平成19年12月7日更新
第4回:平成19年12月7日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
科学技術と産業
・科学技術と産業の関係に関する検討(科学技術政策、科学技術基本法、基礎研究所モデルの成立と崩壊など)
・OHPなどを用いた講義
・ビデオを使った解説
・科学技術に関する新聞記事レポート(第1回)の提出 (60分)
・予習:科学技術の進展により大きく変化した産業の例を考えておく。 (60分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.貴方/貴女は日本国内の中小企業(例えば洋食器製造業)の社長だとします。アジアの低価格商品の氾濫で、経営が厳しくなっており、経営を続けるかギリギリの判断を迫られています。状況を打開するために、どんな方策を考えますか。
A.具体的な状況がはっきりしていませんので、唯一絶対の正解はありません。
しかしちょっと考えただけでも(1)人件費を圧縮して価格を下げ、競争力を維持する、(2)他社や他国で作れない製品(付加価値の高い製品)を開発、製造して利益を維持する、(3)今までの技術力を生かして、新分野に進出する、(4)国内での製造を諦め、人件費の安い他国に工場を建て、製品を輸入する〔その場合、技術者を含めた従業員の雇用をどうするのかが問題になります〕、(5)他国で製造するにしても、製造機はその国では作れないので、それを技術力の高い国内で作り、メンテナンスもする、さらには(6)その製造機に関する特許権等で利益を上げる......など、いろいろ考えられます。広い意味での「経営」を視野に入れた技術を考えていただきたかったのです。
なお、こちらでも少しご紹介しましたが、例として挙げた新潟県の三条市・燕市の場合、技術を生かして、米アップル社のiPodの裏面を独占的に製造しています。ここでしか金属を「磨く」ことができないんだそうです。また、同社のノートパソコンの金属框体も三条市・燕市で製作しているとのことです。やはりここでしか製作できないんだそうで、同社の有名なデザイナー(副社長でもある)のジョナサン・アイブ氏が技術を確かめにこの地域の工場を訪問したのだそうです。こういう生き残り方もあるんですね。
今日の講義はやや早足だったので、次回の授業で改めてご説明します。そのため、原則としてコメントは控えます。ずいぶん面白い回答もありますよね。
・あきらめる。 [冷たいように思われるかもしれませんが、これはこれで適切な判断だと思います]
・いいものをつくる。
・インターネットを使い、広告・販売をする。少し安くする(2割減でインターネット限定)←管理費や人件費削減
・オーダーメイド
・オリジナルのブランド
・そこでつくらせる。 [たぶん、「海外で作る」という意味だと思います。こちらについてはご説明します]
・その地域の特性を生かし、狭く最高の技術を使う。
・それまで培った技術を生かして別の製品作りの道を模索するか、町の文化になるように暗躍して町起こしの目玉にしてもらう。
・ちがう分野でがんばる。 [これも面白い考え方です]
・つらぬきとおす。気合い入れて。つぶれるまで。 [ものすごい精神論ですね]
・デザインや合金に独自性を持つ良いものをつくりブランド化する。
・デザインを変えてみる。その会社でしかできない物を考えてみる。
・ハンドオーダーメイド(手作りのような) 手で完全注文を受け付ける
・ブランド化して売り出す。
・もっといいものを作る。ブランド化
・もっといい物を考える。
・もっと安い商品を作る。
・ユニバーサルデザインなどの新しいものを作る。 [面白い!!]
・よりよい製品であることを宣伝する。
・よりよくする。
・より品質を高くして、ブランドにする。
・安くはしない。あえて高級品を作る。外国製品は精度が悪いものが多数あるため、安心できる良いものを作ることが必要「国産」がブランド化していることもある。
・一度、相手がどういうものを出すか見て、相手に足りないものを調べ、自分に加える。
・我々の社でしかできない技術を持てばいい。我々の社の強みの部分で勝負していこう。
・海外
・海外でつくろう!!!
・海外に工場をたてる。
・外海に工場を作って逆輸入 [以上、冷たいようですが、考え方としては高く評価できると思います。解説は次回]
・外国の生産方法を応用するなどがあると思う。真似の技術を生かすことができればよいと思う。
・技術的な新開発を目指す。
・現在の製品よりもよい製品を作る。
・高い技術力を生かして、質で勝負できるようよりクオリティの高い商品を作る。
・高い品質にしてブランド化のようにある程度の値段で売る。
・高くても良いものを作る。
・高級感を出す(ブランド) [「ブランド」という言葉は覚えておいてください]
・高品質を売りにする。
・合同で開発を行う。
・今の事業をやめ、それに似た技術の製品を作る。
・今までに培った技術を用いて全く違う分野に進出。
・今までの物をやめて、全く異なる物を作る。
・今持っている技術を他のものに転用して販路を拡大する。
・材料を変えたり、海外に会社を移し、低コスト低賃銭にする。
・材料費を削減し、安い材料で作って安く売る。
・作業を自動化することで人件費の削減する。
・仕方ない。伝統技術を作った製品に移行だ!そ れか、もしくは家業を変える。洋食器はあきらめるしかない! [経営者なら、当然の判断の一つですよね]
・似たような技術を使う品物を、発展させて新商品を作る。
・自社のブランドを作る(モデルや型が印象に残るようなもの)
・自社の製品を材料から高めていき、ブランド化する。
・質をよくする。
・商品の品質向上。自分の会社にしか出来ないことを取り入れる。
・商品を値下げしたり、特点をつけたりする。
・新しいものを開発する。
・新しい製品をつくる。
・新しい物の開発に費用を使う。
・新しい分野に手をだす。
・新商品の開発、地域などと共同しての開発、コストダウンを考える・
・新製品で新しいきのうを付ける。
・新製品の開発 [複数]
・新製品開発
・製品をブランド化する。
・他の商品にはない新しい技術を作る。
・多くの付加価値や性能を高め「最高級」を売りにする。
・値段は下げずに高品質で売る。
・値段を下げる。新しい物を作る。今ある製品をセットにするなどして売り上げを伸ばす。他の会社と協力する。 [いろいろな工夫を提案してくださりました。たいしたものだと思います]
・値段を低くする。技術発展を考える。
・超高品質をめざす。
・日本製品というブランドを強調する。あえて手間をかけて、より品質の良い物を作る。
・品質の良いものを高く売る。
・品質をあげる。
・品質を向上させ製品の良さを主張する。
・品質を上げる。
・別商品の開発。中国じゃ作れないほどの品を目指す。(クオリティで負けない) [以上については、次回解説します]
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・10時間ほどねたいと思いました。 [相当お疲れのご様子]
・5-6限が休講だ。うれしい。 [実はこちらも(↑)、なんでしょうねぇ]
・アメリカはすごいな。 [確かに。そこから冷静に何を学ぶかがポイントでは?]
・エジソンとか、アインシュタインとか、そんな人の話を聞くのはおもしろくて、興味を持った。 [GEとエジソン、ちょっと調べてみてください]
・この科目は、本や新聞を読むような考古学力がいるのでしょうか。理解しづらかった。 [読むような力が必要です。でもそれは考古学ではありません。「技術者入門」などの関連科目を含めて、新聞すら読めないのなら......ということをご説明しているのです。]
・さむくてねむかったorz
・さむすぎる。 [以上、センセイは暑くてワイシャツになったのですが......。それとも朝晩の寒さのこと?]
・スライドが早すぎて[正しくは「速すぎて」]ノートを取りきれなかった。 [気持ちはわからないじゃないのですが、切り替えのスピードは相当注意していますし、実際、他の方はちゃんとノートしています。万一わからない部分があったら、オフィスアワーに来てください]
・スライドのポイントをもう少し大きくしてほしい。 [わかりました]
・テストにでそうなところを復習していきたい。 [こちらはぜひぜひ。期待していますよ!!]
・テストは持ち込み可なんですか。 [はい。確認し損ねたので、後日、改めて説明します。すみませんでした]
・とても興味が持てる内容であった。 [ありがとうございます]
・ねむりそうになった。 [課題なんかで疲れているんだろうなぁー]
・ノートを持ってくるのを忘れてしまい、内容をうまく理解できなかった。今後、気をつけたい。 [まったくその通りですね。気をつけましょう]
・ビデオをもっと見たかった。 [後半はレベルが下がります。一番面白い場面をご覧いただきました]
・ビルゲイツが大金持っている理由が分かりました。 [すご〜い!! 今日の講義ではそこまで言わなかったのですが、全部ご理解いただけたというわけです。ホントに凄い!!]
・ミノフスキー粒子が発見されたらモビルスーツを作ろうと思います。 [素朴な質問なのですが、ホントにできるんですか? 後で教えてください]
・やっとおわりだー [講義の終わり?]
・よくわからない言葉がたくさん出てきた。 [そうなんだろうと思いますが、よく考えると、それって、かなりマズくありません? 気にしないなら、まぁ、それでもいいですけど]
・レベル上がらないです。 [公私ともにいろいろあって、疲れているんだろうなぁー。センセイの研究室に遊びに来るのもストレス発散の一つの方法かもしれませんよ]
・快晴になってほしい。 [そうなんですよね。晴れても不安定......]
・頑張れ日本! [そうですね。そして、「頑張れ貴方!」]
・航空技術に関して日本は構造だけでなく、数値流体力学についても進んでいると思う。 [そうなんでしょうねぇー。航空機の製造で、主翼の設計はとても大きな部分を占めるんだそうです。やっと日本も主翼の設計に......。そしてそれを担うのは皆さんです]
・今回の課題のように期限が2日しかないし、短すぎて厳しい。 [気持ちはわかりますが、それで片づけられる内容の課題です。もしそうでないとしたら、センセイらの認識か、貴方の能力のどちらかに問題があることになります]
・今回も興味深く授業を聞かせてもらった。話をしている人への対応が良かったです。 [後者に関して、センセイは本当に怒りました(あれでも抑えてましたけど)]
・今日はだいたいノートをとれた。 [おぉ]
・最近瞼が重いっす...。 [お疲れのご様子]
・紙は今も昔も重要な資源なんですね。 [そうなんでね。最近は製紙用に植樹した樹木を適度に伐採、再度植林するのが一番いいnだそうです]
・紙ヒコーキをとばしたい。 [どうしたのかなぁ〜? 気が向いたら研究室にお越しください]
・車がほしい・・・ [?]
・授業がおもしろくなってきた。 [もしかして、金沢工大で一番面白い講義になるかもしれませんよ。貴方次第ですけど。]
・授業はおもしろいけれど、課題が多いです。 [気持ちはわかりますが、リサーチ・ペーパー関係以外はそれ程の負担ではないはずです]
・授業中にぼうしをかぶらせてください。家は朝お湯が出ないんです。ネグセ直すのがめんどくさいんです。あとさむいんです。 [わかりました。そういうこともあるでしょう。講義開始前に個別にご相談ください。そこで判断します]
・重要な話を聞けたなので良かったと思う。 [ありがとうございます。気合、入ってますよぉー!!]
・宿題が多くて大変です・・・ [気持ちはわかりますが、リサーチ・ペーパー関係以外はたいした負担ではないはずなのですが...]
・暑かった〜 なんでだろう。 [教室に関しては、センセイもそう思いました]
・蒸気機関の動いている映像がおもしろかった。 [あれは貴重な映像です]
・寝てしまった・・・ 許して・・・ [わかりました。疲れていたんでしょうねぇー]
・世界ふしぎ発見がおもしろい。長岡出身です。ビールジョッキや車がすごかったおぼえが・・・ [最後の部分は日本精機でしょう(すみませんが、ビールジョッキの件は知りません)。「リケン」と同じくらい、シブても日本を支えている仕事があるってことですよね]
・昔の大学はカッコイイ。 [そうなんですよぉー]
・専門分野の授業が難しい。 [そうでしょうねぇー。課題等の時間配分には気をつけてくださいね]
・体調が悪くつらかった。 [そういう場合は、目で合図してどうぞトイレへ。もっと具合が悪ければ医務室もありますよ。体が資本です]
・朝 雨が降ったのでテンションが下がった。 [まったくその通りでしたね。幸か不幸かセンセイは金曜の朝イチに授業がなかったので雨が上がってから出勤しました。雨の中を登校/出勤した皆様、ゴメンナサイ]
・特になし [はい]
・日本が始めで[=たぶん「初めて」]工学系の大学をつくったことがわかった。 [当時はそういう状況だったんですね]
・半皮紙の作り方がおもしろい。
・半皮紙の作り方は面白かった。 [以上、時間を使いましたが貴重な映像をご覧いただきました。現在とはずいぶん違いますよね]
・風邪ぎみでつらい。 [ぜひまとまった休息を取るようにしてください]
・複雑なことが多かった。 [確かにそうかもしれません。そういう場合はあまり細かいことは気にせずに「全体として、何を言いたいのか」に注目してください]
・僕も新潟出身です。 [新潟は災害が続きましたねぇ]
・毎週帰るのはすごいですね。 [実は理由は意外と簡単で、センセイは洗濯が嫌いなのです。料理は大好きで、単身時代はそれで生計を立てていたくらいなのですが......。それで洗濯物をかばんに詰めて毎週自宅へ帰るのです。これが西村センセイの実態です]
・民衆をみちびく自由の女神は生でみました〜。エッフェル塔はあるいてのぼりました〜。 [いいなぁー。羨ましいなぁー。センセイはパリ上空は飛びましたが、フランスには降りていないのです]
・眠い、眠い、眠い・・・。でもそんなの関係ネェ〜 [前半はお疲れのご様子。後半は講義への意気込みですね。こちらも皆様のご期待にお応えできるように、気合、はいってますよぉー。(時々、空振りしますけど)]
・眠い。
・眠かった。
・明日は休み [以上、相当お疲れのようのなので、せめて週末はゆっくりお休みください!!]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。