2021年7月6日更新
3ER1クラス
第12回:2021年7月6日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
※高度技術社会における技術者の新しい役割
・PCを用いた講義・演習
・関連する視聴覚教材の聴講など
・提出:課題6(電子的提出)
・復習:教科書の精読(60分)
・次回に向けた予習:課題7(科学技術の専門家として求められる価値観)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.技術者と地域住民とでは、問題に対する見方が変わりましたか?
A.(講義内でご説明したので、原則としてコメントは控えます)
1.変わった 22名(47.8%)
2.変わらない 24名(52.2%)
1.変わった
・いろいろなことを知っているから
・お金のシャブずけ[正しくは「つけ」。「浸け」なので]にはなりたくない
・もしもの時を考えると自分なら反対する
・羽咋に原発あるし、金沢にはもういらないんじゃないかって思います。地元も黒部ダムがあるし、電力的には困ってないし
・技術者としての意見は賛成だったが、地域住民としての意見は反対に変わった。変化した理由は、もしものことがあったとき地元に及ぶ影響を考えたらとても危険だと考えたため。
・技術者としては安価なエネルギーに賛成だが、住民としては安全性を重視している
・技術者としては日本のことを考えると作るべきであると考えるが、地域住民として考えると作るかどうかは決めかねる。
・技術者のとき[時]はこれからの電気供給を考えて、きつくなるのが目に見えるから。しかし、住人からしたらそんなこと知らないし、原発があるってだけで風評被害を受けるから。
・技術者の時と地域の時では立場とか知識を知っている上限が限られているから。
・技術的に安心と分かっていたとしても、正直安心できない
・原発がお金が入ってくるものだとしても安全を守りたい
・原発を作ることは電力の供給に非常に役立つもので作るべきものであると考えるが、身近なところに作るとなると作らないで欲しいと思う。
・現実的な危険を想像したら変化した。
・賛成→反対、自分に影響が出そうなことは極力避けたい。
・視点の違いにによって原発が作られた時のメリットとデメリットの比重が変化したから意見が変わった
・自分の生命が脅かされるかもしれないとなると少し抵抗を感じた
・自分や家族の安全が脅かされると意見が変わる
・税金の話を聞いて考えが変わった
・迷いはした。だが、資源の無いこの国ではやむを得ないと考えた。
・両者の答えはどちらも間違ってはおらず、技術的な意見と個人的な意見は対立するのがわかる。2.変わらない
・いざというとき、体に良いものではないため、技術者としても市民としても立てたくない。
・デメリットが多いような気がしたから
・メリットの方が大きく見えたため、賛成意見の変化はなかった。
・リスクはあるが、必ず被害を受けるというわけではないから
・リスク軽減のため
・環境問題を考えると、どちらからしても危ないから
・危険なくして発展はない
・技術者としての意見と地域住民との意見で変化することはなかった。
・技術者としての意見は変わらなかったが、建設するメリットやデメッリトの印象は変わった。
・原子力の事故の影響が恐ろしいから。
・原子力は人間に扱うことのできるものではないから。
・原発が必要かどうかは私はよくわからないが、全員が安全であって、事故がない状態が1番だと考えた。
・原発に関してこれから廃れていくと推測するから
・原発は反対派です
・今までの事故の危険性を考慮すると仮に技術者と地域住民の立場でも変わらないと思った。
・事故が起こると怖いため、技術者としても地域住民としても反対すると思う。
・自分が困るのも、住民が困るのも避けたいと思うから
・自分の意見は変わらなかった。原発の開発は技術者の立場としても推進すべきだし、それが地域住民の立場でメリット、デメリットを踏まえても原発は忌避するような技術ではないと思った。
・人類は原子力を制御できるレベルに達していないから
・[原子力発電所を]増やす意味を感じなかった。
・日本は地質的に原子力発電に向かないため。
・[原子力発電所は]必要がない
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・STAP細胞がなぜ嘘をつこうと思ったのか、ばれないと思ったのか不思議です。 [本人しかわからない──場合によっては、本人ですらわからないかも──ことですが、上昇志向が非常に強い方だったようです]
・とても、昼を食べた後の授業はとてもつらい[辛い]と感じた [血液が脳ではなく、消化器系へ集中しますからね。可能ならば、ですが、午後イチに講義がある時はお昼を軽めにして、食後は机の上でいいので少し伏せて休みましょう]
・どんなことであっても、不正はよく[良く]ないと思った。正義感を持って研究をしていきたいと思う。 [ぜひぜひ]
・リスクが大きいと考え方が反転することに驚いた。 [「プロスペクト理論」のことでしょうね]
・技術者は嘘が人の命に関わる職業であることを自覚して行動しようと思った [まったくその通り。皆のため、そしてご自身のためです]
・原子力発電のすばらしさを題材にしたラジヲマンって漫画があったなって思い出しました。連載開始が2010年だったので、翌年には雑誌に載らなくなりましたが [「ラジヲマン」、初めて知りました]
・後半の話を聞いてビジネスや利権が絡むとあのようなことが起こりやすくなるのかなと感じた。 [科学技術が良くも悪くも社会と深く関係するようになったということなんですね]
・私が感情的に選択することに驚いた。 [意外だったでしょ]
・視点をたくさん持つことは重要だが最終的に一人が持てる視点は一つだと感じた。 [それは決して、悪いことではありませんよ。信念のない人間は当てになりません]
・事故などが印象に残るとその関連する事故が多いと勝手に考えてしまうなど印象による影響が大きいと感じた。 [そうなんですね]
・自分は技術者というだけでないことがわかった [お伝えしたように、人間は誰も、いくつもの顔を持っているんですね]
・質問の見せ方によって意見がコロコロと変わって面白かった [でしょ?]
・誠実さが大事
・責任感が大事だと思う [以上、まったくその通りですね]
・誰が考えるかによってよい[良い]と思う人がいればダメという人がいる。
・置かれる立場によて簡単に意見が変わるのだと分かった。 [以上、立場によって、見え方がまったく異なることすらあるんですね]
・天気の移り変わりが激しい。 [しばらくは不安定な天気が続きそうですね]
・日本の教育が変わらなければ変わらない気がする [う〜ん、これはどの話題を指してでしょうか]
・[研究]不正はいけないと思った [周りが見えなくなると、起こりやすいんですね]
・利益のぶつかり合いがわかった [立場によってずいぶん見え方が異なります]
・論文の改ざん[竄]やねつ造などの不正行為は自分のためにならないからやってはいけないことを再確認できた。
・論文の捏造が想像よりも多く行われているのだと感じた。
・論文不正の映像を見た。技術者として就職できるかわからないが、技術者として活動するときも、学生の実験や卒業研究などでも不正行為をせず、倫理を考えて行動したいと思った。 [以上、前述(↑)しましたが、他者のためであると同時に、義務論的にも功利主義的にもそして徳理論的にも、ご自身のためでもあるんですね]
西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。