2022年7月7日更新

3EP3クラス
第12回:2022年7月7日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

※高度技術社会における技術者の新しい役割

授業の運営方法

・PCを用いた講義・演習
・関連する視聴覚教材の聴講など

学習課題 予習・復習

・提出:課題6(電子的提出)
・復習:教科書の精読(60分)
・次回に向けた予習:課題7(科学技術の専門家として求められる価値観)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.技術者と地域住民とでは、問題に対する見方が変わりましたか?
A.(講義内でご説明したので、原則としてコメントは控えます)

1.変わった

16名(39.0%)

2.変わらない

25名(61.0%)

1.変わった

・この先のことを考えるとやはり変化せざる負えなかった
・たとえリスクのある政策でも、そのリスクが自分や身近な人に関係なければ賛成してしまう。
・概ね賛成であることは変わらなかった。地域経済の循環は頭に入れていたが価値の減衰[=減価償却]については考慮していなかった。 [減価償却のため、税収はどんどん下がります。「ウハウハ」は最初だけです]
・技術者としての意見は変化した
・技術者としては賛成だが地域住民としては反対であった。立場によってメリットデメリットを考えると賛否が大きく変わった
・技術者としては利益などの利点に着目するが、地域住民にとっては被害などのデメリットに着目するので、立場によって意見が大きく異なるのだと分かった。
・考え方の変化で視点が変わり、考え方も変化した。
・最初原子力発電は電力を生む手段としていい方法だと思い、設置に賛成したが、地域住民の側から見るとやはり、危険を伴うので反対という意見に変化した。
・自分、もしくは家族にとってデメリットが少ない方向に思考が働いた。
・自分に影響がない場所で建設されるなら賛成だが、住んでいる街に建設するのは反対である。
・自分の家の近くに原発ができるのは嫌だが、関係ないところにできるのはそんなに気にしなかった。
・自分の地域で行うとなると、やりたくない気持ちになった。
・新しい別の情報などが入るとそれが影響して判断が変更することはよくあることだと思った。
・地域にとってのメリットや会社にとってのメリット、技術者にとってのリスクなどを考えると難しく感じる
・提供する側(技術者)とサービスを受ける側(住民)で意見が変わったので多角的な視点が大切だと考えさせられました。

2.変わらない

・これからは、地熱発電や風力発電などの自然を利用した発電を推進していくべきだと思うから。
・たとえ自分の地域であったとしても、他の地域であっても、原子力発電が建設されて何かあったとき嫌だと感じた。
・デメリットは確かにあるが、それに見合ったメリットがもたらされることが確定しているから。
・どちらもデメリットの方が大きく感じられたため、変わらなかった。
・メリットとデメリットを考えた時にメリットのほうが良いと感じたから
・もしかしたらのことよりも確定的なこと[=経済性などの有益面]を優先したいから
・安全性を一番に考えていたから変わらなかったけど、2で雇用の話が出たときに少し揺れた
・技術者からの意見でも、危険性を重視していたため地域住民としての意見とはあまり変わらなかった。
・技術者と住民の場合で意見が変わってしまうのは、公衆のことを考えられていないのではないかと思う
・技術者の観点からも住民の観点からも考えが変わらなかった。双方悪い面はわかっているが良い面の方に魅力を感じたのだと思う。
・共に反対だった。福島のあの事故は起きてほしくない
・近くにあると、怖いから
・原子力発電による事故はある意味災害であって自然に起きるものと考えているため
・原子力発電をやめた方がいいという考えは変わらなかった。
・原発によって起こるデメリットは大きいかもしれないが、メリットとデメリットを両方考えると原発を作ってもいいのかなと思う
・現在の日本では、原子力発電よりも再生可能エネルギーでの発電が必要があると考えるから。
・考えが同じだった
・私はどちらの場合でも反対した。私の出身が新潟の原子力発電がある地域であったため、技術者としても地元を守りたいと感じたから。
・自分の地域にあると思うといい気はしない。
・実家の地域が危険にさらされることは十分に理解できるがお金は大事だと思ったのでどちらも賛成にした。
・特に何も思わなかった
・日本は地震が多いため他の国よりも原子力発電のリスクを重く見るべきだと考える。
・日本は地震が多いので、原子力発電所が不具合を起こす可能性が他の国と比べて多いため反対だった。また、地域住民としては、安全に生活をしたいので反対だった。このことから、変化しなかった。
・有事には人の命が危険にさらされることがあるが、それと同等にメリットがあると考えたため意見が変化しなかった。
・利益と危険を考えるのはどちらも同じ、経営者の視点が入ると変わるかもしれない


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

・いろんな知識を得ることが出来て面白かった [ありがとうございます]
・ラテン語に興味を持った。 [フランス語やスペイン語などの元になった言語です。日本語で言うと漢文のようなもので、現在言語としては使用されていませんが、やはり重要な役割を果たしています]
・以前の課題のときは科学と技術の関係があまり理解できませんでしたが今回の講義で理解が深まりました [ありがとうございます。今日の話を聞かないと理解は難しいだろうと思われます]
・科学が社会に入ると本来の化学[「科学」の誤変換]が失われていくのだと感じた [社会に組み込まれることで有益な面もあります。難しいところです]
・科学と技術の結びつきについて考えることができた [こちらも]
・学生生活でよく聞く不正に対する対応などがここに繋がっているのだと知ることができた [そうなんですね。「修学基礎」などでいけないことだとはわかっていても、影響や意味を知らないと受け取り方がずいぶん違うんですね]
・楽しかった [ありがとうございます。主にビデオについてでしょうか]
・技術者として倫理的な行動をとることが社会に求められていると感じた [そうなんですね]
・研究不正がだんだんと増えていっているのは良くないなと感じた。また、撤回された論文の数もすごく多くて驚いた。もともと民政[「民生」の誤変換]用として作られた反射吸収剤が軍事用でもだんだん使われていくのは怖いなと感じた。 [後者は相互に関係しているので、有益な面もあります]
・研究不正がレアでないことに驚いた。
・研究不正はよくないと思った。 [以上、不正行為については、今日の説明を受けてやっとわかっていただけたんじゃないかと思います]
・今回の授業では世界と日本の科学と技術の過去と現在について触れたが、日本の生物薬学がここまで地位を落としているのは初めて知ったため、とても驚いた。 [残念ながらこれがこの国の現状なんですね]
・自身にメリットがある方向に思考が行きやすいと実感した [最初の部分ですね。誰でもそうなんです。それに気づくことが大切です]
・自分が科学や技術を考えた時にどのような影響をもたらすのかを考えることができてよかった [ありがとうございます]
・自分が将来科学者、技術者として働く場合、様々なことに気をつけなければならないと感じた。科学技術が発展していくことで私たちの生活とそれらの結びつきが強くなりこの先の将来もどんどん強くなると感じた。 [前半は非常に重要な指摘です。後半については、この講義の目的をご理解いただけたようで嬉しいです]
・自分が知らなかった社会の生々しい問題を見る機会が多いため、面白いと思いつつも闇が深いなと感じる。 [確かに]
・自分が置かれている環境を考えて、これからどういった場に出るのかをよく考えるべきだと思った [そうなんですね。特に皆さんの場合は、目前に就職あるいは進学が控えています。決して他人事ではないんですね]
・自分も自分が将来、技術者として働いているイメージがわかないのも、自分にとって技術者が身近であるというイメージがないからなのではないかと思った。 [確かに、そうかも。でもこれから半年でずいぶん認識が変わると思いますよ。焦る必要はありません]
・失うものによってリスクのある方をとる人が多いんだなと感じた。 [面白かったですね]
・質問等で話し合いができることで、授業に集中することができた。 [ありがとうございます。たぶんずいぶん意見が一致しなかったんじゃないかと思います]
・社会に出て行動するためには、取り返しのつかないような誤った行動をとらないようにするための判断力が必要である。このことは就職し社会に出てから非常に大切なことであると思う。社会に出て必要な判断力を大学時代に身につけておきたいと思う。 [まったくその通りです。ぜひぜひそのように]
・授業を真面目に聞いててよかった。楽しいし興味深い授業だった。 [正直なところ、今日は疲れている方が多かったです。でも貴方/貴女のようにちゃんと学びたいという方がいらっしゃることもまた事実。こちらも頑張りますよ]
・住民と技術者からの視点の違いは、考えなければいけないことだと思った。 [火葬施設や保育所など、似たような問題はいくらでもあります]
・世の中をさらに便利にするための科学技術は作られた分だけ別の使い方による不正も発生するのかなと思った。 [残念ながらそうなんですね]
・昔の日本と今の日本の世界からの評価の違いに驚いた。 [先達が築いた信頼を、後輩にちゃんと継続していく必要があるんですね]
・戦時の日本は粗悪品を混ぜたりしており、戦後はいいものをつくろうとしたが、今はばれないよう巧妙にいかに手抜きの部分を隠して作るかというのをしているような気がしてきた。 [確かに、それに近いかも]
・溺死と焼死のどちらが多いかについて、溺死より火災のニューズの方が多い印象から焼死の方が多いと思っていたが、焼死が最も少ない事実に驚いた。 [でしょ?]
・電波吸収剤を車に塗ればスピード違反の機械で探知できなくなるのではないかと感じた。 [完全に吸収すればそうなります。ただし電波吸収材はすぐに劣化します。ステルス戦闘機、爆撃機の場合も、飛行するたびに塗り直しています]
・東日本大震災を境に原発への反対が増したと思う [ご説明しましたが、東日本大震災をきっかけに、この質問は上手く成立しなくなりました]
・日本の信用は下がってきていると分かった [残念ながら、そうなんですね]
・日本はこれからさらに世界から学ぶ必要があると感じた。 [別な意味でその通りです。アジアの向学心の高さには驚かされますよ]
・不正があまり見つかってないのは意外だなと思った。 [疑わしいと思っても、それを虚偽だと証明することは難しいのですね]
・不正せざる負えない状況になっているのが、なぜなのか知りたいです [大学院へ進学すると、選択科目ですが学ぶ機会があります。現在、当方が担当しています]
・不正はばれる想定で考える [その通りですよね]
・本日の講義では特に自分の意見と食い違うことがなかった [それは別におかしな事ではありませんよ]
・問題の聞き方一つで、回答の偏りが変わるのがとても驚いた。 [そうなんですね]
・論文の不正の件数の多さに驚いた [残念ながら事実なんですね]


西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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