平成20年12月5日更新

第4回:平成20年12月5日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

科学技術と産業
・科学技術と産業の関係に関する検討(科学技術政策、科学技術基本法、基礎研究所モデルの成立と崩壊など)

授業の運営方法

・OHPなどを用いた講義
・ビデオを使った解説

学習課題 予習・復習

・科学技術に関する新聞記事レポート(第1回)の提出 (60分)
・予習:科学技術の進展により大きく変化した産業の例を考えておく。 (60分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.貴方/貴女は日本国内の中小企業──例えば洋食器製造業──の社長だとします。東南アジア製の低価格商品の氾濫で、経営が厳しくなっており、経営を続けるかギリギリの判断を迫られています。状況を打開するために、どんな方策を考えますか。

A.具体的な状況がはっきりしていませんので、唯一絶対の正解はありません。
 しかしちょっと考えただけでも(1)人件費を圧縮して価格を下げ、競争力を維持する、(2)他社や他国で作れない製品(付加価値の高い製品)を開発、製造して利益を維持する、(3)今までの技術力を生かして、新分野に進出する、(4)国内での製造を諦め、人件費の安い他国に工場を建て、製品を輸入する〔その場合、技術者を含めた従業員の雇用をどうするのかが問題になります〕、(5)他国で製造するにしても、製造機はその国では作れないので、それを技術力の高い国内で作り、メンテナンスもする、さらには(6)その製造機に関する特許権等で利益を上げる......など、いろいろ考えられます。広い意味での「経営」を視野に入れた技術を考えていただきたかったのです。
 なお、少しご紹介しましたが、例として挙げた新潟県の三条市・燕市の場合、技術を生かして、米アップル社のiPodの裏面を独占的に製造しています。ここでしか金属を「磨く」ことができないんだそうです。同社の有名なデザイナー(副社長でもある)のジョナサン・アイブ氏が技術を確かめにこの地域の工場を訪問したのだそうです。こういう生き残り方もあるんですね。
 今日の講義はやや早足だったので、次回の授業で改めてご説明します。そのため、原則としてコメントは控えます。ずいぶん面白い回答もありますよね。

・キャラクターの絵の入ったものなど、デザインを重視したものを作る。
・さらに安い商品を作る
・さらに低価格にする [以上、そうすると消耗戦になってしまいますよ]
・つくるのをやめちゃう。 [ではどうやって利益を? お話したように輸入業に転向するのでしょうか]
・とても高級な物を作り、注目を集める
・ブランド保証や吸収合併 [後者は、アリ、だと思います]
・もっと品質のよい物を作ってアピールする。
・もっと品質を高めて、高級なものをつくる。
・リストラをする。社員の給料を減らす。 [社員の雇用は簡単には切れませんよ。最低賃金もありますし]
・安全性を重視するようにして、それを需要者[←こういう使い方はしません。「使用者」「消費者」などを使います]に示す。
・価格を上げる。
・高価なブランドとして販売する。
・高品質、高クオリティーな高額商品を作って勝負する
・高品質を売りにした商品にする
・商品のクオリティを上げる。
・食器をブランド化して高級品として売りだす。
・食器製造の技術を用いて新たな製品を作る。もっと高いレベルの商品を作る。
・新アイディアを考える
・新しい技術を用いた製品を作る
・新しい新製品[原文のママ。二重形容ですね]開発。
・新しい物に切り変える[正しくは「切り替える」]。
・新商品の開発 → 客対象変化(客層変化) [できるだけ原文のママ]
・製造する物を変える。
・他の国に輸出する。
・値段を下げる。アジアがつくれない物をつくる。
・東南アジアなどの低価格お商品は安かろう悪かろうである。だから、高くても良い物を作り、アウターサービス[正しくは「アフターサービス」]をしっかりする。
・東南アジアの製品の悪い点をマスコミにリークする。 [でも、お客さんはそういう商品で満足しているのでは?]
・独自の製品を作る
・品質・安全を前面に押して[正しくは「出して」「押し出して」など]売る。
・品質の高いもの、新しい製品をつくる。
・品質の良さをアピールする
・品質を向上させ、高級品を売りに[=訴求要因に]していく。
・品質向上・コスト削減
・品質重視の高級品を売る。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

・19世紀[以]前の科学者が道楽のために研究をしているというのは驚いた [「道楽」と理解されるとちょっと本来の意味を外れてしまいます。自分の興味関心にしたがって研究していたんですね]
・GEがエジソンの会社とは知らなかった。 [設立の頃に関係していました]
・イギリスの発展を助けたのが蒸気機関だということが分かった。 [イギリスにとっての誇りなので、博物館の入口に置いてあるんですね]
・エンジニアになりたい。 [これはきっと「経営を考えることのできる技術者」の意味でしょうね。それを目指して頑張りましょう]
・ガストに[朝の]4時までいたのでねむいです。 [何をしていたのかな?]
・ねむかった。
・ねむかった〜。腹へった〜。授業楽しい!! [以上、お昼前だったのに眠そうな方が数人いらっしゃいました。ガスとの方を含めて、課題等に取り組んでいらっしゃったんでしょうか]
・ノートが見やすかった [ありがとうございます。ちょっと「穴」の部分が多すぎたかもしれませんね]
・ひどい雨でした。
・雨に濡れた。
・雨はキライです。 [以上、大変な雨でしたね。昨日の天気予報で大雨だと聞いていたので、センセイは早起きして、雨が降る前に出勤しました]
・科学技術と産業の関わりについて分かった。 [ありがとうございます。次回はこの関係が国家にまで拡大されます。ご期待ください]
・課題3によって科学技術に興味[を]持てた。 [嬉しいです。「予習のための宿題」という意味をご理解いただけたようですね]
・課題4で新聞記事をはっておらずあせった。 [ぜひ、次回はきちんと]
・課題を忘れた。 [課題は「予定表」に書いてあります。忘れずにチェックしましょう]
・貴重な映像が見[ら]れてよかった [あれは滅多に見られない映像です。次回も割と貴重な映像をご覧いただきます]
・強風の影響で電車が遅れて大変だった [1限にも講義(「修学基礎L」)があったのですが、やはり何人か遅刻してしまいました。こればっかりはどうしようもない面がありますが、冬に入るとこんな日はざらなので、できるだけ対策を取りましょう]
・講議[正しくは「講義」]おつかれさまです。出張がんばれ!! [ありがとうございます。今回、発表はないので割と気が楽です]
・講議[正しくは「講義」]中に特に説明が無くとも毎回課題があるんですね。少々勘違いしていました。 [はい。次回からは注意しましょう]
・今朝は雨と雷がひどかった。 [そうでしたね。びしょびしょの方をたくさん見かけました。冬場は大変なので、できるだけ早く家を出るようにしましょう]
・次回の戦争の話が楽しみです。 [ありがとうございます。ご期待ください]
・出張頑張って下さい。 [ありがとうございます。1ヵ月半のツアーもようやく先が見えてきました]
・人数が少ない気がする [1限はそうだったのですが、この時間はだいたいいつものメンバーですよ]
・昔からアメリカが[利益を?]独占しているのは変わらないと思った。 [それだけ新しいものに取り組む国なんですね。まぁ、今回のバブル崩壊のように、大失敗することもありますが]
・戦争や金もうけは技術に大きく影響していることをかんじた。 [そうですね。「関係している/できる」ということが認められたんですね]
・早口でした [すみません。前回までゆっくりしていたので、ちょっと焦っていたようです]
・日本に世界初の工学部ができていた事が分かった。 [ホントに、世界初、です。はい]
・明日から冬らしい天気です。 [明日、明後日は岡山にいて曇りが続くらしいのですが、日曜の夜に戻ってきた時は、雪で、最低気温は0℃とか......]
・話が難しかった [あまり具体的ではなかった面があります。次回とその次はとてもわかりやすい話になります。ご期待ください]


西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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