平成28年11月24日更新
3BB1クラス
第8回:平成27年11月24日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
・技術者としていかに行動すべきか
・技術者が共有すべき価値(志向倫理)と倫理綱領=・プロフェッションと倫理綱領
・倫理綱領の機能、歴史、構造
倫理問題と設計問題のアナロジー(再)
・技術者と法律
・倫理的意思決定の方法と意思力
・二つの倫理―優れた意思決定がもたらすもの
・ホンダCVCCエンジンの開発
・シティーコープタワーの危機
・二人のエンジニア
・PCを用いた講義
・関連する視聴覚教材を視聴することもある
・提出:課題4
・復習:第8〜9回で学んだことについての考察の深化(120分)
・予習:教科書第9章の精読(60分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.ご覧いただいた着床前診断のビデオについて、(当事者ではなく)生命科学を学ぶものとして、骨髄移植および不要な受精卵廃棄を前提とした着床前診断に賛成しますか?
A.(講義の中でご説明しましたので、原則としてコメントは控えます。判断は難しいと思います)
1.賛成する 14名(31.8%)
2.賛成しない 23名(52.3%)
3.その他 7名(15.9%)
1.賛成する
・1つの命が救えるなら救った方が良いと思うからである。また、他の生物の命を実験で使用しているのに、人間の命は実験に使用してはいけないということがおかしいと思うから。
・SOL[=生の尊厳 (sanctity of life)]の考え方で、命があるならば何をしてでも助けるべきである。
・遺伝子的なデザインより、生んだ後の方が大事だと思うので、遺伝子を選ぶのは別に問題ないと思う。
・金があって、どうしてもやりたいならやればいい。おそらくサンプルとなるので、自分たちの将来に事例として考えることができるようになる。子どもは親の勝手でできるので、子どもは成長して[から]勝手にすればいい。
・兄を殺したくないというのは親にとって当たり前だと思うし、兄だけを大切にして弟を大切にしない事はないと信じたい。
・自分の子供が近い将来死ぬことが分かっていて、助けられないのがつらい[辛い]から。
・自分の子供には生きてほしいから。
・出産後の弟のケアができるなら良いと思う。
・着床前診断をすることで1人の命を救うことができるので、してもよい[良い]と思う。病気を治すという目的ならばよい[良い]と思う。
・本人たちがしたいのであればよい[良い]。[ただし]自分はしない。2.賛成しない
・「女の子だ」って人間[の]ように扱っていたのに、[病気が判明した途端]「この胚はダメだ」って言っていたのが嫌。
・お金がかかる[=お金のある人しか治療を受けられない]。事実を受けとめて息子の短い人生を大切にしたい。お兄ちゃんを助けるために2人目を生んでいる様で好まない。
・バイオ学科で倫理を学んでいる立場だと、賛成できない。生命の始まりと終わりを、ヒトによって選ぶことは出き[正しくは「でき」]ない。
・遺伝子の選別によって生まれた子どもに[やがていつか]そのことを伝えなければならない。
・技術に倫理が追い付いていないと考える。歯止めが効かなくなることを考慮すると反対である。
・具体的な目的を持って子供をつくるのは反対。
・兄が助かったとしても、弟を失った罪悪感で今後生きていくのが辛そうだから。 [骨髄を兄に移植しても、弟はそのまま生存しています]
・子供が、大人になった場合の自己決定権は、子供自身になる[原文のママ]と考えられる。ドナー提なう[原文のママ。「ドナーとなるの」の意?]も、子供の自由。大人は強制できない。
・受精卵になった時点でヒトだと考えるので、いらない受精卵を捨てるということは殺人だと考える。また、兄を救うために“作られた”弟がかわいそうだと思う。
・条件に合わなかった胚が処分されるのは倫理的にいけないことだと思う。
・親の都合で子供の運明[正しくは「運命」]を決めてはいけないなと思ったから。
・人の命は物ではないので選ぶべきでない。
・人間の思いどおりに子供を選ぶのはよく[良く]ないと思う。病気などをないものを選ぶのは、障害をもっている人、病気の人、懸命に生きている人を否定することになると思う。
・人間の生命はすべて平等である。今回の例では兄の命が最も価値があり、弟たちの命が(卵子・精子ら子供になるはずの命も含めて)低く扱われているように思えるので、賛成しない。
・人工的に人を作って良いとは思えない。
・生まれてきた子どもに人権が存在しないのは、おかしいことである。子どもに病気があるかどうかをしらべ、期間内に流産させるのは賛成である。
・夫婦の立場だと賛成だけど第三者の立場だと反対。
・命を選ぶようなのは良くないと思う。3.その他
・とき[時]と場合による。もともと命にかんする[関する]ことは難しい。
・兄、姉の命に期限があり、生まれてきた弟、妹の命が犠牲にならないなら賛成。
・兄弟に病気があり、その治療のためなら行う。
・作られた子供も大切に育てるのであれば賛成。
・他の人のものから移植する。
・命にかかわる病気の治療目的でのみ可。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
[ご覧いただいた着床前診断のビデオについて。原則としてコメントは控えます]
・どこから子供であるか判断することは難しい。親は子供を選ぶべきでない。
・救える命は救うべきだと思うが、事前に分かっている場合はむずかしい。
・最後の映像のような問題はとても難しいと思った。
・子どものために子どもを産むのは、どうかと思う。
・自分が親の立場だったら[着床前診断を]すると思うけど[、]その子どものことを考えたら[診断]していいのか分からなくなった。
・生物的な倫理[=生命倫理]は何度やっても難しいと感じる。
・生命に関する倫理は[科学]技術が昇上[正しくは「上昇」]するにつれて、大きくなるなぁ。
・生命倫理について考えさせられた。
・生命倫理の方が分かりやすくてありがたいです。
・全ての人が平等である必要はないと思う。貧富の差などは仕方ない。
・着床前診断に賛成するか反対するかとてもまよった[迷った]。
・着床前診断の省略された部分が気になる。 [番組は全体で50分です。興味があれば編集前の完全版DVDをお貸しできます。申し出てください]
・当事者と第三者では考えが変わってしまうのは当前[正しくは「当然」]だと思う。
・道徳的[≒倫理的]な考えだけじゃなくて後にどうなるのかという事も考えなくてはならないのだと思った。
・難しい。
・難しい問題だと思う。
・難しい問題でした。
・命をあつかう[扱う]ことは、どのようなかだい[課題]でも難しいことである。
・優生学だと騒ぐ人がいそう。
・倫理、難しいです。
・倫理の問題に正しいことはないと思った。
・倫理はむずかしい。
・倫理的な問題に正しい正解はないと思うので難しい。
・倫理問題はその人の価値観の違いによると思う。
・倫理問題はむずかしい。[アゴラ課題について]
・アゴラが大変だった。
・アゴラが難しい。 [複数]
・アゴラを提出できたのか分かる方法はないんですか。
・アゴラ課題の回答[正しくは「解答」]方法が分かりにくかった。
・課題が大変だった。[以上、このクラスのアゴラ課題でかなり大きな障害が発生したことが判明しました。気づくのが遅れ、申し訳ありません。学生ポータルおよび次回の講義で対策および救済策をお伝えします]
[今日の一言]
・寒くて眠い。
・空調のバランスが悪い気がする。少し寒い気が。 [以上、空調についてはこちらで対処できないので、衣類等で対応してください。やはりまだ疲れが取れないようですね]
・今後の進路について悩んでます。... [ご希望ならお話を聞くことはできますよ。アポなしでかまいません]
・今後家業を継ぐつもりでいるため、授業を受けて更に供用を深め、[家業を]潰さないようにしたい。 [ぜひぜひ発展させてください]
・始め[この場合は「初め」]の内容はあまり頭の中に入りにくかった。 [確かにそうかもしれません。実際、後半の生命倫理になるとまるで反応が変わりましたからね。ただし全体的像も考える必要があります]
・眠かった。 [テストか課題で疲れが取れないようですね。週末は意識して休むようにしましょう]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。