2020年7月2日更新
3EP3クラス
第11回:2020年7月2日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
・グループ討議(続き)
・討議結果の発表
・PCを用いた講義
・与えられた事例に関するグループ討議
・討議結果の発表
など
・予習:教科書の精読(120分)
・復習:課題6(Agora上でのケースメソッド事例に関するより深い検討)(140分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.ギルベイン・ゴールドに関して、グループでの議論を通じて、あるいは他グループの発表を聞いて、個人で考えた時と何かが変わりましたか?
A.(次回の講義内でもご説明しますので、原則としてコメントは控えます)
1.変わった 54名(88.5%)
2.変わらない 7名(11.4%)
1.(ある程度)変わった(見落としていた点に気づいた、など)
・VS会社の構図を想像していたので社長に相談するということは思い浮かばなかった
・グループ討議では、まず社長に説得するという結論に至った。具体的な数値を出して副社長に提出すると、他の班が述べていることに驚きそこを見逃していた。内部の人をどうやって説得するかが重要だと感じた。
・ジャクソンが勢いだけで言っていて、環境にどのような害があるのかの具体的なデータを示していないことを見落としていた。
・ジャクソンは環境問題を解決することで市民の健康を守ろうとしているが、市もまた、工場を維持することで雇用を生み出し、市の活性化を促そうとしているという点。
・ジャクソンは正しいと思っていたが、メディアに情報を流し会社の信用を落とす行為[は]倫理的によくない。
・ステークホルダーやその価値などで様々な意見を聞くことができ、色々な見方をすることが出来ることが分かった。また、主人公の取るべき行動は何だと思うかについて意見が変化した。
・そもそも何が問題なのか、誰が一番悪いのかを考えたとき、会社も上層部も誰も悪くなく、でたらめな基準を決めた市が問題であった。何でもかんでも市民を守るために内部告発をすることが良いのではなく、会社側も救える方法や真の改善する点を創作するべきであることがわかった。
・ただ内部告発をするだけではなく、社長に言ってから然るべき場所に内部告発をするという点。
・たとえその基準を超えていたとしてもしっかりとしたデータで示さなけば相手に伝わらないことが分かった。
・ほかの意見を聞いて、かなり見落としていた点があった。
・やはり他者の人の意見を聞くことで、別の観点からの見方が出来て、様々な行動もできることが分かった。
・鉛の有害の基準値によって判断を変えること
・汚染レベルが本当に人体に害を与えるレベルなのかどうなのかや会社は実は法律などのルールは守っていた点を見落としていた。
・会社からの汚水が条例で決められている濃度超えていた点に注目していたが、そもそも条例自体もガバガバで内部告発することによって、どのような被害が今後でてくるのかを考慮していなかった
・会社の信用が失われることで会社がつぶれることで社員が失職することはあると思っていたが、Zコープの税収を得ている市にも影響が出ることを考えていなかった。
・会社の目線だと、ジャクソンの行動は悪いと取れて、市民の目線だと、環境対策部長などが悪いととらえることができること。
・結局何が問題なのか、だれが問題なのかを明確にすることが重要であると分かった。工場長の説得が最重要であること
・見落としていた点は、内部告発を行った場合の会社の立場だ。社員や自分の給料について考える必要があった。
・現時点で工場長が割る[=「悪いこと」]ことをしていないこと、基準が適当でないということ、ジャクソンが冷静な行動をとれていないことなど。見落としていた点があった。
・工場がつぶれた場合の被害の大きさを想定しきれなかった。
・工場長が腐っていると考えていたが、市の定めた環境基準が悪いことが根本的な問題であることに続けていなかった。
・工場長が論理的に聡明な判断をしている事実を見落としていた
・工場長の立場と説得に関する材料不足の可能性
・工場長は主人公に環境対策を行わなければならない明確なデータや根拠を求めていたということを見落としていた。
・行動案について、自分が気付かないようなものがたくさん出てきていた。
・告発をしなくても問題を解決する行動をとるならそれも一つの方法だという考え方もあるということが分かった。
・市が定めた基準値が、国から見たときにどの程度のの基準値なのかという点。主人公が上司に、汚染物質排出量が基準値をどの程度超えていて、どのくらいの被害が想定されるかを明確にしなかった点。
・市が定めていた規定もあいまい[曖昧]なものであり、企業はそれを最低限守って働いていく人たちのためにやっていたということを見落としており、そうなると内部告発もしてよかったのかという疑問は残る。
・市の基準が曖昧なこと
・市の条例についてもっと改定するところがたくさんあるのではないかと思った。
・市の税収や、基準値がそもそも正しいのかどうかを考える必要があることを見落としていた。仮に基準値に問題があったとすれば工場長が動きたくないのも理解できる。
・市の税収や会社の影響までは考え[ら]れていなかった。
・事実関係をしっかりと確認したはずなのに根拠となるデータがないことに気付かなかったり、第一印象に考え方が引っ張られていた。
・自分の保身のことばかり考えていて、工場を失って困る人のことを考えていなかった。
・自分は工場側がこの問題を無視していたため悪いと決めつけていたが、確かにこのような基準を作った市が原因となっていることがわかった
・社長に報告するという点を見落としていた。社長はこの会社の責任を持っているので、一度相談するだけでも状況は変わると思う。
・主人公が社長に対して基準値を超えていることの根拠をはっきり示していないということを見落としていた。
・主人公が勇敢な行動をとっているように見えていたが、必要なデータを集めて明確に根拠を示さずにてんやわんやしているだけに思えた。
・主人公の会社がその市の住民や市に対して、大きく影響していた点
・主人公の行動が,上司の考えを変えることに関しては不十分だったという点
・主人公の報告があいまいだったこと
・主人公目線で見ると工場長や会社の人は悪者に見えたが別に悪いことをしてはいなかった。
・上の役職の人に説得するしかないという意見に陥りがちだが、案外、上の人の判断が間違っていることを示す証拠も掴みきれていないのは事実だなあと思った。
・他人の意見を踏まえて、自分が将来の市民の健康を重要視し、現在の市の人々の生活を十分に考えられていないことを自覚した。
・短期的な問題では無いことを見越して利益を優先していた可能性を見落としていた。
・地域に多大に貢献している会社であるがゆえに倒産したときに多くの人が途方に暮れるという点を見落としていた。
・当初主人公目線でしか物語を見ていなかったため、環境被害を見過ごしている上層部が悪いと思い、副社長は環境被害より会社の利益を優先している人物のようにみえていたが、他の目線で見た場合、ジャクソンからの情報が少ないために、改善への行動に移せていないという状況に気づけていなかった
・内部告発をした際に、自分の職を失わないようにするための行動案を考えていなかった。労働基準監督署や公益通報者保護法があることが分かった。
・内部告発をするという行動案から専門家を呼びしっかり調査を行い、大丈夫ならそのまま続け、問題があるなら改善を提案するという行動案に変化した
・内部告発を行った後の自分の職のことを考え、マスコミではなく労働基準監督署のような機関に相談するという手段があった点を見落としていた。
・副社長は会社のことを思っての行動だったのでそんなに悪い奴ではない
・問題が今すぐに解決すべきものとは限らない点
・ステークホルダーとの関係と価値について, 班員が市役所について話していて, そこは見落としていたな...となった.2.(あまり)変わらない(「落とし穴」の多くを見抜いた、など)
・やはり、社会の為、会社の為に、内部告発すべきである。
・現状[でも(少なくとも法令上の)]問題はないという点
・告発する場面
・最大の問題点は市にあるということ
・主人公が内部告発をマスコミにした点は会社にとって悪い手段であることや、下水の調査を進め明確な結果を導き出してから副社長に報告すること、また市も欠陥があることに気付いている点は見抜くことが出来た。
・主人公目線で考えると企業だけに責任があるように感じるが、実際は市の制限が甘かったりと様々な要因があることに気づくことが出来た。
・上司であるダイアン・コリンズが理性的な人であることを見抜いていた。
・上層部に取り合ったことはよいこと
・生産量を落とすことなく、ヒ素や鉛を取り除ける装置を取り入れるという対策がいいと思ったし、変わらなかった点。
・内部告発する方向で準備することは変わらなかった。
・内部告発せず、まず未確認状態になっているものを解き明かして、それを上層部に提出するというのがほとんどの方が同意見だった。
・有害物質の影響が全く示されておらず,工場長が判断できていなかった点
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
[討議および発表について]
・「ギルベイン・ゴールド」今期のアカデミー賞候補 [確かに]
・ある意味で物語といったものが、必ずしも論理的であるわけではなく、すべての物事が良い方向へ向かっているとは限らないのだと感じました。 [そうなんですね]
・グループが三人が少なく感じました [なるほど。ただし人数が多くなると、聞き役だけの人が出てきます]
・グループ活動はそこそこきつい [そりゃそうでしょう。そうじゃなきゃ、活動にならないんで]
・グループ討議によって、自分では思いつかなかったような意見を聞くことができた。
・グループ討議を通して色々な意見を聞くことができ、自分とは違った見方があることを知れて良かった。
・グループ討論や他のグループの意見を聞くといろんな人の意見が行け[この場合は「いけ」。できれば「意見を聞くことができて」などの方が良い]ていいと思った。 [以上、でしょ?]
・ジャクソンがもっと冷静に対応していればよかったと言われて気づいた。 [そうなんですよね]
・ディスカッションを行って、自分と同じ意見だけど理由が異なってたりして、新しい考え方ができた。
・どれだけ自分で考えても見落としがあるなと感じた [以上、その通りで、自分ひとりだったり少数だったりすると、どうしても見落としが出るんですね]
・ビデオの作り方でこれだけ誘導されることが分かった。 [次回ビデオをご覧いただきます]
・ボイスレコーダーとかで証拠を集めておく意見があって面白いと思った。 [ボジョレーさんの話から学んだ、ということですね]
・やはりジレンマ問題と対立問題において、尺度の取り方や比較対象の考え方が難しいと思った。 [その通りで、瀬幕ではなく広く、そしてどのような観点から考えるかで見え方やそこから導かれる結論がどんどん変わるんですね]
・よくよく考えれば、市の定めている国の10倍厳しい基準の水質基準は適切なのか、という議論がこの話の本質だと思った。 [その通り。そのざる法が結果的に、企業だけでなく、市や市民を苦しめているんですね]
・意外と見落としていたことが多くて驚いた [そうなるように制作されているのです。普通ならたいていの方がそうなります]
・意外と内部告発するという意見がいた。人によって意見が別れるのだと実感した。 [その通りで、ポイントはその背後にある事実関係や考え方なんですね]
・一方的な情報だと勘違いしやすい。 [その通り。だからこそそこを見抜く必要があるんですね]
・会社を経営するというのは利益のことや[会社の]存続のことを考えなければいけないので綺麗ごとだけではやっていけないのだと感じた。 [その通り。そしてそれこそが経営者の仕事です]
・企業選びにおいて風通しの良さを自分の軸にするのもありだなと痛感 [非常に重要な点です。次回ご説明しますが、Zコープは実は、ブラック企業の反対なんですね]
・議論の時間が短く、大変だった [気持ちはよく分かる。でも今学期は仕方ありません]
・議論は,自分が見落としていた点や気付かなかった点などが分かるのでおもしろいと改めて感じた. [でしょ?]
・教授を目からうろこ状態にし得る意見を考えられたことが、この上なく嬉しかった。 [ありがとうございます。こちらも同感です]
・見落としていた点が多くあり、自分では気づかないことを多く知ることができてよかった。 [誰でも一人では見落としが発生します。またこのビデオはそのように制作されています]
・考えれば考えるほど難しく深いなと思う。 [だからこそ勉強しないといけないんですね]
・今回のグループ討議で様々な行動案が出て、自分の見落としていたところも見つかり良い討議だった 「それは良かった」
・今回の授業で意見を交えたことで、主人公のマスコミに内部告発した判断が悪手[=「悪者」/「悪役」の意?]であると再認識できた。 [十分吟味せず安直に、しかもマスコミに内部告発した、という意味でね]
・今日は自分では気づかなかったような話ができてよかったと思う。 「それは良かった」
・今日も講義ありがとうございます。グループ討議は、自分では思いつかない意見を聞くことができるので、とても楽しい。いつか対面でのグループ討議ができたら良いなと思う。 [ありがとうございます。残念ながら皆さんに直接お目にかかるのは自己点検授業だけになりそうです]
・最善の行動をとるには感情的に物事をとらえるのではなく、事実関係を確認し合理的に物事を見つめることも重要であると実感した。 [素晴らしい。全くその通り]
・市に入る法人税まで想定できなかった。問題に直面した際にどれだけ多角的に問題を見ることができるかが重要なのだと分かった。 [こちらも]
・[自分はまだ]視野が狭いと感じた [それに気づいてもらうためのビデオなんですね]
・時間をかけても事実関係を把握できず見落としている点があったので、あらゆる状況が変化する中で把握するのはとても困難だと思った。 [わかります。だからこそちゃんと勉強する必要があるんですね]
・自身の目線や立場にこだわらず、様々な視野や立場からの考えや意見をくみ取れる思考が必要であると感じた。またグループワークを友好的に話すことが出来た。 [それは良かった]
・主人公が内部告発という判断を下す前に、確かめておくべきことが非常に多いと討論を通して気づいた。 [でしょ? セブン・ステップ・ガイドは前半(とステップ7)がポイントなんですね]
・状況を整理することの大切さを理解した [そのことに気づいてもらうように制作されています。センセイも落とし穴に落ちましたから、偉そうなことは言いません]
・全体の発表をする際にもっと意見をまとめるべきだった [今回は時間に限りがあったので、やむを得ない面があります]
・相手を動かしたいときは相手が納得するような理由や根拠が必要であるということを学んだ
・伝え方によって受け取る印象はかなり変わるので、与えられた情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、その情報を一度精査することが重要であると分かった。[以上、素晴らしい。まったくその通りで、非常に重要な点に気づかれましたね]
・討議が有意義なものであった。 [それは良かった]
・討議の後半PCが落ちてあまり参加できなかった [遠隔授業なので、そういうこともあります。あまり気にしすぎないようにしましょう]
・討論によって様々な意見を知れて、とてもいい機会だったと感じる [こちらも、良かった]
・特に新しく得た視点はなかった.市の視点が足りていないと感じた.工場を誘致したのは市だが,ガバガバ条例によって逆に市民の首を締めている(雇用的にも環境的にも)ことになっている話もした方がいい気がした. [その通りです。忘れなかったら次回ご説明します]
・内部告発を行うのであれば、ニュース番組などではなく技術者協会などに訴えるべきであると思った。 [この件についても、次回]
・内部告発後のサポートが万全では無い状態での、内部告発のリスクはとても大きく感じた。 [こちらも、次回解説します]
・博士、色々見解や意見を述べてるけど正確な内容やデータ言えてないよね。 [そこは微妙です。まったく仰る通りなのですが、博士が問題点や具体的な数値、そして改善策を説明したら教材になりません。このビデオでは脇役に徹しています]
・様々な目線からみることが重要だと実感した [まったくその通りですね]
・理解できました。 [最初の印象とずいぶん違ったんじゃないかと思います][今日の一言]
・zoomでの音声が途切れ途切れになり聞こえにくかったが、おそらく私の通信環境が悪い事が原因だと考える。 [遠隔授業、特に無線LANだとどうしてもこういうことが起きます。基本的には貴方のせいではないので、過度に悩む必要はありません]
・もう1年の半分を過ぎてしまったと思うと時間の経過が早く感じる。 [気持ちは、わかる]
・雨は嫌だ [別な意味で、気持ちはわかります。でも梅雨がないと困ったことになりますよ]
・久しぶりに歩いたら足が痛くてね[ら]れ[寝られ]ませんでした [う〜ん、運動不足なのでは?]
・今日は天気がよくない [梅雨、つまり雨期ですからねぇ]
・姿勢が悪くなってきました. [遠隔授業ばかりだからでしょうか。気分転換を兼ねて、身体をほぐしましょう]
・質問なのですが、最終テストはどのような内容でどのように行われるのでしょうか。 [来週月曜日に関係者で最終決定します。次回の講義でお伝えします]
西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。