平成29年12月21日更新
3BB2クラス
第13回:平成29年12月21日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
・これまでの講義のまとめ
・PCを用いた講義
・予習:課題7
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.子力発電に関して、(1)技術者としての立場と、(2)地域に原子力発電所が建設されることになった地域住民の立場で賛否は異なりますか?
A.(立場によって評価がずいぶん違うことを考えてもらうための問題です。原発建設に関する賛否そのものを問うているわけではないことにご注意ください。講義の中でご説明しましたので、原則としてコメントは控えます。なお、2011年3月の東日本大震災による福島原子力発電所の大事故以降、「どちらの立場でも反対なので、『変わらない』」と回答する方が増えています)
1.変わった 25名(51.0%)
2.変わらない 24名(49.0%)
1.変わった
・お金のかわり[代わり]に地元がボロボロになるのは怖い。
・テレビで原発反対のニュースを見て、原発くらい受け入れたら良いのにと考えていたが、自分の家族が住んでいると考えると反対だ。
・家のすぐ近くは建って[原文ママ。「建てて」]ほしくない。
・危険だからこそ技術を高めなければならないと感じたが[、立場が]市民となるとリスクが重いと感じた。
・技術者からの視点と地域住民からの視点は、まったく異なっていることが分かった。
・技術者としての意見を考えた時は地域の人のことを考えていなかったし、地域の人としてのときは技術者としての考えまで考えなかった。 [でしょ?]
・技術者としては建てて欲しいが消費者の立場からするとリスクを重視せざるを得ない。
・技術者としては利益のことを考えるが、地域住民として安全を選んだ。
・技術者側と住民側、それぞれの立場に立つと答えが異なった。(通常運転している時は良いが、地震等の災害が起こった時に、被害が出ることがこわい[怖い/恐い]。)
・原発の地域[の実情]が先生が言っていたようになっているとは知らなかった。
・作った[この場合は「造った」]とき[時]のみの利益をもとめて[求めて]はいけないと思った。
・施設維持のためにお金が必要なのだと納得した。
・視点によって優先するものが変化
・自分の地域には[原子力発電所を]立てたく[正しくは「建てたく」]ないと思ってしまう。
・地域住民だったら嫌だと思うが原子力発電がないと電力が追いつかないと思うので技術者(地域住民ではない)だったら賛成すると考える。
・地震が少ない地域なら変化しなかったかもしれない。2.変わらない(「原子力発電をどんどん推進すべきだ」とか「原発絶対反対」)などがこの立場になります
・お金が大切であるから。
・どちらにも利益がある。
・どちらの立場でも、公衆の安全・健康・福利を最優先して考えたため。
・技術者として、地域住民として、まず安全が第一なので、危険のおそれ[恐れ/怖れ]のある原子力は推進しない。
・元々、原子力発電反対であった。
・原子力発電がなくても、電気を得られるから。
・原発で発電する以外で65%おぎなえ[補え]ているなら他の方法を探ってみてもいいのでは?
・原発事故のことを考えると、建設してほしくない。再生可能エネルギーの研究を進めるべき。
・私は福島県出身なので、東日本大震災から原発の危険について学んだ。なので原発には反対である。
・地域住民として意見を出すとき、[センセイの]話を聞いて意見を変えるかゆらいだ[揺らいだ]。
・地震によって大きな被害を受けたが、原子力発電が必要なのには変わりないと思う。自分の住む町であってもなくても、原子力発電は作って[この場合は「造って」]良いと思う。
・電力不足の方が怖い。
・東日本大震災で実際に被災して、どうなったかを見たから意見が変わらなかった。
・東日本大震災のことを考えてしまったため。
・東日本大震災のことを考えれば安易に賛成と言うことはできない。自分の地域なら当然反対する。
・日本で原子力発電を作ることは他の国と比べてリスクが大きいのに対し、[地震などリスクの原因になるものの発生]頻度が高いと思うからどちらにも反対を示した。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・1人で問題をかかえこまない[抱え込まない]ようにしたい。 [この件に関しては、お話しした通りです]
・20年以上生きていてもなお、北陸の寒さには慣れない。この前の日曜日は朝5時から朝8時の間だけで、車の上に多くの雪が積もった。おかげでT字[原文ママ]を用いた車の除雪方法には慣れた。 [ふ〜ん、お伝えしたようにセンセイは北陸地方(新潟)の出身です。だから「雪は当たり前」という感覚なのですが、皆が皆、というわけではないのですね。勉強になりました]
・これからどうしていくかしっかり考えようと思った。 [まったくその通り]
・テレビで「科学立国を目指す日本」といっていたが、そういうのならもっと研究しやすいようにしてほしいと思った。 [こちらも別な意味で、まったくその通り]
・とても興味のある話だった。 [ありがとうございます〜]
・トランス・サイエンス領域について理解できました。
・[周囲の]プレッシャーから不正を行ってしまうのだと思う。研究を行う人たちに、圧力をかけて[掛けて]しまう環境がよく[良く]ないと思う。 [その通り。続きは大学院のセンセイの科目で一緒に考えましょう]
・もうすぐ冬休み。よい[良い]お年を。 [皆さんこそ]
・ゆったりした授業だった。 [実は皆さんや4年生を見ていて、相当疲れているなぁーという印象を持っているのです。だから今日はそのようにさせていただきました。大学院の授業では、いつもはヘビーな内容を扱っているのですが、昨日と年明け初回はまったりした授業です]
・よい[良い]おとし[年]を
・よい[良い]お年を。 [皆さんこそ。基本的には良くやっていると思いますよ]
・課題頑張ります。 [ぜひぜひ]
・技術者として世の中に出る前に倫理観を身に付ける必要があるから履修していると考える。 [ありがとうございます。模範的な回答で、こちらが恐縮してしまいます]
・技術者の視点からものごとを考えることの大切さを知った。 [でしょ?]
・技術者の理想と消費者の理想は必ずしも一致しないということが分かった。 [理想かどうかはともかく、視点が変わると見える風景は一変するんですね]
・[4年次の]研究[=PDIII]がんばろうと思った。 [ぜひぜひ。4年間の学生生活の集大成ですよ]
・研究者や技術者が追い詰められ、不正や質の低下に繋がっている今の日本の現状は、大戦末期の日本の状態に近い気がした。 [鋭い。そして素晴らしい。どこからそんな発想が出てくるんですか?]
・今年もおつかれ[疲れ]様でした。
・今年一年おつかれ[疲れ]さまでした。良いお年を。 [前述(↑)しましたが、皆さんかなり疲れが溜まっているようです。ぜひ年末年始を有意義に使って、ゆっくり休むなり、ふだんできない旅行や遊びをするなりして、リフレッシュしてください]
・最近寒くてふとん[布団]から出たくないです。 [気持ちは、わかる。センセイも疲れが取れないようなので、いつも以上に休むようにしています]
・最近眠くて申し訳ない。 [こちらも同様で、かなり疲れが溜まっているんだと思います。今日はともかく、休日は意識して休むようにしましょう]
・参考文献などに使用している論文も100%信用できないことがこわい[恐い/怖い]と思った。 [仰る通りで、本当に困ったことですね。ただし、ネット上に溢れる情報に比べれば、全体としての信頼性は格段に高いです。]
・次回の授業では、試験のポイントとなる部分を広く説明して欲しい。 [わかりました。ただし要するに「セブンステップガイドをちゃんと使えるようにしてね」ということに尽きます。次回ご説明します]
・自分が研究している姿が想像できない。 [気持ちは、わかる。でも来年は4年生ですよ。2月になったらぜひ、PDIIIの発表会をご覧になってください]
・先生、良いお年を! [皆さんこそご苦労様でした]
・先生の話をどこまで信じていいか分からない。西村先生話がうまい。 [以前お話ししましたが、一般論で迫ってくる人については、警戒した方が良いですよ]
・東京大学のような有名なところですら改ざん[/改竄]やねつぞう[捏造]がおこなわれ[行われ]ていたことに驚いた。
・東大の研究所でも捏造の研究結果があり[、]日本でトップクラスの研究所でもそういうことがあるのだなと驚いた。
・動画の続きが気になった。東大の改ざんのニュース知らなかった。 [以上、実は、東京大学では論文捏造が頻発しています。大学院の講義の中でご説明します]
・日々のニュースで日本の企業が危ういことを感じる。 [その通りで、今まで得てきた信頼の底が抜けつつあるような状況です。本当に困ったものです]
・熱造[原文ママ。正しくは「捏造」]や改ざん[/改竄]が行われているのを知った。 [こちらも、大学院の講義で集中的に考えます]
・発電所を作るようにも各世帯にソーラーパネルをつけるほうが効率的だと思った。 [でも、冬の北陸地方だったら、発電は可能ですか?]
・分かりやすかった。 [ありがとうございます〜]
・来年もがんばりたい。
・来年もがんばろうと思った。 [以上、ぜひぜひ]
・利益とリスクについて考えさせられた。 [単純に、秤に掛ければ良い、というものではないんですね。人の命ややり甲斐、食料、医療、福祉などは、お金に換算できないんです]
・立場が変わると気もちも変わる。 [まったくその通り。ちょっとショックだったのでは?]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。