平成30年7月10日更新

3ER1クラス
第13回:平成30年7月10日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

・これまでの講義のまとめ

授業の運営方法

・PCを用いた講義

学習課題 予習・復習

・予習:課題7


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.原子力発電に関して、(1)技術者としての立場と、(2)地域に原子力発電所が建設されることになった地域住民の立場で賛否は異なりますか?
A.(立場によって評価がずいぶん違うことを考えてもらうための問題です。原発建設に関する賛否そのものを問うているわけではないことにご注意ください。講義の中でご説明しましたので、原則としてコメントは控えます。なお、2011年3月の東日本大震災と福島原子力発電所の事故以降、「どちらの立場でも反対なので、『変わらない』」と回答する方が増えています)

1.変わった

19名(37.3%)

2.変わらない

32名(62.7%)

1.変わった

・やはり身近に危険があるのとないのでは抱く意見も違う。
・技術者としては賛成だったが、住民として考えた場合どちらか一方を選べなくなった。
・技術者の立場だと賛成だったが、地域住民だとすると賛成には手を挙げられない。
・事故が発生した際に被害に遭うかどうかで意見が変わった。
・自身にリスクがかかるので、やはり受け取り方が変わりました。ダブスタ[=ダブル・スタンダード]になっているのは分かっていますが...。
・自分の安全に関わってくると違う意見になる。
・自分の近くは安心できる状態にしておきたい。
・日本の産業のことを考慮すれば原発は推進すべきであるが
・利益があるとしても、[原発は]危険そうだから作って[この場合は「造って」]ほしくない。

2.変わらない(「原子力発電をどんどん推進すべきだ」とか「原発絶対反対」)などがこの立場になります

・Not in my back yardですね。 [“NIMBY”(我が家の裏には御免)。良くご存じでしたね]
・これまでの事故が起きていなければ賛成していたのかもしれない。
・どこかが被害を被らないといけないと感じる。
・過去に福島原発で、大問題になったから。将来的にはなくす方向でやるべき。
・技術者としても大衆を守るならば作る[この場合は「造る」]べきではない(今の原子力発電の技術ならば)
・原子力発電と聞くだけで、危険なイメージが強く、[建設される地域で]お金がもうかる[儲かる]としても、反対です。
・原子力発電はリスクが大きすぎる[過ぎる]なと思った。
・原発があろうが災害があれば、自分の身は危険である。
・原発が必ずしも必要ではないと思うから。
・国のためなら建設に反対はしない。利益だけを受けるわけにはいかない。
・人の安全に影響を及ぼしそうな発電の仕方をやめ、安全に発電できるやり方を探せばいいと思った。
・誰かがやることには変わらない。
・地元にも4kmほど近くに原発がありました。 [う〜ん、こちらは福井県の若狭地方出身の方でしょうか。違っていたらゴメンなさい]
・反対なのは変わらないが、なぜ反対かの理由は少し異なる。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

[研究倫理について]

・FFPしない研究活動を続けていきます。 [ぜひぜひ]
・FFPとQRPという単語をはじめて[初めて]知りました。 [少なくとも“FFP”については覚えておきましょう]
・FFPの意味は社会人になっても覚えておこうと思います。 [こちらも、ぜひぜひ]
・STAP細胞の事件でも思ったが自分の正しさを公に証明するためにもこまめにデータをとる[取る]必要性が科学者にはあるのだと痛感した。 [良いセンスをお持ちですね。疑われないためであると同時──実はそれ以上──に、ご自身の研究の確かさを担保
(たんぽ)するためにも、『研究ノート』なので、きちんと記録を残すことが必要です]
・オボちゃんドンマイ...。 [う〜ん、どういう意味かな?]
・科学の知識に一定の信頼性を持たせることは、何よりも大事だと思った。 [まったくその通り]
・研究が大変だと思った。 [大変です(キッパリ)。でも誰も知らないことを発見する──センセイも世界初の発見をしています──って、もの凄くやり甲斐のあることなんですよ]
・研究不正が意外と多く驚いた。
・思っていたより研究の不正事件が多くて驚いた。 [以上、その通り。研究活動も結局、人間がやっていることなんですね。光があれば同時に、陰も存在し得る...] 
・小保方さん懐かしいと思った。 [確かに。でもそのお陰で、直接間接の関係者、日本国民、そして世界中の人が迷惑を被ったのです。彼女は認識していないと思いますが]
・[不正行為によって自分の名前が]張り出されないようにしないと。
・不正ダメ[。]ゼッタイ。 [以上、目的論的にも、義務論的にも、ね]
・不正に走りたくなる気持ちは分からないでもない。 [その通り。センセイも良くわかります。だからこそ、不正はしません。お互いそこはきっちりと]
・文献...。 [引用出典は明記しましょう]
・論文などの不正が意外と行われていると聞いておどろいた[驚いた]。不正と見なされるような行為にも気を付けたい。 [ぜひぜひ]
・捏造はその時の問題に終わらず、ずっと残るものだから絶対してはいけないと思った。 [その通り。損得に着目する目的論的にも、実は大損する行為なんですね。ただし上記(↑)でも指摘されましたが、若い人など構造的な弱者が、そこに追い込まれる/誘惑される構造が存在することも確かです]

[今日の一言]

・「一般の人から見た技術者の親しみやすさ」を見る度、日本の技術が下がっていったのもうなずけ[頷け]ました。 [残念ながら、全体としては事実です、ただし、大変申し訳ないのですが、このような事態に至ったのは皆さんのせいではありません。それは(小保方さんや加藤教授、あるいはセンセイを含めて)皆さんの前の世代が為したことです。その意味ではお詫びします。皆さんはこのような状況に負けず、ご自身の能力で未来を切り開いてください......残念ながら、それすら理解できない指導者が多いのですが]
・○○[原文人名のため、伏せ字]らの集団で金沢も話題ですね。 [????]
・あつい[暑い]...。 [確かに]
・すみません、課題7を忘れたので課題7と8を来週の7/17に出します。 [了解しました]
・テストがんばります。
・テストが大変そうだ。
・テストを簡単にしてほしい。 [以上、テストについては今日、概要をお話しました。練習問題をお渡ししましたので、来週再確認しましょう。ちなみに、「簡単に...」は無理です]
・科学技術者倫理が1番中心にくる[来る]必修科目なら、1年生のうちからやったほう[方]がよい[良い]のでは...?と思いました。 [仰る通り。でも非常に難しい問題で、センセイらとしては現在、「ある程度専門の勉強をしてから、それを踏まえて倫理を考える」という立場を採っています。例えばセンセイの母校であるICUでは、専門をひとまず学び終えた4年生でこの科目に相当する内容を必修科目として学んでいました]
・急に暑くなってきましたね。体調には気をつけてください。 [まったくその通りですね。それもあって、今日は早めに終えました]
・原子力発電についての話が初めて知った内容だったので良かった。
・原子力発電は危険だけではなく、お金がもうかったり[儲かったり]するのをはじめて[初めて]知った。 [以上、原発の賛否は抜きにして、お話ししたメリット/デメリットはセンセイの実体験そのものです。しかも皆さんと同じような年齢での]
・原発への意見は、地震の前後で変わってくると思う。 [そうなんです。反応(↑)は地震前後で大きく変わっています]
・最近は天気が良くなってきたと思います。 [例年になく早い梅雨明けでしたね。この後、どうなるのか...]
・時にはウソは必要。 [直接に何を指しているのかはわかりませんが、少なくとも「最大多数の最大幸福」に注目する功利主義的な発送であることは確かですね]
・自然災害は恐いですね。 [西日本の水害を指して、ですね。まったくその通りで、センセイはこのような水害や地震を多数経験しています。次回、ちょっとお話しできると思います]
・授業が早くおわる[終わる]のはいい[良い]ことだと思った。 [予定通りに進んでいるので、問題はありません]
・暑い。 [気持ちは、わかる]
・人は立場によって意見をかえる[変える]ことが分かった。 [先週もご説明しましたが、実は自分に都合の良いように再解釈しているんですね。そのことに気づくことが重要です]
・生きるの難しい。 [気持ちはわからないではないけど、どうしたのかな? 必要に応じて、アポなしで来室してもかまいませんよ]
・早く梅雨が明けてよかった[良かった]。 [気持ちは、わかる。でも東日本は小雨。これから水不足が心配されます。物事には光と影があるんですね]
・朝の段階で31℃あるなんて...。 [今日の気温ですね。アメダスの記録によると、金沢での今日の最高気温は33.7℃だったそうです]
・提出遅れの減点はどの程度ですか。 [遅れた場合は、機械的に半分にします。ただし初回の講義でご説明したように、「少し遅れ」た場合は、70%の評価とします]
・[自分は]東京出身だけど地震[東日本大震災]直後の節電が大変だった。 [でしょ? この件は次回の講義でご説明します]
・日差しがきついです。 [梅雨明けしましたからね]
・眠い。 [お疲れのご様子]
・面白かった。 [ありがとうございます]
・履修の取り消しシステムが無いのが謎です。 [これはたぶん、「制度を提供した大学側と、それを理解した受講生の側で『契約』が成立した」という理解によるものだと思います。仰ることはわかるのですが、これを乱用すると、例えば「契約した(=受講を始めた)けど、自分に都合が悪いから一方的に破棄しよう」などということが可能になるからです。くれぐれも契約には気をつけましょう]
・話聞いているだけなのは楽だけど、ねむく[眠く]なる。 [気持ちは、良くわかる。逆の立場で、センセイも同感です。でも講義は、どうしてもレクチャーの要素をなくすことはできません。難しいところです]


西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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