平成18年12月14日更新
3VA1クラス
第7回:平成18年12月14日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
・グループディスカッションの結果報告およびコメント
・レポート計画書の返却とコメント
・倫理的意思決定の方法に関する解説:エシックス・テスト、セブンステップガイド、倫理的判断を促進する要因と阻害する要因など
・グループの代表者による報告とそれに対する教員のコメント
・PCおよびOHPを用いた講義
・「科学技術」と「倫理」に関連する新聞記事レポート(第1回) (60分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.幼女を助けるために川に飛び込み、残念ながら幼女とともに死亡してしまったAさんの行為、最初にどう感じましたか?
A.(講義でご説明したように、どの立場から考えるかで、評価がまるで変わってしまいますから、人数やパーセントにそれほど大きな意味はありません。原則としてコメントは控えます)
1.良い行為だった 28名(53.8%)
2.良い行為とはいえない 14名(26.9%)
3.どちらともいえない 9名(17.3%)
4,無回答 1名( 1.9 %)
1.良い行為だった
・Aさんは人として人の命を救おうとしたことに悪いとは思わない。
・その行為自体に価値がある。
・周りに声をかけてからとびこめばもっと良かった。
・助けようと行動するのは良いが、行動の仕方が悪かったと思う。
・善い行為ではあるが、もっと冷静に判断すべきであると思う。2.良い行為とはいえない
・もっと冷静に…
・悪い行為
・自信がなければもっといい方法があったはず。
・助けを呼ぶ事ができたはずである。2人とも命を落とすのはダメ。
・他にも、すくう方法はあったと思う3.どちらともいえない
・どちらともいえない
・良い行為だが、2人とも死んでしまっては意味がない。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・「構造化された議論」 → いかにもアメリカっぽいですね。 [確かに。でも頭を冷やすにはいい訓練になりますよ。次回をご期待ください]
・Yes/Noを決めるにあたって難しいものもある。 [むしろ、そう簡単には決められられないことの方が多いですよね]
・この場合は2人だめだったけど、助かるかもしれなかったわけで… [この場合は結果重視なのでしょうか、過程(義務)重視なのでしょうか...]
・こんな議論をした所で実際はそうはいかないだろう。だから無意味。ケース課題をする時間が余りない。他の課題も沢山あるんです。 [「実際は...」というのは良くわかるのですが、ある場面に遭遇して、表面だけ見て判断してしまっていることも多いのです(当方の実感でもあります)。だから次回の講義を聞いて、改めて判断してみませんか? 時間の件は、他の課題の邪魔をするほどではないのでは? 実際、講義の始まりには終わっていたし]
・つかれた
・とてもつかれた〜 [以上、学期の半ばに入り課題やテスト勉強でお疲れの人が多いようですね]
・ほとんどが打ち上げないグループでちょっとよかった。 [なるほど]
・みんな中止だったので、やっぱり中止なんだと思った。 [センセイは打ち上げ多数だと思っていました。他クラスがそうでしたし、これまでも半々くらいだったので]
・安全第一で延期させる班が多かった。やはり、技術者は安全第一で考えるべきだと思った。 [もちろん安全第一ですが......ちょっとおとなしすぎたかな?]
・雨がうっとうしいです。 [なかなか晴れませんね]
・議論はいろいろ考えさせられる点が多かった。 [全グループ打ち上げない......でも、ニュアンスはかなり違ってましたね]
・距離があると議論もふくらみませんね。 [何だかこのクラス、真ん中が下がってるんですよね]
・結果良ければよし! では無責任すぎだと感じた。 [ちょっとそういう面があったかもしれませんね。やはり現実の結果を知っているからでしょうか]
・広報の話だけでよく分からなかった。 [まぁ、次回にご期待を。ちなみに、発表者は交替していただきます]
・広報担当者が、がんばって発言していた。 [いくつかのグループはそうでしたね]
・今回の議論は実際の結果を知っていたのでどこか気持ちが入らなかった。 [確かにそういう面はあったと思います。まぁ、現実の結果を知っているし、初回ですから大目に見ていただけませんか?]
・今日の議論を聞くとほぼ似た答えを出していたと感じた。違う答えも聞けたら、この議論はもっと面白くなったと思う。 [できれば打ち上げ派がいると意見を交わすことができたのですが]
・今日も一発ドカンと決めた。 [発表したってこと? そうだとしたら、ちゃんとやったと思いますよ。ホントに]
・思っていたより、プレゼンがしょぼかったです。 [初回でしたし、基本的には同じ結論だったので、今回は大目に]
・人それぞれの考えがあると、まとまるのは難しいものだと感じた。 [センセイも司会していてそう思いました]
・先生も「倫理」という言葉をよく使うが、まだ、ハッキリと分からないので、たまに講義が分からなくなる。 [う〜ん、確かにいろんな意味合いで使っているかもしれません。反省]
・全班がロケットを飛ばさないという結果にびっくりした。 [センセイも意外でした。上記ご参照]
・全班安全と人命を優先して打ち上げを中止していたことは倫理的な基礎が身についているのだと感じた。 [う〜ん、それはどうかなぁー]
・他のクラスの話もきけてよかった。 [クラスによって相当雰囲気が違います。このクラスは文系学部のノリですね]
・打ち上げるというグループが「0」だったので意外だった。打ち上げるグループの方がむしろ多いと思っていた。 [センセイもそう思っていました。上記ご参照]
・打ち上げ中止を実現するために、いろいろな方法があり興味深かった。 [ストレートに大統領直訴──それが可能かどうかは別にして──もあれば、他に故障をでっち上げ(?)て、などクセ球もあり、という感じでしたね]
・注意する時けなしすぎですよ。 [それは良くわかるのですが、実は窓側から2列目最後尾の二人と、3列目後ろの3人──3人がけだった──は、議論が終わってからの30分間、休まず話していた(!!)のです。お気づきの通り何度か柔らかく注意しましたが効果がなかったのであのようにお話ししました。次回はストレートに注意して、教室から退去してもらいます。(本当はとても怒っていたのですが、今日は講義の進行を優先して抑えたのです)]
・討論というイメージがあまりなかった。 [そうだと思います。全グループが基本的には同じ結論だったというのもあるのですが、「構造化されていない議論」だと、なかなか深まらないのです]
・討論は、真剣に聞いても何を言っているかわからなかった。 [こちらも]
・討論は微妙に終わった。先生の最後の「まっいっか」が気になった。 [そして、こちらも。なお、「ま、いっかー」が不快な感じを与えたのでしたらお詫びします]
・同じ意見でも、見方が違っていておもしろかった。 [そうでしたね]
・難しい内容 [理論的な部分はそうかもしれません。でも、次回の「7段階法」はほとんとエクササイズです。ご期待ください]
・発表、とっても緊張しました。 [ごくろうさまでした。実は震えていた方もいらしたんですよ]
・発表があって、色々な意見をきけた。 [そうですね。次回はもっと違った視点の意見があるとうれしいですよね]
・発表がいろんな意見があっておもしろかった。 [こちらも]
・発表が下手な自分がそこにいた。 [全然そんなことないですよ。前に出て緊張されたと思います。20歳くらいなんですからすごいと思いますよ。他大学の学生と比較すると、金沢工大の学生の発表はホントにすごいですよ。センセイは──自分の手柄じゃないのに──あちこちで自慢しています。よく頑張りましたね]
・発表でいろんな意見を聞けてよかった。 [でしょ]
・発表できんちょうした。 [こちらもがんばりましたね。金沢工大の学生の発表はすごいと思っています。上記をご参照]
・発表で周りの意見がちょっとずつ違ったので、聞いていておもしろかった。 [そうですよね。違いの中に、真実があるんですよね。(わかるかな)]
・様々な視点から物事を見る大切さがわかった。 [こちらも]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。