2022年5月24日更新

3ER1クラス
第6回:2022年5月24日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

・グループ討議(続き)
・討議結果の発表

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・与えられた事例に関するグループ討議
・討議結果の発表
など

学習課題 予習・復習

・復習:課題3(Agora上での ケースメソッド事例に関するより深い検討)(120分)
・次回に向けた予習:教科書の精読(140分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.グループ討議や全体での発表、討議、当方からのコメントの結果、前回の個人的な感想は変化しましたか? あるいは見落としていた点に気づきましたか?
A.(原則としてコメントは控えます)

1.(ある程度)変化した

35名(62.5%)

2.(あまり)変化しない

21名(37.5%)

1.(ある程度)変化した。あるいは見落としている点があった

・「消費者の安全」と「自社の信頼」を両立することを考えていなかった。
・「普通」の会社がどのような社内関係を気付いて[「築
(きず)いて」の入力および変換ミス]いるかを知らなかったので、少しずれた意見を言ってしまった点。
・[社内および会社間の]コミュニケーションの大切さが理解出来た。
・バックアップを作ればいいことに気づかなかった。そうすることで若手がリーダーに選ばれてもとしても、バックアップチームに年上のものを就けることで会社内の蟠りを解消できるだけでなく、万が一の場合にも対処できることに気づいた。
・ユーザーに対する安全や会社の信頼について変化した部分があった。
・リーダーの変更や現リーダーのバックアップ等の問題は見落としていた。
・安全性に対しての意識が低かったかもしれない。延期に対して少なからず遠慮のような感情があったため発売にしてしまったが、意外に発売延期している例に心当たりがあることにおどろいた。
・延期すべきだという考えに変化した。このまま販売するというのは、危機管理が足りていなかったと感じた。
・延期することはやはり仕方ないことで、ある程度完成度の高いものを作る必要があるということ。
・何かしらの不良がある場合には延期という曖昧な判断ではなく、中止とする判断のほうが多いという感覚を知れた。
・会社において発言力がないということに配慮してなかった
・会社の人と学生で、商品を開発するかしないかの感覚が全く違うことが授業後に理解できた。
・会社内の連携に関して経験がない人一人に責任が集中するような仕組みはある程度仕方ないのかと考えていましたが本当はそこがおかしかったんだと気づかされました。
・会社内の連携や元請け下請けのコミュニケーションなど連携の悪さが気づかなかった
・技術的な問題だけでなく、会社の組織そのものに問題があることが分かった。下請け会社と元請会社との連携などが取れていないことも大きな原因になっているということが分かった。
・見落としていた点で、自分たちは消費者の安全性か会社への忠誠心のどちらかを選ばざる終えないと思っていたが、両立の可能性を考えている班があった
・元請けと下請けの連携が取れていないことを見落としていた。
・原因調査のチームを組む
・[社内の]最終の会議で石川さんが話したことを忘れていた
・自分では考えていなかった違う意見が出て面白いと感じた
・自分はあくまでも一従業員であって会社全体が意向を固めたらそこまで責任を取る必要がないということ。
・若手に任せる事と社内のコミュニケーションを見落としていた
・出荷することになった
・消費者を守ることが自分や会社を守ることにもつながる
・上司の意向があったことを報告書等に残すことで自分の独断で販売に至ってはいないことを示す。
・他会社との関係ばかり気にしていたが、自分の会社間の雰囲気や関係を見ていなく、会社内の現状を把握しきれていなかった。
・対応策が必要であり、逃げ道を残すことが大切。
・注意書きに文章を付け加えることで簡易的な対応を取ることもできたのだと思った。 [ただしそれでどこまで対応できるかは問題です]
・直談判しに行くという選択肢はなかった。 [こちらは会社間の枠組みを超えるという点で、別な問題が発生します]
・発売を延期することで会社の信頼を守る点を見落としていた。しかし損害に関する面が難しく感じた。
・販売後のリコールなどを考えると販売までにはより完成度を高めておかなければならないとわかった。
・報告をするという点で、報告したという証拠を残すのは新たな発想だった。
・問題の原因が分からなけらば、事故が起きた機体を取り寄せれる可能性があることを見落としていた。

2.(あまり)変化しない。あるいは見落としている点はあまりなかった

・あのまま発売すれば、会社が倒産するという点
・あり程度同じ意見だった
・そんな商品を売るなんてありえないと思っていたから
・ただ上の意向に従うだけでなく商品化したものが事故を起こした際にどのような対応をするのか、上の意向で欠陥を改善しないまま商品化することになったという証拠を残すという点
・ビデオの設定がおかしい [以前もお話ししましたが、架空の事例は必ずどこかに無理な設定があります]
・ユーザーの安全性を保障すること
・嘘の報告をそのままにすると後々ひどいことになる。
・嘘の報告書を書いてしまったという点が一番の問題だと感じた。
・会社の雰囲気が良くない
・企業内でのコミュニケーション不足が否めないところはある程度見抜いていたが、ビデオのように上と下での積極的なコミュニケーションが少なすぎることが気になった。
・自身が保守的[=安全重視]に行動するという意見があまり変わっていないから。
・自身の保身か技術者としての論理を尊重するという点
・周りや他社と直接連携できない状況はやっぱり以上だった
・職場の雰囲気が悪いので辞職は自分も考えていた。
・新人に全てやらせるのはおかしい
・新人リーダーへの対応
・製品が発熱したという事実がある以上、販売できないと思う。
・他者の意見をあまり見ることがなかった
・問題を明確にすること
・問題点に会社内の上下関係が大きく関わっていること


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

・3社に聞いて2社が中止[ないしは延期]にするというところに驚いた。[日本の企業は]すごい慎重に考えていると思った。 [その通りなのですが、逆に慎重すぎてビジネスチャンスを逃しているという面もあります]
・いろんな人の意見を聞くと新たなアイデアが浮かぶことがある。 [でしょ?]
・グループの話し合いで技術的な話が多く出た。 [なるほど。さすがER]
・グループワークを通して、ある程度自分の考えを他者の目も踏まえながらまとめることが出来た。 [そうなんです。議論をすると、自分の意見を客観的に振り返ることができるようになるんですね]
・セブンステップは難しいと感じた [難しいです。でも難しさがわかるようになってきたってことは、理解が進んできたってことですよ]
・ソーラーブラインドは製品的に問題がある。会社自体にも多くの問題があり、改めてこの会社には就職したくない。 [たまたま今回は問題が顕在化しないかもしれませんが、このような経営を続けていたらいつか破綻するのは確実です]
・そのまま発売の場合と、延期する場合のメリットデメリットを考えることが難しかった。 [次週ご説明しますが、長い目で見たらどちらが...と考える方法、つまり功利主義(帰結主義)が有効です。下手に売って会社の信用をなくすか、ここで我慢するかという選択ですね(それ以外の着眼点もあります)]
・タカタの1兆円損失は驚きだった。 [我が国の国家予算は107兆5964億円です(2022年度)。ざっとその1/100ですからねぇ...]
・タカタ代表の人[高田社長]の表情はあまりいい印象に見えなかった [問題が発覚した時、彼は会長に退いていました。フランス人が社長だったため、初期に上手く対応できなかったという面があります]
・どこまで完成度の程度を定めるのか不明確であると思った。 [難しいです。前述(↑)しましたが、日本の企業は慎重すぎてビジネスチャンスを失いがちです。逆に、皆さんの感覚で販売すると修理その他の二次コストがかかりすぎて経営に影響を与える可能性があります]
・どんなありえない状況も起こる可能性はあると思う。上の人が当事者意識を社内に伝えていくのが大事だと思う [まったくその通り]
・バックアップチームの発足が寝耳に水、目から鱗、盲点だった。 [新人に会社の命運をかけるということはあり得ません]
・モノを作る勉強をしている身からしても、チーム内の人間関係を大切にしたいと考えた。 [まったくその通りですね]
・ユーザーの安全を最優先にする感覚は私たちにはまだ出来上がっていないものだと痛感させられた [決して皆さんの感覚が誤っているというわけではないのですが、このままでは社会で通用しないということもまた事実です]
・意見を班で時間内にまとめるのが大変だった。 [50分以上かけたのですが、あっという間だったでしょ?]
・一つの問題に対して多くの対応策があることがわかった。 [その通り。以前ご説明した通りだったでしょ?]
・引っかけ問題に引っかからないように、普通の価値観を身に付けたいと思いました。 [まったくその通りですね]
・延期するという内容が多かったけれどその権限が真田さんに無く、石川さんも渋っていたため不可能だったのではと考えています。 [通常は社長など会社最上層部の判断ですね]
・延期に対しての日本企業の感覚がとても気になった。顧客がいないものづくりをしている自分としては、 [「高い完成度を求められているんだなぁ」という意味でしょうか]
・何度も問題点を考えることで新たな問題に気付くことが出来た。 [それは良かった]
・会社として新製品を世の中に出すときに、安全性を重視する理由が分かった。不具合が起きたら直せばいいでは、会社として大損害が起きてしまうことが驚いた。 [アップルは大企業なので対応できたんですね]
・会社内の関係はわからないが働きたいとは思えない会社であった。 [そりゃそうですよ]
・皆で討論を行うと、自分の考えていないことを知ることができて面白い [でしょ?]
・楽しかった [ありがとうございます]
・今回のタケタの事例はとても勉強になった。 [現実の社会を垣間見たという感じなのでは?]
・今回の授業で自分が感じたこととしては、最後の社内会議で問題があるという報告書を作るだけでなく、延期して出てくる損害と販売した後で事故が起こり、会社が受ける損害と失う信頼度を話す。といいのではと感じた。 [まったくその通りですね。功利主義(帰結主義)的な説明は説得力がありますよね]
・今回取り組んだ問題は、今まで取り組んできた事例よりもなかなかはっきりとした答えが余計に出にくなと感じた。 [確かに。でも現実の問題はいつもこうですよ]
・些細な問題を無視し続けることで後で大きな損害につながることがあることが分かった。 [そうなんです。そもそも社内および会社間のコミュニケーションが取れておらず、そのまま放置すると誰かに皺寄せがいき、最終的には全体がうまく機能しなくなってしまうんですね]
・自分でも完全に理解できない問題だったので、班員に議題を振ることがおろそかになってしまった。 [なるほど。次回からはその反省を生かしましょう]
・自分の考えに変化はなかったが自分の考え方以外にも様々な意見があり見ていて面白かった。 [でしょ?]
・消費者の間で発生した問題を、放置しておくと、後々現在よりも問題が大きくなり、会社が倒産してしまうことが恐ろしかった。 [その通り。一般的には遠回りに見えてもきちんと対応しておく方が賢明なことが多いです]
・職場の雰囲気は大事だと感じた。 [まったくその通り。とてもあの会社では働けませんよね]
・色々な意見が合って複雑だと思った。 [確かに。でも現実の社会は常に多くの、そして複雑な意見から構成されています。それを何とかこなさなければなりません]
・積極的に討論することができた [それは良かった]
・責任者を早い段階で決めておくとよ[良]いと考えた。 [当然、そうですよねぇ]
・先を見通して対策することはとても難しい [その通り。そのためには広い視野から物事の本質を考えることが必要なんですね]
・大規模なリコールで損失が出る前に問題を解決するべきだと思った。 [アップルだから対応できましたが、そうでなければ無理ですよねぇ。できるだけ早く対応すべきですよね]
・中止する判断が多いということに驚いた [完成度が低く、このまま販売すると大損害を被るという判断です]
・特になし [はい]
・毎回破綻している話を考えさせるのはなぜなのか。やはり学校は理不尽を味わわせたいだけなのかと考えた。 [ちょっと真意を理解しかねています。まず事実関係として会社の破綻を取り上げたのは今回が初めてだと思います(勘違いしていたらゴメンなさい)。次に、良くない事例と良好な対応(後日取り上げます)を考えることによって、将来の皆さんが良い方向に進むことができるよう講義を組み立てています]
・様々な解決策があり、聞いていて非常に興味深かった。 [他のチームの発表内容が面白かったでしょ?]
・理不尽な会社には行きたくないと思った。 [誰だってそうですよ]
・話し合うことで連結可能な枚数や連続稼働時間など不確定なことが多すぎて決まらないことがあった。 [前半の点はまったくその通り。時間がなかったので、次回補足します]


西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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