平成18年4月22日更新
第4回:平成18年4月21日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
科学技術と産業
・科学技術と産業の関係に関する検討(科学技術政策、科学技術基本法、基礎研究所モデルの成立と崩壊など)
・OHPなどを用いた講義
・ビデオを使った解説
・科学技術に関する新聞記事レポート(第1回)の提出 (60分)
・予習:科学技術の進展により大きく変化した産業の例を考えておく。 (60分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は金光の補足ないしはコメントです)
Q1.今日の,MOTを含む,技術者をめぐる状況の説明を聞いて,現在の講義内容が自分と関係していると感じるようになりましたか?
1. 自分自身の問題だと思う 11名(52%)
2. どちらとも言えない 10名(48%)
3. 自分とは関係ない問題だ 0 名( 0 %)
Q2.貴方は日本国内の中小企業(製造業)の社長だとします.アジアの低価格商品の氾濫で,経営が厳しくなっており,経営を続けるかギリギリの判断を迫られています.状況を打開するために,どんな方策を考えますか?
・ 新しい技術にチャレンジしてみる.
・ 品質を高くする.高級品化する.
・ 質の良い物を作るorもっと安く作る.
・ 大量生産できない部品を作る.
・ 中国に会社を移す.これまでにない新しい機能のものを作る.
・ 他の製品に手をつける.多少リストラしなきゃ仕方ないかも?
・ 中国に自社工場を作る.
・ 日本の職人にしかできないような精密な部品を作る.
・ 他では作れない精密部品の製造あるいは開発を目指す.
・ 一発逆転をかけて,新たな新製品〔正しくは「新製品」〕を開発し,売り込む.
・ 何か新しいモノの開発に着手する.
・ 自社でブランドを立ち上げ,ユーザー向けの小売で皮をつなぐか,早々に工場をたたむ.
・ 新製品の開発をする.信頼性のあるものを作る.今までより良いものを作る.
・ コスト以外の商品価値を作る(品質など).
・ 閉鎖する.
・ アジア諸国で工場を作る.現地の人材で安く生産する.
・ コストで負けるのであれば品質,高級志向の製品として勝負する.
・ 市場に出回っていない物を開発し,製品化する.
・ 1個あたりの性能を向上させ独自性をもつ.値がつりあがっても無理をせずあげ,特許のとれるものならとり,中国ではまねできないようにする.or製造法の特許をとってしまう.〔いろいろと興味深い方策がでましたね.次回の講義の最初にもう一度考えて見ましょう.〕
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は金光の補足ないしはコメントです)
・ 産業が科学技術に関わっていると思った.(デュポン社など)
・ 科学技術研究のあり方がどんどん変わっていることが良くわかった.
・ 企業と技術者の関係のあり方はむずかしい.〔現在,多くの技術者は企業に属して働くことになります.たしかに,科学技術と産業は深く関係していると同時に,技術者の立場はいろいろと考慮すべきものがあります.新カリキュラムの学生は3年次の「科学技術者倫理」でもそのことを考えることになります.旧カリキュラムの学生もこの科目等で考える機会があります.ぜひ学生のうちにいろいろと考えてみてください.〕
・ 日本の科学技術の政策の力のいれ方はすごいと思った.フロントランナー型を目指して科学の一線で活躍してほしい.
・ 日本が頭でもうけるには,大きな努力が必要である.もしくは,現状をくつがえす発明が必要.〔本当にそうですね.皆さんもぜひその一翼を担ってください.〕
・ 話が大きく,少し分かりにくかった.
・ 自分にとってよく理解しづらかった.〔今回の講義内容は,国家レベルと個人のレベルの話がありました.前者のレベルで考えた場合,たしかに大きな話なので,自分自身の問題とはなかなか考えられないところもあったと思います.ただし,現状を知ることは非常に重要なことです.自分の問題を考えるときにも,より広い視野をとることができれば,より問題を認識することができると思います.〕
・ 先読みができなければ生き残れないのはその通りだと思った.
・ マネジメントという言葉がよく出てきた.マネジメント学科だから,自分の専門と関連づけて考えた.〔講義でもお話したとおり,現在の技術者は専門とする技術のことを知っていれば,それで十分というわけにはいかなくなっています.しかし逆に言えば,先を読む,技術をマネジメントするという,大変ですが,創造的な営みを行なうのが現在求められている技術者なのです.〕
・ 知らないことだらけで,20へぇー超えです.
・ 今日は良かった.
・ もっと知りたいと思った.
・ 興味深い授業でした.〔ありがとうございます.興味があればさらに参考文献等をお教えします.遠慮なく聞きに来てください.〕
・ 寒い
〔今年は本当に寒い春ですね.新入生の個人面談でもこの言葉をよく聞きます.くれぐれも体調管理には気をつけてください.〕
・ 授業前の先生の話の8年かかって大学を卒業した人の話がためになった.
〔もちろん,8年かけて大学を卒業することをお勧めしているわけではありません.念のため.〕
授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。