平成26年7月3日更新
3EA1クラス
第12回:平成26年7月3日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
高度技術社会における技術者の新しい役割
・科学技術とリスク
・リスク評価の難しさ
・リスクと公共性
・社会的合意形成
・トランス・サイエンス
・科学技術社会論
・科学技術コミュニケーション
・科学技術の研究開発と倫理
・Grand Challengesに関する解説
・PCを用いた講義
・関連する視聴覚教材を視聴することもある
・提出:課題6(電子的提出)
・復習:教科書第15章の精読(60分)
・予習:課題7(事例分析)(120分)
・予習:課題8(Grand Challenge for Engineering)(60分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q. 1. 飛行機と自動車、お客さんとして乗車(搭乗)する場合、どちらが「怖い」?
A. 1.(講義内でご説明したので、原則としてコメントは控えます)
1.飛行機 24名(43.6%)
2.自動車 31名(56.4%)
1.飛行機
・1度落ちたら死が確実だから。
・もし事故を起こせば、命の危険がある。
・安全なのは分かっているが[、]乗り慣れてないから。
・以前、乗ったときにスゴくゆれてトラウマになりました。クルマは自分でハンドルがもてる[持てる]のでなんとか[何とか]することができるのかでよいが、飛行機は[万一の際、]シートに座ったまま死をむかえるから。
・空を飛ぶ飛行機にはトラブルがあった時逃げ場がない。
・事故が起きたときほぼ死亡するから。
・事故が起きたら確実に死ぬため。
・事故が起きた場合[、]死亡確率が高いから。
・事故が起きると高確率で死ぬイメージ。
・事故が起こったとして助かる見込みがナイ。
・事故が起こる確率は自動車に比べて非常に小さいから。 [この方は「2」ですね]
・事故が起こる確率は車の方が高いが、飛行機で事故が起こると、十中八九死ぬから。
・事故る可能性が低いとはいえ、事故ったら助からないのは怖い。航空システム工学科といえども、最悪の事態は考えたい。
・事故を起こしたとき[時]に大変だから。
・事故率を見れば飛行機が下だが[この場合は「低いが」]飛行機は乗った経験が無く未知なので。
・自動車の方が事故が起きやすいから。
・墜落したら終わりであるため。
・飛んでいるとき[時]に事故をする[=「事故が起きる」]と[まず]助からない。
・飛行機は3次元的な移動をするためリスクは高くなると考える。
・飛行中に墜落したときのリスクが大きいから。2.自動車
・たくさんの車があり連鎖事故に巻き込まれる可能性があるから。
・バイクに乗っていて、下手なドライバーにぶつけられそうになったから。 [リアルだ。でも確かにありますよね]
・運転する人間が多く、たいした訓練がなく操縦できるのでヒューマンエラーを起こす確率が飛行機が大きい。
・航空機の方が安全性が高いから。
・今まで車と4回ぶつかったことがあるため。 [大丈夫ですか?]
・事故が起こる確率が高いから。
・事故の発生率が違う。
・事故を起こしたり、起こすかもしれないから。
・事故を起こす可能性が高いから。
・事故率が高いから。
・事故率はこっちの方が高いけど普段から使っている方がよい。
・自動車の事故の確率の方が大きいから。
・自動車の方が事故が多いから。
・自動車は事故発生の確率が高いから。
・自分が事故を起こす可能性もあるが、事故に巻き込まれる可能性もあるから。
・自分の車以外にも、他の車が走っているため、事故の可能性は高い。
・車の場合には、小さな事故が起こりやすいから。
・車は頻度が高いから(事故が起こる)、ドライバーはプロではないから。
・道でいつ他車とそうぐう[遭遇]して事故になるか分からない。
・飛行機では事故率がかなりの低確率だが自動車はほぼ毎日事故が起きており、自分が事故を起こす又は巻き込まれる確率が高いため。
・飛行機のほうが事故の確率が低い。
・飛行機の事故のリスクは非常に小さいと聞いている。
・飛行機の事故は中々[起こらないから。
・飛行機は事故が少ない。自動車は自分が気をつけていてもどうにもならないこともあるので。
・歩行者や障害物など多いから。
Q. 2. 原子力発電に関して、(1)技術者としての立場と、(2)地域に原子力発電所が建設されることになった地域住民の立場で賛否は異なりますか?
A. 2.(立場によって評価がずいぶん違うことを考えてもらうための問題です。原発建設に関する賛否そのものを問うているわけではないことにご注意ください。講義の中でご説明しましたので、原則としてコメントは控えます。なお、2011年3月の東日本大震災と福島原子力発電所の事故以降、「どちらの立場でも反対なので、『変わらない』」と回答する方が増えています)
1.変わった 21名(38.2%)
2.変わらない 33名(60.0%)
3.無回答 1名( 1.8 %)
1.変わった
・原子力発電を補える発電方法が生まれるかもしれないから。
・国としては[原子力発電を]保持すべきだと思うが、[原発を建設される]当事者となると不安だ。2.変わらない(「原子力発電をどんどん推進すべきだ」とか「原発絶対反対」)などがこの立場になります
・どちらの立場にせよ日本の住民だから。
・どっちにしろ原発は反対なので。
・やはり福島の地震を見たあと[後]だと[、]原発のリスクは大きすぎる。
・原子力発電による利益と旧式の火力発電使用のリスクを天秤にかけただけ。
・原子力発電所には地域、国に利益が発生するから。
・地域で[原子力発電所による]災害が起きた場合、被害がひどくなる。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
[原子力発電について]
※講義の中で何回か確認しましたが、今回の質問は原発への賛否そのものではありません。そのためコメントは控えます
・リスクは必ずつくがそれを改善しようとしないことは良くない。
・宮城県出身ですが、原発の稼働には賛成です。なんか変ですかね。SSDは高いです。何かいいものないですか?
・原子力発電は危険だ。
・原子力発電国フランスから電気を買っている環境先進国ドイツにどーこー言われたかないですよ。
・原子力問題は人それぞれの意見があるので、難しいと思った。
・原発に代わるエネルギー源を見つけないことには何も変わらないと思う。
・日本は火力発電に使う石油などの燃料を減らし、経費を節約するために原子力を使うべきだ。[今日の一言]
・1年生のとき車にひかれ[轢かれ]ましたが、あのとき[時]は死んだと思いました。事故は怖いです。 [わかります。なぜわかるかというと......あまり問わないでください]
・お金が欲しい。 [どうしたのかな?]
・テストどんな問題でるんですか? 梅雨なのに雨ふらない[降らない]ですね...。 [テストに関しては次回(17日)に説明します]
・なんのセミが好きですが? [原文のママ。う〜ん、蜩(ひぐらし)かなぁ]
・まだ事故ったことないです。 [それが何よりです。事故を起こすと本当に悲惨ですよ。安全運転を心がけましょう]
・夏休みが待ち遠しいです。 [気持ちは、よぉーく、わかる。でもセンセイらにはその夏休みもほとんどありません。3年生である皆さんにとって今回は事実上、最後の夏休みです。何をするにせよ、有意義に使ってください]
・技術者からの目線を市民からの目線では考え方が変わることもある。 [その通りなんですね。お互いに他者を意識すると、考え方がずいぶん変わってきます]
・技術者にはすごい[凄い]ことが求められているんだなぁと思った。 [そうなんです。でもこの事態を逆に考えると、マンハッタン島のビルの時のように、「皆さんにしかできない」ことも確実に存在するのです。つまりそれだけやり甲斐のある仕事なのです。焦る必要はありませんが、でも、頑張ってベストを尽くしましょう]
・技術者の立場としての考えだけでなく、地域住民などの立場として考えることも重要であると思いました。
・技術者を消費者の意識の差を身をもって感じられた。 [以上、まったくその通り。ずいぶん印象が違ったんじゃないかと思います。この経験をこれからに生かしてください]
・自分も事故したときあせり[焦り]ましたよ(笑)。 [お互い、もう二度と経験しないようにしましょう]
・少しでもリスクがあると、人は賛成しないと思った。 [そうなんです。人間って、例外なしに「自己中」なんでしょうね。大切なことは、その場で「あ、自分は自己中になっているかもしれない」と気づく能力なんだと思います。きづいたらきっと、適切な行動を取りますよ。あまり焦らずに]
・先生が蓮池さんのことを呼び捨てにしていて、え!?と思ったが同級生でさらに、え!?ってなった。 [この件、ご説明した通りです。日本に帰国した際、全日空機のタラップを降りてくる姿を見て、「あ、蓮池だ」。もちろん実話です]
・先生の車の事故の話を聞いてさらに車が怖くなりました。 [安全運転に心がけていれば、そんなに事故は起きません。ただし残念ながら、無事故というわけにはいかないと思います]
・先生は意外と車の運転あらく[荒く]てびっくりした。 [現在は模範的な安全運転です。でも社会に出ると、特に若い時は仕事がきついので、とても疲れた状態で運転する時や、お話ししたように過酷な状況で運転を強いられる時もあります。お話ししたようにそう言う時ほど事故を起こしやすいので、冗談抜きで気をつけてください]
・難しい。 [う〜ん、これはどこを指しているのかな?]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。