2021年10月14日更新

3EV2クラス第4回
(第3回):2021年10月14日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

※技術者としていかに行動すべきか
・倫理的問題解決の方法
・エシックステストおよびセブン・ステップ・ガイドに関する詳細解説
・セブン・ステップ・ガイドを用いた演習

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・関連する視聴覚教材の視聴やグループ討議を行うこともある
・演習(結果は、各自まとめて提出))

学習課題 予習・復習

・提出:課題2(電子的提出)
・復習:セブン・ステップ・ガイドを使った事例分析の練習(60分)
・次回に向けた予習:課題 3(Agora上でのケースメソッド事例の倫理的問題構造、事実関係、ステイクホルダーなどの把握)(100分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.スペースシャトル「チャレンジャー号」事故に関するビデオを視聴した感想を...
A.(回答後にご説明しましたので、原則としてコメントは控えます)

・NASAは打ち上げすることしか考えておらず、失敗を活かせず、同じことの繰り返しをしていると思った。 [実はその後もう1機、コロンビア号が地球帰還時に空中分解します。興味があったら調べてみてください]
・NASAは打ち上げに関して自社の都合を優先し、下請け会社や搭乗する宇宙飛行士の意見を聞かずに打ち上げたのは悪い。もっと周りの意見を聞き判断すべきだと思う。
・いくら上からの強い圧[力]があったとはいえ、失敗した後の影響や損害のほうが大きいし[、]事前にシミュレーションできたはず。NASAがその点を重視せず一貫して実施を強く促すような対応だったのはよくなかったと思う。 [仰ることはわかるのですが、正直なところシミュレーションしている時間はなかったと思います(それなら延期したはず)]
・このような事故があったことに驚いた。判断が鈍ることは恐ろしい
・そうせざるえない状況なら自分も流されてそうしたと思う
・その場にいたら自分も流されて賛成してしまいそうだと思った。
・[スペースシャトルあるいは宇宙開発は]ハイリスクハイリターンであると思った
・[技術者は危険性を?]もっと主張すべきであった。
・ランドさんは、反対し続けるべきだった。
・安全より契約が優先されてしまうのが厳しいと思った
・安全を第一に考えるられるようになってほしいと思った。
・何をするにしても判断は難しい
・間違っていたら認めないといけない
・技術者がもっと冷静に判断すべきだと思った。
・技術者の方たちがもっと危険性について議論し伝えることが必要。技術者、経営者の立場でまた考えが変わる。
・技術的に危険であると知りながら打ち上げに至った事に改めて賛同できないと感じた。
・去年の失敗例という危険性の根拠があったのにもかかわらず、打ち上げを中止にしなかった判断はおかしいと思った。それ以上に命よりも自分の地位やメンツを守ることを優先することが、怖いと思った。
・経営者としては判断が難しいと感じた。
・経営者は犠牲をものともしないのだろうと感じる。
・[綿密に]計画[すること]の重要性を知った。
・[危険性を]警告してた側の気持ちを考えると、勝手に警告を聞かず死なれてモヤモヤだけが残る嫌な体験だったと思う。
・今後の自分たちにもあり得る事であると考えると[、]非常にこわい[怖い]と感じた。 [まったくその通りなんです。特に土木は]
・事故の原因がいがい[意外]だった
・自分たちの責任だと責められることを考えると容易には判断できない問題であると感じた。
・自分もこのような立場になったらどうすればいいのか考えるようになった。
・周りに流されて人の命が失われてしまうことがとても怖いと感じた。
・乗組員の人たちが可哀想だと思った。
・人の命がかかわっている際の判断基準の難しさを知った。
・人の流れには逆らえないと感じた。
・人間という生き物も[「の」?]性格を知った
・世の中は権力が強いものが強いことが分かった
・正しい意見が上からの圧力でかき消されてしまうのが理不尽で悲しい。
・責任問題の重さを実感したビデオだったと感じた。
・前から興味があり、全て知っていたため特に何も思わなかった。 [それは凄い]
・組織に属して物事を判断するということの難しさがよくわかった。組織同士のパワーバランスに問題があったと感じる。
・誰かの判断で誰かがなくなってしまうことは悲しいことだなと思った。
・誰もが責任を逃れたいというのが伝わった。この事故があったからこそ、今の宇宙開発は様々なところで発展ができているのだと思った。 [前半についてはまだ説明が続きます、後半については前述(↑)しましたが、再び大失敗します]
・知らないことを多く知れた
・追いつめ[詰め]られると悲惨なことになると感じた [まったくその通り。そのような状況に陥らないことの方がはるかに重要なんですね]
・動画を見て[、]嘘をついてしまうということは本当に良くないことであるということが分かった。
・非常に難しい問題だと思った。責任逃れが死者を生む結果となったことが、何とも言えないと思った。
・娘が目の前で墜落するのは言葉に表せないほどつらいだろうなと感じた。
・様々な要因が重なることで、身動きをとることができなくなってしまい、冷静に判断することができなくなってしまうことがわかった。
・倫理感[正しくは「倫理観」]は人によって違うが、それによって命の重みを軽視してはいけないと感じた。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

・◎ [お褒めの言葉と理解しておきましょう]
・Qの方では軽率に警告を聞かなかったやつが全面的に悪いという言い方をしてしまったが、改めてそれぞれの事情を聞き考えがころころ変わってしまうと感じた。 [でしょ?]
・zoomではあったが、比較的に楽しい授業であった。
・オンラインでもためになる授業であった [以上、遠隔授業も工夫次第である程度何とかなりますよね]
・このような事故があったからこそ、現在では起こらないように、実際の経験から学ぶことができていると思った。 [確かに。ただし、前述(↑)したように、NASAはもう1回大失敗します]
・スペースシャトル事故について初めて実際に映像を見たけれど、乗組員の家族が事故を目の当たりにした時の気持ちを考えると心が痛くなった。 [あの瞬間、ご両親は何も考えられなかっただろうと推測します。ただしその後のことを考えると、本当に可哀想です]
・チャレンジャー号の事件にこんな裏側があると知らなかった。 [ありがとうございます。勉強になったと思います。でも全部知っていた方(↑)もいらっしゃいました]
・チャレンジャー号の話は、土木に通じるものがたくさんあった。もし自分がこのような機会に立ち会った時にどのような行動をすれば正しいのかを考えながら、深く考えていきたい。 [まったくその通り。見かけは違いますが、実は非常に共通しています。特に土木は良くも悪くも倫理が問題になります]
・ビデオのような事件の加害者は結果論攻めに手も足も出ないので、最終決定は慎重に慎重に行わなくてはいけない。 [その通り]
・ビデオの内容が勉強になった
・ビデオは衝撃的だった [以上、昔の映像でしたが、考えさせられたんじゃないかと思います]
・やはり対面授業がいい [気持ちは、わかる]
・ゆでガエルのようにならないためには本当にどうすべきであるのか、もっと考える必要性があると感じた。 [まったくその通りですね]
・安全はお金で買えると感じた [ある程度その通りなのですが、お金が無尽蔵にあるわけでもありません。やはりどこかで妥協する必要があります]
・遠隔は眠気が襲ってくる [気持ちは、わかる。データその他の様子から、おそらく数名の方は眠っていらっしゃったんじゃないかと思います。]
・企業としての信頼を得るために危険な事業を敢行したとしても、結果的に信頼を失うことになると感じた。 [非常に重要です。「百万石」でも安易に判断して大事故が発生すれば、もう大きなレースを開催して貰えません。つまり結果的に、いろいろな意味で損失を発生させてしまいます]
・危険だと思った [これは宇宙開発のことでしょうか?]
・技術士[この場合はたぶん「技術者」の意]や、経営者などという立場によって、考えるべきことが変わってくるので、難しいと感じた。
・技術者だけではなく、経営者としての立場も持たなければいけない立場が難しいと思った
・技術者と経営者との関係は対立するのは、利害が一致しない限りはしょうがないのかと感じた [以上、立場を変えると、物事の見え方がずいぶん違ったんじゃないでしょうか]
・経営者は荷が重すぎるのでなりたくないと思った。 [でも、誰かが経営者になる必要があります]
・[綿密に]計画[すること]の重要性を知った。 [上(↑)に同じ回答があります。しかも非常に早い段階で記入されています。う〜ん、どういうことでしょう...]
・事故があった時によく聞くような内容の話だった。 [確かに]
・次の課題は早く終わらせておくべきだと感じた。 [またくその通りです。最後に「また来週」とお話ししましたが次回は再来週で、しかも今週末は工大祭です。どうしてもビデオや講義の記憶が薄くなってしまうので、早めに解答しましょう]
・自分の意見を周りに伝えることの大切さを学んだ [まったくその通り]
・自分の分野で非常に近いものを感じた [こちらも別な意味で、まったくその通りなんです。見かけは違いますが]
・社会のニーズのみを考えていると、主体性等が失われるのだと感じた。 [なるほど。良い着眼点ですね]
・人の命がかかわっている際の判断基準の難しさを知った。 [その通り。その上でできるだけ適切な解決策を考える必要があります]
・責任が伴う判断の難しさがよくわかった [それをこれからの講義で具体的に考えましょう]
・対面授業のほうがよい[良い]と感じた。 [そりゃ、そうですよ]
・知らないことを多く知れた [ありがとうございます]
・朝起きたらすごく寒かった [そうでしたね。蒲団の選び方が難しいです。来週になると、一気に寒くなるそうですよ]
・途中でzoomが落ちてしまいましたが、動画の内容から倫理について考えることは大人になっても続くのだと感じた。 [Zoomの件は残念でした。特にWiFiだと割と発生します。後半についてはまったくその通り。それをこれから一緒に考えましょう]
・土木とは規模やケースが違いすぎるのでは?と思った [確かに見かけは違いますが、複数の方が仰っている(↑)ように、本質は全く一緒です。例えば2019年の颱風19号による千曲川決壊の例を考えてみてください]
・土木技術者として重要なことだった [まったくその通りなんですね]
・悲痛な事故は減らしてほしいと思った。 [もちろん。そのために皆さんが働くのです]
・飛行機の事件についてき[気]になった。 [チャレンジャー号の件ですよね。興味があったら調べてみてください]
・本当に起きたことだからこそ感じる怖さがあった。 [昔の動画でしたが、有無を言わせない力のある内容だったと思います]
・眠い。
・眠かった [以上、気持ちはわかりますが、学生の本分は勉強です。頑張りましょう]
・命に関わることは慎重に考えなければいけないと思った。 [その通り。そしてそれはまさに、皆さん自身の問題なんですね]
・様々な要因が重なることで、身動きをとることができなくなってしまい、冷静に判断することができなくなってしまうことがわかり、それでも技術者は冷静に対応しなければならないという難しさとその必要性を強く感じた。 [まったくその通り。じゃぁ具体的にはどうすれば...を、これからの講義で考えます]
・冷静に判断できる人間になりたいと思った。 [その通りですね。そのためにはやはり、専門分野そのものと、社会との繋がりの両方を考える必要があります]


西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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