9.Mac OS Xでのパーティションの作成方法 −−附録:MacOS 9だけのディスクを作成する方法−−
(1)ハードディスクのパーティションとは
「ハードディスクにパーティションを切る」ということを聞くことがあります。ビルなどでは大きすぎる部屋を二つに仕切って使うことがありますが、これと同じように、一つのハードディスクを複数に分けることパーティションに分けると言います。
このパーティションにはいろいろな使い方があります。
例えばMacの場合、現在はMacOS Xが市販製品として提供されていますが、しばらく前はテスト版(パブリックβ版)が提供されていました。このような版は欠陥があることを前提に提供されるものであり、普通に使うディスクにそう簡単にインストールするわけには行きません。
ここでハードディスクを二つに分け、片方にはいつものシステムを、もう片方には新しいシステムを組み込めば、一つの筐体の中に新旧二つのコンピュータがあるようなものですから、リスクを最小限に押さえながら新しいシステムを試してみることができます。うまくいかなかったら一方を消去してしまえばいいのですから。また、パーティションを、大きなものと、ごく小さなものの二つに分けて、大きな方にはいつものシステムを、小さな方には最小限のシステムとともにNorton UtilitiesやDiscWarrierといったディスク修復ソフトをインストールしておけば、緊急時には小さい方から起動することによって、ほぼ完全にディスクを修復することができます。
MacOS X時代になってセンセイは、一部のMac(PowerMac G4 1.25GHz)はデフォルトのままの新旧システムが混在した使い方をしていたのですが、Classic環境がまともに動かないので、Classicをあきらめ、パーティションの一つにはOS Xのみを、他方にはOS 9だけをインストールすることにしました。MacOS Xではパーティションの作成方法がOS 9時代と代わっているので、皆さんのご参考までにご紹介します。
(2)MacOS Xでのパーティションの作成方法
OS 9までは、まずシステムディスクCDで起動して、「ドライバ設定」でパーティションを切っていましたが、MacOS XではOS Xシステムをインストールする途中で別なソフトを起動してパーティションを作成します。
CDから起動する方法はこれまでと同じですが、肝心のCDは機種によって異なります。
センセイの場合、PowerMac G4はシステムディスクがDVD1枚で供給されており何の問題もないのですが、PowerMac G4の場合は「ソフトウェア・リカバリー」ディスクではなく、OS Xを使用します。つまり「MacOS Xのインストール」という形を取るわけです。
OS Xインストールを始めたら、すぐに左上のメニューから「ディスクユーティリティーを開く...」を選択します。これがOS 9のドライバ設定に相当します。(上の写真)
ディスクユーティリティーにはいくつかのタブがあるのですが、下の写真のように「パーティション」を選択します。
右のウィンドウの左側にはハードディスクのマップが見えていますので、適当な数(2〜3)にパーティションを分けるようにし、境目をドラッグしてそれぞれの容量を決めます。
Mac OS 9をインストールする可能性がある場合「オプション」欄のMacOS 9用のドライバをインストールを選択します。最新の機種ではこれが選択できず、したがってMac OS 9から起動しなくなっているものと考えられます(未確認)。
なお、このMacOS 9用ドライバは「Mac OS 9から起動する場合のみ」必要なものです。一種のエミュレーターのようなものであるClassic環境とは無関係ですので、ご注意ください。
それぞれにOS Xをインストールし、Mac OS 9から起動させたい方にはソフトウェア・リカバリーディスクを使って、OS 9をインストールします。これでひとまずの完成です。
なお、作業は単純ですが、かなりの時間がかかります。またパーティションのシステムはそれぞれまったく別物なので同じ初期設定を繰り返すことになります。OS 9がインストールされていれば、その倍(!!)というわけです。
(3)MacOS 9だけのディスクの作成方法
他の人のシステムの場合どうなのかはわかりませんが、センセイが使うソフトには変なものが多いのか、OS XからClassic環境がうまく利用できません。そのため片方のパーティションには純粋かつ起動可能なMac OS 9システムを組み込むことにしました。
上記「2.」が完了したディスクをOS 9で起動します。すると、ハードディスクの直下に、OS 9時代にはなかったファイルやフォルダがたくさんあることに気づきます。中には「.」で始まる、OS 9時代には禁じられていたファイルも見えます。これらを片っ端から捨てます。ただし「アプリケーション(OS 9)」というフォルダの中にはOS 9用のアプリケーションが入っているので、必要に応じて捨てずにおきます。
もし"File Buddy"などのファイル・フォルダの属性を見るソフトを持っていたらそれを起動し、ハードディスク直下を覗きます。すると、あるはあるは、見たことのない不可視ファイルやフォルダがたくさん潜んでいることが分かります。この不可視ファイルの中で、
HFS+ Private Data
.DS_Store
.Trashes
AppleShare PDS
Desktop DB
Desktop DF
Shutdown Check
TheFindByContentFolder
TheVolumeSettingsFolder
Volumes
起動時に消去する項目以外のファイル、フォルダを削除、消去します。センセイのPowerMac G4の場合、230MBほどになりました。
これで、現時点で最も純粋なMac OS 9ディスクが作成されます。
やはりMac OS 9は快適だなぁーと思う西村センセイなのですが、皆さんはどうでしょう?
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