2020年12月15日更新
3FM2クラス
第12回:2020年12月15日 学習内容/授業の運営方法/学習課題(予習、復習)/課題の解答/今日の一言
※高度技術社会における技術者の新しい役割
・PCを用いた講義・演習
・関連する視聴覚教材の聴講など
・提出:課題6(電子的提出)
・復習:教科書の精読(60分)
・次回に向けた予習:課題7(科学技術の専門家として求められる価値観)
課題の解答(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです)
Q.技術者と地域住民とでは、問題に対する見方が変わりましたか?
A.(講義内でご説明したので、原則としてコメントは控えます)
1.変わった 31名(46.9%)
2.変わらない 35名(50.3%)
1.変わった
・それぞれの立場からの視点となるとやっぱり判断基準が大きく変わってくる
・[地元が]そんなにお金がもらえるのは知らなかった
・デメリットばかりを見ていたが、メリットの部分もあるから。
・リスクをかぶるのが自分かどうかで考えが変わった
・安全のラインはお金で変わって[く]るなと感じた。
・一度起こった災害のイメージを払しょく[拭]することはやはり難しいため、反対の意見に変わった。
・危険が常に付きまとうかどうかで判断が変わった
・危険性が身近になると考えると怖くなったから。
・気持ちが変わった
・技術者からすれば、お金が入ってくるしが、地域住民からすると、危険でしかない。
・技術者からの視点と地域住民からの視点は、まったく異なっていることが分かった。
・技術者としてではなく個人として身近に危険なものがあると気になってしまう
・技術者としては人が住んでいるところから離れているところや人工島などで作るのならいいと思い賛成したが、住んでいる近くとなると不安が募る
・技術者としては利益を上げるために立てたい[この場合は「建てたい」]が、地域住民としては嫌だ。だが、技術者であり、自分の住む地域に立てる[正しくは「建てる」]案がたった場合は全力で拒否する。
・技術者として考えると推進したいが住民としては来てほしくないという意見になった。
・技術者と地域住民とでは、事故により負うダメージに大きな差がある。
・技術者の目線と住民の目線では考えることが全然違うと思った。
・見方が変わった。
・原子力発電には賛成だが、やはり実家近くとなると怖い
・自分が被害にあうのは嫌だから
・自分に危険があるかどうかで意見が変わった
・自分に危険が及ばなければ良いという考えはどうなのかと感じた。
・自分に対しての危険の可能性がでてきてしまったから。
・自分の住む近くにずっと原子力発電所があるのは怖くてあまり賛成できないが、技術者としては日本の発展として建設に賛成する
・実家の近くに原子力発電所があるからそこまで原発が危険すぎるという感覚がないから今回のような思考になった。
・実際に原発の開発自体は日本のためになるが2011年の大地震のことを考えるとリスクが多く[リスクなので「大きく」あるいは「高く」]なってしまうので反対する意見に代わる[この場合は「変わる」]だろう
・地域住民への負担が大きいと思ったから
・便利になるより、身の安全を優先したいから。
・立場が違うから考えが変わるのは普通だと思う
・立場によって簡単に意見が変わってしまうと感じた。
・両方の視点からでの基準がお金で変わるんだなと思った2.変わらない
・いやなものは嫌であるため。
・そもそも震災が起こった時、すぐ電力不足にはならなかったから何とかなると思った
・どこに建設されようと、それが有害である証拠と、否定する材料を持ち合わせていない。
・なぜそこを選んで建設するのか理由が不明だったり、危険に晒す可能性もある
・危険なことには変わりないから。
・技術の安全性は絶対ではない以上[、]正常に動いているうちは利益があると考える
・技術者としての意見と地域住民としての意見のどちらにおいても原子力発電所の危険性から反対すべきだと考えた。
・技術者としての判断は全体を見越した考え方だが、地域住民の判断は地域の人としての判断であり全体を見越した判断ではないから
・技術者としても地域住民としての視点も考慮する必要があるから
・元々原発に対する意識が似たようなものであったため。
・原子力はあまりいいものと思っていないから
・原子力発電で得られるメリットがリスクに見合わないと思ったから
・原子力発電はリスクが大きい
・原子力発電はリスクが非常に大きいように感じる
・原子力発電は二酸化炭素などを排出しない点や、エネルギー効率が良い点から稼働させた方が良いと思われるが、長期的に見ると稼働させた時にでる産業廃棄物が貯まり私たちの次の世代に負担がのしかかると考えられるから
・原発は意識がもともとそのような考えであったため。
・市民の意見も大事だから
・事故が起こる可能性は低いと思うので、地域の発展につながるので賛成
・自分に対するリスクが他人も同じだと認識していたから。
・自分の意見は決まっているから
・自分の地域の近くに原発が作られることにいい気分にはならない
・質問で上がった[この場合は「挙がった」。「挙げられた」の方がより適切です]原発に対する考え方やイメージに変化はなかった。
・実家の近くにはすでに2か所原発があるうえに原燃や埋め立ての場所もあるため
・住民の意思が強かったから
・条件が整っているから建設されると思うので多少のリスクは許容する。
・正直あまり関心がないと思ってしまうので賛成でも反対でもいいなと思う
・説明を受けて、自治体側に利益が出るということを聞いたとしても、地震等の災害を受けて引き起こされる事故の危険性を考えると設置するべきでないと感じたから。
・地域が活性化すると思うし、事故が起こる可能性は高くはないと思われるから。
・地域なら自分は他に引っ越すから
・地域住民としての意見が変わらなかった。
・必ずどこかが被害を受けなければいけないから
・予想通りだった。
今日の一言(表現はできるだけ原文のママです。[ ]内は西村の補足ないしはコメントです) ※本日全数掲載
・FFPが他人事ではないという話が響いた。 [ぜひその認識を大切に]
・STAP細胞があったらコロナとかも治まって[この場合は「収まって」]いたんですかね... [いえ。別な事象なので収まってはいません]
・STAP細胞の一件は、不正の氷山の一角であったと分かった。 [残念ながら、その通りなんです]
・STAP細胞の話が懐かしく感じた [センセイはこの話を聞いた時、即座におかしいと考えました。「ちょっと酸っぱい環境」や「細い管などストレスを与える環境」なんで、自然界にはいくらでもあります。つまり世界はSTAP細胞で溢れているはず。でも...]
・これからどうしていくかしっかり考えようと思った。 [ぜひぜひ。ホントに]
・とても興味深かった [ありがとうございます]
・なにか[何か][自分から]すすんで[進んで]やらないとならないと思った [最後のメッセージについてだと思いますが、ぜひそのようにしてください]
・なにごとも世俗化すれば不正が多くなるんだなと思った [確かにそういう面はあります]
・ねつ[捏]造の多さに驚いた [残念ながら、これがこの国の現実です]
・メリットとデメリットに対する考えが変わると感じとれた [質問についてですね。立場によって見え方がずいんぶん違ったんじゃないでしょうか]
・ラーメン食べたいので先生のオススメの店教えてください [センセイは「キンエン生活」中なので、2年くらいラーメンを食べていません。それ以前の情報でよろしければ、ですが、高橋川の御所橋を渡ったところにある「一鶴」は美味しいと思いました]
・一体どのタイミングで論文の不正が分かるのか [画期的な論文が出ると、世界中の学者が追試を行うので、かなりの確率でバレます。逆に、たいした論文でなければ不正が明らかになる可能性は低いと思います]
・一度持った自分の意見はあまり大きく変わらないことが多いなと思う [もちろんそうです。ただしそれが良く出る場合と、新しい環境への適応を妨害して悪い結果になるという、二つのケースがあるんですね]
・何がやりたいかいまだに絶賛迷い中なので、自分を分析してその先につないで[繋いで]いきたいです。 [このクラスはそういう方が多いと思います。ぜひ残りの期間で何をやるべきか見出してください]
・科学における不正は国の信頼を失わせるくらい重いものだった [まったくその通りです]
・課題が多くて大変です。 [そうなんだろうと思います。できるだけ早く課題は示しますので、時間配分等に気をつけてください]
・課題をしっかりと取り組みたいです [ぜひぜひ]
・改ざん[竄]はよく[良く]ないですね [もちろん。ただし、そもそも何故悪いのか、不正行為を行うとどうなるかをしっかりと考えることが大切です]
・改めて不正はしないように、またさせないようにしようと思った [ぜひぜひ]
・寒い [初雪が降って、一段と冷え込みましたよね]
・環境安全 [...?]
・頑張っている人の論文が評価されるようにしてほしいなと思った [もちろんその通りです]
・技術者である意味を考える必要があると思った
・技術者としてどうふるまえばいいのか、将来何をするのか考えていかなければならないと感じた。
・技術者として倫理について考えることは大事だと感じた [以上、いずれも大変重要な指摘です。残された期間で、あるいは大学卒業後もぜひ考え続けてください]
・研究論文の不正が増えていることが興味深かった。 [残念ながら、これがこの国で起きている現実です]
・原発のメリットとデメリットについて改めて考えさせられた。 [どう判断するかは個々人の、そして社会の側なんですね]
・原発の話が何度も考えている臓器くじという思考実験に近いものがありとても共感した [なるほど。知らない言葉だったので、「臓器くじ」を調べてみました。似たテーマを扱った「アイランド」という映画があります]
・今までやってきた討論が楽しかった
・今回で、最後の対面だったのでしっかりと授業に参加しようと心がけた [以上、やはり討論は対面がいいですよね。最後の講義だと思うと、かなり寂しいです]
・今車探してます。 [なるほど。必要は資金はどうするんですか?]
・今週も頑張った!課題を提出するぞ! [ぜひぜひ]
・最後の対面で少し寂しい感じがする。
・最後の対面ということで、時間の早さを痛感しました [以上、まったくその通りで、1学期なんてアッという間でしたよね]
・自分がリスクをかぶるかどうかで考えが変わる [その通り。そしてそのためには、広い視野を持たなければなりません]
・自分が科学技術者としての倫理観を育成するために学んだことを理解した。 [非常に重要な点をご理解いただけて、嬉しいです]
・自分の個人情報やプライバシーを守りながら社会の仕組みを理解していく。 [こちらも。そして、ぜひぜひ]
・質問の聞き方によって回答が変化し、面白いと感じた。 [立場が変わると、見え方がずいぶん変化するんですよね]
・授業を通して貴重な情報や考え方を得られたと思う。他人事のように考えずにしっかり情報を活用できるようにしたい。 [ありがとうございます。ぜひぜひ]
・集中出来た。 [素晴らしい。残念ながら一部の方は疲れているのか、そうではなかったようですが]
・小保方さんが今どうしているのか気になった。 [調べるとけっこう情報が入ってきます]
・小保方さんのニュースが懐かしかった。 [6年前だったんですね]
・真剣に取り組むことができた。 [それは素晴らしい]
・人事ではないな [まったくその通りです。ご自分の問題として考えてください]
・雪が降った
・雪が降っていて気分が上がらないなと感じた
・雪降ってめっちゃ寒い [以上、急に寒くなりましたよね。覚悟したほど雪は積もりませんでしたが、雲の流れ具合によっては大雪になるかもしれません]
・対面終了で悲しい [気持ちはわかる。個人的には寂しいです]
・遅刻した。課題は早く出そう。 [ぜひ]
・東大でも不正論文が存在していることに驚いた [ちょっとだけ静止画でお見せしたのも東京大学です]
・不正はしたくない。
・不正行為は遠い存在のような感じ方ではなく技術者として身近な存在としてとらえるべきと感じた
・不正行為は自身だけでなく業界全ての信頼を落としてしまうので、しないようにしようと思った。 [以上、前述(↑)しましたが、なぜそうなのか、不正行為を行った場合どうなるのか、そして可能ならばなぜ不正行為に手を染めてしまうのかを考えないとなかなか解決しない問題です]
・保育園や幼稚園が迷惑施設扱いされているのは子供の声にうるさいと感じる人たちが勝手に言っていることなので建設に対して理解ある人たちの元で建設を行えば保育園や幼稚園不足を解消できると思う [その通りなのですが、都市部では実際に問題になっています]
・様々な意見などを考慮して、自分達が作るものを社会に役立たすことができればいいと思った。 [そうですね]
・立場で意見が変わってしまって少し悔しかった [悔しがる必要はないのでは?]
・立場に左右されて考え方が変わる可能性がある。公正な判断には正確な情報を俯瞰することが重要だ。
・立場の変化によって感じ方は大きく変わることを意識して決断できるようにならないと、社会に出て大きな事業などに関わるとき周りを混乱させてしまいそうだと感じた。
・立場や状況に応じて考えは変化する [以上、まったくその通りですね。「変化する」ということを頭に置いて行動する必要があるんですね]
・倫理という物は難しい物だと感じた。 [唯一絶対の答なんてないですからね。だからこそちゃんと勉強しなければならないんですね]
・論文の改ざんが増えていることがわかった。
・論文の不正
・論文の不正はいけないと思った。
・捏造などは悪いとわかっているが、やりたくなる気持ちは少しだけわかる気がする。 [以上、最後の方が述べているように、なぜそうなってしまうのか、なぜいけないのか、そして不正行為を行った場合どうなるのかをきちんと考えないと、この問題は解決しないんですね]
西村が担当する授業の様子は、<nishimura-sensei.net>で公開しています。できるだけ、授業当日に更新するように心がけています。