平成21年10月9日更新
3EE2クラス
第3・4回:平成21年10月9日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
・研究倫理
・科学におけるエトスの変化
・科学者の不正行為
・アカデミック・インテグリティ
・KIT IDEALSおよび本学の教育目的・目標との関連
・PCを用いた講義
・テキスト『技術倫理1』の序章を精読する(120分)
・復習:必要事項を講義ノートに記入(30分)
・「科学技術」と「倫理」に関連する新聞記事レポート(「課題2」第5回に提出)(60分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.1.
提示したマンガを見て、意味がわかりましたか?
A.1. (スライドには明記しておきましたが、『最高学府はバカだらけ』という本からの引用です)
1.意味はわかった 49名(86.0%)
2.意味がわからない 8名(14.0%)
1.意味はわかる
・堂々と[このように]言えるのはマンガだけだと思いたいですが、現実に居て困ります。 [う〜ん...]
Q.2. 今日は不正行為、特に“FFP”のご説明をしました。その悪影響の意味をご理解いただけたのではないかと思います。さて、これまでの金沢工大での学生生活を振り返って、貴方、貴女は今日ご説明したような不正行為をしたことが......
A.2. (講義の中でご説明しましたので、原則としてコメントは控えます)
1.ある 36名(63.2%)
2.ない 21名(36.8%)
1.ある ※不正行為かどうか判断が難しい場合(グレーゾーン)もあると思います。この点については次回補足します
・1、2年の実験ではほぼ毎回外れ値があった。注は入れたが、あまり理由を考えず[外れたデータを?]取っていた[=捨てていた?]。
・100.05だと気分がすっきりしなかったので100.04にした。(四捨五入)実験で。
・1回くらいしたと思う。
・2年の時の○○[原文、科目名]かなでレポートで。なんかアヘン戦争のとかを持ってきたと思う。
・レポート。
・レポートがまにあわず、ネット上のものを勝手に引用して[=「盗用して」の意]それがバレて単位がもらえなかった。
・レポートに活用した。 [それを「活用」とは言いません]
・レポートのひょうせつ(ネットから)。
・レポートのわからないところをネットの写し。
・レポートの解答がわからなかったので友達の解答をうつさせてもらった。
・レポートをほとんどネットの言葉で書いて提出した。
・レポートを書くときにネットを参照した。 [利用を認められている科目で、参照したことを明記すれば剽窃にはなりませんよ]
・何かの教科で[他人の?]レポートを参考にさせてもらったことがある。
・○○[原文、科目名]。 [ちなみに、センセイらが担当する科目です。恐らくリサーチ・ペーパー作成の際の剽窃でしょうね]
・○○[原文、科目名]実験のレポート作成でまえがきをネットを使って少し盗用してしまった。
・実験データを少し改ざん。
・実験データを要因も不明のまま補正してしまった。
・実験でやってしまったかも。
・実験において都合のよいような値に少し変えた。
・実験の時のデータをグラフを書きやすい(望んでるデータ)になるようにした。
・実験時。
・○○[原文、科目名。ちなみに誤字でした]実験でのデータを多少解ざん[正しくは「改竄」ないしは「改ざん」]した。
・他人のレポートを自分の表現に変えて提出した。出席していない人を出席していることにした。
・代筆、実験。
・代筆。
・友人のレポートを見て提出した。
・友人のレポートを写した。 [複数]
・友達のレポートを見せてもらった。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・FFPについては難しい問題だと思った。 [以上、次回補足するグレーゾーンの件を含めて、確かに難しいんですね]
・FFPについて少しは理解できた。 [たぶん今までは「ダメですよ」とは言われることはあっても、なかなか「どうしてなのか」を考える機会がなかったんでしょうねぇ]
・たった一つのズルで社会からここまで非難をあびるとは思わなかった。 [そうなんです。それにもし、このデータにもとづいて新薬が作られたとしたら?]
・ためになる授業であった。 [ありがとうございます。貴方のためにも、そしてそれ以外の人、あるいは社会のためにも今日勉強したことを考えて下さい]
・どう行動する、どう考えるかは大事。 [まったくその通りなのですね。ぶっちゃけ、まず将来のご自分のためです]
・なぜ不正行為をしてしまうのかが今回の講義で分かった。 [背景は根深いんですね]
・科学技術のあり方や、論文の問題などがあることがわかった。知って良かった。 [ありがとうございます。ご自分の問題として考えていただけたようですね]
・科学技術の不正行為は自分自身にも、社会に対しても影響を及ぼすことがわかった。 [そうなんです。そこまでご理解いただけると、もうなかなか「ズル」はしにくい...]
・楽しかった。 [ありがとうございます。もちろん「知的に」ですよね]
・失敗の大切さを知りました。 [失敗って、いわば「失敗」じゃないことが多いんですね]
・授業の進め方や内容がうすいので、ききやすく集中しやすかった。また前回の一言にコメントつけてくれていたので、先生のやる気が感じられた。 [基本的にはありがとうございます。でも、授業は「薄い」かなぁー]
・助手の人はあやしい。 [黒に近いグレーという印象を受けますよね。あのビデオでは]
・世の中難しいと思いました。 [その通りです。でも、皆さんにはまだちょっとわかりにくいかもしれませんが、やりがいもある場所なんですよ]
・先生の話し方は楽しいです。話し方にメリハリがあります。 [ありがとうございます。これで早口さえなければ......なかなか治らないんですよね]
・先生はFFPしたことありますか。 [白状しますが、あります。反省しています]
・不正行為を行うことによって、社会にどのような影響をおよぼすか良くわかった。 [ありがとうございます。ご自分の問題として考えていただけたんですね]
・来年の研究について取り組み方に気をつけようと思った。思い込みと事実を見きわめる大切さを学んだ。 [その通りですね。後半については次回以降のグループ討議でいろいろ練習(?)します]
・理想と現実の差に悩んだ。 [まったくその通りですね。でもその悩みの中から新しい展開が開けることもあるんですね。希望は持ちたいものです]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。