平成24年1月17日更新

3EM1・2クラス(2クラス合同)
第25・26回:平成24年1月17日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

高度技術社会における技術者の新しい役割
・科学技術とリスク
・リスク評価の難しさ
・リスクと公共性
・社会的合意形成
・トランス・サイエンス
・科学技術社会論
・科学技術コミュニケーション
・科学技術の研究開発と倫理
・Grand Challengesに関する解説

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・関連する視聴覚教材を視聴することもある

学習課題 予習・復習

[第25回]

・提出:課題6後半(電子的提出)

[第26回]

・復習:テキスト『技術者倫理』の第15章の精読(60分)
・予習:課題7(事例分析)(120分)
・予習:課題8(Grand Challenge for Engineering)(60分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.1. 飛行機と自動車、お客さんとして乗車(搭乗)する場合、どちらが「怖い」?
A.1. (講義内でご説明したので、原則としてコメントは控えます。結果は見事に分かれましたね)

1.飛行機

57名(50.4%)

2.自動車

54名(47.8%)

3.その他

2名( 1.8 %)

1.飛行機

・1度事故が起きると規模が大きい。
・おちたら[落ちたら]しぬ[死ぬ]から。
・トラブルがあるととりかえし[取り返し]がつかないから。
・空から落ちるのはこわい[怖い]から。
・空を飛ぶのでハイジャックされたら逃げ場がない。
・事故がおこった[起こった]らまず死ぬ。
・事故が起きたとき、車なら助かる可能性があるが。飛行機は助からない可能性が多い[正しくは「高い」]。
・事故が起きたときに死ぬ可能性が高いから。
・事故が起きたとき確実ともいえる確率で死ぬから。
・事故が起きた時の規模が自動車よりも大きい。
・事故が起きた場合、助かる可能性が低いから。
・事故が起きた場合の被害が大きい。
・事故が起きた場合規模が大きいため。
・事故が起きると死亡する確率が高いから。
・事故が起きると助かる可能性が低そうだから。
・事故が起きる確率が、自動車より低いから。
・事故が起こったときに機体からの脱出が面倒だから。
・事故が起こると死ぬから。
・事故が事った[正しくは「起こった」]時に死亡する可能性が高い。
・事故が発生した時の死亡率が高い。
・事故したら死ぬ可能性が高いから。
・事故で落ちた場合助かる可能性が低いから。
・事故にあった[遭った]とき[時]に助かる可能性が低いから。
・事故になったら、ほぼ確実に死ねるから。
・事故になったらほぼ確実に死ぬ。
・事故の規模が大きい。
・事故の起こる確率は少ない、しかし、墜落した場合は死亡確率が高いため。
・事故の数は少ないが、もしも事故が起きたら多数の死者がでるから。
・事故の大きる確率は少ない[正しくは「低い」]が、一度起きると命を落す場合が多いから。
・事故る[正しくは「事故が起きる」等]率が車のほうが高い。
・事故を起こしても生きてる可能性があるから。
・事故を起こす確率は自動車のほうが高いが[、]事故の[被害ないしは影響の]大きさは飛行機の方が大きい。そのため飛行機の方が怖い。
・事故を予測できても対処できないから。上空にいて事故が起こってもパイロットにまかせる[任せる]しかない。 [パイロットは十分な訓練を受けたプロですよ]
・自身が飛行機に慣れていないため。
・自動車に比べて慣れていないため、不安がある。
・実際の操作の難易度が分からない。
・乗ったことないから。
・乗りなれているから。
・乗り慣れているから!
・乗り慣れてないから。
・想定外のことが起こりやすい(メンテナンス、環境変化)。
・墜落した時が怖いため。
・墜落など事故が起きた場合には死に直結するから。
・逃げ場のない、地に足がついてない。
・飛行機にのる[乗る]機会が少ないので、慣れていないので。
・飛行機の場合は、事故が起きてしまうとまわりへの被害も大きくなってしまうし死者が出る確率も車より大きい[正しくは「高い」]から。
・飛行機の方が生存率が低そうだから。
・飛行機は割と安全だから。 [この回答は実質的に「2」ですね]
・飛行機は墜落するまでのラグがあるから。
・普段飛行機に乗らないので、車より恐怖心がある。
・本当にしっかりと整備されているのか心配になる。事故が起きたら助かる可能性が低いから。
・落ちたら死ぬ。
・落ちると死ぬ感覚が強い。

2.自動車

・こちらのほうが事故率が高いから。
・移動に時間がかかってつかれ[疲れ]がたまる[溜まる]。 [なるほど]
・運転に自信がないため。
・確率としては飛行機が事故を起こす確率が高いからまた、自動車の場合は自分で運転をするので集中が途切れたらいつでも事故を起こす危険性があるため。
・交通状況などで危険率が大きくなる。自分からではなく、相手がぶつかってくることがある。
・交通量が多いから。
・今のシーズンの高速[道路]は危ない。
・死角からの車や、急な飛び出し[があるから]。
・事故がおきた場合生存率が車の方が高そうだから。
・事故が起きやすい。他の車に巻き込まれる可能性がある。
・事故が起きる可能性が高い。 [複数]
・事故が起きる確率が大きい[正しくは「高い」]から。
・事故が起こるであろう可能性が上がる。
・事故になる確率が高いから。
・事故に合う確率が高い。誰でも運転できるので事故にまきこまれる確率もある。
・事故の可能性が高い。
・事故の確率が高い、どれだけ安全な運転をしても避けられない事故が多い(対自[動]車のスリップ等)。
・事故の確率が高いから。 [複数]
・事故の確率が大きい[正しくは「高い」]し、毎日使っているものだから。
・事故の確率が非常に高いので怖い。
・事故の頻度が高いから、特にもらい事故。
・事故を起こす確率が高いから。
・事故率が高い。所要時間が多い。
・事故率が高いから。
・事故率が高いのでどちらかというと自動車。
・事故率の違いから、要因が沢山あるから。
・自動車の事故率の方が高いから。
・自動車の方が、事故の起こる確率が高い。
・自動車の方がみじか[正しくは「みぢか」ないしは「身近」]なため。
・自動車の方が圧倒的に事故が多いから。
・自動車の方が事故の発生確率が高いので。
・自動車の方が事故を確立[正しくは「確率」]が高いから。
・自動車の方が人や他の車、道路状況など危険が多いため。
・自動車の方が飛行機に比べて事故が起きやすいから。
・自動車は自車だけでなく周囲に走っているから事故を起こす可能性が高いから。
・自動車は自分だけが運転しているわけではなく、どんなに安全を心がけても周りがどうかわからない。さらに雨や氷などの身近な理由で事故が起こる。
・自動車は飛行機よりも事故がおこる確率がはるかに高いから。
・自分以外にも自動車を多く利用している人がいるから。
・車のほう[方]が、事故がおこる可能性があるから。
・車の事故の方がはるかに多い。
・車の方が事故が多いから。
・周りの自動車の事故にまきこまれる[巻き込まれる]など事故の可能性は飛行機よりはるかに高いから。
・年間の事故の件数が多いから。
・飛行機の事故の数の方が少ない!
・飛行機の方が事故が少ないため飛行機の方が良い。
・飛行機は空の上で途中下車もできず、孤立する。
・飛行機より自動車の方が事故が起こる可能性が高い、自動車の運転手がいかに上手な運転をしようとも、搭乗者以外の回りの車が突っ込んできたらどうしようもない。
・飛行機より自動車事故の割合の方が多い[正しくは「大きい」]気がするから(ニュースで聞くのが自動車事故のほうが多いから)。
・毎回乗る前に整備していないので安心できない[。]自分が安全運転していても回りが安全運転していなかったら安心できない。飛行機はプロが運転してるし、整備もしているだろうから自動車よりは安心できる。

3.その他

・どっちも同じくらい怖いです。人が作ったものだから比べられないくらい怖い。
・自動車・・・事故が多い。飛行機は速い。


Q.2. 原子力発電に関して、(1)技術者としての立場と、(2)地域に原子力発電所が建設されることになった地域住民の立場で賛否は異なりますか?
A.2 (立場によって評価がずいぶん違うことを考えてもらうための問題です。原発建設に関する賛否そのものを問うているわけではないことにご注意ください。講義の中でご説明しましたので、原則としてコメントは控えます)

1.変わった

56名(49.6%)

2.変わらない

55名(48.7%)

3.無回答

2名( 1.8 %)

1.変わった

・どちらも自分を第一として考えていたため、このような結果になった。
・ひばく[被曝]するかもしれないから。
・やはり地元に原子力発電があるのは嫌だ。
・やはり利益や経済を優先して考えてしまうが、客、消費者測[正しくは「消費者側」]になるとまたかわって[変わって]くる。
・安全な場所に作ればよい。
・技術者としては、電力が必要なので賛成だが、地域住民としては、事故や建設後のことを考えると反対である。
・技術者の立場としては、日本の経済も考えると原発には賛成だが、地域住民としては反対すると思う。しかし、現代では原発は必要なものであり、地域住民とどう折り合いをつけていくかが重要でありながら、難しい問題であると思った。
・技術者は賛成だが、住民としては反対。
・原子力発電を止めると困るが[、原子力発電所を地元に]建てられるのも困る。
・現状ある原発に関わるものはないため、それらとは付き合っていかなければならない。しかし、新しい原発を作ることは反対である。
・住民としては原発に不安がある。
・人のいる所につくらなければ[造らなければ]よい。
・正直、リスクが大きいため。
・地域住民としては原発は設置してほしくない。
・地域住民として考えてみると放射能におびえ[怯え]ながらくらす[暮らす]のはいやだと思った。
・電力維持が大変だから。
・日本には原子力発電は必要だが、自宅近くに原子力発電[所]はあってほしくない。
・福島や、もんじゅの一件から、日本は地震が多いので。
・立場が違うと考えが全然違くなった[正しくは「違った」]。
・立場によって意見がかわる[変わる]。
・立場によって意見が変わる。
・立場によって求めることが違うなと感じた。
・立場によって考え方が変化してしまった。

2.変わらない(「原子力発電をどんどん推進すべきだ」とか「原発絶対反対」)などがこの立場になります

・エンジニアとしてユーザーのニーズに答え、かつ安全性を考慮していかなければならない。
・どちらの立場でも原子力はこわい[怖い]。
・どちらも危険と思ったから。
・また新たなエネルギーを見つける。
・安全が第一に考えられる。
・技術者としてと個人としてとで意見が変わりやすい。 [この方は実質的に「1」ですね]
・技術者としての意見と顧客としての意見とは異なることが多い。 [こちらも]
・建設するのに納得する理由が挙げられないから。被害が大きくて恐ろしいから。
・原子力の事故はめったに起きないから。
・原子力はリスクを考えると賛成できない[。]原発は新しい異発電方法が確立されるまでの中継ぎくらいでいい。
・原子力は必要だと考える。
・原子力は必要であると考える。
・原子力発電は基本反対です。
・原発の建せつ[建設]は技術者としても地域住民としても反対である。技術者としては原子力以外の発電方法を確立すればよいと思う。
・原発の建設は安全性が今より高くないと、技術者としても、地域住民としても賛成できない。
・原発はどんどん作ればいいと思う(地域住民の理解がいる)。 [前半と後半[( )内]は同時に、しかも容易に実現しますか?]
・原発以外の水力発電や火力発電を用いれば、地元に発電所を建設してもいい。
・賛⇒賛
・市民としてなら反対。 [この方は実質的に「1」ですね]
・事故の時、危険だから。
・実家近くに[実際に原子力発電所があり](50km)圏内だけど[、原発があるのは福井県で実家は]滋賀[県]だから[実家は]交付金もらえてない。
・電力を維持する方法が他に無いから。
・反対派。
・変わらず原発はつくって[造って]ほしくない。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

・「安全」はデータで得ることができるが、「安心」の場。 [講義の中でご説明した通り、前半と後半は異なる、という意味でしょうね]
・1組と合同での講義をするとやはり、いつもよりさわがしく感じた。 [くらすと言うより、人数が倍になることの方が影響するんでしょうね]
・1組の○○[原文は人名]が騒いでいたので、先生の代わりに厳重注意してしめあげときました(笑)。 [ありがとうございます]
・50マンの有機ELのサイズと画素数が知りたいです。 [センセイが購入したのは業務用“PVM-2541”。25型(=インチ)のフルHD、つまり1,920×1,080ピクセルです。明日HPでご紹介する予定です]
・HPの更新楽しみにしています! [さて、どうだったでしょう]
・あつかった。 [途中でエアコンの設定を下げましたが、後ろの方は位置が高く、暖かい空気がまわったようです]
・いろいろな観点から物事を見れるようになろうと思った。 [まったくその通りですね]
・うしろから話し声がきこえてくるのが気になった。 [でしょ]
・うるさくしてしまってすいませんでした。 [↑の意見をちゃんと聴きましょう。オトナになれば、貴方が何をやっていたかわかるようになります。だって、センセイがそうだったので...]
・エンジニアが作ったものが良くなるためにはユーザーの意見がフィードバックされることが不可決[正しくは「不可欠」][。]ケータイから原発まで同じ。 [その通りですね]
・さむい。 [前の座席は暖気が届かなかったようです。階段教室なので完全な調整は困難です。悪しからずご了承下さい]
・そちら側というのがどういうものかよくわからない。 [そりゃそうです。「こちら」(オトナ)に来て初めてわかります]
・どちらからの見方ができるようになりたいと思った。 [まったくその通りですね]
・はやく就職して、大人の立場に立ちたい。 [気持ちはわかるのですが、実態は「オトナになることができたので、就職できた」という感じですよ]
・ものを作る側と買う側と買う側では、一つの事柄に対する受け取り方が違うので、相手の立場というものを、本当に考えた行動をしなくてはならないと感じた。 [まったくその通りですね]
・やすす(秋元康)の言葉は深いですね・・・。 [そうなんですかぁ]
・リスクマネジメント→危機かんり[管理が]重要である。 [その通りですね]
・リスクと価値。 [なるほど]
・安全を守らなければいけない。
・安全性だけを重要視したら、生活ができなくなるため、多少のリスクを背負っていかなくてはならない。
・安全性について考えるには人々が安心できるようなものでないと安全性は不十分であると理解できた。 [以上、やはり難しい問題ですね]
・育毛剤の不正は知らなかった。 [消費者だったら怒りますよね]
・科学技術者倫理の意義について分かった。 [ありがとうございます〜]
・楽しかった。 [複数。もちろん「知的に」ですよね]
・乾燥にご注意してください。 [そうなんです。珍しく今年は、雪が降らないですねぇ]
・技術者とその他の人で意見に差がでることがあるということがわかった。
・技術者と地域住民は意見が違う! [以上、この点に気づいた意義は大きいですよ。ここからは自分の力で考えましょう]
・教室間違えたoTL。 [掲示に注意しましょう]
・原発などは、一概に賛成反対とは言えないことが分かった。 [そうなんです。まったく]
・原発は私たちが生活する上で現在必要なものだが、リスクが大きいので、いずれ無くしていかないといけない。 [こちらはいろいろな考えがあると思います]
・原発は必要だと思いますか? また、その理由はなんですか? [個人的には意見を持っていますが、公の席で開陳することはできません。悪しからず]
・個人でセーフラインを決めることが大切。 [これは「安心」に関してでしょうね]
・今回の東日本大震災でも原発の危険性が騒がれたが、確かに原発は危険であると思うので、原発に代わる発電所ができればいいと思う。 [その通りではあるのですが、具体的にはどうしますか]
・今日の授業はわかりやすかった。
・今日は、眠くなりませんでした。 [以上、ありがとうございます〜]
・今年は雪があまり降らない。 [そうなんですよ。上空のジェット気流の状況でしょうか]
・市民が技術者をどう考えているか、技術者は市民の意見を聞きながらどういった決断をするのかが、重要であるであると感じた。 [まったくその通りですね。ツボをご理解いただけたようです]
・自分がおかれる[置かれる]立場で、意見がかわった。 [そうなんですよ。それを理解できるようになると、物事の見え方がかなり変わってきますよ]
・自分も自動車に乗る時はきをつけなければならないと思った。 [ご説明したように、偉そうなことは言えません。はい]
・室内があたたかくて眠くなりました。(笑) [きっと後方の席だったんでしょうね]
・就活こわい。
・就職できるか不安です。 [以上、う〜ん、気持ちはわからないのではないのですが、「そう考えること」がオトナ以前の証左なのです。しかし焦らずに進みましょう]
・消費者側の気持ちにならなと[正しくは「ならないと」]いけない。 [そうなんです]
・寝てました。 [......オイオイ]
・人間は立場が変わるだけで考え方まで変わる。 [センセイは通常自転車で通勤するのですが、押しボタン式の交差点を渡ります。でも車を運転している時は「オイオイ、俺の車を止めるなよ」と考えてしまいます。偉そうなことは言えません]
・世の中へ出るための重要な話を聞けて良かったです。 [それは良かった]
・早く大人になりたいです。
・早く大人になれるようになりたい。
・早く大人になれるように就活していこうと思います。もう成人してかなり時間経っているんですけどね・・・。
・早く大人の行動をできるようになりたい。
・大人になれるようにがんばる。
・大人の行動しなければならないと感じた。 [以上、この講義は理論的な部分だけでなく、実は皆さんの将来と直結していることをご理解いただけたようで、嬉しいです]
・暖かかったので眠かった。 [後ろの座席だったのでしょうか]
・特に言いません。 [?]
・内燃実験と就活の両立の仕方がわからない・・・。 [気持ちはわからないではないのですが、それを何とかするのがオトナです]
・日本の強みを再確認させられた。 [もっと落ち着いて考えると、強みっていっぱいあるんですよね]
・風邪に気を付けましょう。 [その通りですね]
・本来メーカーと消費者は対等であるべきだが、消費者の立場が強すぎるように感じる。 [個人的にはセンセイもそう感じています]
・用語が難しかった。 [細かいことはあまり気にせず、「センセイは何を伝えたいのか」に注力してください]
・立場が変わると考えも変わる。 [その通りなんですね。この点をきっちりと認識できると、物事の見え方がずいぶん変わってきますよ]


西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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