2022年12月6日更新

3BB1クラス
第10回:2022年12月6日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

・グループ討議(続き)
・討議結果の発表

授業の運営方法

・PCを用いた講義
・与えられた事例に関するグループ討議
・討議結果の発表
など

学習課題 予習・復習

・復習:課題6(Agora上でのケースメソッド事例に関するより深い検討)(120分)
・次回に向けた予習:教科書の精読(140分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.ギルベイン・ゴールドに関して、グループでの議論を通じて、あるいは他グループの発表を聞いて、個人で考えた時と何かが変わりましたか?
A.(講義内でご説明したので、原則としてコメントは控えます)

1.変わった

28名(87.5%)

2.変わらない

4名(12.5%)

1.(ある程度)変わった(見落としていた点に気づいた、など)

・コリンズは感情的に、高圧的に話していると思っていたが一番理性的であったこと
・ジャクソンが具体的なデータを提示せずに上司に訴えかけていたことを見落としていた。
・そもそも主人公が論理的ではないという考えには至らなかった。主人公が論理的でないというところを見落としていた。
・ダイアン・コリンズについての印象 [いい加減な]条例を作ったロイド・ブレーメンについて
・ディビッドが、正しいデータの証拠を示していないことを見落としていた。
・ロイド・ブレーメンが明確な危険性を示すデータがないまま普通ではありえない基準の環境基準を制定したせいでジャクソンやリチャーズが内部告発しようとしたということがわかった。 [なお、講義内でもお話ししましたが、マスキー法のように、厳しい基準の方が適切だった可能性は残ります]
・ロイドはデータを示して条例の基準を作るべきだった。 [条例制定当時は測定方法も確立されていなかったようです]
・会社と市民との繋がりを考えていなかった。特に、会社と市民とのお金の循環の矢印が分かっていなかった。
・工場(企業)の問題ばかりを考え、[市独自の水質]基準に問題があることを考えられていなかった。
・最初にムービーを観た時の、デイビット、ダイアン、ロイド辺りに対する印象と現在の印象が大きく変わった。
・最初は問題となる人物が副社長であると思っていたが、実はロイド・ブレーメンであったこと。
・市にももんだい[問題]があるのか [厳密には条例を制定した市議会の問題です]
・市民の安全・「福祉」を考えていなかった。 [市民の雇用や収入を指しているんでしょうね]
・主人公が感情で話していること、先輩が主人公を悪い方に促していたことを見落としていた。
・主人公が根拠もなしに工場長に相談して工場長が悪役のようになっていたこと。
・証拠となるデータが規則や問題点が議論されている場面で示されていなかった
・条例がおかしいところは気づけたが、上司の方が理性的でジャクソンの方が感情的というところを改めてみないと気づけなかった。
・条例がはっきりしていないことや10倍厳しい基準と改正前の基準のどちらが適切であるかなど。
・責任者の印象が変わった。条例に無理があると感じた。
・内部告発したら、被害を受けるのは主人公だけではなかったこと。
・内部告発した際の他企業などへの影響を考慮していなかった
・内部告発することで、市民の健康と安全が守られるかもしれないが、会社がなくなることで市民の生活に影響がでるという点を見落としていた。
・内部告発するしないについて考える前に、市の条例の基準を見直す必要があるとわかった。また改正を求めるために証拠を出す必要もあると考えた。
・内部告発するのと困るのは、自分だけでないので会社を守るために考えないといけないと思った。市に訴え会社が存続できるように、条例の改正を求める必要がある。
・副社長がほとんどおかしなことを言っていなく、主人公がおかしなこと、感情的なことを言っていたこと
・副社長の話は的を得ているという点
・副社長や主人公に対する印象が変わった。
・法律などし[知]らないみたいな考えてみたらおかしい発言をしていた

2.(あまり)変わらない(「落とし穴」の多くを見抜いた、など)

・市が悪いことは見抜いていた
・[しかしながら]市民の健康のことばかり考えて、企業と市や市民がつながっていて生活が苦しくなることを忘れていた。
・設定に無理がある点(市の条例、規制が厳しすぎる)
・内部告発をする前に濃度規制を改めて総量規制する。


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

・75年もギルベインゴールドが売れててすごい [下水を処理すると必ずスラッジ(汚泥)が発生します(日本でも)。だから下水道の歴史そのものなんですね]
・グループ討議が3回目だったが今回が最も難しく感じた [そのように配置しています。だって、最後が簡単だったら授業になりませんからね]
・ジャクソンの立場から話を聞いているとコリンズは良くない人だが客観的にみるとそこまで悪くない人だと思った。 [お話ししましたが、コリンズ役の俳優さんは非常に微妙な演じ方をしていると思います]
・ストーリーの中心人物が必ずしも正しいことをしているとは限らないということを感じた。 [そうなんです。普通、こんなことありませんよね]
・データを出さないで会社に訴えかけても取り合ってもらえないのは当然だと思った [そうなんです。でもそれになかなか気がつかないように制作されています]
・ひとりの力で市全体の均衡が崩れる可能性があることに気づかなかった。 [よく考えてみると恐ろしいことですよね。まぁ、実際にはどこかでブレーキがかかりますが]
・一人称推理小説の犯人が語り手だったというような気分になった。 [確かに]
・英語と日本語のビデオで見比べると人の印象が変わった。話す人の印象によって、言っている中身が操作されることは、怖いと感じた。 [お話ししませんでしたが、他大学が吹き替え版を制作しています。その際、趣旨を理解し損ねたんですね]
・何か問題が起こった際に、データを示すことやはっきりとしていないことに対してデータを取ることが重要だと考えた。 [考えてみれば、基本中の基本ですよね]
・会社が悪いことをしているような設定であったが、市が条例を変えたことで起こってしまったことであるため、問題を追及して正確に調べていけないと思った。 [まったくその通り。そしてそのためには、事実関係の究明が大切になるんですね]
・各人物の正当性は印象だけでは判断できず、実際の働きを見るべきだと感じた。 [その通りですね]
・技術者として責任を持つには条例や法律についてよく理解していないと、どんな課題を解決するにも正確な証拠も出せないことがわかった。 [こちらもその通り。だから法令の知識が必要になるんですね]
・教育用のビデオとあって、落とし穴が数多く用意されていた。今後はこれを見抜けるようにしたい。 [お話ししたように、センセイも見事に落ちました。偉そうなことは言いません]
・検査方法などがあいまいな状況が多くあったことによって考え方が複雑になってしまった [おそらく、市独自の条例を制定する時は、正確な測定方法がまだ確立されていなかったと思われます。ちょっと無理な設定ですよねぇ]
・元をたどればロイド・ブレーメンにも問題があったこと、主人公が全て正しいわけではないという内容である事が分かった。 [そうなんですね]
・今回のドラマも落とし穴が多くて議論する内容が多かった [はい。落ちていただけたようですね]
・市民の安全のため、内部告発を考える前に、リチャーズと協力して市議会に条例の改正を求めるという結果になった。 [緩める/厳しくするというより、条例の不備を指摘して。改めてもらうという意味でしょうね]
・自分が最初に悪いと思っていたコリンズが実は正しいことを言っていただけの人だとわかり、見方を変えていかなければならないなと思った。
・自分の行動がどこまで影響をもたらすのかについて考えなければならないと感じた。 [そうですね]
・主人公の目線になって見ていたので考えが主人公寄りになっていて見落としていたことが多かった。 [普通、主人公に多く問題があるなんて考えませんからねぇ]
・初めて事例を聞いた時と印象が変りました。 [でしょ?]
・振り返ってみると副社長が適切なことを言っていて、印象が変わりました。 [それでも微妙な演じ方なので、なかなか「まったくその通り」というのは難しいですけどね]
・設定に無理があると感じていたが、自分が気づいた部分と気づいていない部分があり、議論していて楽しかった。 [無理な設定に気づいていたようで、素晴らしい]
・先週と今週で考え方が大きく変わりました。 [でしょ?]
・前回で少しは理解できていると思っていたが、改めて視聴すると理不尽な点やおかしな点を発見することができた。 [そのように意図して制作されています。また言語や社会制度の差があるので、日本人には非常に難しいと思います]
・多くの班がそもそも市の条例に根拠がなく、おかしいことに気づけていてレベルが高いと思った。議論を重ねるごとに、各班のレベルが上がっていると感じた。 [最初にお話ししましたが、センセイも同感でした]
・第一印象で企業に問題があると考えていたが、そうではなかった。こういうことが社会でもよくあるのではと感じた。 [「よくある」かどうかは別にして、誤解に基づくすれ違いは存在すると思います]
・第一印象のせいで、視野が狭くなってしまった。 [そこに気づいてもらうためのビデオです。過度に気にする必要はありません]
・誰がどんなことをしているなど、注目すべき人が違っていた [そのように制作されています。こちらもあまり気にしないように]
・頭がパンクした [気持ちは、わかる。センセイも最初に観た時は何が何だかわかりませんでした]
・特になし [はい]
・排水規制や廃水の濃度が実際にはどの程度問題視されていたのかに興味を持った [1950〜60年代に「公害」──現在の表現では環境問題──が多発したため、実際には非常に重要視され、きちんと基準が定められています。BBの場合、廃薬品の処理についてはきちんと手順が決められていますよ]


西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


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