平成28年5月17日更新

3ER1クラス
第6回:平成28年5月17日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

・グループ討議(続き)
・討議結果の発表
討議結果を踏まえて(コメントを兼ねて)以下の項目の検討
・組織の中の技術者
・国際的な企業において技術者が経験する倫理的問題
・リスクに関連する諸問題
・企業倫理プログラム(概説)
・技術者が知っておくべき法律(PL法、公益通報者保護法など)

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・与えられた事例に関するグループ討議
・討議結果の発表など

学習課題 予習・復習

・予習:教科書第5章および第6章の精読(120分)
・復習:課題3(Agora上での ソーラーブラインド」に関するより深い検討)(140分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.グループ討議や全体での発表、討議、当方からのコメントの結果、前回の個人的な感想は変化しましたか? あるいは見落としていた点に気づきましたか?
A.(原則としてコメントは控えます)

1.(ある程度)変化した

35名(59.3%)

2.(あまり)変化しない

24名(40.7%)

1.(ある程度)変化した。あるいは見落としている点があった

・1つの問題を解決するには、他の多くの事も配慮する必要があることを学んだ。
・3社共同開発なのに全く協力できていなかった点を見落としていた。
・[グループメンバー]5人いるといろいろな意見があった。しかし方向性はみんな似ていた。
・CSEに延期を求めるようにも手段やそれまでの過程をどうするのかなど見落としがあった。
・しっかり見たつもりで見落としていることもあるなと感じた。
・リコールなどの損質[正しくは「損失」]は自分の考えよりもだいぶ多きかった[正しくは「大きかった」]。
・延期させることしか考えてなかったので中止させることは出てこなかった。
・延期は難しいからといって簡単に発売するのはよく[良く]ない。
・課長が会議で商品の不具合を説明していなかったとは思わなかった。
・課長が会議で上層部に対して状況をきちんと報告していたかどうかという確認すべき事項を見落としていた。
・課長が言っていないとは思わなかった。
・課長が本当に話していたのかという点について見落としていた。
・課長は会議で伝えたと思っていた。コミュニケーションがとれて[取れて]いないことは気付いていたが、重要視していなかった。
・課長−社長間での連絡ができていなかった事には言われるまで気付けなかった。コミュニケーションの大切さを感じた。
・会社の人がこの事例に対し、プロジェクト中止したほうがいいと言ってた、とうのを聞いておどろいた[驚いた]。
・開発中止という選択があることに気づいたり、チームワークが全くなっていないことに気づけた。またビデオで上司が会議で報告したかどうかわざと分からなくさせたと聞いてもやもやが消えた。
・期日を重要視しすぎていた。
・見落としがあった。
・見落としていた事実があった。
・見落としはいっぱい[一杯]あった。
・現実のシビアさがよく分かった。
・思っていたよりも問題が多かった。
・視野をもっと広げて問題を見ないといけないと毎回感じる。
・自分が思いつかなかった考えがあり、自分でもそれが良いと思ったりすることがあった。
・自分とちがう[違う]考えがあった。
・社会の判断基準の厳しさを知った。人命に関わるものは大きな問題だと思うし、安全性の線引きが難しいと思った。
・初めはそのまま発売するという意見だったが延期も1つの手だと思った。
・将来の自分だと思うと少し不安になった。
・上への事実確認が必要であると考える。
・上司からのフォローがないのには気づいていたら、他会社との連携のなさには気づいてなかった。
・上司を説得して自分の意見を通すことは考えていたが、先に上の上司に報告するのは考えていなかった。
・昔、エアバック事件の時「いや、とっとと、全部回収しろよ」と思ったことを思いだした[出した]。エアバックの不具合と今回の不具合の危険度が違うとはいえ、事態の認識の甘さを知った。
・注意書きなどをつけるなどいろいろな対策があった。

2.(あまり)変化しない。あるいは見落としている点はあまりなかった

・スマートシステム電器産業社の社員が報告もなく責任の押しつけが多かった。
・なるべく[見]落とさないように読み返しました。
・安全第一。
・意見や印象はあまり変わらない。
・何もかも情報が足りず、確かな事が少なく、上司や同りょう[同僚]から詳しく情報が下りてこないことがとても判断しづらなった。また、問題があった時点で共同の会社にも伝えるべきだったと思う。
・課長が不自然にだまった[黙った]り、やけどの事がCSEにあまり伝わってなさそうだった。報告書についても不明で出したのに何の対応もなかった。
・会議で石川がどのように言ったのかは疑問であった。
・会社どうし[同士]やチーム内で連携がとれて[取れて]いないと思っていた。
・皆同じような意見だと思った。
・企業から見たらもっと厳しくしないといけないのだと分かった。
・結局、回収しなければならないと思っていたから。
・見解は変わらなかった。しかし企業がみた[見た]ビデオの感想が開発中止にするというのは見落としていた。
・見落としは少しあったが初めの意見からは変わらなかった。
・公衆の安全の考えは変わらなかった。
・公衆の安全を優先するために元請けへの要請の仕方がむずかしい[難しい]と思った。
・少しは変わったがあまり変わっていない。
・状況を確認してきちんと上司に報告すべきである。
・進行が大切と感じた。
・他の社員の対応についておかしいことは分からなかった。
・他の人の真新しい意見や観点を聞いたものの、それを踏まえても自分の意見はあまり変わることはなかった。
・他班の意見も似ている。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

[今日のグループ・全体討議について]

・3社にビデオを見てもらって2社中止とあったが原因が分かったとしても中止のままなのか? [話をお聞きしたのは別な先生なので断言はできませんが、「違う」と思います。「現状の完成度で商品化してもトラブルが多発し、最終的に損失となる、かつ、会社の信用を失う」と判断したと考えられます。問題点が明確になり、対策が十分に取られたら販売の方向で動くはずです]
・グループでの活動は就活に役立つと思った。 [その通り。皆さんの先輩をできるだけ客観的に見ていても、そう思います]
・ジレンマ問題と線引きが難しかった。 [それぞれの問いの立て方で表現してみることが、という意味でしょうね。その通りで、何度もやってみるしかありませんし、そして意外に思われるかもしれませんが「その難しさがわかった」ということは、相当成長しているってことなんですよ]
・チーム討議が難しかった。 [確かにそうだろうと思いますが、ここが踏ん張り時。これからの人生、こんなことはいくらでもありますよ]
・どんな時でも安全第一なのだなと思った。 [公衆の、ね。ただし安全が無条件に大切だから、リスクを考えて何もしない、というわけにもいきません。この点は次回講義します]
・バッテリーの爆発は非常に危険なことが改めて分かった。 [B787の話は航空機の事例なので、非常に厳しいと思ってください。でも汎用の機器でもかなり配慮する必要があります]
・むずかしいかった[正しくは「難しかった」]。 [次回もまだ続きます]
・安全基準はシビアだと思った。 [思っていた以上に、ね]
・簡単に不備があることは伝えられない。 [「上司にうまく表現するのが難しい」という意味でしょうか]
・技術屋は、なりたくないと思った。 [「技術屋」の定義にもよりますが、それが技術者を指すとしたらセンセイらの本意ではありません。今回のようなリスクを含めて、適切に処理できるのが本当の技術者だと思います。やり甲斐のある仕事ですよ]
・技術者として、何よりもユーザーの安全を重視することが必要だと分かった。また、それが結果的に利益につながる[繋がる]と思った。 [前半についてはその通り。後半については次回の講義でご説明します]
・見落しがあり勉強になった。 [ありがとうございます〜]
・公衆の安全を第一だがあるていど[程度]だきょう[妥協]できるのが0.00042%とは驚いた。 [この数字は絶対ではありません。アップルという会社の、当該製品についてのみです。ただしお話ししたように皆さんが考えている以上に求められているものが高いことは事実です]
・社会が求める安全意識が高いと知って、社会に出る不安を感じた。
・社会の安全管理の厳しさがわかった。
・社会の厳しさは想像以上だった。
・社会の中で、非常にシビアな問題に触れることができた。 [以上、上(↑)でご紹介したように、危険性だけでなく、不良品の回収(確認から対処の検討、告知、回収と交換その他)に関する費用──要するに損か得か──を考えても、安全や品質を皆さんが考えている以上に担保する必要があるんですね]
・上司や他の企業とのコミュニケーションは大切。 [まったくその通り。この点については次回、改めてご説明します]
・色々と不自然な対応の多いビデオだった。 [そうなんです。そこまで気づいたってことは、貴方/貴女はかなりしっかり観察していますよ]
・人間関係は自分がどのような環境にいようとも大事。 [前述(↑)したように、まったくその通りです。コミュニケーションが全然取れていないんですよね]
・世の中がとても厳しいと感じた。 [そうなんです。学生諸君の感覚と、社会が求めているものって、相当離れているんですよね]
・正義とは何なのか。 [その通りなのですが......具体的にはどういう問いかな?]
・線引きが難かしい。 [まったくその通り。何度もお伝えしたように、ジレンマ問題の方が、意外と解きやすいですよ]
・前回から、なぜ真田の部所のみで原因を探しているのか?という疑問があった。結局、真田達だけで作っているように感じた。 [そうなんです。真田さんというより、上司を中心とした周囲の人々の問題が大きいんですね。この点については次回ご説明します]
・長い目を持ちたい。 [まったく、その通り。まだほとんど説明していないのにそれを見抜くなんて、良いセンスをお持ちですね。この点は次回、しっかりと解説します]
・報、連、相が個人間、企業間でまるでできていなかった。 [まったくその通り。企業、そして企業体の体
(てい)をなしていません]
・目の前の事だけに取り組めば丸く収まるというわけではないんですね・・・。 [まったくその通り。ポイントはむしろ、「目の前のこと」を取り巻く環境にあるんですね]

[今日の一言]

・[教室内が]あつい[暑い]。 [その通り。冷房が入るまで換気で対応するしかありません。ただし、今日以上に窓を開けると、ブラインドが故障してしまうのです]
・すいません。ブラインドがうごいて[動いて][い]る時、先生の話がうまく聞きとれない時があります。 [ご指摘、ありがとうございます。今日は時間がなかったので焦っていました。次回から必ず配慮します]
・ただただねむい[眠い]。 [どうしたのかなぁ〜]
・一週間、間をあける[空ける]と、ビデオ内容を思い出すのに時間がかかった。 [そうなんですよぉ。でも内容からして、1回にまとめるわけにもいかない。難しいところです]
・課題をする。 [アゴラの件ですね。ぜひぜひ]
・最近深いねむり[眠り]につけないです。 [疲れが溜まっているんじゃないかと思います。週末などをつかって、意識して休むようにしましょう]
・[教室内が]暑い。
・[教室内が]暑いです。 [前述(↑)しましたが、まったくその通り。冷房が入るまで何とか通風で乗り切りましょう]
・毎回毎回発狂しそうです。 [う〜ん、どういう意味なんでしょう(例えば、頭を使いすぎて大変だとか)]


西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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