2022年11月28日更新

3FY1クラス
第9回:2022年11月28日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

Reflections 1
(専門分野特有の問題に関する志向倫理的検討)

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・関連する視聴覚教材の聴講

学習課題 予習・復習

・予習・復習:課題5(90分)
・予習:課題6(Agora上でのケースメッド事例の倫理的問題構造、事実関係、ステイクホルダーなどの把握)(100分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.1. 「ギルベイン・ゴールド」をご覧になって、最初に何を感じましたか?
A.1. (グループで議論をする前の反応です。次回議論しますのでコメントは控えます)

・Zコープ社内に条例の意図を理解していない人が多いと思った。 [法令──この場合は市の条例──の趣旨に注目した点は高く評価できます]
・あまりにも利益を追求しすぎな気がした。
・ここは大学じゃなくてビジネスなんだ!とか言われたら困っちゃうなーと感じた。
・コストを制限して問題を解決するのは難しいと感じた
・シーンの時間がビュンビュン飛ぶため、あまり流れを理解しきれなかった。ダイアンはそこそこ高圧的だと感じた。
・ディビット・ジャクソンは技術者として正しい判断を行うことができていたと思った。
・ディビットがかわいそうだなと思った。
・デイビットから自分の立場を危うくしてまでも、環境問題に向き合おうとする姿勢がみられたため、中々こういう人は世の中にいないのではないかと感じた。
・デイビットさんは、ソーラーブラインドの真田さんと全くおんなじ状況であると感じた。
・どれだけ抗議しても周りが映像のように冷たい接し方だともう抗議したくなくなるなと思った。
・なかなか難しい問題だと感じました。
・ビジネスを第一に考えているフィル、ダイアンに対し、国民たちの事を第一に考えているディビットの意見が尊重されないのは心苦しい物だった。
・ヒ素と鉛を垂れ流してしまうことの危険性について、登場人物の中で解釈が全然違うなという印象を受けた。
・環境汚染をしていることを隠しているのはすごく悪いと思った。
・技術者の意見に耳を傾けてもらえない
・技術者は責任が重いと感じた。
・経費なしで対策を取れは無茶ぶり
・結局、だれが責任を取るのだろうと思いました。
・厳しい基準作っておいて検査精度粗悪ってのは、ボーダーラインで悪さをされても改善命令出すのはともかく、刑事責任問われることになりそうなのかわいそうだなあと思いました。
・今までの事例と違って、市の条例基準と環境問題、会社の経営と技術者の責任という問題が重なってかなり複雑になっている印象を受けた。
・今起こっている問題を打開するためには、身動きが取れなくなった主人公が取ることができる最後の行動なんだろうと思った。
・最終的に市民の安全を取るか、自身の将来を取るかの二択を迫られてしまうのがかわいそうだと思いました。内部告発者の肩身が狭いことがどの会社も透明性が無いように思われてしまう。でも、現実でもそういう話を聞いたことがあるので、世知辛い話だと感じました。
・市が行っている水質検査は基準が甘く,この問題がすべての元凶だと感じた
・市民の生死が関わってくるのに法をクリアしているから大丈夫、経費をかけたくないという考えを持った人に怒りを覚えた。
・事実を隠すほど責任が大きくなると感じた。
・事実を公表せずにずっと黙秘のまま会社を続けていく方が問題になると思った。
・社会に出ると利益を基準に考えないといけなくなるので、めんどくさいと感じた。
・主人公がおかれ[置かれ]たのは誰のために行動するのが正解なのか判断するのが難しい状況だなと感じた。
・主人公であるジャクソンが責任者であったが、汚染問題の責任者は誰であるかの討論になり、誰が責任を取っても被害があり、非常に難しい判断であったと感じた。
・主人公は検査の不備を指摘したが、会社の経営状況などを考えると対応が難しい状況にあり、判断に時間を要していると感じた
・上司に屈せずに内部告発したデイビッドは勇気があると思った。
・上司に反対されながらも内部告発するのがメンタル強くてすごいと思った。
・上司の方は少しおっちょこちょいな方だなと思いました。
・上司は、自分のためにしか仕事していない
・水質汚染は怖いなと思った。相談できる上司がいないことも大変だなと思った。
・正しい行動をしようとした人が排除される世の中が嫌だなと思った。
・正直どうすれば良いかよくわからなかった。会社って面倒くさいことだらけだなと感じた。
・責任者はとても大変だなと思った
・多くの人が知らないだけで、現実では割と似たようなことがあるのではないかと思いました。
・誰が誰だか分からなくなった。責任逃れをする様子が見ていて辛い。
・直属の上司であるフィル・ポーロ[正しくは「フィル・ポート」]はビジネスと言い張ってディビット・ジャクソンの意見を捻じ曲げた。技術者たちが非合法であると訴えているのに、工場では利益を得ることにしか目がないので、今後の悪影響が出ることを理解していないと思った。
・副社長が利益のことしか考えていないように感じた。
・副社長の女性が思ったより頑固で、会社の利益を考えて市のことはあまり考えていないなと思った。
・儲けを出すことや、成績を良くすることに、盲目的になっているな、と思いました。
・問題に対してしっかり検討すべきではないかと感じた
・問題を公表してしまうと自分の職を失うとともにエンジニアの資格も失い再就職もできないのはきついなと思った。
・利益しか考えていない愚かな人たちだと感じた
・利益のためなら環境を考えていないとっても危険な問題があると思った。
・立場によってしがらみや責任の多さが違うと感じた。
・話の内容がかなり難しかった


Q.2. 「ギルベイン・ゴールド」をご覧になって、個人的にはジャクソンのように内部告発すべきだと考えましたか? あるいはそうではないと考えましたか?
A.2.(グループで議論をする前の状況です。次回議論しますのでコメントは控えます)

1.内部告発する

30名(60.0%)

2.内部告発はしない

10名(20.0%)

3.その他

10名(20.0%)

1.内部告発する

・自分の立場が告発してもしなくても絶望的なことに変わりないから
・違法な事をしているのは許せないから。
・技術者協会に報告する
・被害が出てからでは自分が責任を取らされるから。
・ばれたらまずいから
・上司や会社や従業員などの会社側のステイクホルダーには悪いけど、上司の説得が上手くいかなかったら、最終的には公衆の利害をとって内部告発する。
・会社だけでなく町の人に迷惑をかけているので早く解決したいから。
・どうせ辞めさせられるなら、一緒に会社に倒産してほしいから。
・内部告発して首を切られたところで自分を雇ってくれる会社は他にある
・悪いことをしていると分かっていて内部告発をしないと、一生後悔しそう。
・後悔にさいなまれ[苛まれ]るから
・しないと副社長の考えが変わらなそうだから
・重金属が地中にたまっていくことが危険だと感じたから。
・自分の責任で、市の人たちが危険な思いをするから。
・内部告発をして多くの犠牲者を出すことを防ぎたい。自分は会社をクビになって、もしかすると今後も雇ってくれる会社がないかもしれないが、黙り込んで市民を敵にまわすより良いと思った。
・環境汚染を防ぐことを優先するべきであり、悪いことをしている人をそのままにしておきたくないから。
・水質汚染によって市民の健康に影響があると知っているのに見て見ぬふりはできないから。
・国民に安全に暮らして欲しいから
・後の周囲からの評価が多少なりとも下がりづらくなるから
・告発に付きまとう不利益問題は自分にとって大損害なものである。だが、時間が過ぎていき、後々問題が判明することが明確な問題は、追及される際の方が被害が多いいものでもあり、国民からの追求も想像を絶するものと推測できる。ならば、問題が低量[=環境汚染が軽度]のうちに問題を改善することは、自分にとっても国民にとっても最善な未来に繋がると考えられる。
・会社で上司に言っても埒が明かないため告発し、会社から訴えられた時に備えて弁護士を雇い、転職の準備をする。
・告発してどうせ首になるので別の会社に移る(保険は要る)
・[公衆の]安全性が一番大切だから。
・自分では、どうすることもできない状況になったため。天運に任せて内部告発をする。
・それが、技術者としての在り方だと思うから。
・最終的に自分に責任が巡ってくるのなら、少しでも誠実な行動をとった方が自分の被害が少なくなるのではないかと考えたから。
・上司や自分の周りの環境対策部長など相談できる立場ではなく,自分はエンジニアであるために内部告発すると考える.
・自分だけ首を切られるのは、腑に落ちないから
・合法的に汚染していることを説明しているのに聞く耳を持たないのであれば、世に広めて法律を厳重にすることを促すのが最適の手段であると考える。

2.内部告発はしない

・正義感で仕事をしているのではなく、この仕事がしたいと思ってしているなら続けるためにはむやみに告発しない方が良い。
・上司の判断にしたがい、問題が生じた場合知らぬふりする。
・心の中にとどめておく
・自分のクビや免許はく[剥]奪がかかっているし、市からの注意がくれば対処すればよいから。
・内部告発はしないが、仕事はやめる[辞める]と思った。自分に責任を押し付けるのに自分の意見は通らない職場にいる必要がない。死者が出るなりして会社は勝手につぶれればいい。
・内部告発したら自分の職が無くなってしまう上に、一応法律は守っているから内部告発はしない。
・自分の人生が終わってしまうため、告発しない。関わってしまったら面倒なので、なるべく避ける。
・同僚から恨まれ、居場所がなくなるのが嫌だから。
・自分は下の立場の人間であるため、たとえ会社が危うい状態になっても、なんとかなりそうだから。
・その後の立場の保全に回ってしまう

3.その他

・本社、もしくは他工場の人に相談し、考える。
・仕事を辞める。
・他の社員に秘密にしてもらいどうしたらよいか相談する。
・市やマスコミと交渉し、自分に有利な条件を確保して、確保出来たら内部告発する。
・この会社にいたらつらいので辞める。
・告発するかもしれないが、取り合ってもらえなかった場合は会社を辞める。
・会社には言わずにマスコミに全てを公表し、会社の運営が変わるように社会環境の面で会社を責める
・基準値をっ超えているという事実はあるが、それが社会に及ぼす具体的な影響に関しては詳しくわからないため、それが分かった場合に具体的な対応を考える
・自分が企業から破門[=解雇]されることがない手段を取りたい。
・何か考えがあるわけではないが、自分の立場が悪くなるような行動を取りたくはない。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

[視聴したギルベイン・ゴールドについて:こちらも議論に影響しますので、原則としてコメントは控えます]

・アメリカの社会って怖いなって思いました。自分の身は自分で守らなければならないんだなと思いました。
・ギルベインゴールドの内容をだいたい理解することができました。 [それは良かった。お話ししたように、センセイの場合は、環境汚染が防止されたこと以外、細かいことは何が何だかわかりませんでした]
・ギルベインゴールドの話しは誰の判断が正しいのか判断するのが難しかった。
・ストーリーの流れは難しかったが、主人公の意見がずっと通らなかったことだけは理解できた。
・ソーラーブラインドや宇宙飛行士の話とおんなじ話であると感じた。
・なかなかわかりにくいビデオだなと思った。ところで班編成の乱数、うまく働いてますか…?3分の2、前回の班と同じ人で、少しがっかりです。 [実は他クラスで同様のケースが発生したので、何回かやり直しました。このクラスは1回だけです]
・ビジネスが向いていない登場人物たちだなぁと思いました。
・ビジネスと倫理の両立は重要だと思った。
・ビデオのなかに男の人が多く出てきて少し混ざったが70%ぐらいは内容を理解することができた。
・ビデオを見てなんでこんな人が副社長になれるのか疑問に思った。
・ビデオ見てて楽しかった。副社長[は]口が達者だと思った。
・またしても主人公が板挟みになっていると思った。
・会社は、顧客や市などの安全を第一に考えるべきと感じた。
・改めて倫理の問題は難しいなと感じた。
・感情移入してしまう内容であった
・環境対策についてお金を使えないというのを言い訳に問題をうやむやにするのは違うなと感じた
・技術関係者の意見は倫理に基づいて行動していることを理解した。しかし、ビジネスが絡むと視界が小さくなるのだとわかった。
・個人的には思っていたほどは難しくなかった。 [素晴らしい]
・後から判明したことでも、今から対処すれば何とかなるかもしれないけれど、会社の利益を優先し、自分たちの行動に問題があると言われていないから続けるという考え方を持っている会社では、働きたくないなと感じた。
・今回少し内容面が多くて大変でした。
・今日のビデオの内容が少し難しかった。
・最初の誘致のときだけ間口を広げて定着してから規制を強くして厳しくする、、なんか、通信サービスとか無料サービスの類で既視感がありますね
・事例が難しかった
・社会、ステークホルダーに対し責任を負わない会社はいかがなものかと思った。
・上司がダメな話が多いなと思った。
・上司が使えないと部下が大変になることが分かった。 [以前もお話ししましたが、無能な上司の下で働かざるを得ない場合、非常に消耗します]
・上手く折衷案が出すの大変だと感じた。
・前回の問題と似ている点が多いと感じた
・全員が全員納得する手段を探すことの難しさがよくわかった。
・動画がリアルで面白かった。
・内部告発する際も、ジレンマや線引き問題が関わってくることが分かった。
・内部告発のビデオを見ているとみんな責任逃れしていて働きたくなくなる。
・内部告発をするといい人なのかと思いましたが職を失うし資格も失うし色々大変だなと思いました。
・副社長は自分に都合のいいように動いていると思った。周りがイエスマンばかりになると自滅すると思う。
・来週のグループ討議で意見交換できるよう、今回の内容を復習し次回につなげようと思った。 [ぜひぜひ]

[今日の一言]

・4限目はとても眠い [気持ちはわかる。まぁ、昨晩は遅くまでサッカーをご覧になっていたのかもしれませんが]
・ZOOMでの対応ありがとうございました。 [どういたしまして。次回は議論ですので、ぜひ出席してください]
・あたらしい班での話し合いが楽しみです [ぜひぜひ]
・むしろ15%も[国家財政が]黒字の国あるんですね… [実はセンセイも同感です。石油産出国くらいだろうと思っていました]
・温暖化によって海面が上昇するわけではないと理解した。 [コップの中の氷水と同じです]
・温暖化の話などエコっぽいことが流行っているなと思いました。 [その通り、国際的な流行です。問題は実体が伴っているかどうかです]
・今日は忙しい授業だった。 [そうなんです。ちょっと頑張りすぎました]
・地球温暖化で海面が上がらないことでずっと衝撃を受けていた。 [前述しましたが、コップの中の氷水と同じ状態です]
・着床前診断は倫理的に問題があるように個人的には思ったが、親の気持ちを考えると長生きさせてあげたい気持ちが理解でき難しい問題だなと思った。 [そうなんです。立場によって評価はまったく異なります。問題があることはわかっても、どう対応するかは別なんですね]
・氷が溶けても海水の水位は変わらないのが意外と驚き [前述(↑)しましたが、コップの中の氷水と同じです。質量は変わらないんですね]
・不妊についての話は心理の授業で扱ったことがあったので理解しやすかったです。 [そうなんですか。心理学でも扱ったんですね]


西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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