2020年6月25日更新

3EP2クラス
第10回:2020年6月25日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

※第10〜11回では、ケースメソッド事例に関するグループ討議を経て、第12回の「学習内容」に挙げてある事項についての考察を行う

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・与えられた事例に関するグループ討議 

学習課題 予習・復習

・提出:課題5
・プリントアウトして持参:課題6(個人での検討内容を討議で活用する。持参の有無を確認する場合がある)
・予習・復習:討議内容についてのさらなる検討(必要に応じて、課外でのグループ討議)(120分)
・予習:教科書の精読(60分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.「ギルベイン・ゴールド」をご覧になって、個人的にはジャクソンのように内部告発すべきだと考えましたか? あるいはそうではないと考えましたか?
A.(グループで議論をする前の状況です。次回議論しますのでコメントは控えます)

1.内部告発する

8名(13.6%)

2.内部告発はしない

43名(72.9%)

3.その他

8名(13.6%)

1.内部告発する

・このまま会社の考えに従い続けて、犠牲者が出たら問題なので、そのような事態になる前に告発するべきである。
・この問題は到底、上の者に言っても改善される物ではないから。
・この問題を解決しなければ死人が出るから。人を殺したくないから。
・どちらにしても何かを失うから市民の安全のために告発する
・どちらにせよ職を失うなら、市民の健康を守った方がいいと思うから
・プロフェッショナルエンジニアとしての資格を失うことのほうが大きな損失なのではないか.また,内部告発しなかった場合に自分自身に刑事責任を追及されても何もできない
・プロフェッショナルエンジニアとして立場と責任があるため
・もし会社を辞めることになっても,止めることができる立場でそれをしないことはできないと考えた.また,ここで止めないといつまでたっても改善されずに,その影響が自分の大切な人にまで及んでしまう可能性があるから.
・一技術者としての責任と環境部門の担当者としての責任がある
・会社のしていることは刑事裁判に発展してもおかしくないことでその責任を負うのが自分である以上、犯罪者として裁判に出ることになるか、今の会社を首になるかリスクを天秤にかけた結果である。しかし可能な限り会社側と交渉したりほかの相談相手と話をしてからだ
・間違っていることは正す必要があるから
・危険性や今後を考えると[黙っていることなどは]最善策とは言えないから。
・[危険物質の汚染が]基準を超えていたから
・技術者綱領[正しくは「倫理綱領」]に従って技術者は目先の利欲よりも公衆の安全健康福利を最優先に考慮しなければならない為。
・個人的に、なぜ逆に内部告発しないのかがよくわからない。水質汚濁が起こっており、環境が汚染される一方でそれを黙っている会社は悪に見えるし、内部告発せず、黙っていれば、住民に多大な被害が出るのが目に見えているため。
・後に発覚した際に負う損害の方が大きいから
・公衆の福利安全健康が[本来は「安全、健康、福利」]第一で,良心に従いたいから
・工場が有害物質を排出しているということは事実であり、このままだと会社に未来がないから。
・告発するにたる内容であり、状況をしっかり話せばどこらか理解を示す企業がいそうだから
・今回の場合、主人公には信頼できる味方がついている為、その後就職先を見つけるのにも苦労することは無いように思える。また何より、自分の誤った判断で罪のない人たちの命を脅かしてしまう方がその後の人生に大きな後悔を残してしまうと思う。
・最終的に企業が不利益を受けるから
・最終的に責任を負わされる可能性が高い上、資格と職を天秤にかけた結果、資格の方が重いという結論に至ったから。
・市が認める計測方法では,基準値を超えていなくても,正確な計測方法では基準値を超えていたため.
・市の基準の問題としても有害なのは間違いなく、何も関係のない市民に健康の影響が与えられ続けるためである。それは一刻も早く伝えるべきであると考えたからである。
・市民への影響が出た場合、安全性が最も大切だから。
・資格を失うよりも会社クビになる覚悟で告発して、下水に流すのをやめさせる
・自分が職を失うことよりも住民の命を優先すべきだと考えるため。
・上司たちの態度を見ると、内部告発によって騒ぎ立て、嫌でも認めざるを得ない状況に追い込むのが一番だと思ったから。
・人体に毒となる物質を川に流しているという事実があるため、それを黙認していたということが明るみに出るとまずいため。
・垂れ流すことでの今後のことの方がより問題であると思ったため
・水俣病問題のように有害物質がもたらす環境汚染は、公衆の健康に大きな悪影響を与えるから。 [水俣病のことを良くご存じでしたね。もしかすると新潟県(阿賀野川有機水銀中毒/第二水俣病)、あるいは富山県(イタイイタイ病)のご出身なんでしょうか]
・生産量が今までの5倍になってしまうと農地を汚染してしまう場合があり、また、下水道の処理能力には限界があり、産業廃棄物の汚染物質の濃度が濃くなってしまうと処理しきれない場合があるため。
・責任をとりたくないため。
・[自分は良心の呵責
(かしゃく)に]耐えられないと思う
・内部告発をしても職は失うがどういった経緯で止めたのかを説明すれば就職先は見つかると思う。
・内部告発をしないと、汚染による被害が出た時に、責任が重くなってしまうから。
・内部告発をしなければ、会社は水質調査の項目を改めることはない。もしそうなれば将来土壌は汚染されて使えないものになってしまうから。
・内部告発をすることで、世間の関心が向くようになり、自分の立場は悪くなる可能性が高いが、問題の原因やよりよい解決策が得られる可能性があるから。
・内部告発を行わないと市から強制的な条例のもと裁かれ、結局は職を失ってしまうので今後に少しでも希望を残すため。
・被害が出てからでは遅いから
・有害物質のため、一刻も早く改善しなければ被害が拡大していく一方だから。
・有害物質を垂れ流していることを見て見ぬふりはできない。
・倫理違反に目をつぶれば、一生の黒歴史になるため。

2.内部告発はしない

・このまま問題を放置しておくと不安な気持ちがずっと続くし、もし、死者が出てしまった場合、一生後悔すると思うから。 [この方は「1」のようです]
・するべきではあるが、自分の今後を考えると内部告発はできない
・会社はクビになるうえ、刑事責任を負う場合がある。また再就職も難しくなるから。
・技術者の判断として内部告発が妥当だと考えても、内部告発したことにより職の喪失や技術者としての資格など今後の人生・生活に大きく影響する為。
・告発したときに失うものが大きいため。
・市に責任がある上に、告発すると自分は職を失い、内部告発者という扱いになり、雇ってくれる会社が無くなるなど、自分の失うものが多いから。
・職を失うことは嫌である。もし自分に家族がいたら余計である。どうにかして会社の人たちを説得して問題を解決するように働く。
・内部告発した後の自分の立場が怖いのでしない。
・内部告発しても自分の立場など失うものが多いため、しないほうがいいと感じた。
・内部告発を行えば職を失うため。ならば他の部署へ移動を願うかや退職を行い逃げる。

3.その他

・Zコープ社が行っているのは,条例を絶対基準として,条例によって定められた方法で検査した結果が条例の基準を超過しなければ問題ないとするもので,条例そのものに対して疑問を抱いておらず,市民の安全や健康に被害が出なければいいという考えのもと行動している.しかし,精密な検査を行って被害が出ると判断できるならば,条例の方法や基準が市民のことを考えていないという判定ができ,そもそも条例を改定する必要があると考える.デイビッドは,市の担当者と話し合い,条例に欠陥があることを伝え,条例の測定方法・基準値を改定するように伝えるべきだと考える.条例が改定された場合,Zコープ社の検査方法も変えるべきであり,それは工場の幹部に伝えるべきである.もし基準値が変更しなかった場合や,幹部が隠し続けるのであれば,の状は[恐らく「その時は」の意]告発すべきだと考える.もしそれによって解雇されたとしても,倫理的に問題のある事象を隠してやり続けている企業を告発することは社会全体から悪人として扱われることはないであろうし,もし内部告発した人を悪人として扱う企業があるのであれば,その企業も同様のことをしている可能性が高く,そのような企業に就職すべきではないため.
・ボイスレコーダーなどでダイアンの話したことを記録し本社の上司(社長)に伝え、それでも意見が通らないなら仕事を辞める。
・マスメディアに知らせる
・会社やマスコミではなく,市に相談する
・検査基準が間違っていないか一度問い合わせる。
・処理方法を変えるのが現実的に厳しい以上、メディアを使って現状の問題を世間に明らかにする。
・匿名でマスコミにリークする
・内部告発をし、市役所の担当者に相談し、今後の事業拡大に関する産業廃棄物の影響について話し合う。
・内部告発をすることは確かに有効だが公表するだけでは改善される可能性は低い。だから、衆上層部や市に直接掛け合い、条例化以前を訴えかけるのも一つの手だと私は考えている
・内部告発をすれば今後の職にも影響を及ぼすかつ、内部告発をしなければ市民への被害が出てしまう状況なため。トムリチャード氏に告発の手伝いをしてもらい、個人名が出るのを回避できるようにする。
・分かりませんでした。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

[視聴した「ギルベイン・ゴールド」について。次回議論しますので、原則としてコメントは控えます]

・Zコープの女の人の意見も間違ってはない点はあるため、難しいところだと思った。
・エンジニアになりたくないと思った。
・ギルベイン・ゴールドの動画を見て思うことは、会社の中で役職が上の者ほど問題に目をそらして会社の利益をよく考えている気がする。もっと環境についてしっかりと考えることは難しいのかと思う。
・こういった会社には入りたくないと思った。
・こうした問題の解決は難しいと思った
・このような問題を解決するときに必ず誰かが犠牲になるので技術者なら、その場合最優先すべきなのは人々の安全性を考慮した対策を取るべきだと改めて考えさせられた。
・ドラマの登場人物はみんな自分の立場[=保身]を気にしていたという感じがした。
・ビデオに関して、市の基準はクリアしているとのことだったので難しい問題だった。
・ビデオの内容が難しかった
・ビデオの内容を理解するのが難しく感じた。
・ビデオの話が難しかった [以上、でしょ? センセイが最初に見た時はまだ吹き替え版はなく、字幕すらなかったんじゃないかと思います。男性について誰が誰だかわからなくなりました]
・やっぱり倫理的に行動することというのは難しいですね.
・技術者は厳しい立場に陥りやすいと思った
・検査基準は濃度だけでは不十分な時もあるとわかった。
・個人的に内部告発をするには相当な度胸や覚悟が必要になるので、難しいだろうな、と思います。
・今回のビデオは難しい内容だと感じた。
・今回の事例での内部告発するか否かの判断がとても難しかった。
・今回の問題は1つの会社だけの問題ではなく、1つが上手くいっていないと全ての信頼が失われるものだった。利益を優先せず協力して問題解決に取り組むことはできないのか。
・今回の問題は非常に難しい問題で、ソーラーブラインドの件以上に自分が責任を負わなくてはいけなくなる切羽詰まった状況が感じられた
・今日はとても難しい内容だった
・細かな事情あっても、命に代えられるものはないし、その場合の責任は大きいと考える。
・市の検査方法に欠陥があるのになぜ会社側が責められるのかわからなかった
・市の条例にも問題があるということから、市にコスト面の融資をお願いすることを提案する。
・視聴したビデオがずっと同じ事を繰り返し言うばかりだったので、聞いていて眠くなった [スラスラとわかった、ということですね。素晴らしい]
・事前に予習していたが内容が難しかった。 [ですよね]
・自分ならどうするか考えながらビデオを見ていたが、とても判断が難しかった。
・自分の現状と企業、倫理を照らし合わせて考えると、社会的に正しいとされるものを選ぶことはやはり難しいと思った。100%良い策は無いから、どこかを妥協していかなくてはならないことを改めて感じた。
・色々考えないといけない問題だった
・人災に関わることなのに、上司は考えてくれなくて呆れる。
・正しいことをするということは、社会人になれば難しいということが分かった。
・責任者というなの生贄になりたくないなと思った。
・想像していたよりわかりやすかった [予習してきたんでしょうね。素晴らしい]
・段々と追い詰められていく様子が目に見えてわかった。利益に目がくらんだ会社がこんな状態になることが分かった。
・動画の内容がやはり難しかったので復習します。 [ぜひぜひ]
・動画は難しかったです [再度視聴は可能です]
・動画を見ていると実際にそのような状況に陥った際に今より後のことを考えて行動できるか不安になる。
・内容濃く、深い内容だった。
・熱が入ったビデオでした。
・配布されていた資料をあらかじめ読んでいたためビデオの理解が容易にできた。
・板挟みというのは辛いなと思った
・物語の話である為、「自分だったらこうする。」といえるが実際に自分がそういったことに巻き込まれてしまった時、本当に正しい判断ができるか不安になった。
・問題なく視聴できた。ビデオは理解するのが難しかった。
・理不尽なことが多い世の中だと思った。

[今日の一言]

・ISOにもよい面と悪い面があることを初めて知った. [ISOが「悪い」と言っているわけではありませんので、念のため]
・アメリカと日本を対比し、現状が理解できた [聴けば聴くほど、「違うなぁ」と感じられたのでは?]
・エアコンの清掃が面倒 [偉いなぁ。センセイは全然しません]
・おなか一杯 [午後イチの講義ですからね]
・気温が高く暑かった。 [センセイも最近、帰宅後室内が暑くなっている時は、短時間ですがエアコンを入れます]
・国がその影響力を維持できなくなっていることからより社会のことを理解する必要があることがわかった [こちらのお伝えしたいことを十分ご理解いただけたようですね]
・社会が国を必要としなくなってきているこの時代に倫理を考えることはとても重要だと感じました。 [まったくその通り。こちらも、期待以上にご理解いただけたようです。嬉しいです]
・情報系でも環境に影響を起こすような問題は、あるのかと考えたが、あまり思いつかなかった [いえいえ。情報倫理そのものです]
・蒸し暑かった。 [湿度との関係もあり、温度調整が難しいですよね。体調を崩さないようにしましょう]
・新しいmacOSのBig Surが発表されましたがどうなるのか気になる昨今です。 [もちろんセンセイも、です。特にBootCampがどうなるのか...]
・前半の授業で,ISOが部品だけでなく技術者の育成も規格化しているという話があった.飛躍しすぎた話ではあるが,小説の「すばらしい新世界」のように,人間が規格化される世界もひょっとしたら訪れるのかもしれない.後半のビデオでは,内部告発ということでミートホープを思い浮かべた. [ミートホープ事件(牛肉ミンチ偽装事件)の事を良くご存じでしたね]
・曇りです。 [講義が終わると、雨になりました。しばらく続きそうです]
・疲れました。 [ご苦労様でした]
・偏頭痛ぎみでいたい。 [大丈夫ですか]
・理由を記述していたら一言を記述する時間が無くなってしまった. [次の時間もあるので、わざと時間を制限しています。悪しからず]


西村が担当する授業の様子は、<nishimura -sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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