2021年10月13日更新
3FY1クラス
第3回:2021年10月13日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
※現実に起きた事例をベースに倫理的考察や意思決定に必要な概念や用語などの解説を行う
・PCを用いた講義
・関連する視聴覚教材の視聴
・演習
など
・予習:教科書の精読(120分)
・復習:課題2(Agora上で事例分析)(60分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.スペースシャトル「チャレンジャー号」事故に関するビデオを視聴した感想を...
A.(回答後にご説明しましたので、原則としてコメントは控えます)
・このようなパターン[=事態の推移と結果]になった場合は[、]最大のリスクは何か、一番大切にしないといけないことは何のなかを確認し、その上での決断をしていかなければならないと思った。 [まったくその通り。でもそれができない場合が多いです]
・それぞれの立場で圧力がかかっていたことが分かった。自分の意見を通せない理由があったのかもしれない。その雰囲気を作らないことが一番の解決策なのではないかと感じた。
・テレビとかでもよく見るような大きな問題が起こっている感が伝わってきた。
・ボジョレーについて理解した。
・リスクがとても高いと分かった上で見ている技術者側の人達は、どのような心境であったのか気になった。
・圧力がすごいかかっていたのが分かった。
・圧力は怖いし、みんながみんな流されている感じがした。
・一番かわいそうなのは、巻き込まれた宇宙飛行士、その親たちである。ボジョレーさんが「技術者ではなく経営者のつもりで考えたらどうだ」と言われていた[そのように言われたのは、技術担当の副社長]が、そっち側も「経営者ではなく技術者のつもりで考えて見ろ」と思った。しかし、下請け会社のため強く言えないのだなと感じた。
・音声が無くても、当事者の後悔や関係者の悲壮感が伝わってきた。 [今回はトラブルが発生し、申し訳ありませんでした。次回音声付きでご覧いただきます]
・下請けという立場の辛さを実感しました。
・会見[=幹部による会議のこと?]、どうせ後で誰かがリークするんだから、最初から真実を告げていた方がよかった[良かった]のではないかと思った。
・各々が自分の利益と上からの圧力によって視野が狭くなり、避けることが出来た事故を起こしてしまったことは、痛ましいと思った。
・技術に確信を持つということがどういうことなのかを考えさせられた。大人の事情を守るために技術への確信をあやふやにすることは事故へつながる第一歩だと感じた。
・技術者の間ではかなり懸念があったのに経営陣に押されると意見を曲げざるを得ないんだと思った
・金を稼ぐことが第1優先になってしまっているせいで、本来の目的が見えなくなっていると感じた。
・国民の安全や命よりも自分達の地位を優先したことで起こった事故なので、NASAや打ち上げに関係した会社に対しての信頼が一気に下がったと考えられる。なぜなら私はこのような事故が起こると、その会社に対しての信頼がなくなるからである。また、百万石のように打ち上げるか上げないという2択にせず、何らかの条件を変えて打ち上げればよかったのではないかと考えた。 [前半についてはまったくその通りとなりました。結局、大損をしてしまったのですね(金銭面はそのごく一部)。後半についてもその通りです]
・事前の準備だけでなく、乗る隊員の方も含めての最終準備はしたのか気になった。事前に調べておけば事故をふさげる[「防げる」の誤入力]かもしれないと考えた。 [乗組員は危険性を知らされていません]
・自分たちの利益を一番に考えているのかなと思った。そうなるのも仕方なさそうだと思った。
・自分の保身のために、行動する人が多くなれば、人の命を軽んじてしまうんだなと思った。これも、ある意味、犯罪行為と同じようなことだと感じた。
・実際に乗る人達を差し置いて好き勝手にしてるなという印象を受けた。技術者として理論的に危ない状況であれば止めるべきだった。
・実際に爆発した映像と、責任の擦り付け合いの様子を見るとがっくりした。しかし追い詰められるとちゃんとした判断ができなくなるのは、天下のNASAでもあり得るんだなと思った。
・社会に出てこういった理不尽と戦うすべを身につけないといけないと感じました。 [その通りです。そうでないと、現場に責任が押し付けられてしまうんですね]
・周りからの圧力が、想像以上に[正常な]判断力を鈍らせることが改めてわかった。
・焦りで正しい判断ができなくなっている状況自体を冷静に分析できるようになるべきであると感じた。 [まったくその通り。そこで力を発揮するのが心理学です]
・上からの圧力により、事故が起きるとわかっていても行わなければならない状況になることがある。そのような状況にならないように、心理学を学ぶ者として、助言できるようになりたいと思った。
・上の立場の人たちからの圧があったら、正しい判断ができなくなることが分かった。輪ゴム2本だけで止めていることに驚いた。 [飛行機やロケットは軽量化が大切です。O-リングは、必ずしも不適切な設計ではないんですね]
・上は現場を理解してくれないとはよく言ったものであった。
・上層部と現場の人の意思の疎通というか、求めるものが異なれば、組織としての判断は難しいんだろうと思った。 [重要な点です。コミュニケーションが欠如していたんですね]
・情報のやりとりが現代レベルで可能であったのならばまた違う結果だったのかなと思った。
・色んな立場の人間間に挟まれると大変であると感じた。
・色々難しいと思った
・身につまされた
・政治が絡むと大概のことは悪化すると思いました。(コロナの水際対策含め)
・政治的な圧力などがかかり、正常な判断が難しい状況では、間接的にではなく責任者全員が現場の声を直接聞いて判断すべきではないかと考えた。
・精神的に追い詰められた結果冷静な判断ができず、その結果凄惨な事故が起こってしまったのかと恐怖を感じた。
・責任問題の会見は外から見たら馬鹿らしく見える。
・大人のごたごたした問題には巻き込まれたくないなとおもった。
・大人の事情をひしひしと感じた。
・誰かが言うだろうと思ってしまったのかも
・二度と同じ事は起こしてほしくないなあと思いました。
・反対していたことを事件、事故が起いきた後に言われても、言い訳に聞こえてしまいそう。NASAの前日のことは、孫請け、下請けにあたる会社を焦らしているのも分かる。
・避けられる事故だと思った。でも、権力やお金のことが関わってくると、たとえ大人でも、多くの人の上に立っている経営側でも自己の保身が優先されてしまうのだとわかった。
・防げたはずの事故も人の圧力によって防げなくなってしまうということが悲しいと感じた。
・様々な考える要因があり、難しいと思った。
・裏が色々とあって表面上は打ち上げ判断のミスだと思えるが、根本的な設計のミスや大統領のプレッシャーなどの色々な原因が重なっておこって[起こって]いたのだとわかった。
・冷静に考えれば起こらなかった事件だと思うのですが、当時は視野狭窄により冷静な判断ができなかったのだろうなと深く感じました。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・NASAを含む様々な場所で、客観的で多角的な視点を持つ人が必要なんだということを改めて感じた。 [その通りです。心理学が活躍すべき場面って、実は多いんですよ]
・いろんな観点を模索してそれについて考えることが出来るようになりたいです。 [ぜひぜひ]
・チャレンジャー号の事故の映像で「宇宙に出た先生」の家族の顔が流れた時にとても心が痛かった。しかし、責任者やその関係者などの立場を考えると責めることができないと思った。このような事故が起こらないように様々な可能性を考えることが必要なのかなと考えた。様々な可能性の中で「公衆の安全」を第一に考えてほしいと思った。 [その通りですね]
・ボジョレーについて理解した。 [次回は見損ねたビデオと、ボジョレー氏へのインタビューをご覧いただきます]
・まわりからの圧力って怖いなと感じた。
・圧力に逆らうのは、焦っているときほど難しそう。冷静な状態でも圧力というものがあり、思うように動けなさそう。 [以上、この件については次回。意外と「抜け道」もあるものですよ]
・以前に安全性が不安があるのに、さらに悪い条件で命を背負った行動に出るのがあり得ないと感じたが、それは第三者の意見であって、実際に当事者としてその状況を打破できるような心理学部卒の人間になりたいと思った。 [ぜひぜひ]
・音声が出ない映像は、理解するのに時間が掛かってしまう。
・音声付きで見たかったです [以上、今回は予想外のトラブルとはいえ、申し訳ありませんでした。いろいろ考えましたが、次回、少なくとも主要部分をご覧いただきます]
・何が最善な判断か分からないこともあるが、少なくとも最悪の判断だけはしないように気を付けたいと感じた。 [最悪の事態を想定して行動する必要があるんですね]
・記者会見で、技術者だけじゃなくて心理学者みたいな人もいたらいいのになと思った。真実を話して心理学的視点で弁明してれば社会からの非難も少なそう [心理学が求められる場面って、実は多いんですよ]
・技術者が祈り始める状況に立たされると、技術者ではなくなってしまうんだなと感じた。 [確かに]
・技術者が色々な考慮ができる人であるとことが1番いいことだとは思うが、それはどの人・職業の人でも難しいことだと思う。だからこそ、共に働く人や大きな決定をする立場の人たちの中に、様々な意見がある人、助言できる人が必要であると思った。 [こういう時こそ、心理学の出番です]
・後から振り返ると絶対にしないだろうという判断も、その場の状況や立場次第では実行してしまうのは怖いと思った。 [そうなんですね]
・工学的に見える問題にも、心理面が関わっているということを実感できた。 [でしょ?]
・今回の講義を受けて、大人の社会には裏がたくさんあることが分かった。 [この件は次回も続きます。みんなオトナなんですよ。良くない意味で]
・今学んでいる心理学を社会に出たときに活かせられるようになりたいと思った。 [ぜひぜひ]
・最悪の状態で起きるだろう被害を、客観的に比較できるようになろうと思いました。 [少なくとも最悪の事態を想定することは必要です。どこかの国のコロナ対応を見ていてそう感じませんでしたか?]
・仕事はやりたいことをやれるわけではないことを改めて感じた。 [そうですが、やるべきこともあります(キッパリ)。それが仕事です]
・事故が起こるリスクを前もってしっかりと考えておくことが重要であると分かった。 [前述(↑)しましたが、最悪の事態を想定することは必要ですよね]
・事故の裏側などを色々と考えることができた [残念ながらまだまだ裏は続きます。次回ご説明します]
・事実と価値の関係性や違いを理解していきたい。 [ぜひ]
・自分が基礎的な歴史の知識がないからか、答えられないものが多くて悔しかった。さすがに勉強するべきだと思った。 [誰でも得意不得意があります。焦る必要はありませんよ]
・自分として考えることと技術者として考えることは全く異なるのだなと思った。普通ならば止めるところを技術者の観点からするとそのまま進んでしまう時があるのが少し怖いなと思った [残念ながらそういう面があります]
・実際に起きた事件について詳しく話を聴いたことで、前回の議論の重要性を認識することができた。 [ありがとうございます。「百万石」の印象も変わったのでは?]
・社会では裏があることが多いので、その点についても考えられる人になる必要があると思った。 [残念ながらそうなんですね。そうでないと新人の皆さんに責任を押し付けられてしまう可能性があるんですよね。福知山線の事故のように]
・社会の窮屈さを感じました [気持ちはわかりますが、何とかしてそれを乗り切る必要があります。アメリカという国はその点で非常にタフです]
・将来自分にも関係のある話になる可能性が高いので気を引き締めようと思いました。 [ありがとうございます]
・色々なしがらみが関わって判断を下しているので、責任者だけのせいではないなと感じた [組織ごと、そして組織内の誰もが追い詰められて、正常な判断ができなくなっていたんですね]
・心理学を勉強することで、人の命を救うことに繋げられることを再認識させられる講義だった。
・心理学科にはスーパーバイザー的な役割が求められるんだなと思いました。 [以上、ありがとうございます。心理学って、本当は役に立つんですよ]
・世界大戦の話など、寄り道しながらも分かりやすい講義で、何となく自分のためになっているなと感じる。 [ありがとうございます]
・正常な判断が出来ていない時ほど怖いものは無いなと感じた。まずは、自分が正常な判断が出来ていないことを知覚することが大切だと感じた。 [まったくその通り。追い詰められると、それすらわからない状態に陥ってしまうんですね]
・組織として生き残るために上げなくてはいけない成果と技術の限界の見極めの重要性を学んだ。 [非常に重要な点ですね]
・組織は大きい程、下の意見が通らないのだろうなと感じた。 [それは組織によって異なります。比較的風通しの良い組織もあります。ぜひそのような会社等に就職してください]
・大人の社会を体験したことがないので、何故こういう行動をとるのかということが理解できないなと思った。 [徐々にわかってきます。焦る必要はありません]
・大人の世界は残酷ですね。
・大人の世界は怖いと思った。 [以上、確かにそういう面があります。しかし同時に、非常に健全な面もあります。特にアメリカを見ているとそれを強く感じます]
・朝の授業はきついです [気持ちは、良くわかる。センセイも今朝は寝不足でした]
・追い詰められた人間は何をするかわからないって言葉の真意が見えてきた気がしました。
・追い詰められているときは、自分で自覚するのが難しそうなので、周りの人の助言が大事だと感じた。
・追い込まれるとこんなにも正常な判断ができなくなるのだと実感させられた。それを正せるような、まともな判断ができるように自分にできることは何かをこれから考えていきたい。 [以上、まったくその通りです。追い詰められてどうするか、よりも、追い詰められないようにするためには...の方が大切なんですね]
・面白かった [ありがとうございます〜]
西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。