平成29年10月5日更新
3BB2クラス
第3回:平成29年10月5日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
※現実に起きた事例をベースに倫理的考察や意思決定に必要な概念や用語などの解説を行う
・PCを用いた講義
・関連する視聴覚教材の視聴
・演習
など
・予習:教科書の精読(120分)
・復習:課題2(Agora上で事例分析)(60分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.スペースシャトル「チャレンジャー号」事故に関するビデオを視聴した感想を...
A.(カード回答後にご説明しましたので、原則としてコメントは控えます)
・1つの判断ミスが大きな問題を引き起こすことを実感した。
・7人の命が失われたのはとても心苦しかった。
・NASAの前年の事故に対する考えの甘さと、モートン・サイオコール社の経営幹部がこの事故を起こしたと思う。
・NASAの判断に疑問を感じた。
・NASAは人の命を扱うことに対する考えが甘かった。
・NASAやMT社の多くの人が、問題点に対して関心せず、実績目当てに行動した事に悪意を感じた。
・O-リングの問題が分かってしまい、モートン・サイオコール社(エンジニア)は打ち上げをやめたかっただろうけど、NASAからの圧力等様々な、面があったために打ち上げに同意したものの爆発してしまって後悔の念に押しつぶされ[潰され]る思いだろうなと感じた。
・うちあげ[打ち上げ]ると事故が起こると技術者は分かっていたはずなのに上の人の意見でうちあげ[打ち上げ]ることになってしまい、もっと反対するべきだったと思った。 [この件については、次回補足します]
・エンジニアは打ち上げに反応していたのに、エンジニアではなく、経営陣がO-RINGの安全性を根拠に打ち上げに賛成してしまったのは恐ろしいと思った。
・このような事故を防ぐためには、政治的な圧力などを排除し、安全性の面を重視する事が大事になると考えた。
・スペースシャトルの設計が完全だと過信せず、事故の可能性を少しでも考えていたら、NASAの考えも変わったのだろうか。事故が起きたときの被害など、問題点が確認されたときから行動を起こしていれば、何か変わったのではないかと思う。
・スペースシャトルの打ち上げに賛成した4人に責任があると感じた。この4人が賠償金と慰謝料を払うべき。同じ立場の人で物事を決定すると傾り[正しくは「偏り」]が生じてしまう。
・スペースシャトルの打ち上げを早まったNASAに問題があったと思う。4月まで待てば誰も不幸にはならなかったと思う。 [こちらについても補足します]
・チャレンジャー爆発事故の教訓を今後にいかし[生かし]たい。
・もし打ち上げを中止していたらNASAはどうなっていたのだろうかと思った。 [こちらも次回補足します]
・もっと広い目で物事を見て、判断しなければいけないと思った。
・リスクというものを十分に配慮する必要があると感じた。
・影の元請けである、政府と大統領のせいであると考えられる。NASA主導であれば正しい判断ができていたはずだし、政府が急がせなければ防げたはずである。
・何よりも大切なのは人の命・安全であると思った。社長に言われてもダメだと思ったことはつき[突き]通すべきである。
・企業である限り、あらゆるプレッシャーは受けるので、ランドが賛成に意見を変更したのもわかる。
・技術者が危ないと警告したならば、打ち上げはやめるべきである。
・技術者としての帽子を脱がなければ良かったのにと思う。
・技術者としても経営者としても両方の立場に立って判断をしなければいけないということがとても難しい選択だと感じた。
・経営者としての立場がおいつめ[追い詰め]られたとしても事故の可能性が高いと分かっているのならばエンジニアとしての立場を捨ててはいけないと思った。
・警告を無視して、打ち上げてしまったのが悪い。しかし、書面だけではどれだけ危ないのかよく分からない。
・個人個人では問題点があると分かっていても、まわりからの圧力もあり集団で話し合いをすると全く違う答えが出てしまう。
・事前にふせぐ[防ぐ]ことができた事故なのに犠牲者がでて[出て]しまったことが悲しい。
・周りに流されないようにしよう。ただただそう感じた。
・少しでも事故の危険が考えられるのなら、打ち上げを行うべきではなかった。
・上からの圧力が強いと正常な判断ができなくなると思った。現場にいる人の意見を聞くべきだと思った。
・状況が悪いのは分かっていたとしても、それ以上に政府から感じられる圧力の方が強かったのだろうと悲しくなる。NASAの危機感も足りなかったのではないだろうか。
・色々な選択をしないといけない場合が多くあるのだなと思った。
・人の命に関わるため、事故は起きてからでは遅いと思った。
・人は失敗しないと学べないんだと思った。
・人をうごかす[動かす]ことの重要さがわかった。あらゆる可能性を考えて行動したい。
・人間は逃げ場のない状況下に立たされると、誤った判断をくだして[下して]しまうことがよく分かった。
・責任という重圧は人の倫理面も変えてしまうと感じた。
・前回の打ち上げ(12℃)で気温が関係して失敗していたのかもしれないのに、今回は10℃差があった。これは、前回の失敗が考えられていないのではないかと感じた。
・全員が圧力を受けた結果、正常な判断ができなくなるのは技術者、経営者だけではないと感じた。
・全員が打ち上げは厳しいと分かっていながら、打ち上げられていて、責任のなすりありをしているのが見ていてつらかった[/辛かった]。
・組織の思惑が一致し、重大な事故が引き起こされてしまった事を知った。自分は利害が一致しても左右されないように考えを持てる人になりたいと思った。逸脱の標準化は怖いと思った。
・組織の利益のために7人もの命が一瞬にして消えた。悲惨な事故。
・打ち上げを止めるべきだと意見が出た時点で、NASAは中止をするべきであったと思う。
・低気温での安全性がなかったのになぜ気温が低いと分かってる1月に予定を立てたのか?MTが反対で出したらNASAは従ったのか? [こちらも次回補足します]
・当日の状況ではロケットの打ち上げが危険であることは分かっていたはずだが、様々な立場の人々の思惑によって、事故が引き起こされてしまったのだと思う。
・同意するしかない場面になってしまったのが、問題だと思う。 [まったく、その通り]
・判断の視野がせまく[狭く]なると誤った判断をしてしまうと感じた。
・反対していた意見を変えてしまった理由をボブ・ランドさんがせめ[責め]られていたことに異和感[正しくは「違和感」]を覚えた。
・板ばさみ状態になっているMT社がかわいそうだった。
・悲惨な事故であると感じた。
・物事に政治的思惑が入ると、往々にうまくいかない。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・Agora大変そう。 [難しい問題、というわけではありません]
・アゴラの課題ちゃんとだせるか不安。 [さて、どうだったでしょうか]
・ジレンマ問題はストレスになりそう。
・ジレンマ問題は難しいものだなと感じた。
・ジレンマ問題難しく思った。 [以上、最初の印象はその通りだろうと思います。ただし解き方に慣れてくると、線引き問題よりジレンマ問題の方が簡単だということがわかります]
・スペースシャトル・チャレンジャー事故は、色々な人が関わっていて、複雑だと思った。 [確かにその通りで、どこに注目するかによって見え方がずいぶん違ってきます。教材として取り上げる時に難しい点です]
・スライドが見やすいように[教室を]もう少し暗くしてほしい。 [気持ちは良く分かります。センセイもそうしたいのですが、暗くすると眠くなる人が増えてしまうのです。難しいところです]
・ためになった。 [ありがとうございます]
・チャレンジャーの事故は先週の授業で取り扱われた事例と似ていた。 [それはその通りで、チャレンジャー号事故が題材だと分からないように加工したのが、先週の百万石グランプリなのです]
・チャレンジャー爆発事故が起った後、アメリカ政府はどのような対応をしたのか? [この点については次回補足します]
・ビデオの最後にボジョレーさんが語った内容が印象的だった。 [なるほど]
・ビデオを見るのは、たのし[楽し]かった。 [やはり映像、特に動画で視聴すると理解が進みますよね]
・安全が1番大切だと改めて思った。
・安全でなければ、製品開発の意味はないと思った。
・安全より大切なものはないということが改めて分かった。
・安全性とその他の事項との間でバランスを取ることの難しさを感じた。 [以上、まったくその通り。ただし他とのバランスが難しい。この点はこれからの講義の中で考えましょう]
・宇宙に行きたい。
・宇宙に行ってみたい。 [以上、すばらしい]
・宇宙に行ってみたいけどスペースシャトルはこわい[怖い/恐い]。 [個人的には、センセイはこの方の立場ですね]
・何を重要視すべきなのか、すごく考えさせられた。 [まったくその通りで、それをこれからの講義で考えましょう]
・気もち[/持ち]の良い授業でした。 [ありがとうございます。個人的には、皆さんからすると話を聞かされるばかりで大変だろうなぁーと感じておりました]
・技術者として何を第一に考えるかを考えさせられた。
・技術者は難しい立場だと実感した。 [以上、まったくその通り。それをこれからの講義の中で考えましょう。ただし大きなやり甲斐があることもお忘れなく]
・結局、NASAはチャレンジャー号で事故を起こしたが今も建全[正しくは「健在」]である。 [こちらについても次回補足します]
・講議[正しくは「講義」]が長かった。 [今日はレクチャーばかりでしたからねぇ。センセイも疲れました]
・最近、ヨーグルトを作ることにはまっています。 [へぇー。ヨーグルトって自分で作ることができるんですか]
・最近の自分は学校やバイトの通学・通近[正しくは「通勤」]がギリギリになりがちで、これも逸脱の標準化によるものだと思うので気をつけたい。 [まったくその通り。いつか...ですよね]
・私はBMWよりもフォルクスワーゲンの方が好きである。しかし、BMWは間違いなく良い車だと思う。 [センセイもワーゲンは好きです。ただし現在MT車は輸入されていないのでBMWにしました]
・自分の意見に自身を持つことはなかなか難しいですよね... [その通り。しかも現実の組織の中で、ですからね。それをこれからの講義で考えましょう]
・自分の価値は何なのか考える良いきっかけになった。 [素晴らしい。個人的にも嬉しいです]
・実話にそって[沿って]いてわかりやすかった。 [いろいろな事情がそれぞれにあったんですね]
・色々と難しい問題がある。
・色々なことを考えさせられた。 [以上、事情が分かれば分かるほど、簡単に「○○が悪い」と言えなくなってきます。苦しいですが、これが真実。そしてとても大切なことです]
・人生選択の連続だなと思った。 [その通り。それを頑張って皆で乗り切るのがオトナです]
・人命が第一だと分かっていてもどうすることが出来なかったもどかしさがムービーから伝わってきた。 [副社長の苦渋に満ちた顔が印象的でしたよね。ちなみに彼は、当時48歳です(ちなみにセンセイは現在59歳)。若くして責任者になったんですね。なお副社長はやはり、昨年5月に亡くなりました]
・打ち上げ失敗映像、見てると悲しくなりました。 [言いようのない悲しさがありますよね]
・難しい事例だった。 [事情を知れば知るほど、奥が深いと言うことを考えさせられます。でもオトナだったら、それを何とかしなければならない]
・二度とこのような事故を引き起こしてはいけないとビデオを見て感じた。安全を第一に考える。キャリアを第一に考えてはいけない。 [その通りですね]
・板ばさみってすごくつらいんだなって思った。
・板ばさみの立場は辛いと思った。 [以上、その状況からどうやって脱するか。さらに重要なことは、どうやったらそのような事態に陥らないか、です。これからの講義の中で一緒に考えましょう]
・分かりやすかったです。 [ありがとうございます]
・倫理的なことを考えられた。 [倫理の説明はまだ始まったばかりです。あまり焦らずに進みましょう]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。