、非専門的な感覚も大切だと思った。
・ 作る人と使う人、お互いが納得のいく商品ができればいいと思った。
・ リサーチペーパーや課題7は、このテストが続く時期には厳しすぎる気がする。
・ 「素人の心を忘れずに」という言葉が心に響いた。
・ まだ専門家は身近ではないので、身近になるといい。
・ リサーチペーパー頑張るぞ。
・ 専門家は大変である。
・ 非専門家の意見も必要な事がわかった。
・ コンセンサス会議についてよくわかった。
・ 専門家も誤魔化しが利かない世の中だと思った。
・ 非専門家の意見も必要だと思った。
・ 専門家と市民の距離が縮めば良いと思う。
・ 色々考えさせられた。
・ 非専門家の意見も必要。
・ リサーチペーパーが終わらなさそう。
・ 技術者は分かりやすく伝えることが大事。
・ 専門家も大変だ。
・ 専門家についてよくわかった。
・ コンセンサス会議は必要だと思う。
・ 専門家と非専門家の関わりが重要だと思った。
・ 面白かったです。
・ 専門家は1つのことの専門家であるため、場所と状況により他の専門家の人達の力を借りていかなければならないと思う。
・ 毎度毎度、後ろで喋ってる子たち、一回つまみ出した方がいいと思いますが。
・ 専門家とそうでない人との関係性の重要さがわかった。
・ 質問多かった。
・ 集中できた。
・ Y野屋には早く復活して欲しい。
・ レポートを頑張って書こうと思う。
・ 吉野家の牛丼は復活して欲しい。
・ 社会的合意の大切さが少し分かったような気がする。
・ 理工系の人に新しい選択として、ジャーナリスト等の仕事が増えれば良いと思う。
・ 専門家の視点も大切だが、自分の視点も大切にしようと思った。
・ 科学者は知識がある分見下しがち?になるのであくまで平等に。
・ 科学技術に対する市民の見方が変化していくと思うので頑張っていきたい。
・ 専門家も完全では無いことがわかった。
・ 市民の意見が大切だと思った。
・ 非専門家意見も大切なのだと思った。
・ リサーチペーパーの提出を延ばして欲しい。
・ リサーチペーパー頑張る。
・ 今回は質問が多かった。
授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。