2022年11月29日更新

3BB1クラス
第9回:2022年11月29日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

Reflections 1
(専門分野特有の問題に関する志向倫理的検討)

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・関連する視聴覚教材の聴講

学習課題 予習・復習

・予習・復習:課題5(90分)
・予習:課題6(Agora上でのケースメッド事例の倫理的問題構造、事実関係、ステイクホルダーなどの把握)(100分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.1. 「ギルベイン・ゴールド」をご覧になって、最初に何を感じましたか?
A.1. (グループで議論をする前の反応です。次回議論しますのでコメントは控えます)

・ジャクソンさんが危険だとずっと上司に伝えているのに、上司も工場長も耳に傾けてくれない姿勢が可哀想だと思った。しかし、トム・リチャーズやマッシン博士がいたからこそまともな判断ができたと思うので、頼れる人がいて良かったと思った。
・ジャクソンは技術者として正しいことをしたとは思うが、会社のことを考えた場合、もう少しいい方法はなかったのかと思った。
・ジャクソンは追い詰められた状態であり、自身の立場を優先するか、公衆の安全を優先するかの難しい選択を迫られていると感じた。
・[副社長兼工場長の]ダイアン・コリンズン[正しくは「コリンズ」]が工場責任者の割に危機管理能力・危険察知能力が低すぎると感じた。 [「○○が、○○が」で重なっています。「コリンズの能力が」に改めましょう]
・ディビッドの立場になると、会社の利益のことしか考えていない上司たちと働くのは辛いし大変だなと感じた。
・ディビッドは自分のキャリアを捨てる覚悟で事実を公表したことがすごいと感じた。
・どの立場から見ても難しい問題だなと思いました。
・リチャード[=おそらくディビッド・ジャクソン]はとんでもない決断に迫られてるなあと感じた
・汚染の規制をつくった市や、毒物が処理しきれていないことを認識しようとしない会社、自分の立場を守ろうとする主人公など問題が多すぎるなと感じた。
・会社に対して問題があることを伝えても、主人公の仕事であるということで責任を全部押しつけられており、会社の怖さを感じた。
・会社のことをメインに考えている人と市民や今後の影響を考えている人の視点で話し合っているので議論が終わらなそうだと感じた
・会社の考えもディビットの考えも両方わかる気がした。
・技術者と経営者とのギャップがあり、うまく解決することは難しいと感じた。
・工場だけでなく市の責任という大規模な問題だと感じた。
・自分の職を守るという点と市民に危害を与えないようにするという点、上司は力になってくれないという点からどのように対応すべきなのかとても難しい立場であると思った。どの選択をとっても誰かには絶対恨まれるため、とても辛い立場であると思った。
・主人公の視点から見ると最低な上司に感じるが、上司も悪役になりたかったわけではないはず
・主人公は会社の利益ではなく、人々の安全を最優先にした適切な行動をおこなったなと感じた
・上司の人たちは自分の立場のことばかり考えていて、面倒ごとを避けている印象が強かった。
・双方に関して問題が多く存在していて、その問題を解決しようとせず現状に満足している状態。
・誰にどのような過失があるのか、どちらの方が過失が重いのか、明確に理解できなかった。
・地域の環境に対する安全性を考慮しないといけないが、企業は公務員ではなく利益を得なければならないので究極の選択であると感じた。
・登場人物全員の意見がなんとなく理解できるため、責任を取る人が誰なのか決めるのは難しい問題だと感じた。
・内容がとても難しいと感じた
・難しい話だなと思った。具体的には、デイビットが技術者としてよいことをした?ぐらいにしか理解できなかった。 [センセイも最初に観た時は同様でした。まぁ、当時は日本語吹替版はおろか字幕スーパー版も存在しない──つまりすべての会話を英語で聞きとるしかない──状態でしたが]
・難しかった。話の流れがよくわからない
・非常に複雑な問題で圧と感じた。
・副社長がとてもずるい人であり、主人公は職を失うリスクを背負いながらもいいことをしたと感じた。
・複雑すぎて分からなかった。
・複数の人間が関係しているため、1回で理解するのが難しかった。
・本来の仕事をしていただけなのに可哀想だと感じた。
・問題が複雑に絡み合って難しいと思った。
・利益を優先にする偉い人が多いと思った。
・立場によって考えは変わると思った。上は、利益しか考えていないことは分かった。
・話がややこしい。誰にどの責任があるのかがごちゃごちゃになってしまった。
・話が難しすぎるし登場人物が多すぎて理解しずらかった


Q.2. 「ギルベイン・ゴールド」をご覧になって、個人的にはジャクソンのように内部告発すべきだと考えましたか? あるいはそうではないと考えましたか?
A.2.(グループで議論をする前の状況です。次回議論しますのでコメントは控えます)

1.内部告発する

25名(69.4%)

2.内部告発はしない

7名(19.4%)

3.その他

4名(11.1%)

1.内部告発する

・PEの立場は貴重であるため、自身の立場を活用して危険な有害物資による汚染を告発すると思う。
・だめなもの[=環境破壊]はだめだから。
・まともな判断がとれない会社の元で働きたくないと感じたから。また、自分自身もそうだし、身近な大切な人にまで被害を被る可能性があるから。内部告発すると、自分自身や周りの人の安全が確保できる。
・安全でないことが発覚した場合問題となるから。企業の信頼は損なわれないが自分がクビとなるかもしれない。
・以前から問題をほうこく[報告]しているのにもかかわらず上司がその話を聞き入れていないことが問題である。またその被害が出る前に裁判を起こす必要がある。
・汚染物質の管理責任は自分にはあるため、許容値を超えた際の責任追及が自分にくる。会社にその責任を押し付けるため内部告発をする。
・会社に訴えても受け入れてくれないので、内部告発をすることで会社全体に問題を改善する必要があると認識させる。
・告発した後で裁判になったときに自身のやったことを証明できれば民意を味方にできるため
・告発せずにばれた場合の方が重い責任を取らされる可能性があるから。弁護士を雇って転職先を探す。
・最終的なサインをするのが自分なので[、]もし問題が起きた時に責任を取らされて、辞めさせられるかもしれないので告発して辞める。
・仕事をクビにさせられたり、裁判が起こる可能性がある。
・自分にとってデメリットが少ないから
・自分の意見を上司の人たちは聞き入れようとせず、この状況を変えるには内部告発をするしかないと思うため。
・自分の責任と環境を守るために必要だと思うから
・住民の安全を守りたいから。信頼できる会社へ再就職を試みる
・上司が話を聞いてくれないから内部告発をする。その後上司の心境に変化がなければ、仕事を辞める
・職を失ったときに自分の立場を守るためには、内部告発をして雇われにくくなっても資格は手元に残るため次の機会があるかもしれないから。
・水質汚染による被害が出る前に止める方法は内部告発しかないと思ったから。
・早急に市民の安全を守るためには、告発するしかなかったと思った
・毒素を垂れ流していることは水俣病などの悲惨な事件を引き起こす可能性があるため 内部告発をしてでも辞めさせる [水俣病の件、良くご存じでしたね]
・内部告発によって、不祥事を明らかにし、是正することができる。また、企業自らが不祥事を明らかにしているため、信頼を得やすいと考えられる。自身は、内部告発が発覚したら、クビになる可能性がある。
・内部告発をしなかった場合、技術者としての資格を失うだけではなく、会社が動くことがないと考えられるため。
・内部告発をする前に市の検査基準の問題点をしに訴えて、検査基準の改定を促す
・内部告発をする他に、会社を止める方法がなかったため
・黙ったままでいると責任を負わされる可能性や、後からより大きな問題に繋がるため。

2.内部告発はしない

・スラッジの影響や重金属が実際に国の基準で問題ないか、市が過剰な制限をしていないか調べてもっと情報を集めたい。
・よくわからなかったが、今現状市が問題ないと判断しているのに大事にしようとしているように感じた
・自身の安全が第一なので、内部告発はおこなわない。その後、転職や退社を考えると思う。
・自分の上司に問題は説明する。何かあった場合は、責任を取ってもらう。
・内部告発した人間が自分であるとばれてしまい、自分の職も失い、今後も働けなく可能性があるから。
・内部告発してしまったら自分の職を失ってしまうかもしれないから。
・内部告発をする勇気がないから。専門家を増やしてもう少し考える。

3.その他

・この会社から辞める。
・今の事実を書類としてまとめ、どれだけ排出しているかだけでなく、農産物にどれだけ影響があるかを早急に調べ、その結果に応じてシステムを変更するかを検討する。
・内部告発はしないが、会社が悪いという証拠を集める。
・本気で問題を解決しようと動くなら自分の立場を守らず、問題を解決しようとしなければどれだけの危険性があるかを自分の言葉で伝える。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

[視聴したギルベイン・ゴールドについて:こちらも議論に影響しますので、原則としてコメントは控えます]

・Zコープ社のみの責任ではないと感じた。市が定める検査基準を先に明確に決めなければならないと話が進まないと思う。
・ギルベインゴールドの映像の理解が難しかった。
・ギルベインゴールドの問題が難しかったし、今までで一番頭を使った。
・ここは大学じゃない、ビジネスだという言葉に考えさせられた。
・ソーラーブラインドよりも話がややこしかった。
・ビデオの内容が難しかった。
・ビデオの内容は難しく感じたが、責任の押し付け合いのような状態になっているのが怖いと感じた。
・もう一回ビデオ見たい、ちゃんと理解したいと思う
・映像の内容が難しくある程度しか理解することが出来なかった
・関係性が複雑すぎて、がんこ難しい
・企業は、地域の環境よりも利益を重視していたが、どれだけの利益を得れば満足するのか疑問に感じた。
・技術者としての立場はとても重いもので、会社と戦わなければならないときもあるが責任を持って行動することが重要であると思った。
・議論の注目する点をすり合わせずに会話しているので着地点を見つけるのが難しそうだと感じた
・工場長がいけ好かない。利益追求しすぎな気がする。利益追求と安全のバランスの難しさを感じた。
・市の基準が分かりづらい
・市の基準にも穴があるし、生産を増加させることで増える有害物質の問題もあるし、議論すべき点が多数あると感じた。
・市民の安全が最優先だが、倫理的な価値観は単純に順位をつけられないのが難しいと思った
・主人公のジャクソンのような究極の選択をする立場にならないように行動したいと思った。
・前回の真田さんみたいに自分で問題を抱えるのではなく、問題を会社全体に報告していたのはよかったが、自分の立場を守ろうとしたことに少しがっかりした。 [報告の件は、確かにその通り]
・内部告発をしないと問題を改善しようとしない会社に勤めたくないと思った。
・内部告発者はのち[後]の就職が危うくなると知って驚いている。
・部下の意見に少しでも耳を傾けてくれる会社で働きたいと思った。
・副社長が少し強引な人だなと思った
・毎回のビデオが、主人公の立場になるととても心が痛くなります…自分が社会人になって働くところがこんな会社は嫌だなと思います。
・民間の命か自分の職を取るのかの選択が難しいと思いました。
・話難しい。

[今日の一言]

・シオカラトンボの話で害虫とは何だろうか、と思った。どちらにしろ人間の判断基準で害虫かどうか判断されるのであれば、虫が苦手な人からすれば虫=害虫になってしまうのではないかと思う。 [その通りで、逆に、地球から見たら人間は...じゃないかと思います]
・兄のために作られた弟が、その事実を知った時相当なストレスになると感じたため、こういう選択をした夫婦が少し怖く感じた。 [仰る通り。他方、両親の考え方も理解できます]
・不妊の人が6人に1人[=正確には「6組に1組」]の確率でいることに驚いた [センセイも知ってびっくりしました。15組に1組くらいだろうと思っていました]


西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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