平成19年12月18日更新
第6回:平成19年12月18日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
・スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故に関する解説(続き)
・グループディスカッション
・PCおよびOHPを用いた講義
・6名程度のグループを作り、役割を決めた上でのグループディスカッション
・予習:個人としてのレスポンスシートの作成と提出(30分)
・復習:グループディスカッションの結果のまとめ(30分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.チャレンジャー号事故のビデオを見た、その最初の印象は?
A.(あくまで最初の印象なのと、次回の発表後にいろいろ考えたいので、原則としてコメントは控えます。ただし、多くの方が評論家的な立場ではなく、「自分の問題」として考えていらっしゃることがひしひしと伝わってきますよ)
・「考える」それが技術者の仕事。
・2重のローリングで12℃で危ないとある程度前に分かっていたのなら1つ1つをぶあつくするか、3重にしてみたら? とちょっと思う。
・NASAにイラ立ちを感じた。サンオコール社も圧力があっただろうが、最後まで、打ち上げに反対すれば良いと感じた。
・NASAの勝手なやり方は気にくわない。
・NASAは宇宙飛行士の命よりも自分たちの名誉を守ろうとしたと思う。
・アメリカ政府とNASAが悪いと思った。
・いろいろな方向からの圧力があったため反対するのは相当難しいと思う。危険である証拠がないと危険と認めないというのは無理な論理である。それだけ追いつめられていたとも考えられる。打ち上げ延期したら今のNASAは逆に予算がなくなりつぶれていたとか・・・
・キケン性が一番わかっている現場を度外視した。投票は問題があったと思う。
・スペースシャトルがもったいない。なんとかならなかったのか・・・
・たいへん考えさせられる内容だった。
・チャレンジャーの事故は起こるべくして起きた。
・チャレンジャー号のことは聞いたことはあったが、くわしいことは知らなかったので、知れて良かった。
・チャレンジャー号の話は有名で、昔に一度知ったことがあります。技術者の立場というのは難しいですね。
・つまらないプライド誇示のための問題軽視はよくない。
・どこの世界にも板ばさみの状況が存在するのだと感じた。政府からの圧力と、技術者としても考えと、どちらが重要か大変難しい問題だと思う。
・とても重い話だと思った。技術者としての立場、責任。もし自分でも、ボジョレーさん以上の事は出来ない。経営者として考えても、NASAからの圧力がかかった上で意見を決定するのは難しいと思った。
・なぜ人の命をゆうせんしないのか。
・ボジョレーさん立ち技術者の話を聞かずに打ち上げて賛同したMTの社長達はよくないとは思う。でもNASAや国のいあつ[威圧]も悪いと思う。
・むぼうすぎる。人間はおろかだと思った。
・もっともその技術を精通していた現場の技術者の意見をゆう先するべきだった。
・やはり下うけの立場が弱い。
・以前同じものを見た気がする。 [「科学技術と社会」ででしょう。でも今回はいわば、(仮想)当事者としてご覧いただいたわけです]
・宇宙は恐ろしいと感じた。
・下請けは、厳しい世界だと思った。
・何が1番大切なのかを全員がしっかり考えるべきだったと思う。
・何が起こるか、予想がついたなら、人の命がかかっているので、1%の失敗確率もあるのなら打ち上げは断念すべきである。
・何が起こるかわからないのに威信や意地で事をおこすべきでない。
・科学技術者の立場として、失敗する確率が高いとわかっていたら、絶対に発射は止めさせるべきであった。
・環境が変わると成功しないことがわかっているのならば結果は変わらないとわかっていても反対すべきだと思う。
・危険だと思ったなら、たとえ会社の経営が危うくなったとしても、現場の人間が止めるべきだったと思う。
・気が滅入るビデオだと思った。
・技術はよく考えて使わなければならないと思った。
・技術者だけでなく管理する側にも責任がある。
・技術者と、そうでない人が同じ物を見ても、こうも意見が違うだと思った。ロケット打ち上げを延期しても責任をとられる。せつない立場だ。
・技術者の決定の重要性は大きい。
・技術者の判断が命にかかわることがよくわかった。
・経営者も大変なんだなと思った。
・権力者は自分の立場と名誉のために無理することをおす人が多い。もっと世間に耳を傾けるべきだ。
・現場の意見がどれだけ大事かは分かっていたとは思うが、ランドは意見をかえてしまった。その理由を知りたかった。
・現場の技術者が止めたほうがいいと言っているなら、もっとくわしく、調べてからにするべきだと思う。
・個人の意見よりも体裁を重視したことは大きな失敗だったと思う。「宇宙への挑戦」と名付けられたであろう機体が、「無謀への挑戦」をしてしまった皮肉としか言いようがない。
・顧客[=この場合はNASAや合衆国政府]の要望に答えることは大切だが、人命を守ることを一番に考える必要があると思う。
・失敗する可能性が高いのに打ち上げてしまうのが、信じられなかった。
・充分な試験を行ってもいないし、危険であることも予測できるのだから、打ち上げるべきではなかった。事故が起これば人の命に関わるのだから、打ち上げるべきではなかった。事故が起これば人の命に関わるのだから、慎重になるべきだった。
・少しでも欠点があると失敗するとわかった。
・上の者が技術者のことをプロフェッショナルとして、しっかり考えておけば、技術者の意見をもっと尊重していた。しかし、打ち上げれば必ず失敗するという根拠がなかったので、反対の意見が弱かった。
・前回も見たが、やはり考えられることが多かった。もし自分があの立場にあったら命がかかっていなければ同意しなかったと思う。しかし、命がかかっていればさすがに同意していたと思う。
・組織が安全よりも利益を選んだのが悪いと思った。
・打ち上げの延期をしていれば事故は防げていたと思う。
・打ち上げをする前にもうガスがもれていたのに打ち上げたのは責任者としてどうか。
・打ち上げをすれば爆発するかのうせいがあるとわかっていて打ち上げをNASAが指示したというのが信じられなかった。
・大きなプロジェクトでは製造をから完成まで一つの組織で一貫して行えるような風にすればいいのではと思う。そうすえばNASA vs 下請けみたいな構図にはならないと思う。
・大統領の顔には泥を塗れない。人為的ミスだと思う。
・難しい問題だ。
・反対していたランドが、賛成に意見を変えざるをえないほどの圧力を受けたということを、原因究明のときに、考えられなかったのかが気になる。
・無理な打ち上げだと思った。
・様々な圧力の中で判断するのは苦しいと感じた。
・様々な思わくが交差し、苦しい判断をせまられた事を知り、やるせない気持ちになった。
・倫理的問題ほど難しいものはないと思った。大変悩まされました。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・Confusion will be my epitaph. [グレッグ・レイクが歌うキング・クリムソンの「エピタフ」(墓碑銘)ですね。試験録音の、女性ボーカルによるモノラル・バージョンもあります。もちろんセンセイは持っていますし、歌詞をそらんじることもできます]
・エンジニアは、すぐに決定するものではないと思う。 [そうですね]
・グループのメンバーが全員そろっていなかった。 [穴水の研修かもしれません。今学期は毎回、たいてい誰かが公欠で欠けている状態なのです]
・シャトルが爆発した時は目をそむけてくなった。とても恐ろしい光景だった。 [貴方/貴女のその感覚を大切にしてください。痛みのわかる方なんですね]
・スペースシャトルの事件はひどいと思った。 [まったく]
・つ〜か〜れ〜た〜 [課題等で疲れていらっしゃるんでしょうね]
・なし [はい]
・ねむい。
・ねむたいよ。 [以上、こちらも相当お疲れのご様子]
・プロジェクター忘れたって・・・ まじカンベンしてほしい。 [すみません。直前までとても「重い」緊急会議が開かれていたのです。実はヘロヘロだったのですが、それでも精一杯......え、プロだから許せないって?]
・[大きく太字で]マジ眠い [お疲れのご様子。クリスマスと年末年始はせめて、ゆっくりお休みを!!]
・課題と穴水と就活が襲ってくる。 [お気持ちがわからなくはないのですが、ここが踏ん張り時!!]
・楽しかった。 [ありがとうございます]
・気まづい [グループが、かな? ただし、正しくは「気まずい」です]
・技術者って大変だと思った。
・技術者はつらい立場にいつもいるんだなぁ
・技術者は最後まで技術者!! 難しいことなんだけど・・・ [以上、その通りなのですが、「自分が世界を変えられる」くらい、自分ができることも大きいことを覚えておきましょう]
・技術者をプロフェションとするためには自治機関(医者なら医師会など)が資格をはくだつするような権限がないと成り立たない。 [まったくその通り。姉歯事件なんかを考えればわかりますよね。適切なご指摘です]
・最近天気悪いなぁ・・・ [そうなんですよね]
・使われる立場はつらいなぁー [そうですね。でも、弱い人の立場を皮膚感覚で理解できるようになると、世界はまるで変わってみえます。そしてその時こそが、貴方/貴女の飛躍のチャンスなのです]
・時間が無かった。 [グループ討議の、ですよね。ゴメンナサイ]
・[グループを確認した際に]人の[=自分の]名前を間違えるなぁ(#゚Д゚)ゴルァー!! [すみません。人名は難しいのです]
・雪が積もりませんように。 [たぶん、年末あたりでしょうか]
・先生!! 僕の友達が、中学生のおなごと仲良く遊んでいますが、倫理的にどうでしょうか? どう仲良く遊んでいるんですかね〜(笑) [「仲良く」がどの程度の「仲良く」なのかによるでしょう]
・先生耳がキーンってします↓↓ [すみませんでした。ビデオ冒頭の音量の件ですね。誰かが操作盤をいじったらしいのです。でも不適切な操作の責任はセンセイにあるわけで、改めて、ゴメンナサイ]
・天気がわるい。 [もしかして太平洋側のご出身ですか。これから毎日、こんな天気が続きます。でもご安心ください!! 2年目からは慣れてしまい、何とも思わなくなります]
・当事者になりたくないが、技術者は常ににこんな仕事と考えるべきだろうか。 [教師などもそうなのですが、やはりお金をもらって仕事をするってことは、程度の差こそあれ、常にこういう緊張に晒されています]
・難しかった。 [講義内容というより、ビデオの中でのそれぞれの立場が、と解釈していますが、違います?]
・明日から穴水!
・明日から穴水で憂鬱だ。
・明日穴水! 正直 面倒! [以上、目前に迫った就職活動を考えると、ここはぜひ、ポジティブに考えましょう]
・[グループ討議での]役職決まったー。 [さて、何になったのでしょう?]
・[ビデオは]利益優先は身を滅ぼすことの象徴のようだ。 [お気持ちはわかるのですが、この件に関しては次回の討議で考えましょう]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。