平成26年10月28日更新
3FS1クラス
第5回:平成26年10月28日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
※第5〜6回では、事例「ソーラーブラインド」に関するグループ討議を経て、第7回の「学習内容」に挙げてある事項についての考察を行う
・「ソーラーブラインド」の概説
・「ソーラーブランド」ビデオ視聴
・グループ討議
・PCを用いた講義
・与えられた事例に関するグループ討議
・プリントアウトして持参:課題3(個人での検討内容を討議で活用する。持参の有無を確認する場合がある)
・予習・復習:討議内容についてのさらなる検討(必要に応じて、課外でのグループ討議)(120分)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.ビデオ教材「ソーラーブラインド」を視聴していただきました。「もし自分が主人公だったら」どうします?
A.(議論前の個々人の印象ですのでご注意ください。次回の講義で考察しますので、原則としてコメントは控えます)
・ジレンマ問題と向き合わなくてはいけなくなったときに、様々な角度から物事を見て、判断したいと思った。 [まったくその通りですね]
・スマートシステム電器産業はブラック会社だと思った。
・ソーラーブラインドに不具合があると分かっているので、費用がかかっても延期させる。販売を始めて問題が多数起きたら、さらに費用が多発する。
・それぞれに会社内での立場があり、実際にそうしたくてもできないことがある。全員の意見が通ることはないがお互いに良い妥協点はないか探すべきだと思う。
・どんな環境でも正常に動ける機械はないから特殊な状況での異常は仕方ないと思う。 [万一事故が発生したら、どんな被害が考えられますか?]
・なにかあるとすぐチームリーダーに押しつけるのは間違っている。壊れない機械なんて無いが、不具合があるのがわかっているのにそれを直さずに市場に出して、誰かがケガ[怪我]をしたらどうするつもりなのか。
・まず最初に共同開発した商品に問題が発生した時点で本社[=元請けのCSE社]に報告するべきである。
・リーダーは上司にもよく[良く]話をしていたと思う。最後の[三社]会議で他社[=CSE社およびタナカブラインド]に言ってしまえばよい。ブラインドの[太陽光発電]パネルに問題があるとか?(落とし穴)。
・安全を第一に考えなければいけない技術者の立場ならば、延期をするべきだと思う。
・意見が通じることの難しさ、また上司との関係、会社間の関係を構築することは非常にシビアなことであると感じた。
・延期ができないのならばそのまま出すしかない。 [もし事故が発生したら?]
・延期はそれほど大きな問題なのか気になった。チームリーダーとしての管理能力不足だと感じる。
・下請けという立場であったために、より多くのしがらみが存在していた。自分の判断でいくつもの会社に影響が出てしまうことを考えると、[製品]発表に踏み切ったこともしかたがないと思う。
・会社が知っていて経営者が決定を下したのであれば従うべきである。 [以上、もし事故が発生したら?]
・会社に入ってチームリーダーになりたくないと感じた。部長ぐら[原文意味不明]で部下に投げてやりたい。会社の社員になりたくない。
・会社の経営がつらく[辛く]なることは、問題であるかもしれないが、問題があるかもしれないという状態で製品化することは間違っていると思う。
・会社の流れに打ち勝つことがどれだけ難しいかを知ることができて良かった。
・会社は厳しいと感じた。問題を明確にすれば延期も認められたと思う。
・会社自体が不具合がある状態で出すと決定した以上、延期することはできないと感じた。 [もしそうなら、万一事故が発生した際に、「会社は不具合を知っていたのに販売した」ということになりますよ]
・開発課長が頼りない。
・技術者からの視点と企業の経営側では、クオリティを高める[=この場合は「安全性を高める」の意]ことと製品の納期というジレンマが存在している。この問題を共同で解決できる企業が優良だと感じた。
・技術者としての誇りが未完成の製品を世の中に出すことに苦悩していると感じた。
・技術者として危険性を訴えるべきか難しい所だと思う。
・技術者として責任が足りない、リコールすべきである。 [リコールについては次回実例をご紹介します]
・技術者と経営者の意識の違いが良く分かった。 [物事の見え方がずいぶん違いますよね。ただし課長は中間管理職で「経営者」とは言えないと思います]
・技術者の人達が一番その製品のことについて把握しているのだから販売を延期した方が良いと思った。
・技術者は、問題があれば、安全のために改善して、販売をしたいが今回のような下請け会社は利益のためにおこなう方を経営者は、優先してしまうのは目線の違いだと思った。
・経営と技術の両方の考え方を重視するべきではあるが、その中でも安全が第一だと思う。
・経営のことを考えると難しいことではあるが、安全の追求が優先。
・経営者の帽子を被るべきか、技術者の帽子を被るべきかの判断に迫られた。 [偉い。覚えましたね]
・今回のチームメンバーはすぐに自己保身にいく人が多い。メンバーにめぐまれ[恵まれ]なかった真田が残念である。
・今回の問題の論点は技術者としてか経営者としてかの考え方の違いだと感じた。私は、線引きが重要だと考えるため、そのまま売り出す。
・今回はどうしようもない。商品発表まで決定したので、もう手を引いて、会社を辞めるしかない。それか黙認し続けるしかない。 [果たして、打開策はないでしょうか]
・最後の[三社]会議の場面で、問題を公表すべきである。議論がなされるはずなので、その議論の結果にあとは任せる。
・細かいことを注意を向けるのではなく、ユーザー対応で十分だと思う[。]自分だったらあきらめ[諦め]る。
・私なら会社に上手に適応する判断をするので告発はしないと思う。技術者は時にとても大きな選択をしなければならない。その時はどちらが正解か誰もわからない状態である。その時に判断を間違えないようにこの授業で考え方を学ぶ。 [なるほど]
・事故が起こってからでは遅いので延期すべき。
・事故が起こって信用を失うより、発売を遅らせて原因を究明させた方が良い。 [以上、延期による損失その他にはどう対応しますか?]
・事故が起こらないようにしつつ、改良するしかないのでは。
・主人公が持つジレンマ問題を解決する事は困難だと感じた。ユニットリーダーには様々な責任がついてまわるので、能力が必要だと考える。 [そうなんです。倫理的に考える能力も、なんです]
・上司に従っていれば良い。困るのは会社と上司である。 [主人公が困ることはないでしょうか?]
・上司の人が言っていた「完璧な製品はなく消費者対応していくしかない」という言葉に納得した。 [それはそれでわかるのですが、万一、事故が発生したらどうなりますか?]
・上司は[発表]期日を優先し、会社を第一に考えていることが間違っている。開発においてユーザーを考えることが重要であり、上司の考えは安全性に欠けた会社となる。
・新製品発売前に、問題がある可能性を見つけたにも関わらず、取引先との関係、会社の名誉のために問題を避けるのはやってはいけないと思う。
・真田さんの言っていることは正しいことだが、上司の意見に逆らうことはできないのだと思った。
・真田さんは技術者として問題を解決してから製品化をしようとしたが、会社はそれをさせなかった事を見て、私がこの場合どうするのかを考えると私はこの会社をやめる[辞める]と思う。
・真田の行動も石川の行動も間違いではない。 [おぉ、まさに両方が同時に成立しないジレンマ状況!!]
・真田は現地に行き、発熱したユニットを調査することが必要だった。
・真田は事故が起きる危険性を含めて頑張ったと思う。上司が[不具合が発生したという事実を]隠してしまい、今後発売されたとき知らなかったと責任をかからないようにしている。
・人により価値感[正しくは「価値観」]の違いがあり難しいと感じた。
・製品に技術的な問題があることを現場の技術者は納期を重視して、延期は通らなかった。自分の考えでは納期を重視すべきだと思う。 [万一、事故が発生したら?]
・製品の安全性よりも自社の利益などを優先する会社にビデオを見て、変に感じた。
・製品の問題点がどこにあるのか、その原因を発見できなかったのが最大の失敗であると感じた。 [確かにその通りなのですが、なかなか再現しないトラブルも存在します]
・相手側に延期をお願いするべきだと思った。事故が起きてからでは大きいトラブルとなる。
・担当者の確認不足が多いと感じた。市場に出してしまった以上、リコールとして事後処理すべきと思った。 [リコールについては次回の講義で実例をご紹介します]
・発売の延期をしたら経営的に利益を損なってしまう。延期しなければユーザーの安全は保障[正しくは「保証」]されない。
・発売を延期してでも問題の原因をあきらか[明らか]にし[て]事故を未然に防ぐべきだと思った。
・不具合があるとわかっているのに製品を発売すべきではないと思うが、経営の事を考えるとそうも言い切れないのだなと思った。
・不備があるかもしれない状況と、会社の決めたこととの葛藤が現実では難しいことだと感じた。
・不備が起きているので、まだ発表するべきではないと思った。
・部品か? 設計か? 問題点がハッキリせずに商品化するのは危険だが、会社の信頼性をかけてでも公表するのも問題がある。
・問題があることを正直に伝え続けた真田さんは技術者として素晴らしいと思った。
・問題がある状態で商品化するのはよく[良く]ないと思う。
・問題が発覚したのなら、それを解決するのが先だと感じた。
・問題が発生したが、課長が最終決定をするので[、今回は]課長に従うべきだと思った。 [それはそれでわかるのですが、万一、事故が発生したら?]
・問題の解決がない話題だった。問題に直面した時には会社の判断に流されると感じた。
・倫理問題には会社の上下関係が強く起因しているのだと感じる。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・HPの日記おもしろいです。 [ありがとうございます。大したことを書いているわけではないのですが]
・ここまで後味の悪いドラマを観たのは久しぶりだ。 [そのように指摘されたのは初めてですが、確かにそうだ]
・ソーラーブラインドがあったらいいな。 [アイディアとしては面白いですよね。最近ではビルの建設時に窓ガラスや外壁に発電パネルを用いる例があります]
・プログラマーにはつらい[辛い]のでなりたくない。 [語の順を入れ替えるとずっと読みやすくなります。「[仕事が]辛いのでプログラマーにはなりたくない」]
・会社に出ることが怖くなった。 [お気持ちはわかりますが、センセイらの本意ではありません。次回ご説明します]
・会社の怖さを知った。 [こちらも]
・自身の意見を持つ事は大事。 [その通り。そしてその次は、他者がわかりやすいように、そして納得し、賛同してもらえるようにどうやって伝えるかが課題です]
・主人公の上司も会社の上層部や他企業の人に対して説明しないといけなくて大変だと考えた。 [なるほど。この点は次回の講義で考えましょう]
・電気の質が悪かった。 [いろいろ考えたのですが、これは、「ソーラーブラインドのユニットから供給される電力が、例えば不安定など、質が良くない」という意味でしょうか。違っていたらゴメンなさい]
西村が担当する授業の様子は、<http://www.page.sannet.ne.jp/h_nishi/>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。