平成20年5月21日更新
第11回:平成20年5月21日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
科学技術と環境2
・内容例(水俣病、イタイイタイ病などの公害、地球温暖化、京都議定書などに関する解説)
・OHPなどを用いた講義
・学生各自が選んだ公害の事例に関する口頭発表
・ビデオを使った解説
・期末試験用のスタディ・クエッションを配布し解説する。
・予習:公害の事例を各自ひとつずつ調べてくる。(発表できる程度に準備をする。) (120分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は、西村の補足ないしはコメントです)
Q.あなたは水俣病が公的に知られるようになった時の当事者チッソの社長だったとします。原因は確定されていなかった──これは歴史的には事実ではありません──と仮定して、どうやら自社の排水が水俣病の原因らしいと考えていたとします。社長としてあなたはどうしますか?
A.(今から遡って考える(「遡及(そきゅう)」といいます)と当然、「1.が正解」となるのですが、当時は、現在では想像できないほど経済が優先され、人命は軽視されていた時代でした)
1.抜本的な対策を取る 12名(85.7%)
2.原因が未確定なので、そのまま操業 2名(14.3%)
1.抜本的な対策を取る
・ただし排水で実験してから考える [なるほど]
・やましさがあるなら全て白状した方がいい。 [でも後日、原因ではなかったとしたら? ずいぶんお金を投資することになりますよ]
・一時的に工場の機能を停止させて原因を解明させる。人に悪影響を与える可能性をなくすためということもあるが、悪影響を与えた後の社会の信用をなくし、賠償請求に応じていく方が、損失が大きいと思う。 [一般論ですが、確かにそうなんですよね]
・後の会社の名誉のために対策をとる。 [こちらも]
・当時の考え方はわからないが現在の企業責任の様子を見ているので1を選んだ。また、後に自分達の責任だとわかったらさらに費用がかかる。 [そしてこちら]
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は、西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・チッ素の企業責任の悪さがよくわかった。 [そうですね。ただし、当時と現在では環境に対する考え方が相当違う──センセイが子供の時「ゴミ捨て」に行ったように──ことにも注意を払ってください]
・テストの点がまずかった。 [達成度を乗り切るために、必要なら個別にご相談ください]
・テストの点が普通だった。 [それは何より]
・何事にも十の面と一の面がある [まったくその通りなのですね。正負どちらにせよ、気づいていない面があることに注意する必要があるんですよね]
・熊大の教授は半世を水俣病にかけて情のある人だと感じた。 [まったくその通りです。センセイにはできそうにありません]
・人の上に立つ人は難しいと思う。 [こちらもその通りです。社員の雇用など、つまり会社の利益なども考えなくてはならないですからね]
・水俣病の解決に今までに知らなかったことがあった。 [話していても重くなる内容ですが、やはり将来のためにはお互い、きちんと考えるべき内容ですよね]
・単純な寝坊や、風邪などで授業を何回か休んでしまった。留年の一番の原因はこれなのに未だ直らない。 [出席状況を確認していませんが、まだチャンスは残っていると思います。後半戦を頑張りましょう]
・長期的な社会や環境のことを考えると病気になる可能性が高くてもDDTは使わない方がいいと思った。 [そうですね。でも発展途上国なんかだと事情が異なることにも注意しましょう]
・点数が低くて残念だった。 [答え方が悪かったのだともいます。必要に応じてご相談ください]
・特になし [はい]
・放送大学出演のギャラはいくらか気になった。 [たぶん7万円くらいだったと思います。でも収録前にたくさん勉強し、また準備するので、コストパフォーマンスだけを考えると、普通にアルバイトした方がずっと楽です]
・目ばしぱしぱする。 [疲れているのでは? 週の後半や週末を使って、しっかり休んでください]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。