2021年10月6日更新
3FY1クラス
第2回:2021年10月6日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
(続き)
・直面する可能性のある倫理的問題に関する具体例
・グループ討議と討議結果に対するコメント
・ eラーニングシステム <Agora>やグループ討議の事例分析課題に関する解説
・セブン・ステップ・ガイドの概説 他
・PCを用いた講義
・グループ討議
・討議結果の発表
など
・復習:第1〜2回で学んだことについての考察の深化(90分)
・予習:教科書の精読(180分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.グループ討議や全体での発表、討議、当方からのコメントの結果、前回の個人的な感想は変化しましたか? あるいは見落としていた点に気づきましたか?
A.(原則としてコメントは控えます)
1.(ある程度)変化した 42名(89.4%)
2.(あまり)変化しない 5名(10.6%)
1.(ある程度)変化した/見落としている点があった
・責任の拡散の危険性 [問題の本質や本当の原因が覆い隠され、現場の人間に責任が押し付けられる、という意味でしょうね]
・先生が言っていたことをグループでの話し合いのなか[中]で気づいていくことができた。 [先に気づいた、ということですね。素晴らしい]
・自分の保身を考えてばかりだったが、観客の気持ちや安全をもっと考えるべきだった。 [特に顧客、つまり公衆ですよね]
・観客の安全を守ることの必要性と、レース場を建てた場所自体が問題だったこと。 [もともと無理な設定だったんですね]
・開催する場合の利点があることを1つも考えられていなかったため、開催する場合について気付けることが出来た。その意見も踏まえて、開催しない理由を出すことが出来た。
・顧客とレーサーの人命を優先して考えていたため、事故が起きた場合開催した利益で補填するという考え方は無かった。
・開催者側の利益損失のミニメが言っていた。顧客の安全性などは考えられていなかった。また責任の所在?について、考えていると自分自身で思い浮かばなくなっていって主催者の責任だと決めつけていると感じた。 [ミニメって何?]
・利益を求めるという意見も重要な意見であると印象が少し変わった。
・観客の安全を確保することを見逃していた
・意見としては変わらないが、見落とした点が多くあった。観客等の[、]選手、開催以外の点からの視点を考えるところである。
・観客に対して配慮することに驚いた。
・損害賠償の問題など大会を開催しなかった場合の問題を見落としていた。 [途中でご覧いただいたスライド以降でしょうね]
・観客の命の大切さ、立地という根本の問題、開催しなかった場合の損失など抜けて落ちている部分が多かった。しかし、最悪な場合というのを想定しながら考えれば良いとも思った。
・サーキット場の場所が変だとは感じていた。 [その「あれっ?」という感覚を大切にしましょう]
・賠償金の負担を[、]長期的な視点を持って考えていた。 [素晴らしい]
・なぜこのような問題が起きる状況になったのかという点。 [もともとが無理だったんですね]
・観客の安全や自分が追い詰められているという状況に気がつかなかった。 [追い詰められると感覚が鈍麻(どんま)してしまうんですね]
・どのくらい損害が出るのか、命のことばかり気にしていて気づいていなかった。 [費用や利益も大切です]
・1人のときと比較して、様々な条件が見え、今回のケースだとなんで金沢で山の中にサーキット場[を]作る[この場合は「造る」]のか、技術担当顧問はなんで大会なのに来ないのかなど疑問点やおかしい点に気づき、より多くの条件が見えるようになった。 [技術担当は別な現場にいるんでしょうね。サーキット場内かどうかはわかりませんが]
・広い目で見ることの大切さを知った。 [あるいは「長い目」でしょうね]
・選手の安全だけでなく、観客の安全も考えるという点を見落としていた。また、時間をずらすという条件を変える点も気付かなかったので、最初の個人的な印象と大きく変化があった。
・開催しないということに何のメリットも感じていなかったが、反対意見も聞く事で、開催するメリットを知るといったように考えを広げることができた。 [素晴らしい]
・観客の生命やその先の保証[損失を発生させた時のことでしょうからこの場合は「補償」]といった観点についての観点が抜けていた
・保険に入っている可能性を見落としていた。長い目で見ての信頼を考えなければならないと思った。
・このような場所に作っていたことに気づけなかった。
・観客への対応や安全性、開催した際に生じる可能性を見落としていた。
・命はプライスレスという考えが固着していたので、割り切って事故の補償をするという視点が面白かった。 [ただしその場合でも道徳に許されるかどうかは別です]
・レーサーの命の他に観客からの期待や開催時、未開催時の負債の違いを見落としていた。
・長期的なスパンで考える視点を見落としていた。
・条件を決めれば開催できる可能性があることを見落としていた。
・保険に入っている可能性を知識として知った。追い詰められて[視野]狭窄になってしまう状況をしった[知った]。
・経済効果などの金銭的な側面と観客の安全
・視野が狭く、この状況をどうにかしようとだけしていたため、保険や社会、レース場所といった状況設定にまで頭が回らなかった。
・元々作った[この場合は「造った」]場所が悪いというので前提条件が間違っていたんだとわかった。
・そもそもこんな場所にサーキット場を作る方がおかしいのは、確かになあと思いました。
・自分と違う考えが多々あり、面白かった。 [それは良かった]
・人命の危険があった時点で開催しない一択だと思っていたが、その他の視点の考え方や折衷案は見落としていた。
・2択だったので、色々な条件をつけて答えをだす[出す]ことをしていなかったので、その確認ができた。
・お金のことは考えてはいたけど値段を具体的に言われると中止から延期に意見が変わった。また当日まで決定を先延ばしにしていること自体がおかしいことに気づいた。 [プレッシャーを掛けられると、どうしてもそうなりがちなんですよね]
・レーサーの安全だけではなく、観客の安全も考慮した対応を考えていて、自分は見落としていた。
・メリットとデメリットについて深く考える必要があると思いました。
・観客の安全性について見落としていた。2.(あまり)変化しない/見落としている点はあまりなかった
・あまり見落としていた所はない [素晴らしい]
・事故が起こった際の観客の安全には気づかなかった [実際にはかなりの対策をしています]
・そもそも金沢のローカルのレースにそこまで集客力があるのか少し疑問に感じました。 [確かに。その点でも無理ですよねぇ]
・同じような意見でまとまった。
・見落としていた点はなかった。 [以上、見抜いていたってことですよね]
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・1度失敗していることとその失敗について各方面から非難されたこと、時間がギリギリであることが追い詰められる原因だと思った。こんな経験はできればしたくないなとも思った。 [もちろん。講義内でお話ししましたが、最も大切なのは「どうしたらこのような状況に陥らないか」です。「残念ながら陥ってしまった場合にどうするか」はその次です]
・いままでの議論の中で一番面白かったです。 [それは良かった]
・グループで話し合いをすることで、自分が考えていない意見があり、ためになると再確認できた。
・グループを決めてもらって、尚且つランダムというのが良かった。
・グループ討議では色々な意見が聞けて良かった。
・グループ討議や他のグループの意見から、自身の知見を広げることが出来たことに加えて、実際のレースの事例などの講義がとても興味深かった [以上、情緒感情面だけでなく、知的にもホントに楽しんでいらっしゃいましたね]
・ステークホルダーという言葉を知った。 [これから繰り返し登場します。さし当たり、「利害関係者」と理解してください]
・そもそもF1について知らないので、競技・競技場がどんな感じとか分からず難しかった。 [センセイもテレビでしか見たことがありません]
・みんなの中には、保証書[同意書あるいは承諾書]を書いてもらえば全部OKという考えがあるということに驚いた。保証書[同左]で責任を免れても、自分の気持ちはどうなんだろう、その家族・友達はどう考えるだろうと対象を広げて考えることが大切だと感じた。 [まったくその通り]
・やはり自分一人で考えた時とグループで考える時とで思いつく可能性が数が段違いだと感じた。三人寄れば文殊の知恵と言うが、何かを決める時、アイデアを出す時は人数が多い方が良いと思った。 [でしょ?]
・レース場の立地が悪い点は触れちゃいけないところかと思ってました。 [いえいえ、まず指摘すべきなんですね]
・仮に事故が起こった場合自分にどれだけの責任が来るのか、という話をしていて一昨年に弊学の学生がおクスリをやっていた際に学長に責任が言っていたかどうか、という話となった。学長や大学に批判が来ていた記憶はない。もし事故がおこっても[起こっても]自分に責任はこないのでは?という結論となった [一般的には大学等の組織にどれだけの責任があるのかによります。どんなにきちんと指導しても、中には変な学生も出ます。その場合は組織の責任は軽く、本人の問題ということになります。後々のために、薬物使用に関する学生部長講話は録画してあります。ただし組織の人間が犯罪行為を起こしたわけですから、担当の学生部長が謝罪会見をします]
・過去の事例を考えて解をだせば、過去の事例を言い訳にできることを今日思いついた。 [そうなんです。ちゃんと説得できる材料になりますよね]
・議論をして、自分が気がつかなかった点も理解できて、楽しかったです。
・久しぶりにグループワークでできて楽しかったです。 [以上、それは良かった]
・堅苦しい授業だと思っていましたが、とてもためになる授業でした。 [ありがとうございます。でも実は、意外と堅苦しい内容かも...]
・工学部は犬、心理は猫といっていましたが、犬好きのため犬のほうがいいです。どうにかなりませんか? [すみません。配慮が不足していました。お詫びします。犬と猫はご存じのように性格が対照的です。工学部と文系学部も同様で、関係は非常に似ています。そのために使用しましたが、決して「犬が劣る」などの意味ではありません。重ね重ねお詫びします]
・今回の話し合いで使った題材の背景が非常に気になった。 [来週、背景を説明後にご覧いただきますが、どんどん追い詰められて思考停止状態に陥ります]
・最後のおちが面白かった [反乱が起こらないかなぁ、と、実は心配していました]
・視野が狭まっていることに気が付いていなかったので驚いた。
・視野狭窄になっているのを心理学が助けられるというのがとても感動しました。
・視野狭窄にはまって[嵌って]いたと感じた。 [こういう場面こそ、心理学の出番です]
・自分の意見が話し合いを通して変わったことが面白かった。
・自分以外の意見と視野を広げることで新しいやり方が分かった [以上、それは素晴らしい]
・自分自身で考えていく時間が長くなるといくつかの条件や思考にとらわれ[囚われ]て視野狭窄の状態になってる?と感じた。 [確かに、そういうことってありますよね]
・実際お金の返金とか、そっちのせいで追い詰められて死んだり、廃人になってしまう人がいるのかき[気]になった。 [残念ながら、間違いなく存在するでしょうね]
・授業を通して、心理職の役割を再認識できた。心理学を学んでいる意味を再認識できた。
・授業自体がひっかけだったことに驚いたことと、その構成になっていたため、授業内容がとても分かりやすかった。とても楽しい授業だった。心理学を学んでいる理由を感じられる授業だった。 [以上、心理学もやり甲斐のある内容なんですよ]
・上手く議論ができたと感じる。 [それは良かった]
・状況に左右されず、冷静にどのようなメリット・デメリットがあるのかを今後も考えられるようにしていきたい。 [ぜひぜひ]
・心理学がこのような状況にも適用されているということを学ぶことができた。グループ討議で様々な視点からの意見があって面白いと思った。
・心理学だからこそモノづくりに活かせられることがあると知った。自分自身が視野狭窄にならないようにしたい。 [以上、皆さんの出番ですよ]
・深く考えると様々な意見があることが分かった。 [それをできるだけ謙虚に──実際には難しい──に聴いて、広い視点から考え直すと、見え方がずいぶん変化するんですね。心理学はそういう時にも役立ちます]
・責任とお金に囚われることが多いと感じた。
・切羽詰まると正常な判断ができなくなる。グレーゾーンを見つけてベストアンサーを出せるように視野を広く持つ。 [以上、特にお金の件ではそうなりやすいんですよね]
・先生が面白く話してくれたため話に効き込むことができた。あと状況設定について色々話していたのにまぁ大丈夫だろと思っていたがそれがポイントだったことにもどかしさを感じた。
・先生の考え方が、結構同じところがあったので楽しかったです。 [以上、ありがとうございます]
・追い詰められたとき[時]の思考には注意するべきだと感じた。
・如何に視野狭窄を起こさずに様々な条件や状況を見て適切に判断するかが重要そうであった。 [以上、まったくその通りですね]
・猫なりに出来ることがたくさんありそうだ。 [そうなんです]
・判断する際の状況に心理効果が働いていると改めて感じることが出来る討論だった。 [次回も別な観点からこの問題を考えます]
・物事に対する見方が広がった気がします。
・物事や人を0か100かで判断せず、できるだけ多角的な視点から様々な可能性を考えることの大切さを改めて学んだ。 [以上、それは良かった]
・様々なことを考慮して判断を下さなければいけないため、責任者は非常に大変だということを実感した。
・様々な条件に配慮しなくてはいけないため、責任者の苦労を体験できた。 [責任者は大変です。当方も昨年春までは入試部長、つまり皆さんを含めた入学試験の責任者でした。ホントにもう、大変でした]
・良かった。
・話し合いが楽しかった。 [以上、ありがとうございます]
西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。