2021年7月8日更新

3EP3クラス
第12回:2021年7月8日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

※高度技術社会における技術者の新しい役割

授業の運営方法

・PCを用いた講義・演習
・関連する視聴覚教材の聴講など

学習課題 予習・復習

・提出:課題6(電子的提出)
・復習:教科書の精読(60分)
・次回に向けた予習:課題7(科学技術の専門家として求められる価値観)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.技術者と地域住民とでは、問題に対する見方が変わりましたか?
A.(講義内でご説明したので、原則としてコメントは控えます)

1.変わった

22名(40.0%)

2.変わらない

33名(60.0%)

1.変わった

・はじめは賛成していたが、身近に存在する場合リスクが見えてきたため意見を変えた。
・リスクもあるけれどメリットのほうが大きいと思っていた。
・危険性のあるものを設計するのはリスクがある可能性があるので反対する、地域住民なら利益があるので賛成する
・技術者としてなら、仕事が終われば、関係がほぼなくなるが、住民なら住み続ける限り、関係があるから。 [仕事が終われば...で、よろしいでしょうか?]
・技術者としては危険な発電方法は行いたくないが、地域住民の立場だと目先の利益を優先してしまう
・技術者としては日本のエネルギー問題や経済問題について考えるが、地域住民としては安全性を選択するため
・技術者として考えると地域住民のリスクを考えず利益を優先してしまった
・原発が稼働することは否定しないが、自分は関わりたくない。
・原発による電力供給は必要だと思うが、自分の地域には出来てほしくないと思う。
・考え方は周りの状況で変化した
・国全体のことを考えると賛成だが、自分が被害を受けると考えると、反対に変わった。
・自身の立場によって意見が変わった
・自分にかかるリスクが「2.」の方は大きいと考えたので変化した。「1.」はリスクがあまりないと感じた。
・自分に関わりのある場所だと少し考える部分がある。
・自分や家族が以外[おそらく「被害」の誤り]に遭いたくないから
・自分や親族に直接的な影響があるかないかによって意見が大きく変わってくるように感じた。
・前者ではリスクを統計的に判断したが,後者ではリスクを許容できなかった.
・地域住民としては反対だ。
・地域住民の立場になると危険だと感じたから
・必要最小限は作ってもよいの[良い]ではと考えたが、地域住民の立場だと怖いという気持ちが大きくなる。
・立場が違うと重要視する要素が違うので意見が変わった
・両者とも否定にしたが、技術者としてはエネルギーの推進を図ることを理由として、地域住民としては原子力発電所が建設されることのメリットが少ないことと、長期的なリスクを抱えることを理由として否定したから。

2.変わらない

・どちらにもメリットが多いと判断したため賛成とした。
・どんなものでもリスクはある
・もちろん様々な危険や害はあるが、それでも発電量はすごい[凄い]ので必要
・もともと良いイメージがなかった部分があったため、自分の意見は変わらなかったのではないかと考えた。
・やはり原発のリスクを許容できない。
・リスクが高く安全ではないと判断したため
・安全性とメリットを考えた時どちらも反対意見になった。
・一時的な利益はギャンブルと同じですぐにマイナスになるから
・過ぎた発展をするべきではないと思うから
・技術者としての意見の中で地域住民のことを考えていたので意見が変わらなかった
・技術者としての意見は理論的に語れるが、地域住民としては感情的に語ってしまうから。
・技術者としても賛成、地域住民としても実家が建築業なので賛成
・技術者としても地域住民としてもメリットが得られるから
・結局、石油に頼っている今の状況はよろしくなく、発電所は必要である。事故が起きた時まずいのは火力発電所も同じという観点から、お金が入る入らない関係なく考えた。
・原子力のこわさ[怖さ]を知っているから
・原子力発電による危険性と利益のバランスを考えたとき[時]に危険性の方が高く感じたため
・原子力発電の発電効率が良すぎるので仕方ないと思う
・原発にできるだけ頼らなくていいようになるのが理想だから
・原発の危険性を考えてどちらも反対に投票した
・原発の事故を知っているからこそ抵抗があるので条件が違っても賛成はできない。
・原発の負の影響を知っているから考えに変化は生じなかった
・現在の基準ではIAEAの基準よりも厳しい独自基準を持って再稼働の検討を行っているため安全性は保っていると考えられるから。
・自分はまだ技術者ではないから、技術者の視点から見れていないのかもしれない。
・自分は新潟の柏崎市が実家であるが、東日本大震災以降、原発がとても怖かった。
・情報を聞いて考え方は変わったが、過疎状態での資金調達や技術者としてのエネルギー問題の観点から賛成するという立場は変わらなかった。
・推進はしないが、電力の多くを原発に依存している現実があるので、すでにある原発は稼働していもよいと考えた。長期的な影響を考え、住民の立場でも反対と考えた。
・増やしすぎないようにすればいいのではと感じた
・地域住民が作って[この場合は「造って」]ほしいと言っても事故が起こった際のリスクが大きいのでむやみに増やせない
・地震の経験から反対で変わらなかった
・長期的に考えると、利益よりも損害の方が大きいと考えたため
・特に深く考えたわけではないが、変わらなかった
・発電所を建設した際の悪い面やリスクが目立つ印象を持った
・反対派の意見を聞いたわけじゃないので意見は変わらなかった


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

・デュアルユース技術でダイナマイトが軍事利用されたことを思い出した [そうですね。この辺りから始まっているんですよね]
・デュアルユース技術について他のどういうものがあるのかを調べてみたい。 [ぜひぜひ]
・どこに線引きをするのか、どういうジレンマを抱えているかによって異なる [確かに]
・とても勉強になった [ありがとうございます。ただしどこを指してでしょうか...]
・マジンガ―zでも今日のテーマを主題においていた気がする [へぇー。初めて知りました]
・リスクコミュニケーションや日本の研究について学んで、ある程度分かってはいたこともあったが、何とも言えない気持ちになった。
・リスクについて学んだ
・リスク管理の大変さを感じた [以上、なかなか綺麗に片づかない問題ですが、ちゃんと取り組まなければいけない内容だということはわかりますよね]
・科学技術者倫理を学ぶ意義を改めて感じた講義であった. [ありがとうございます]
・火災による死亡件数は少ないと思っていたが、思ったより少なくて驚いた。 [そうなんですよね]
・火力発電所には危険性がないのでしょうか [あります。水力、ガスその他だってリスクはあります。水力発電は環境負荷が激しいです]
・技術者というのはただ技術を持っているだけでなく社会全体を考慮・理解できることが出来て初めて技術者になることを知った。 [まったくその通りですね]
・技術者と地域住民では考えが大きく異なる場合があることが分かった
・技術者と地域住民の立場でも安全が保障されていなければ、原発はよくないと思った。 [以上、どれだけ相手の立場に立って考えることができるか、ということですよね]
・研究をどのような考えのもとで行う必要があるのかについて改めて考える必要があるのだと感じた。 [義務論的にも、功利主義的にも他者のため、そしてご自身のためです]
・原発にそこそこ近いところに実家があるが、地域住民ではないため再稼働はしてほしくない。 [最近特に問題となっている30km圏ですよね。福島では離れた場所で大きな被害が発生しています]
・現実でもリスクを考える機会はけっこうあるので、身近な話だと感じた。 [そうなんですよね]
・考えさせられる内容だった [ありがとうございます]
・講義の途中で戦車の話が出ていましたが、乗り心地は快適なのでしょうか。 [全く良くないそうです。それに非常にうるさく、暑い]
・今回の科学技術者倫理の講義を受けて、科学者や技術者としての観点としての考え方と地域住民などの立場の観点からの意見が違うことを改めて実感した。 [前述(↑)しましたが、どれだけ相手の立場に立って考えることができるかがポイントなんですね。そうすることによって初めて、話が通じます]
・今回の授業を通して、自身が技術者になった際にどのような責任のある行動をしなければならないのかを考えられた [ありがとうございます。ぜひ頑張ってください]
・視点によって考え方が変わるのはとても興味深かった
・自分の感覚があてにならないことがわかった
・自分の持っている偏見などによって、合理的な考え方が出来なくなってしまうことを学んだ。
・質問の仕方によって考えが変わった [以上、プロスペクト理論の例などではびっくりしたのでは?]
・社会情勢を知っておかないとこれからの人生乗り越えていけないのだと改めて思った。 [まったくその通りで、いきなり社会の仕組み全体を理解するなんてことは無理──センセイもできません──が、やはり勉強しないといけないんですね]
・授業を聴いていたら、いつの間にか眠たくなっていた。 [学期末ということもあり、課題やテスト勉強で疲れている人が多いという印象です]
・新技術も使い方によっては悪にもなるといえる
・身近にあるGPSなどが元は軍事用に開発されたものであることに驚いた [以上、インターネットも、抗生物質も、農薬──爆弾に転用可能──も...なんですね]
・世界的にも論文の不正が多いことが少しショックだった。 [オトナはあんまり偉そうなことを言えませんよね]
・損と得が入れ替わると選択するものが変わるのは当然といえば当然な気がするが、不思議な感じがした [でしょ?]
・多くのものが軍事利用から発展してきたものなので、国の力は偉大だなと感じた。 [良くも悪くも、現在の中国はそのために集中しているんですね。ただしこの方法が世界から支持され、リーダーシップを取れるかどうかは別です]
・知られていないことや隠されていることがたくさんあると分かった。 [ありがとうございます。でも、何を指してでしょう?]
・同じ技術でも平和的目的と軍事的目的で全然変わってくることに驚いた。 [裏表の関係なんですね]
・同じ質問でも状況によって答えが違うのが深かった
・同一人物なのに立場によって考え方が変わるのは、少し無責任なのかなと感じた。 [以上、確かにそうかもしれません。でも見方を変えると、どれだけ相手の立場で考えることができるか、ということですし、それが可能になるといろいろな話もできます]
・日本が世界からの信頼を取り戻せるようになりないと思った。 [まったくその通り。小保方さんもやってくれましたよね(もちろん、皮肉です)]
・不正は絶対しないようにしたい。
・不正やSTAP細胞お話は面白かった [以上、他者のためにも自分のためにもならないんですね]
・利益の損失する場合と得る場合で選択が異なる人間の傾向が非常に面白い。
・立場によって意見が変わることを実感した. [以上、立場によって全然変わって見えたでしょ?]
・論文の改ざんが想像以上に行われていることに驚いた [残念ですが、事実です]
・論文関連の話を聞いて、自分が卒論を書くのが不安になってきました [いえ。ちゃんとPDIIIに取り組めば、何の問題もありません]


西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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