2022年7月5日更新
3ER1クラス
第12回:2022年7月5日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
※高度技術社会における技術者の新しい役割
・PCを用いた講義・演習
・関連する視聴覚教材の聴講など
・提出:課題6(電子的提出)
・復習:教科書の精読(60分)
・次回に向けた予習:課題7(科学技術の専門家として求められる価値観)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.技術者と地域住民とでは、問題に対する見方が変わりましたか?
A.(講義内でご説明したので、原則としてコメントは控えます)
1.変わった 19名(33.3%)
2.変わらない 38名(66.6%)
1.変わった
・[万一の事故の際の]デメリットがあまりにも大きかったため
・何も考えなかった場合、賛成するを選択したものの技術者として問題点等を比較した時、反対する意見に変わった。
・技術者が作りたいと思っていてもj民[「住民」のタイプミス]が作っていいと思って位に[「思っていない」?]事もある
・技術者としての立場と住民としての立場で考えると全く反対の意見になった。
・技術者としては経済のために設置することは賛成だが、市民の立場になると生活面を考えて反対にしたいから。
・技術者としては建設された方が便利だが住民としては事故が怖い
・技術者としては賛成だったが、地域住民として考えると、事故が起きた場合の危険性のデメリットがでかく、メリットが少ない
・技術者的に考えるとその価値は無視できないので賛成だったが、地域住民としての意見は被曝が怖いので反対だった。過去に、原発の放射物質をそうとは知らずに持ち出して、地域一帯に被爆[この場合は「被曝」(曝(さら)すの意)]を起した事例があるため。
・原子力発電は発電力としては優秀だが、大きな危険性があることが分かった。
・原子力発電所自体は必要だと思うが、近くにあると少し不安がある。
・原発は日本に必要な施設でこれが無ければ電力不足に陥ってしまう。なので必要だが自分の居住地付近にできるのは起こる確率が低いとはいえ不安だし南海トラフの可能性もあるので反対。
・自分の地域に建てられることを考えると少し受け入れ難いと考える。
・自分の地域の話となると、安全性の面などを重視するようになった。
・住民として付近にそういった施設ができると家族が心配である。
・住民はやはり技術者的な専門的な視点を持つことができていないため変わったと思う。
・全体の35%を占めている発電方法なのでやるしか選択肢がないと思っていましたが、自分が住んでいる近くに立つとなると事故が怖いなと思いました。原子力発電所は人がいないところに建てられるらしいので、ほんとに人がいないところに建ててほしいと思いました。
・地震とかも関わると大変だと思った。
・当事者にはなりたくない。
・利益は多きいい[「多い」あるいは「大きい」のタイプミス]かもしれないがそれでも市民の安全には変えられないので原子力発電建設は反対意見になる。2.変わらない
・2つ目の質問でも技術者的な視点が入ってしまっているのかもしれないです。 [当然、そういうことはあるでしょうね]
・その時の場合によって意見が変わると思ったから。
・デメリットが許容範囲内だったため変化なし。事故も地震があったからであるし、原因は原発そのものではなかったということを聞くため
・どちらにしろ、エネルギー自給率の低さは国防に大きな影響を及ぼすため賛成。地域社会や、人としての権利を持っているのは国家が存在しているからであるため。
・どちらの立場にしても、原発を稼働させるメリットの方が大きいため
・どちらも利益があるが危険性があることには変わりないため。
・メリットが大きいと感じたため変わりませんでした
・もとより反対派であった
・リスクとリターンを考えたときにリターンの方が大きいため意見を変えなかった
・安全ではない
・危険なものには変わりないから。起こった場合の事故のリスクが大きすぎる。
・危険性があることには変わりないため
・危険性については考えが同じだったため、変わらなかった。
・技術者でかつ地域住民のような立場で考えたため、変化しなかったと思った。
・技術者としての意見に、地域住民としての意見を含めてしまっていた。
・技術者としての立場で考えたとき、今まで学んできた通りなら、すでに市民の安全を考慮すべきだと考えていたから。
・技術者としては危険が伴うものの安定した就職先があることがとてもありがたい、しかし地域住民の中での反対派賛成派のしがらみはとても面倒だ、それらを踏まえた上でも賛成の判断は揺るが無い
・技術者としては事故が起きたら何年にもわたって被害の残る原子力発電所は設置しないほうが良いと考え、地域住民としては実家の環境が変化することを嫌ったから
・技術者として原発が危ないものだから
・技術者として不安定なものには反対する姿勢でなければならないと考えた。
・技術者と地域住民としてでは感情的に変動する部分もあるが、自身としては原発事故を受けてもなおメリットの方が大きく感じ、変化しない。
・技術者も結局同じ人間なのだから変わらない
・金沢市の特色として自然災害が他の地域に比べて少なく原発災害リスクが少ないことが予想されるため、地域住民目線で見ても特別反対ではない。
・結構迷った。メリットとデメリットが多いから
・元から、原子力発電所が破裂した時の危険性を考えていたから。
・原発ができることによって自分たちの市にお金が入ってきて生活が豊かになるから。万が一事故が起こった際は起こってしまった場合は、電力会社の責任にして損害賠償を申し立てる。
・原発のデメリットがあまりわかっていないので、反対する意見がわからなかった。もっと原発に詳しければ意見は変わったかもしれない。
・原発の恐ろしさはあるが、今の日本の現状を見ると原発なしに電力が賄えるとは思えない。
・原発の事故はめったにおこらないと思うのでリスクより受ける恩恵の方が大きいと思った。
・根拠に影響はなかったため、意見は変わらない。
・生まれ故郷が原発で大変な目にあったから [そうなんですか。大変だったでしょう。高校生の時にF1を見学し、1号機の制御室の中まで入りました。現在ではあり得ないことですが、実話です。次回、関連したお話をします]
・地元は過疎が進んでいて、こういうものがないと更に人が減っていってしまう
・地震大国の日本で行うにはデメリットが多い
・東日本大震災のことがあるけれど、技術者として考えると意見が変わらなかった。
・特に意見の変わる情報がなかったから
・発電所に対し最初からあまりよく思っていなかった。
・反対の意見を選択しており、原子力発電に批判的な印象をもっていることが分かる。
・変化しなかった。町として高い収入が増えれば活性化にもつながるから。発電所の危険性をしっかり理解してはいないから反対ではない
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・クイズが多くて楽しかったです。 [ありがとうございます。本当は短いビデオもご覧いただこうかと思ったのですが、疲れていたようなのでやめておきました]
・[デュアルユースの例として提示した]ステルス戦闘機は思いつかなかった。 [でも、言われてみれば...だったのでは?]
・テレビのニュースが与える印象は、大きいと感じた。 [そうなんですね]
・はじめの原子力問題で、私は技術者の立場で考えた時に市民の安全という観点から「反対」したが、地域住民からしたら迷惑料などのメリットがあるなど別の観点があることが分かった。 [電気料金の割引は少額です]
・印象によって意見が変わると思った。 [そうなんですね]
・科学と技術の違いについて考えが変化した [日本ではあまり理解されていません。また日本の影響を強く受けた韓国や中国も同様です]
・科学に対する未知が多いのは気になる。道であるという事を認識するのは人間さけるのか [すみません。誤字の影響で意味を読みとれません]
・課題がめんどくさそうだった [そんなに大変ではありません]
・改ざんについて深く考えさせられた。 [あんな事例が本当にあったんですね]
・技術が軍事転用されることもあるということを踏まえて、研究開発時のデータ管理などを徹底するべきであると考える。 [PDIIIなどでは十分注意してください]
・技術の水平思考なのかとも思った。 [そうとも言えますね]
・近年の論文の不正増加が問題になっていることを知って驚いた。またSTAP細胞の件が日本の薬学会の信用を落とす結果を生んでしまった事を知れて不正行為はとても罪が重いなと感じた。 [残念ながら、その通りです]
・原子力発電について考えることができた。また、橋の電波の反射を抑える民政の技術が軍用にも使用されることを理解した。 [デュアルユースの問題は非常に難しいです]
・原子力発電所ができる地域のメリットは、ギルベインゴールドによる税収の増加と同じようなメリットが発生していた。 [そうなんですね]
・蚕から輸出している国を連想できました。 [素晴らしい。あと、「お蚕様」を知っている人がいるとは思いませんでした]
・視点を変えて物事を見ることが大切だということが分かりました。 [そうなんですね。また合理的思考だでなく、印象などを含めた情緒、感情的側面も重要なんですね]
・自殺の数が多すぎてびっくりした。 [残念ながら、事実です。生きていればいいことがある...かもしれないのに]
・卒論とかで誇張して書かないようにしようと思った [ぜひぜひ]
・同じ確率でも、内容によって印象が変わる人間の習性を垣間見た。 [でしょ?]
・面白かった [ありがとうございます]
・立場によって意見が反対になることが分かった [人間は必ずしも合理的な存在ではないんですね]
・剽窃 盗作してはいけない [その通りです]
・捏造などは、自分だけでなくその分野全体に影響を与えてしまう。 [その通りで、STAP細胞の影響は非常に大きいです]
西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。