平成25年4月18日更新

3BB1クラス
第2回:平成25年4月18日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

(続き)
・直面する可能性のある倫理的問題に関する具体例
・グループ討議と討議結果に対するコメント
・E-learningやグループ討議の事例分析課題(ソーラーブラインド、ギルベイン・ゴールド)に関する解説
・セブン・ステップ・ガイドの概説
・本学の教育目的と大学の質保証問題
・「倫理」とは何か(用語解説)
・倫理と法
・「科学技術」、「技術者」とは何か
・「科学技術者倫理」とは何か、その特殊性

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・グループ討議
・討議結果の発表
・グループ討議の結果に関するレスポンスシートの作成
など

学習課題 予習・復習

・提出:課題1(90分)
・復習:「アカデミック・インテグリティ」に関する文献の精読、第1〜2回で学んだことについての考察の深化(90分)
・予習:教科書の第2章、第3章、第4章、第5章、および第6章の精読(180分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.仮想事例「百万石F1グランプリ」を読んで、貴方/貴女個人としてはレースを開催すべきだと思いますか?
A.わざと「開催しますか?/しませんか?」と尋ねていますが、何とかその枠組みを越えようという意欲が回答に感じられます。講義の中でご説明しましたので、原則としてコメントは控えます

1.開催するべき

25名(49.0%)

2.開催するべきではない

26名(51.0%)

1.開催するべき

・9時開始ではなく、12時開始にすべきである。 [こちらは実質的に「1」でも「2」でもなく、第三の道を指向していますよね]
・F1レーサーはアマチュアではないかぎり、運転できる。
・F1を待っているマスコミや観客がいるので、時間も遅らせて様子を見て行えばよいから。 [こちらも]
・お金がかかる。路面を整備する。評価が下がる。お客が下がる。お客が見なくなる。始まる時間を遅らせる。コースを短くする。コースを変える。ヒーターを使う。ジェット機を飛ばす。 [そしてこちらの後半も。ただし「ジェット機を飛ばす」の意味は?]
・お金の問題がある。今後のF1グランプリの信頼をなくす。 [それはわかるのですが、万一、大きな事故が発生した時に「信頼」はどうなるのでしょう]
・できる見込みが前回よりもあるから。金の信用問題。
・ひどくない状態だから。選手もやる気だから。
・ファンの期待やマスコミ、関係者が集まった状態での中止は難しい。
・マスコミ関係者が持っていること。再延期をすると料金が再びかかり、F1グランプリをした場合に得られる料金が高くなり赤字になる。
・もうやる前提で周りは動いているし、状況は絶対できないというわけではないため、選手に注意を促して、実施する。
・やらなければキャンセル料などがまたかかる。観客などにもおわび[お詫び]が必要になる。レースにリスクはつきもの。みんな[がグランプリを開催]するものだと考えているから。
・レーサーは危険を覚悟している。又、サーキットはもともと危険なものであるので、タイヤを10度以下で使用したことで事故が起きたとしても、それもサーキットのおもしろさ[面白さ]の一部であるから。そのかわりに、救急時の準備をしておく。 [非常時の対策はもちろん必要ですよね]
・レース開始の9時までには氷は溶けると思われる。車のスピンに関しては水たまりは一つの要因に過ぎない。百万石F1グランプリ実行委員会はあまり大きな団体ではないと思うので、2回目の補償は難しいと思う。
・延期した場合、多くの人にめいわく[迷惑]がかかるから。
・開催しなかったら、大混乱をまねく[招く]から、開催するとき[時]の危険性について、話した上で、レースを行う。 [以上、万一大事故が発生した時の「迷惑」はどうなるでしょう]
・気温が上がれば路面の状態が良くなる可能性があるから。スリップの原因が氷とは限らない。
・金的問題もあるが、気温摂氏の10度から35度までで、今回は10度前後。びみょうだが大幅に下がっていない。うす氷[薄氷]もわったり[割ったり]してできるだけコンディションをととのえれば[整えれば]安全性もあがる[上がる]。
・経済的にも厳しく、観客、マスコミにも悪いから。
・自らの信用を失ってしまうから。
・信頼がなくなるのだけは避けたい。するといっても時間をづらす[正しくは「ずらす」]などで、いくらでも工夫できる。普段まったく事故がないわけではないから。 [以上、「信用」「信頼」についての議論は上記ご参照]
・選手やファン、マスコミ、関係者に迷惑をかけることはできないし、前回のように問題が発生することも困るので開催したい。
・選手やファンのためにも時間を遅らせてでもするべき。
・大勢の人が集まってしまっている。前回の分と含めての金銭的な問題が大きくなる。
・予算がかかる。評判が悪くなる。 [事故が起きた時の「評判」は?]
・利益が出ないと次回大会が開催されるかわからないし、損害が大きい。レーサーはプロなので危険なことは了承ずみであるだろうし、大会は昼すぎから開始する、道路を整備するなどして対策などもできると思う。 [こちらも何とか別な出口を模索していますね]

2.開催するべきではない

・お客さんも事故の危険性に関して説明したらわかってくれると思うから。 [お昼まで待たせたとしたら、「納得」するでしょうか]
・スリップ事故が起きてからでは遅いため延期にするべきであると思う。
・もしも事故が起こってしまったら、お金の損害も大きいし、翌年の開さい[開催]だって危ないから。お客さんも危険な目にあわせてしまう。事故はニュースに取り上げられるだろうし、安全面を考慮していない問題を追及されそう。 [時間的に長い視点で考えていることは評価できると思います]
・もしレースを開催して事故が起こった場合、キャンセルした時の弁当納入販売業者などに払う以上のお金が請求されてしまうため。
・もし開催して、事故が起きてしまった場合、開催しなかった時の損害よりも大きくなってしまう上に、実行委員長である自分の責任も問われてしまう。
・レーサーが死んだらレースできないから。
・レーサーの命を優先する。それに今後が・・・。
・安全が十分に保障[正しくは「保証」]されていない時に、行うのは危険である。
・安全が保証されていないから。
・安全が保証されていない中、行うのは危険だから。大事故になる恐れもあるのに危ない。人の命が大切。
・安全性が一番だと思うから。
・開催しないことでのデメリットより開催して事故が起こったデメリットの方が大きいから。
・完全に安全が保証されてない状況だからしない。
・事故がおこる[起こる]かもしれないから。
・事故が起きたら怖いから。
・事故が起きた時の損害の方が多きそうだし、強く責められそうだから。
・事故が起きると責任問題なので安全が確認できなととできない。
・事故の可能性があるならさけるべきだ。 [以上、それではどこまでやったら「安全」なのですか? 「完全」はありませんよ]
・事故を防ぐため。
・生死と隣合わせのF1グランプリであるので、事故が起こる可能性が上がるというのであればやめておく。
・責任の重さを考えた時に事故が起きた時の責任の方が重いから。
・選手の安全の為行わない。しかし、もし、レースを行うコースに水たまりが多くなり、大会を運営している人たちで除去することができたなら行う。
・大会を開催するのも大切だが、人の命が第一。
・大会を中止すると損害ができてしまうが、事故が起こってしまった場合よりかは損害が少なくてすむから。
・天候が悪い、スリップやスピンしやすい。
・命を落とす危険性が出てくるため。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

[グループ討議に関して]

・いい議論ができた。 [よく頑張りました]
・お金って大切。 [もちろんその通り。社会の中でお金は、人間での血液のような役目を果たしています。とても大切です]
・お金よりも守りたいものが俺にはある!(ドン!) [その意気込みは高く買いますが、お金がなくなったらどうします?]
・グランプリの観覧が意外と高いことを知った。 [そうなんですね。センセイも初めて知りました]
・ディスカッションを素早くするのムズい。 [今日はいろいろな制約があったのですみません。ただし、講義の中でお話しした通り、実際には限られた時間の中でできるだけ適切に判断する必要があります。「じゃ、どうするの?」については、次回以降に考察しましょう]
・むずかしかった! [その通り。だからこそ、この講義があるのです。それと、それを実感したってことは、成長したってことの証
(あかし)でもあるんですよ]
・やはり決めるのは難しい。どちらも正しい。 [ある意味、その通り。「じゃぁ、どうするの?」が問題になるのです。次回以降、一緒に考えましょう]
・開催する側でもしない側でも、それぞれなぜそうなったかの理由が組み立てられていてすごいなと思った。 [そうですね。各グループとも、いろいろ不完全な点は存在しましたが、全体をひっくるめてみると、問題点は概ねカバーできていましたよね。ディスカッションにはこういうメリットもあるんですね]
・楽しかったです! [それは良かった]
・決定を下すのは難しいが安全性などをしっかりと考えなければならない。 [まったくその通り]
・見えない所も考えなければならないと知った。 [こちらも。ツボを理解したということは高く評価できると思います。自信を持ちましょう]
・考える点が多くてある意味楽しかった。 [知的に楽しんでいただけたようで、何よりです。「自分で考える」ということのスイッチが入ったかも]
・今日の件は賛否両論があり、難しかった。 [そうですね。でも良く考えてみると、現実の社会ってまさにこれと同じですよね]
・今日も楽しかった。 [ありがとうございます。次回以降もご期待を裏切らないように頑張ります]
・山の中にサーキットなんか作らないでください。 [実はそもそも、そこから問題が発生しているのです。目先の問題だけではないんですね。ただし講義の中でもお話ししましたが、実際には日本海側にも日本海間瀬サーキット場が存在します]
・視野を広く持つ事が重要だと思った。
・視野を広げたい。 [以上、まったくその通り。講義2回目にして、ツボをご理解いただけたようですね]
・実察[正しくは「実際」]難しい問題だった。今回は中止を選んだが、金沢さんだったらやるかもしれない。 [金沢さんの場合、確かに]
・条件があって考えるのが楽しかった。 [そうなんですよね。「条件」って前提なんですよね。それにはさらに、暗黙の前提があり......を続けていくと、急に視界が開けたりします]
・先輩のアドバイスが良かった。 [なるほど、グループに入っていたんですね。意外に思われるかもしれませんが、違った背景を持っている人の意見って、とても貴重なんですよ]
・難しい問題であった。 [その通り。だからこの科目があるんです]
・班によっていろんな意見が出てて、おもしろかった。 [このクラスは、個人、グループともに、意見が見事に割れましたよね]
・目に見えない関係者のことを考えなければならないことを学んだ。
・目先のことだけだなく、今後を考える。
・目先の事だけではなく、見えない所にも目を向けなければならない。
・問題を時間軸で考えたり、見えない所のことも考えるべきだとわかった。 [以上、まったくその通りです。講義開始早々にして、要点をご理解いただけたようです。それを大切にしましょう]
・様々な意見があって、おもしろ[面白]かった。
・様々な意見が聞けてよかった。
・話し合いは難しいと思った。 [以上、その通りですね。難しくもあり、知的な発見もあり......。これからの講義にご期待ください]

[今日の一言]

・オラオラオラオラオラ!!! [????]
・グループ長になって話し合いの進め方が難しかった。 [気持ちは、よくわかる。センセイもリーダー役は不得意なので]
・ためになる授業でした。 [ありがとうございます〜(涙)]
・つかれた。 [たぶん、それだけ頑張ったということなんだと思います。お腹が空いたでしょう]
・[新潟県にある]間瀬サーキットの近くに住んでいました。 [へぇー。じゃぁセンセイの妻と同じM高校の出身だったりして]
・機械科とバイオの考え方の違いがわかった。 [貴重な体験だと思います。学生の皆さんはなかなか経験できないことです。これからにぜひ生かしてください]
・頭をフルで活動させなきゃならない授業ですね・・・。 [そうです。貴方/貴女そのものを問うている講義なのです。大変ですが、ちゃんと取り組んでもらえたら、得るものは大きいと思います(うぬぼれかもしれませんが)]
・疲労。 [たぶんそれだけ頑張った、ってことです。ご苦労様でした]
・腹へった。 [複数。こちらも]
・目の前に右に行く道と左に行く道があったらどっちに行きますか? [う〜ん。右だと思います。理由はわかりません。でもセンセイにとって、この条件下で、右と左の意味は違うので、(今回のことはまるで忘れて)再び問われても、たぶん同じ回答をすると思います]


西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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