2021年9月25日更新

3EV2クラス
第1回:2021年9月25日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

※第1〜2回では、本科目への導入として、第2回までの「学習内容」の事項について、講義やグループ討議などを通して検討・考察する。
・科目の目的・目標、内容、課題、評価方法などに 関する解説
・本学の教育目的・目標との関連に関する解説
・既習科目との関連についての解説
・課題 1に関する解説

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・グループ討議
・討議結果の発表など

学習課題 予習・復習

・復習:初回配布資料や本科 目「学習支援計画書」などの熟読(90分)
・予習:課題1(事例分析) (60分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.1. 夏の暑い時期、金沢市付近一帯が、大規模に停電してしまいました。停電はもう十数時間も続いています。コンビニはどうなってしまうでしょう?
A.1. たくさんの面白い回答を寄せていただきました。どれもその通りだと思うのですが、講義でご説明したように、電気が長時間止まると、冷房・冷凍が効かなくなるだけでなく、またレジも働かず、POSの情報もやり取りできないので、やがてお店の機能がまったく停止してしまうんですね。
 「コンビニ」はこの現実の社会を指しています。細かいことはともかく、現代社会が科学技術に依存しているということ、そしてその科学技術に携わり、この社会を支えているのが(将来の皆さんを含む)科学者・技術者なのだということを考えていただきたかったのです。(講義中にかなりご説明したので、原則としてコメントは控えます)

・アイス[融けてしまったり、お客が殺到して売り切れたりして]が買えなくなる。
・アイスが溶ける・生ものを処分する・監視カメラが停止する・蒸し暑い [他もそうですが、カメラの件はまったくその通りですね。モノやエネルギーをコントロールする「情報」が機能を停止してしまうんですね]
・アイスクリームやお肉などの冷やして保存する食べ物などがダメになる。
・お客さんがたくさん来る。窃盗などが起こる。 [確かに。だから日中はともかく、夕方以降は営業できないと思います。講義ではお話ししませんでしたが、北海道の地震以降、コンビニはすぐに閉店するようになりました]
・コンビニに人が押し寄せ、ご飯や[電池など]電気がわり[代わり]になるものが非常に売れる。しかし、コンビニで冷凍保存ができなくなるため[、]コンビニの商品もある[=おそらく「正常に販売する」の意]ことができなくなる [まったくその通りです]
・コンビニの照明器具、冷却器具に不具合が起きて、営業時間の短縮または臨時休業になる。 [でしょうねぇ]
・たべもの[食べ物]がくさる[腐る]
・ほとんどの商品が廃棄になる [食品関係ですね。ただし温度管理不要のパンなどの食料や水などの飲料は問題ありません。他の生活用品も同様です]
・客が商品を買いつくす[尽くす]、冷凍のものがだめ[/駄目]になる [前半は、残念ながら事実です。報道されていませんが東日本大震災の際の東北では小規模ながら暴動が起きたそうです。目撃者から直接聞いた話です]
・商品の温度管理[ができない]
・商品棚にあるアイスが溶ける。
・食べ物がなくなる [あっという間に売り切れます。何度か体験しました]
・食べ物の品質が悪くなる。 [その通り]
・食べ物を買う人がたくさん来る [その通りで、販売する商品がすぐにまったくなくなります]
・食材の買い占めが発生し、コンビニがガラガラになる [まったくその通り]
・食品の期限切れ [期限というより品質保持ができないということですよね]
・食料の買い占めが発生する。 [残念ながら、その通りです]
・食料や飲料を求めて住民が集まる。 [その通り。そして次は電池の類を買い求めます]
・食料品の買占めが起こる。熱中症対策の薬が売れる。
・人が大量に集まり、品薄になる
・多くの人間がコンビニに行き買いだめを行うことにより、品物の在庫がなくなる。また、現金以外の支払いができなくなる。 [最後の部分は情報に関してですよね]
・停電 [その通り。皆さんは3年生なので、かなり多面的に考えることができますが、1年生にこの質問をすると、「停電して自動ドアが開かないので、暑くて熱射病(=熱中症)で死ぬ」と答える学生がいます。まだフェールセーフ──非常時には手で開けることができるようになっている──を知らないんですね]
・電池、バッテリーの買い占めが起こる。 [そうなんですよぉ]
・買い物客が殺到する。
・氷が無くなる
・品薄状態になる。
・弁当が腐る。
・保存できない食品が廃棄される状態になるので、そのような食品は近所の人にあげると思う。 [気持ちはわかるのですが、実際にはその余裕がないと思います。売り切れてしまうので]
・冷たいものが無くなる
・冷蔵、冷凍の商品の廃棄 [その通りなのですが、実はそれらは会社にとっては資産。だから会計上の「減損」という資産を廃棄する、手間の掛かる手続きが必要になります。気がつかなかったのでは?]
・冷蔵、冷凍の食べ物が腐る
・冷蔵されている商品が駄目になる
・冷蔵庫、冷凍庫など電気で動くものが動かなくなる [非常用発電機については、お話しした通りです]
・冷蔵庫や冷凍庫が使えないため、アイスや弁当などが保存できずに廃棄物が大量に出ると考えられる。 [その通りなのですが現実には、弁当類はすぐに売り切れてしまいます]
・冷蔵冷凍食品が腐る
・冷凍、冷蔵商品の廃棄
・冷凍・冷蔵食品の状態悪化
・冷凍の食品が溶け、冷蔵の食品が腐る。 [そうですよねぇ]
・冷凍の物を早く売ろうとする。 [その通りですが、その前にお客さんが殺到します]
・冷凍食品が溶ける。レジが打てなくなる。 [レジ、すなわちPOSシステム──知らない人は調べてね──についてはその通り]
・冷凍食品や飲み物類がだめになる。


Q.2. 仮想事例「百万石F1グランプリ」を読んで、貴方/貴女個人としてはレースを開催すべきだと思いますか?
A.2. 次回の講義の中で議論しましすので、コメントは控えます

1.開催する

14名(35.0%)

2.開催しない

26名(65.0%)

1.開催するべき

[以下、単純開催ではなく、路面整備など条件付開催の意見があることにご注意ください。こちらの場合は、「もし事故が発生したら...」を考える必要があります]

・2回[目の今回も]延期した場合、3回目は客の入りも[期待できず]、[今後の、このサーキット場でのF1グランプリ開催の]契約継続もしづらく[辛く]なるから [契約に注目している点は、非常に高く評価できます]
・[再び]延期するとまた批判や補償しなければならないから。
・温度が高くなるまで待てば問題ないから
・温度も上昇するとみられているうえ、関係者を裏切れないから
・何千人の関係者を待たせており、[損失を]補償できないと思うから。
・開催するとはいっても、開始時間を遅らせて、スケジュールを短縮して暖かくなり薄氷が溶けたころに開くやり方をする。
・開催を期待している人がいるから
・今後、今日以上に状態のよい状況になるとは限らないから
・最高気温は10℃前後でスリップしやすいとは言えないから
・事故が起こる可能性はいつでもあり、水溜りや薄氷なども対処することはできる。大会関係者も多くいるため、安全に十分配慮するようにして開催する。
・選手はスリップが起こる可能性を知っているため、選手が大丈夫なのであれば開催すればいいと考える。
・前回の延期も含めて大きな損害が出てしまうため、開催することにする
・大会を待っている人がいる限り開催するしかないから。
・大金が動いているため少々の[悪]天候[=悪い条件]ではやるべき

2.開催するべきではない

[この場合は、「では、いつになったら開催できるんですか」あるいは「損害はどうするんですか」等が問題になります]

・いくらマスコミ等にどやされても人命にはかえ[代え]られないから
・この大会を無理に開催し人が死にでもしたら[、]怒られる怒られないの騒ぎではないから
・スリップが起きて事故が発生すると、F1レーサーの命の危険があるから
・ドライバーの命のために開催は延期するべきである。
・レインタイヤの性能保証は10度から35度までとなっているため
・安全を考慮して考えた。
・安全性が保障されていないため、重大な事故が起きる可能性が高いから
・安全面がきちんと確保できていないから
・延期する。並んでいた方々には優先権や特典を付けて入場できるようにする。
・開催し、スリップ等による事故が起こった時の対処の方が危険だから。
・確実な安全が保障されていないので開催するべきではない
・危ないから。
・危険である可能性があるから
・気温が低いため。
・死人が出る可能性がある。またその事故によって、今後開催できなくなる。
・死亡者やけが人が出る恐れがあるから
・事故が起きてしまった際に、責任を取りたくない。
・事故が起きてしまった場合、レーサーは怪我してしまうこともあり得るし、レーサーが怪我をした場合は、次の大会では、そのレーサーは出場する事が難しくなることもあり得る。やらなかった場合、来場者のチケットは払い戻しや発注してしまった弁当等、面倒な事が多いが、今回で事故が起きてしまった場合は二度と開催することが難しくなるので開催はするべきではない。
・事故が起きれば元も子もなくなるため
・事故が発生しないと確実に言えない状態であるから。再度延期して開催できないとは限らないから。
・事故の可能性が少なからずあるから。
・選手の命の安全を確保するため
・大きな事故が発生するといったリスクがある
・大事故となる可能性があることから参加者の安全を第一に考慮するべきである
・本日の最高気温が10度前後であり、レインタイヤは10度以上でないと安全が保障されず、水たまりもあり危険性が高いから
・万が一事故があったら[自分(や主催者側?)は]責任を取ることができない。[自分(や主催者側?)の]責任の重さが大きい。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

・1限目からの授業は眠い [気持ちは良くわかる。眠くはありませんが、センセイも、です]
・1日忙しい予定なので頑張りたい [おぉ、それは凄い]
・グループで話し合いをして、人によって着目点や感想が多く違うということだとわかった。 [この点については、次回(第3回)]
・グループ討議で積極的に発言していきたい。 [ぜひぜひ]
・この講義で何を学ぶか理解することができた。 [今日はそれで十分です。決して嫌味ではありません]
・たのし[楽し]かった。
・ためになった [以上、ありがとうございます]
・意見交換ができた。 [本当はもっと話たかったんでしょうねぇ。皆さんの様子を見ていて、本当にそう感じました。この続きはぜひ、次回(ただし第3回)の対面授業で]
・何の専門学者なのか具体的に知りたいです。 [学位は教育学修士です。教育方法学(科学教育法)が専門で、同時に、古代から中世の西欧天文学史を研究しています。ガリレオの望遠鏡による世界初の天体観測(の問題点)に関して、世界初の発見をしています。いわゆる「地動説」──この言葉は誤訳──を提唱したコペルニクスに関しては国内有数の専門家です。NHKの「コズミック・フロント」という番組が取材を申し込んできたので、「いやー、世間ではそう思われていますけど、実際にはね」...と説明したら、見事にボツになりました(実話)。トホホ]
・夏休み明けにつき100分授業がしんどい [気持ちは、よぉーくわかる。個人的には後学期初の講義なので、気合いを入れまくった分、正直なところヘロヘロです]
・開催するを選んだ人の理由が気になった [上記ご参照。それなりに切実な理由があります。さて、じゃぁどうすれば...は、次回(第3回)の講義で]
・久しぶりの授業で疲れた [そうですよねぇ]
・久しぶりの授業で疲れたのでサウナに行きたいです。 [なるほど。サウナってそんなに効くんですか。センセイはまだ体験したことがありません。テレビで見たのですが、北欧の大使館には接待用のサウナがあり、賓客をもてなして、文字通り「裸のつきあい」をするんだそうです]
・今まで話したことない人とも話したい [その通り。グループメンバーのシャッフルは、その効果も狙っています]
・今回の授業ではこれからどのように学ばなければいけないのか考える必要性があった。 [今回は初回。今日はそれだけ理解していただければ十分です。嫌味ではありません]
・今日はおなかが痛かった。 [どうしたのかな。腹痛は生理現象です。次回以降、このような事態が発生した場合は、目で合図して後ろのドアから出て用を足してください]
・思ったより楽しい授業であった。 [「思ったより...」って、ホンネですよね。よくわかります。貴方/貴女の期待を裏切らないように頑張ります]
・新鮮な授業だった [ありがとうございます]
・責任感が重いものは判断が難しい。 [そうなんです。でもその分、技術者はやり甲斐のある仕事です。何しろ土木は、(お話ししたように)地図に残る仕事をするのですから]
・対面でのディスカッションは良いと思った
・対面で討議できることは良いと思った。
・対面形式でのグループ討議が良い。 [以上、去年と今年前学期を経験すると、お互いにそう思いますよねぇ。その代わり、申し訳ありませんが、次回は遠隔授業でちょっと飛んだ内容のお話をします。なお、遠隔でも挙手やチャットを多用しますので、ご期待下さい]
・[JR西日本福知山線脱線事故での]鉄道[=事故車両]の写真が衝撃的であった。 [想像して...しまいますよね。逆に言うと、それができるってことは、貴方/貴女の能力の高さを示しています。お気づきかどうかはわかりませんが]
・土曜日に授業があるのは大変だった。気分的に。 [冗談抜きで、センセイもです。ハイ]
・討議はzoomより対面が良い。 [ですよねぇ。その代わり、次回は話が飛びますが、勘弁してください]
・二日酔いでつらかった[辛かった] [お酒の味がわかるようになったんですね。平均的には22歳くらいでビールの苦みを美味しく感じるようになります。酸っぱいものは腐敗している可能性があり、苦いものは毒物の可能性があります。だから子供はこれらが苦手なのです(防衛のため、DNAにそう書き込まれている)。今回の原因がビールかどうかはわかりませんが、貴方/貴女がオトナの仲間入りをしたってことですよ。機会があれば、そしてもしよろしければ、今度飲みましょう]
・微妙に安全な温度の届きそうなときの事前の判断が非常に難しいを思った [まったくその通り。この件については次回(ただし第3回講義)]
・普段話さない人と話すことができ、良い機会になぅた。 [グループメンバーの入れ替えは、その効果も狙っています。いくらまとまりの良いEVとはいえ、実際にはあまり話したことがない(/少ない)人もかなりいらっしゃるはずなので]
・木曜は一限にしか授業がなくて[、]そのためだけに学校に行くのが億劫です。 [まぁ、確かにそういう日もあります。そんな時は大学に登校した機会を別な目的に活用すると良いのでは? そして遠隔の場合は他の時間でゆっくり休むなどして下さい]
・立場ごとに意見が変わってくることが、重要だと感じた。 [まったくその通り。良いセンスをしていらっしゃいますね。この件は次回(第3回)およびその次(第4回および第5回)へ続きます]


西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>上で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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