平成18年12月6日更新

第4回:平成18年12月6日 学習内容授業の運営方法学習課題(予習、復習)課題の解答今日の一言

学習内容

科学技術と産業
・科学技術と産業の関係に関する検討(科学技術政策、科学技術基本法、基礎研究所モデルの成立と崩壊など)

授業の運営方法

・OHPなどを用いた講義
・ビデオを使った解説

学習課題 予習・復習

・科学技術に関する新聞記事レポート(第1回)の提出 (60分)
・予習:科学技術の進展により大きく変化した産業の例を考えておく。 (60分)


課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)

Q.1. 中世の大学(医学部)で、教授の指示の下、実際に解剖をした人の普段の職業は?

A.1 お話ししたように正解は床屋さんです。「床屋外科医」と呼ばれ、簡単な外科手術を行っていました。中には相当高度な手術をする人もいたようです。「教授」はその後の内科医、床屋外科医はその後の外科医です。英語だと現在でも言葉が違いますよね。つまり始まりが違うんですね。なお、「正解」にこだわる必要はありませんよ。

・かんおけ屋
・けいさつかん
・コック
・そうぎ屋。ヨーロッパのとこ屋はすごい。 [というか、外科医が床屋もやっていた、というわけです]
・とこや
・とこやさん
・とこ屋 [以上、ご名答!!]
・やおや
・医者[複数]
・外科医 [上で述べたような事情なので、実質的には正解ですね]
・牛の解体業社[正しくは「業者」]
・魚屋[複数]
・魚屋さん [複数]
・教師
・剣士
・散髪屋 [こちらも正解]
・死体処理はん
・狩人
・処刑人(どれい)
・床屋 [以上、ご名答!!]
・床屋(絵でわかりました) [どこかで聞いたことがあったんですね]
・食肉解体の職業の人
・神父
・大工
・畜産
・内屋 [原文のママ。「肉屋」のこと?]
・肉の解体業者
・肉屋[複数 ]
・農家
・美術品を作っている人
・美容師 [こちらも正解ですね]
・牧師
・牧場経営者
・養鶏場の人
・理容店(←ヒントが出て分かった。) [ご存じだったんですね]
・料理人[複数]


Q.2. 貴方/貴女は日本国内の中小企業(製造業)の社長だとします。アジアの低価格商品の氾濫で、経営が厳しくなっており、経営を続けるかギリギリの判断を迫られています。状況を打開するために、どんな方策を考えますか。

A.2. 具体的な状況がはっきりしていませんので、正解はありません。しかしちょっと考えただけでも(1)人件費を圧縮して価格を下げ、競争力を維持する、(2)他社や他国で作れない製品(付加価値の高い製品)を開発、製造して利益を維持する、(3)今までの技術力を生かして、新分野に進出する、(4)国内での製造を諦め、人件費の安い他国に工場を建て、製品を輸入する〔その場合、技術者を含めた従業員の雇用をどうするのかが問題になります〕、(5)講義でご説明したように、他国で製造するにしても、製造機はその国では作れないので、それを技術力の高い国内で作り、メンテナンスもする、さらには(6)その製造機に関する特許権等で利益を上げる......など、いろいろ考えられます。広い意味での「経営」を視野に入れた技術を考えていただきたかったのです。なかなか良いアイディアが出たと思いますよ。
 なお、こちらでも少しご紹介しましたが、例として挙げた新潟県の三条市・燕市の場合、技術を生かして、米アップル社のiPodの裏面を独占的に製造しています。ここでしか金属を「磨く」ことができないんだそうです。また、同社のノートパソコンの金属框体も三条市・燕市で製作しているとのことです。やはりここでしか製作できないんだそうで、同社の有名なデザイナー(副社長でもある)のジョナサン・アイブ氏が技術を確かめにこの地域の工場を訪問したのだそうです。こういう生き残り方もあるんですね。

・[従業員を]くびにする [お話ししたように、影響が大きいので慎重になる必要があります]
・これまでのノウハウを生かし精錬された技術を必要とする精密作業の分野に挑戦する
・これまでの技術を他の分野で活用する
・これまでの分野を他の分野に活用すること
・それらに関する技術を違う産業に役立たせるようにする [以上、これは良いアイディアですよね。ただし、新しい領域だけに、販路の開発は大変だと思います。新しいお客さんを見つけるのですから]
・デザインをふやす [そうですね]
・ナイフ・フォークの質を上げる [高付加価値、というわけですね]
・ナイフ・フォークの製作機械の製造メンテナンス [メンテナンス分野に進出するってこと?]
・パクッた上で改良 [う〜ん。外国製品は相対的に品質が低いという設定ですが......]
・ブランド化にする。そして先進国の金持ちに売りつける [こちらも高付加価値、ですね]
・もっと使いやすい物を考え、作る [これは面白いアイディアですね。他社が進出していない「ユニバーサル・デザイン」を手がけるなんて方法もありますね]
・より低いコストで、良い製品をつくる
・改良、コストダウン、新製品の開発 [以上、その通りなのですが、日本は賃金が高いので、どうしても限界があります]
・海外に会社を進出させる [なるほど]
・絵をふやす [これも一種の高付加価値、でしょうか]
・外国の企業を買収する [外国で製造するということ?]
・技術 [技術力を向上させて、差別化(=高付加価値)を図るということ?]
・技術を社会に活用する [他の分野に進出するということかな?]
・給料をさげる
・給料を下げる [以上、多くの会社はこの方法を採るのですが、日本には最低賃金制度などがあって、ある程度以下には下げられないのです]
・現在の商品から他にはないものを作る
・高い負荷[正しくは「付加」]価値
・高級感を出して外国製品との差別化[を図る]
・高級品として売り、その中でも少し安く売る
・高級物を作るようにする
・高品質にして、高級にする
・今まで、つくってきたものに自らの会社独自の工夫をくわえる [以上、他社製品との差別化を図り、高付加価値路線を採るということですね]
・社員をへらす [これは生産力を下げるので、最後の手段だと思ってください。影響も大きいですし]
・種類を増やす
・新しいものをつくりだす。
・新しいものを考える
・新しいものを作る
・新しいものを作る
・新しい商品や技術を創る
・新しい物を開発していく
・新しい物を作ろうと考え、実行する
・新たな客を手に入れるために何か特徴をつけたり工夫をする
・新製品を開発
・新製品を開発する
・世界のどこにもないものを作ろう [以上、いろいろな表現ですが、他社製品との差別化を図ろうということですね]
・世間に公開 [技術力を?]
・生産力を向上 [生産力を向上させてコストダウンする、ということ?]
・製品の品質を上げたり、欠陥を少[な]くしてブランド[力]を高める。
・切った物がつかない[=刃にくっつかない]、など工夫する
・他にないものをつくる [以上、高付加価値路線ですね]
・大手企業と手を組む [そしてどうするのかな?]
・大量生産のできないような独自の技術や商品の個性をだす
・中国などの国より、よい製品を製造する
・伝統要素を取り入れた製品を加工・設計する大型機器の製造を条件に加える
・統合、合併で日本にしかない技術を上手に活用
・品質
・品質で勝負!!
・品質の向上、新分野開発[正しくは「開発」]
・品質を向上させ、それを外国へ売りに行く
・品質安全海外の企業と手を組み、自分の企業発展を目指す [以上、やはり高付加価値製品で差別化を図るということでしょうか]
・別の似たようなものを作る [技術力を生かして新分野へ進出するということかな?]
・妨害 [同業他社の営業を?]
・良い制品[正しくは「製品」]で勝負 [高品質で他社と差別化ですね]


今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載

[プロジェクターに関して]
・ケーブル式[のプロジェクター]はみやすいです。
・プロジェクタは前の[教室備え付けの]方が見やすかったような気がする。
 [→ 以上、この件に関しては、ホントにどうしましょう? センセイは今日の方が明るいと思うのですが、予想外に備え付けの方が良いという方も多いのです。ご意見をお聞かせください]

[今日の一言]
・A2聞き忘れた... [眠ってしまったのかな?]
・MOTについてもっと知りたい。 [「技術者入門」や3年次必修科目「科学技術者倫理」でまた学びます]
・アメリカのすごさを知った [でしょ?]
・おもしろかったが、前日寝ぶそくで眠かった。 [どうも他科目の宿題かテストがあったようで、今日は眠そうな人が多かったです。貴女/貴方を含めて「勉強したい!!」という顔で眠ってしまう人が何人も......]
・キャッチアップ→フロントランナー [まったくその通り。ただし言うは易く、行うは......ですが]
・すみません、眠いです。 [上記ご参照。今日はそういう方が多かったです]
・つかれた・・・・・・ [こちらもそうかな?]
・テストにノート持ち込み可ということをもっとはやく言ってほしかった。 [すみません。説明してませんでしたっけ? 最初にご説明したと思うのですが...]
・[昔のヨーロッパの]とこやさんはすごい!! [そうなのですが、見方を変えると、外科医が床屋さんもやっていた、というわけなのですね。そうするとよくわかるでしょ?]
・ねむかった。 [お疲れのご様子。上記をご参照]
・ビル・ゲイツ すげぇ
・ビル・ゲイツ金持ち [以上、まったくその通りですね]
・まさかとこやとは [答を聞いてみると、なるほどと思うでしょ?]
・マネージメント of テクノロジー [これは常識ですから、この科目のテストに出る云々は別にして、しっかり覚えましょう]
・よかった。 [ありがとうございます]
・暗いと眠くなる [そうなんですよね。でもプロジェクターの明るさが......]
・何も思い浮かんでこない。 [お疲れなのかな? 課題やテストが重なっているのかもしれませんね]
・科学技術の歴史的動きがだんだんとわかってきておもしろくなってきた。 [ありがとうございます。わかり始めるといろんなことが繋がってくるのがわかるでしょ? これが大学の勉強なのです]
・課題が間に合わず出せなかった。以降の課題は完璧に出したい。 [ぜひぜひ。頑張ったのに減点されるのは悲しいですからね]
・絵を見て、床屋と思い出す orz [この話を聞いたことがあったんですね]
・経営が難しいと思った。A2は全然思いつかなかった。 [(A.2は無回答)上記、他の方のご意見を参照してください]
・経営の事を考えるのは、大変だった [そうでしょ? でも、お話ししたように、これからは経営と技術の両方が必要なんですね]
・国家の存立に不可決な[正しくは「不可欠な」]技術者はやはりカッコイイ! [まったくその通りですね。ただし誤字には気をつけましょう]
・腰痛が...。 [だいじょうぶですか。ちなみにセンセイも腰痛持ちです。ドイツに行って腰が抜けた時は参りました]
・今日はすごくねむい。スキーの板のチューナップしなくちゃいけないが寒い... [でも、スノボは寒い時にやるのでは?]
・今日は晴れてうれしいっす。
・今日は晴れて良かった。 [以上、ホント、久しぶりの晴天でしたね。気持ちも晴れてきますよね]
・暑い。 [暖房が入りましたからね。残念ながら7号館の冷暖房は個別制御じゃないので、衣類等で調節してください。好みに応じて冷気・暖気の吹き出し口を避ける/探すという方法もあります。教室内でも温度がずいぶん違うんですよ]
・床屋の赤青白のマークはでっちあげとは思えなかった。 [あのマークは12世紀頃から使用されています。ハーヴィ(英:1578-1657)による血液循環の発見は17世紀です]
・昔の床屋はスゴイ! [そうなのですが、見方を変えると外科医が床屋さんもやっていたとも言えます]
・先生の授業毎日おもしいでぇす。 [原文のママ。知的に楽しんでいただけているようで、うれしいですぅ〜]
・前回の復習を取り入れたので、今日の授業の内容(特に日本の科学技術政策)が良く理解できた。 [ありがとうございます。今回は前回の積み残し部分があったので、まとめてご説明したのですが、それがかえってわかりやすくなったようですね]
・早く来て、準備してたと話してましたが、7号館は何時から入れるんですか? [自習室のところから入れば24時間オープンです]
・難しい。
・複雑で難しかった。 [以上、う〜ん。前半はちょっと難しかったかもしれませんね。細かいことはあまり気にしなくてもかまいませんが、西村が全体として何を言いたいのかにはご注意ください]
・眠かった。 [お疲れのご様子。上記、他の方の様子もご参照]
・理学部≒工学部? [理系という意味では、ね。でも、その中ではずいぶん違いますよ]
・話しが[通常は「話が」]難しかった [前半はそうだったかもしれません。全体の流れには注意してください]


西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。


「授業に関するご連絡」に戻る

トップページに戻る