平成18年11月30日更新
3HS1クラス
第4回:平成18年11月30日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
・小テストの実施(20分)
・科学技術の発展による「行為」の拡大と新しい倫理の必要性
・環境倫理、生命倫理、情報倫理の概説
・なぜ、技術者は特別の責任を負うのか
・科学技術者倫理に関連する用語、理論などに関する小テストの実施
・PCおよびはOHPを用いた講義
・レポート(事例分析)計画書の提出(120分)
・テキスト『技術倫理1』の第1章および第2章を精読する(60分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.今日ご覧いただいたビデオに関して、もし貴方/貴女が登場した夫婦の立場だったら、[人工授精と]着床前診断をしますか?
A.(あくまでも、「あのビデオの夫婦の立場だったら」という条件下での回答です。ご注意ください。なお、どちらかというとやはり女子の方はリアルに感じていて、男子の方は相対的にはそうでもないのかな、という印象を受けました)
1.着床前診断する 27名(60.0%)
2.着床前診断しない 10名(22.2%)
3.どちらとも言えない 8名(17.8%)
1.出生前診断する
→ この場合、廃棄された受精卵──あの女の子の立場は?──の扱い、弟の人格の問題(兄の「ために」生まれた?)、経済的に貧しい人々や身障者の差別につながるのではないか、などの問題が発生します
・やります。長男助けたいし。2人目も同じ道を辿ってほしくない。
・健康な子供を産んでもう一人の子供も助けられることができるから。
・次に生まれてくる子の価値は何なのか、という点でだいぶ迷うだろうが、やはり結果的に同じ選択をしてしまうと思う。
・自分の幸せを優先するが、障害を持っている人と対立をさけるように生きるしかない。
・両方の考えはあるが、無事に生まれてほしいから
・良い子供を産んでほしいから。2.出生前診断しない
→ この場合、兄は20歳まで生きることが難しく、また生きている間はずっと治療を受ける必要があります
・自然のままがいい。
・障害あるなしはその子の運命だと思う。3.どちらとも言えない
・パーツ取りのために子供を産み、育てるのは間違っていると思う。だが、そのためには子供が苦しまなくて済むのなら仕方が無い。ただし、現代医学で助けられないなら産まない。
・出生前診断をするのはわかる。「まびく」ということが殺人にはこの場合は当てはまらない気がする。普通の子にめぐまれていない家族にしたら当然考えることだと思う。
・良い面、悪い面どちらもあるので判断になやむ。 [1〜3のどれを選択した人も、多かれ少なかれこの方のように悩まれたのではないでしょうか]
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・・・・教科書くらい買おうよ、俺。 [すでに履修した人のものを安く譲り受けるとか、いろいろ方法はあると思います。とにかく確保してください]
・22世紀は障害者がいなくなり今度は顔や学力、体力を向上させるような世界になりそう。 [でもそれって、とても窮屈な社会なのかもしれませんよ。もし貴方/貴女が何らかの理由で「劣っているから存在理由はない」とされたら?]
・HP見ました。写真きれいですね〜〜。 [ありがとうございます。写真の加工にはMacintoshの古いソフトを使っています。速くて簡単で、しかもデータ量が小さいのです。Photoshopもたくさん持っていますが、ほとんど使っていません。で、今回の出張にもHPと写真の加工のために、ウィンドウズとともにMacintosh PowerBook G4を持ち出しています]
・おつかれさまです。 [そちらこそ]
・おもしろかった。 [ありがとうございます。このクラスの反応は独特ですね。他クラスと違うので面白いですよ]
・かつて、これから非常に大事な資源だということがわかった。最近ニュースでみたんですが、金沢から加賀に向けてノロウィルスが発生しやすいそうです。気をつけてんと。手洗いが有効です。 [夕方たまたま見たNHKのニュースでも関係したことを伝えていましたね]
・テストが意外に出来たが難しかった。 [ガッツポーズの人がいたのには驚きました]
・テストが少しわからなかった。 [あまり気にせずに]
・テストむずかしいですね・・・アンケートも考えました。 [後者は、でしょ? ふだん、なかなか考えないことですからね]
・テスト大変でした。 [ごくろうさまでした]
・とても参考になった。 [お話ししたように、身近なところにいろんな問題があるのですね]
・ねむー [お疲れの様子]
・パソコンそんなに調子わるいんですか? [えーと、センセイのパソコン(Mac & Windows)は基本的に絶好調ですよ。今回の出張でも2台とも持ち出しています。ちょっと重いけど]
・ビデオをもっと見たかった!
・ビデオを見て、この問題は判断が難しいと思った。
・ビデオを見ていたかった。
・ビデオを見ていて医療の技術のすごさを感じた。
・ビデオを見て色々と考えさせられた。 [以上、↑でも書きましたが、やはり女子学生の方がリアルに感じていらしたようですね。全体では50分のビデオです。全編を見たい場合は申し出てください]
・ふふふ・・・。 [????]
・リラックマとはsan-xのキャラクターの一種で、一言で言うとクマのキャラクターです。googleに「リラックマ」と入力してけんさくしたら見れます。 [へぇー。出張のため忙しくてまだ見ていませんが、ぜひ近いうちに見てみます]
・意外と小テストが難しかった。 [教科書があってもいろいろ考えたでしょ?]
・寒い日が続きますね。 [そうなんですよね。センセイのアパートは安普請なので、ガスストーブを本格的に使い始めました。そういえば1年生の「行動履歴」を読んでいて、暖房がなくて困っている、というものがありました。さすがに何の暖房なしだと冬を乗り切れないのではないかと思いました]
・間違えて課題3してきました。 [はやく済ます分には問題ないのでは? 後でその分、楽が出来るし]
・教科書本位のあのようなテストは、非常に好ましくありません。すごい嫌です。この科目はやはり嫌いです。 [客観的に考える訓練のためには必要だと思いますよ。また好き/嫌いなのはしかたないですが、それ故必要/不必要というわけではないのでは? 選好とは違うんだよ、ということは以前ご説明しました]
・健康な子供がもらえるならいいと思う。 [さて将来、当事者になったらどうお考えになるでしょう]
・現代の医療はすごい。 [そうなんですよね。その反面、新しい問題が......というわけです]
・子供を産みたくても産めない人が15%もいることは知らなかった。 [お話ししたように、センセイは10%と聞いていたので、びっくりしました]
・自己採点をする際に、答えの発表が速かったので間違えて採点しているかもしれない。 [実はこちらで再確認します。一応の点数を知ってもらいたかったのです]
・出生前診断はなかなか難しい問題だと思った。 [そうなんですよね。そしてこの種の話が予想外に身近な問題になっていたんですね]
・小テストが難しい。 [ちょっとそうだったかもしれません。中間や達成度、各種の提出物で挽回してください]
・小テストの時間短いです。 [そうかなぁー。すぐに書き終えた方もいらしたのですが。他クラスに合わせるため、15分以上は無理です]
・寝すぎてテスト勉強してませんでした。 [......オイオイ]
・生命倫理に関して興味深い授業だった。 [考えさせられますよね。例えば自分があの廃棄された胚だったら......とか]
・生命倫理問題。問題なのはわかるんだけど、別にかまわないと思う。これって倫理観が欠如してるってことになるんでしょうか。 [そうではないでしょう。もう少しして当事者や、それに近い存在になった時には、もっと深く考えるようになっていると思います。どの答を選択するとしても]
・先生はよく「うるさい」って誰かに注意しているけど、それほど気にならないので授業を止めないでほしい [仰ることは良くわかるのですが、そこは微妙で、「うるさいので注意してほしい」というコメントも良くもらうのです。授業が中断することはホントに残念です。その点をなかなかわかってもらえないのですが]
・息子を死から守るためであれば神をも裏切ると思う。 [もう少しして、当事者になったら、どうでしょう?]
・大変良いビデオと思った。もっと講義に入れてほしい。 [今後もビデオはご覧いただきます]
・着床前診断はとても画期的なシステムだと思った。しかし、逆に遺伝子情報をいじれると思った。 [そうなんですよね。そして弱者の立場はどうなるのでしょう?]
・特にコメントない。 [はい]
・北海道はどうですか?または、何をするために行くのですか? [このページは北海道へ着く前の電車(新幹線)で打っているので、北海道の様子はまだわかりません。北海道はこの授業に関するシンポジウムに参加するため行きます。要するに仕事です]
・命は大切だと思う。 [そうですね。それをどう実現するか(兄の命/弟の立場/廃棄された「妹」の立場)ですよね]
・用語の知識がなくて小テストのできは良くなかった。 [中間や達成度確認試験、普段の提出物で挽回を!!]
・倫理は幅広い分野だと思った。 [まったくその通りです。要するに、程度の差こそあれ、私たちの生活すべてに関係したとても大切なものなんですね。重要な点に気づかれましたね]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。