平成23年10月11日更新

3EE2クラス
第3・4回:平成23年10月11日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

(続き)
・直面する可能性のある倫理的問題に関する具体例
・グループ討議と討議結果に対するコメント
・E-learningやグループ討議の事例分析課題(ソーラーブラインド、ギルベイン・ゴールド)に関する解説
・セブン・ステップ・ガイドの概説
・本学の教育目的と大学の質保証問題
・「倫理」とは何か(用語解説)
・倫理と法
・「科学技術」、「技術者」とは何か
・「科学技術者倫理」とは何か、その特殊性

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・グループ討議
・討議結果の発表
・グループ討議の結果に関するレスポンスシートの作成など

学習課題 予習・復習

・提出:課題1
・予習:パンフレット「アカデミック・インテグリティ」の精読(60分)
・予習:テキスト『技術者倫理』の第2章および第3章の精読(120分)
・復習:第1〜4回で学んだことについての考察の深化(120分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.仮想事例「百万石F1グランプリ」を読んで、貴方/貴女個人としてはレースを開催すべきだと思いますか?
A.わざと「開催しますか?/しませんか?」と尋ねていますが、何とかその枠組みを越えようという意欲が回答に感じられます。講義の中でご説明しましたので、原則としてコメントは控えます

1.開催するべき

16名(33.3%)

2.開催するべきではない

32名(66.7%)

1.開催するべき

・1度延期している上、現在の状況は全くできないというほどでもないから。
・おんど[温度]があがるのをみこんで。
・[開催を待ち望んでいる]お客がいるから。しかし、1時間スタートを遅らせる。
・スタート3時間前に判断をすることがまず間違い。もう1000人も集まっているなら開祭[正しくは「開催」]すべき。 [この件に関しては、次回ご説明します]
・タイヤの使用範囲に入りそう。お金の問題。赤字になる。開催者を重視する。
・安全性を考慮するのであれば、中止するのが当たり前であるが、2回目の中止となると、チケットの払い戻しや地元テレビ局へのクレーム対応や多額の補償をしなければならない。それを考えると開催はやむをえない。
・温度が上がるし、待ちわびている人がたくさんいるから。
・開催しなければ数十億の負債をかかえることになるから。
・開催するが、時間を少し遅くする。
・観客や選手、関係者が集まっているから。
・数十億円の負債をかかえることになるのでコンディションをよくしてから何とかして開催する。
・損害賠償などの、お金の問題もあるのでやる。何度も中止すると、スポンサーや客がつきにくい。
・待っている人がたくさんいるから。やらないときの損失が大きい。
・中止または延期すると、色々な人に迷惑がかかるから。
・目的にもよるけど、集客やもうけを考えるならば、やらないと意味がない。

2.開催するべきではない

・F1で事故があったときにドライバーの安全を保障できない。
・F1はスピードが速いので事故が発生すると選手の生命が危険である。
・ケガ人[を]出したくないから。
・この延期を決めたのは、レーサーの命が保障されないとはんだんしたからであり、この日も保証しきれないから。
・スリップやスピンにより死者が出るおそれがあるため、開催しない。
・タイヤの安全が保障されていないと分かっているから。
・ドライバーの安全が第一。
・ドライバーの安全性の確保が優先だから。
・どんなに厳しいクレームでもF1レーサーの安全性が第一。 [以上、観客についてはどうでしょう]
・もし大事故が起こったら取り返しのつかないことになる。また安全で公正なレースを優先したことでファンの一部からは理解されると思う。 [この件に関しては次回補足します]
・レーサーが危険だから。
・安全が確保されていない。
・安全が大切。
・開催しないと不利益になるが、開催して事故が起きるとそれ以上の損害が出てしまうように思う。 [こちらも]
・危険とわかっていながらレースはやらないほうがよい。
・気温が上昇する見込みがあっても、レースにはまだ危険性がないとは言えない。
・技術担当顧問が安全の保障がされていないと言っていて、ドライバーの命が危険にさらされることになるから。
・最悪のことを考えると、何人も死人が出るかもしれない。
・事故がおこらないということを重視している。この状況では何かしらの事故が起きることは予想できるし、イベントの開催当日に中止などは普通に行われる。
・事故がおこる可能性があるため。
・事故が起きたら大変だから。
・事故が起きた時の責任を誰もとれない為。
・事故が起きやすい状態では選手やクルー、客が危険だから季節外れの寒気がきているので、1週間遅らせることで安全が確保できるならその方がよい。それか、スタートする時間を遅らせる。
・事故が起こったらレースにならないのでやらない。
・事故が起こるかもしれないから中止する。
・事故が起こるとレースが中止になる可能性があるから。その後のスケジュールに影響する。
・事故が起こる可能性が高いので、人命を優先する。
・事故が起こる可能性が大きいから。
・事故が起これば死者が出る可能性もあるため。
・人命が大事である。
・責任をとれないから。
・選手の安全が第1だから。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

・「やる」という意見が案外多かった。 [そうでしたね。それと、ご説明したように、グループ討議後に意見を変更する人が多かったですね]
・1人1人の意見が違い十人十色だなぁと思いました。 [こちらも。一つ一つのグループでは限界がありますが、全部の意見を集約すると問題点は概ね出ていたと思います。次回ちょっと補足しますが]
・1組と2組ではどんなところが違いますか? [難しいのですが、ノリが違います。もっとも、1組は1年間つき合ったので、お互いをよく知っています。だから逆に2組に新鮮さを感じるのかもしれません]
・F1の場合、事故った方が喜ばれるときもあるので、中々に難しい事例だった。 [観客としてなら気持ちは分からなくはないのですが、この件での主催者、あるいは本来の技術者として考える時は観客のようには判断できませんよね]
・F1は好きなので事例はよかったが実際問題考えると難しかった。 [こちらも]
・おでんは味噌派ですか?ダシ派ですか? [個人的には出汁以外は考えられません(「好き」というより、それ以外を知らないのです)]
・グループ活動が楽しかった。 [よく頑張ったと思いますよ]
・グループ討議をする中で反対する人が多かったのに、結果として賛成になってしまったのがゆでがえるの話のようであった。 [そうなんですよね。開催そのものが悪いわけではないのですが、集団思考で意見が変わっていくということについては注意が必要でしょうね]
・グループ討論が充実していた。
・こういう話し合いをしていきたい。
・これからのグループ討議が楽しみになってきた。 [以上、今回はよく頑張ったと思います。次回以降は手順に従って考察してください]
・スペースシャトル打ち上げ失敗の話が気になる・・・。 [次回をご期待ください]
・ためになった。 [議論の部分でしょうか。もしそうならば、半分以上は自分達の成果ですよ]
・チームでの議論は難しかった。 [それはそうだと思います。でも社会に出ると一人で仕事をするなんてことはないので、ぜひディスカッションにも慣れましょう]
・どうせ死ぬなら生き残る可能性がにかけようと思った。 [う〜ん、それはそうでしょうが、今回の事例に関してでしょうか。それとも、天災などそれ以外のことに関してでしょうか]
・ねむかった。 [食後だったからでしょうか、講義の部分では眠そうな人がいましたね。グループ活動に入ってからはなくなりましたが]
・のどが痛い。 [気温の変化が激しいので、体調を崩しがちです。お互い、健康管理には気をつけましょう]
・みなさんの考えをきけてさんこうになった。 [前述したように、全体としては問題点を概ね網羅していたと思いますよ。次回も頑張りましょう]
・やるならやるで条件をもうけて行う。 [具体的には?]
・奥が深い。 [そうですね。でもこれからもっと......]
・課題やグループディスカッションを通して、倫理的問題が難しいと感じた。が、とても面白いと思う。 [現実の場面はもっと複雑です。次回のディスカッションでは皆さんの専門分野に関係するビデオを見て議論していただきます]
・学ばされることが多かった。 [ありがとうございます。でも議論の部分の成果は、大半が皆さんによるものですよ]
・技術者の責任の重さを知った。 [技術者にできることと、それにともなう責任なんですね]
・議論の時間が少ないと感じた。 [発表の時間を確保するためにちょっと短くしました。他クラスで発表に時間がかかったので。結果的には、割とコンパクトな発表になったので、もう少し議論できたかな、と反省しています]
・議論をしたことにより、様々な意見を知ることができた。 [まったくその通りでしたね]
・自分なら開催すると思います。 [気持ちは、わかる]
・秋ですね。 [そうなんですよぉ。でも寒かったり、今日のように暑くなったり、ちょっとリズムを崩しがちですよね]
・集団心理って怖いですね。 [そうなんです。途中から議論の方向がどんどん変わってきました。気をつけなくてはいけない点ですよね]
・宿題や授業で板ばさみになると、どうしていいかわからなくなると思った。 [そうなんです。では、どうやって具体的に......というのは、これからの講義の中で]
・少しねむかったが、がんばってグループ討議に参加できた。 [皆さんよく頑張ったと思いますよ]
・正解がない問いを解くことにより、日頃考えないことを考えることができて、おもしろかった。
・正解がない問題は難しい。 [以上、まったくその通りですが、現実の社会では「唯一絶対の解がない」ことばかりです]
・責任者の立場になって考えるのは、とても難しいと思った。
・責任者は大変なんだなあと思いました。 [以上、その通りです。でも皆さんも順々にそのような立場に変わるんですよ]
・単純に考えられないことで楽しめた。 [ありがとうございます]
・昼ご飯の後の授業は眠くなる。 [気持ちは、わかる]
・答えのない問題を考えるのは大変。 [そうですが、前述したように、現実の場面では唯一の正解がないことばかりです]
・討議楽しくできました。 [よく頑張りました]
・難しい問題であったが、結局その場に関わらないと分からない。 [気持ちは分からないではないのですが、場合によっては「その時次第」ということになり、判断を誤るかもしれませんよ]
・難しい話だった。
・難しかった。 [以上、その通りだと思いますが、やがては皆さんが直面する問題ですよ]
・聞いているとF1なんて最初からやらなきゃいいのにと思ってしまった。 [実はそうなんです。この件に関しては、次回]
・様々な考えを聞けて面白かった。 [一つ一つの発表は足りない点がありましたが、全体としては諸問題を網羅していたと思います]
・倫理って難しい。
・倫理って難しいですね。 [そうですね。でもやがて皆さん自身がこのような問題に突き当たることになります。ちょっとここは、頑張りましょう]


西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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