平成23年4月14日更新
3IC3クラス
第3・4回:平成23年4月14日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
(続き)
・直面する可能性のある倫理的問題に関する具体例
・グループ討議と討議結果に対するコメント
・E-learningやグループ討議の事例分析課題(ソーラーブラインド、ギルベイン・ゴールド)に関する解説
・セブン・ステップ・ガイドの概説
・本学の教育目的と大学の質保証問題
・「倫理」とは何か(用語解説)
・倫理と法
・「科学技術」、「技術者」とは何か
・「科学技術者倫理」とは何か、その特殊性
・PCを用いた講義
・グループ討議
・討議結果の発表
・グループ討議の結果に関するレスポンスシートの作成など
・提出:課題1
・予習:パンフレット「アカデミック・インテグリティ」の精読(60分)
・予習:テキスト『技術者倫理』の第2章および第3章の精読(120分)
・復習:第1〜4回で学んだことについての考察の深化(120分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.仮想事例「百万石F1グランプリ」を読んで、貴方/貴女個人としてはレースを開催すべきだと思いますか?
A.(講義の中でご説明しましたので、原則としてコメントは控えます)
1.開催するべき 19名(51.4%)
2.開催するべきではない 18名(48.6%)
1.開催するべき
・お金のため、お金がかかるので。[複数]
・タイヤの摩擦などで路面温度が上昇すると予想出来るため。
・たくさんの人からクレームがくるから。
・開催しないといろんなところにめいわくがかかる。 [無理に開催して事故が起きることで、もっと迷惑がかかる可能性もありますよ]
・開催までにある程度の気温上昇も見込めることや選手やクルーが抗議をせずに準備を進めているから。
・危険があっても行う価値があると思う。
・再延長すると信用がなくなる。
・損害を出さないため、必ず事故がおきるわけではない。
・中止にするとまた補償などが発生するため。
・副委員長の圧力に負けたから。 [気持ちは、わかる]2.開催するべきではない
・F1のことはよくしらないが、レインタイヤの使用状況外であること。2回目の中止なので何らかの対応が出来ているのでは。 [なるほど]
・ただ気温の上昇具合や水たまりの水をスポンジでとるなど開催に向けた行動をおこなっても安全が確認できなければ中止にする。
・まんがいち[万が一]気温が10度以上にならなかったら危険だから。
・もし事故が起きたら、二度[と]開催できなくなる可能性があるから。
・レーサーの安全のため、選手の命の危険があるから。[複数] [万一事故が発生した場合、事故車が観客席に飛び込んでしまう、なんて可能性もありますよね]
・安全が大切であると思う。事故が起こってからでは手遅れ。
・安全性が十分に確保されていないから。[複数]
・安全第一。 [以上、気持ちはよくわかるのですが、安全性を過度に重視すると、レースなんてまったく開けなくなりますよ]
・可能であればレーサーの実力を十分に出させるべきだから路面の状態と気温が安定している時にやる方が良い。
・危険だから。
・人が死ぬ恐れがあるから。
・人の命は、とても大切だから、大きな事故がおこる可能性が少しでもあるなら開催しない。
・大会を開催して、事故が起きてしまった場合、観客、関係者にパニック等の影響が出て、混乱する。また、この大会以降の大会等も開催できなくなってしまう可能性がある。 [なるほど。良くお考えだと思います]
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・「また百万石F1グランプリかよ」と思いましたが、グループのメンバーが変わると意見も変わりおもしろかったです。 [この方は再履修なんでしょうね。講義の進め方はよくお分かりだと思いますが、逆に、新しい気持ちで講義に臨まないと、ちょっと大変だと思いますよ。がんばりましょう]
・F1はお金がかかりすぎだと思います。 [詳しいことは知りませんが、確かにそうなんでしょうねぇ。よくクラブの身売り話が話題になりますよね]
・S[評価を]とれるように頑張りたい。 [ぜひぜひ]
・いい意見が多かった。
・いろいろな意見が出ておもしろかった。
・グループ討議が予想より円滑に進んだので良かった。皆の協力のおかげだと思う。
・グループ討議で他の班はリスクと利益のバランスを考えていたことに驚いた。しかし、どのグループも基本やる方向で発表していたが、最初のアンケートでは、中止の意見がほとんどだったのが少し気になった。←は置いといて、「単純に自分はやるかやらないかしか考えておらず、考え不足を痛感した。」
・グループ討論が思ったより上手く進んでよかった。 [以上、実はセンセイ、グループ討議中の指導を意識して抑えていたのです。どうなるかなぁーと思ったのですが、お話ししたように皆さん、ずいぶん頑張ったと思います。やはりグループ活動に関する金沢工大の教育力はすごいと思います(センセイが伸ばしたわけではありませんが)]
・こんばんこ 逆からよんでも こんばんこ。 [なるほど]
・さまざまな状況を見て判断するのが大切だと感じた。 [重要なことですね。相手の立場など、他の視点を持つということですよね]
・[グループ討議を?]しきれない。 [そりゃそうです。センセイも苦手です。でもそういう場面はこれから何回も出てきます]
・たいくつだった。 [おそらくこの方も再履修なんでしょうね。自ら参加する、と意識しないと、単位修得は難しいかもしれませんよ]
・つかれた。 [どうしたのかな?]
・もっと発言すべきと思った。 [ご自分についての反省なんでしょうね]
・リーダー声出して。 [たぶん、実際その通りだったんでしょうね。気持ちはわかります。でも今度は自分の番ですよ。寛容の精神が大切なのでは?]
・意見をまとめるのは難しい。 [気持ちはよくわかります。センセイも苦手です。でもこれからの人生、こういう場面はいくらでもありますよ]
・原発レベル7はどう思いますか? [微妙ですね。当初の評価(4〜5)はあまりに甘すぎました。政治的な理由があったんでしょう。でもチェルノブイリなどと比較すると、7と評価づけるのも拙速という印象を持ちます。どうしても政治的な背景を勘ぐってしまいたくなります]
・考えさせられる授業だった。 [ありがとうございます。どう判断したにせよ、ご自分の問題としてしっかり考えてくださったんですね]
・今日は4月にしては暖かったので家に閉じこもっていたかった。 [前半はその通りですが、だからといって「閉じこもる」ことになるのかなぁ。外へ出てみませんか。天気もいいし]
・参考書等を見て、いろいろ考えたがわからない問題が出てきました。先生ならどうしますか? [今日の講義内容に直接関係していない問題だ、と仮定してお答えします。深呼吸してから、できるだけいろいろな角度から考えてみます]
・次回はもっと発言したい。 [ぜひ]
・信頼は、重要。 [そうですね。特に長期的な視点で考えると重要ですよね]
・先生のように多角的に捉える視点が欲しい!! [ありがとうございます。センセイに特別な能力があるわけではないですよ。ご説明したように、「そうでなかったらどうだろう」を考えているだけです]
・先生の好きなことは何ですか。 [う〜ん、難しい。だって「ぼんやりしている」と「働いている」、「サッポロビールを飲んで酔っぱらう」と「いろいろ考える」などのように、矛盾するようなことが多いので]
・大低[正しくは「大抵」]の事例において一番重要なのは安全性だと思った。 [やはり現代社会で有形無形のモノやサービスを提供するのなら、基本は安全、安心ですよね。でも、だからといって例えば採算性を無視して良い、ということにはなりません。難しいバランスですよね]
・討議内容が難しい。
・難しかった。 [以上、なかなか黒白(こくびゃく)をつけられませんからね。でも、良く考えてみると、人生ってその繰り返しなのでは?]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。