2022年12月19日更新
3FY1クラス
第12回:2022年12月19日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
※高度技術社会における技術者の新しい役割
・PCを用いた講義・演習
・関連する視聴覚教材の聴講など
・提出:課題6(電子的提出)
・復習:教科書の精読(60分)
・次回に向けた予習:課題7(科学技術の専門家として求められる価値観)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.技術者と地域住民とでは、問題に対する見方が変わりましたか?
A.(講義内でご説明したので、原則としてコメントは控えます)
1.変わった 17名(35.4%)
2.変わらない 31名(64.6%)
1.変わった
・やはり近くに来ると何かあったときに困るから。
・技術者であればそこで生活していない可能性もあるため。 [なるほど]
・技術者としては、発電は建設機械やコンピューターの稼働など必要になることが多く、原発は、効率の良い発電方法であるため、賛成であったが、地域住民としては東日本の放射線の事故の問題などを考えると危険である可能性もあるため反対であるという意見に変化した。
・技術者としては、良いと思います。ですが、地域住民として考えると、自身の住んでいた街並みが変わってしまうのは少し悲しいと感じたため回答が変化しました。
・技術者としては原子力の力は経済に生かせるが、住民としては震災時の原発事故を思い出す。
・技術者としては原発はクリーンで高効率であるため、必要な発電設備であると思うが、住民としては、事故時の被害や使用済み燃料の廃棄などの問題で、反対する面もある。
・技術者の立場としては、原子力発電に賛成だが、自分がその近くに住んでいるという立場の場合は、迷惑だと感じたため、反対である。
・技術者目線だと、今後の生活に必要なものだから賛成だった。しかし住民目線だと、自分の生活に危険な要素が増加するので反対になった。
・技術者目線では自分には直接的に関係ないような気がしてしまっていた。
・仕事として望んで原子力発電に関わるのであればリスクを受け入れるが、関わりが無いのにも関わらず、万が一被害に遭うのは避けたい。
・自分の地域となると、何かあると心配だから。原子力のため失敗などすると何が起こるか分からないから。
・住民は今までよりもリスクを高く見積もる。
・変化した。
・無意識に自分が関わるか、関わらないかで変化しているように感じる。
・立場によって、見え方が異なることにきずいた[正しくは「気づいた」]から。
・立場によって、原発ができたことによる影響を見る視点が変わった。自分優先で考えていた。
・立場によって考えが変化すると感じた2.変わらない
・1つ目の質問の時から反対だったため変化しなかった。1つ目の質問から反対だった理由は、原発が公衆の安全・健康・福利を守れていないと考えたからである。
・「1.」では35%は大きい数字だけどまた大震災と同じことが起こった時に失うものを考えたら賛成したくはない。「2.」では単純に地元を失いたくないから賛成したくはない。
・どちらも自分の根っこにあるものは変わらず、判断基準等は立場に左右されないから
・どちらも反対という意見にした
・どの地域に原子力発電所があったとしても、原発には危険性があることは変わらないから。
・どんなことにもメリットとデメリットがあるし、どこかに建てなければいけないのならそこまで気にしない。
・もともと反対派と言うか賛成はしてもいいけど原発に頼りすぎず、原発は原発に変わる安全な発電方法を見つけるまでのしのぎに使ってほしい考えなので変化しなかった。
・安産[「安全」の誤入力]対策さえしていれば、と思う。
・意見自体は変化しなかったが、気持ちはより強くなった。
・技術者としては原子力に依存しきるのは良くないし、地域住民としては危険なものの近くで安心してく暮らせないと思ったのでどちらも反対にしました。
・技術者や地域住民であっても、「環境に影響をもたらす」=「いつか、自分も原子力発電所を建設したために起こった事故・事故などによって、もたらされる害に遭う」と考えると建設に反対することが当たり前になると思う。
・嫌だなと思った
・元々原子力発電自体は事故が怖く反対派に近かったが、最近電力会社の値上げのニュースを知り、原子力発電がないと物価などが上昇するので賛成した。
・原子力は危険なイメージがあるため、技術者としても地域住民としても反対意見を持った。
・原子力は事故がおこってしまうと取り返しのつかないことになる。
・原子力原発が自身の地域だけでなく、日本全体に電力が供給できるのならば仕方のないことだと考える。
・原子力発電自体に良いイメージが無いから
・原子力発電所が出来ることにより、デメリットが多いため、どちらの場合でも反対であった
・原発を建てない代わりに35%普段の使用電力を減らせと言われれば無理だし、ほかに現実的な解決策を自分が提示できるわけでもないから。
・原発事故が起こってしまえば、日本全国どこにいようが割を食うことになるから。
・最初から原子力発電に対して反対派の意見を持っていたから。
・賛成・賛成(反対はしない)であった
・仕方ないから
・自分にゆかりの無い地域だったら良いみたいな考え方が好きではなかったので、両方賛成した。
・生活が便利になるうえで、多少の犠牲は必要だと思うから
・選択自体は変わらなかったが、暮しが近くなると身近な問題になり自然と嫌なイメージが増した。
・大きなリスクがあるところで働くのも住むのも嫌だと思いました。
・東日本大震災の地震の影響を受け、汚染地域に行ったことがある身としては核施設には偏見がある。
・変化はしないが、若干揺らいだ。
・毎日放射線の近くで働くのは危ないと思ってしまう。福島県のようになったら怖いと思うので変化しなかった。
・立場によって考え方も変わるだろうが、どの立場に立っても結局反対だったため変化はしなかった。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・スタップ細胞の話題が懐かしかったです。当時は妙に盛り上がっているなというふうにしか感じていませんでしたが、大学生になった今なら、研究をするすべての人にとって関係のある話だったのかなと思います。 [なるほど。ご自身の問題として考えている件、きっと貴方/貴女は能力がある方なんでしょうねぇ]
・ステルス戦闘機だとかいろいろ凄かった。 [でも言われてみると...だったのでは?]
・ノーリスクハイリターンなど存在しないのです [全体としてはその通り]
・ビデオが面白かった [本当はもっとご覧いただきたかったのですが、別な科目になってしまうので...。ちなみに教護ランいただいた方が当方の本当の専門(科学史)です]
・悪用しないように技術と向き合っていくことを忘れないようにしたい。 [ぜひぜひ]
・安心と安全どちらも大切だが、安心にあたる言葉がないことに驚いた。 [そうなんですね]
・何回も隣と人と議論できたので集中力が続いた [それは良かった]
・科学技術者としての視点と地域者としての視点の違いなど様々な点を意識するべきだと考えた。 [こちらも「言われてみると...」だったのでは?]
・科学者倫理の歴史であったり、意味などを学んだ。 [ありがとうございます。前述(↑)しましたが、科学の歴史(「科学史」)が当方の専門です]
・火災と溺死どちらの方が多いかや少年犯罪が年々減っていているかどうかなど自分の予想とは大きく異なっていた。そのため、驚きを覚えた。
・火災と溺死の確立など考えるとき、自分がニュースで見たことを頼りに考えていて、実際に自分が想像しやすい方に人は確立を高く見積もるということが分かって面白かったです。 [以上、ちょっとびっくりしたのでは?]
・技術者としての立場と住民としての立場の話を踏まえて客観的に見ることの重要性を理解した。 [その通りですね]
・技術者として必要な事は嘘をつくことは絶対にしてはいけないことと、確実な事が言えないのならば技術者を語る資格がないことがわかった。 [こちらもまったくそうですね]
・技術者との距離が近づくイベントが日本でもあったらいいなと思いました。 [ビデオの映像、ちょっと日本では考えられないですよね]
・技術者の不正が多いのはよくないと思いました。 [残念ながら事実です]
・金沢に来て雪が嫌いになった [雪の降らない地域からお越しになったのでしょうか。でも卒業してこの地を離れたら、雪が懐かしくなりますよ。ホントに]
・軍事目的で作成されたものが日常品として活用されることがすごいと思った。 [良し悪しは別にして、現代はそのような時代なんですね]
・研究活動において守るべきことや考え方が分かった。 [ありがとうございます]
・原発はいらないと、世間では騒がれているが、個人的な意見としては、必要不可欠であると思う。現実的な選択肢として、高効率なクリーンエネルギーは現状原子力であると思う。 [この件に関しては賛否両論あると思います]
・考え方の違いや違う要因が加わることで人の意見はすぐに変わるものであることが分かった。 [でしょ?]
・今回は聞きに徹する講義でしたが、心理学的な考え方も多く出てきたので飽きなかったです。 [ありがとうございます。もっと心理学に突っこみたかったのですが、他分野の方もいらっしゃいますし、どうも全体的にお疲れのようなので控え気味にしました]
・自殺が多すぎる [同感です。ただしこれも現実です]
・自分が思った以上に研究不正があって驚いた。 [残念ながら、こちらも事実なんです]
・質問が多い授業で、何を教員が伝えたいのかが明確に理解できなかった。 [主たる内容はすでに講義を終えており、まだ取り扱っていない内容の補足だとお考えください]
・社会に出たら責任もって、行動したいと思った。 [ぜひぜひ]
・出来るだけ損を減らしたいという考えは多くの人に当てはまるということを学んだ。 [ちょっとびっくりしたのでは?]
・小保方さん久しぶりに聞きました。 [確かに]
・少年犯罪について増えているかについて、今の時代多いと思っていたのですが昔よりも少ないと聞いて驚きました。 [ただし1980年頃までは増加傾向だったんですね]
・心理は再現性の問題とかもあるのでグレーゾーン寄りですかね。 [そう思います。だからこそ、きちんと実験して研究する必要があるんですね。お話ししたように、心理学はかなりきちんとしています]
・心理科学科として考えることが難しいこともあるけれど、科学は理解できれば面白いものだということは知っているので、努力したいと思った。 [ぜひぜひ]
・人それぞれの価値観に納得できるようにすべきだと感じた。 [そうですね]
・人間楽したいからたくさん不正をしてしまうのかなと思った。 [そうかもしれません]
・昔の汽車の走らせ方が特徴的で面白かった。 [あれは貴重な映像です]
・損得を逆にすると考え方が変わるのが面白かった。 [ご自身でも驚かれたのでは?]
・溺死が多いのは意外だ [海や川だけを考えても非常に多いんですね]
・電波が透過する素材でパーフェクトステルスは悪用もできそうだが、浪漫もあるなと思った。 [そうなんです。もちろん良い面もあるんです]
・動画が面白かったです。 [この種の動画はたくさん持っているのですが、流しすぎると別な科目になってしまうので控えました。悪しからず]
・日常生活で使われているものが使い方を変えると危ないものになってしまうことに恐怖を感じた。 [デュアルユースの件ですね]
・疲れていたが話をきけた [そうなんです。課題か何かがあるのか、いつもよりお疲れのようでした]
・面白い内容でした。 [ありがとうございます]
・立場によって意見の捉え方が変わることを実感しました。
・立場によって物事の考え方が変わることを知った
・立場や言葉が少し異なるだけで捉え方が変わってくることにおどろいた。
・立場を変えてみてみると自分の考えだけにとどまらずいろいろな考えを持てるということが分かった。 [以上、かなりびっくりされたのではないでしょうか]
・倫理規定をしっかり守ることが重要だと改めて思いました。 [そうなんです。これが基本中の基本なんですね]
・剽窃やデータ改ざんの問題はよくニュースなどで見るので、自分もPD3をするにあたってそのようなニュースに注目し、気を付けたいと思った。 [まったくその通りです。きちんと良い研究にしてください。ぜひ]
西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。