2004年3月5日更新(2004年3月15日ページ移動。5月3日一部写真削除)

最近のニュース(バックナンバー)

−−2004年3月第1週−−

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3月5日(金) 寒さの中、雪の美しさに誘われて

 昨日の金沢はかなり雪が降ったのですが、夜になるとそれも止み、きれいに晴れてきました。

 丸みを増した月が一晩中空の高いところ輝いて......ということは、今朝は放射冷却。
 いやー、ホントに冷え込みました。

 朝起きて窓の外を見ようとしたら強烈な朝日で、よく晴れているのは分かるけど、何も見えない。
 窓の内側の結露がすっかり凍りついているのです。

 自動車を持っている人は窓ガラスの氷を落とすのが大変。
 やっと走り出しても、スタッドレス・タイヤは雪には強いももの、氷には無力なので、運転しにくそうです。

 澄み切った空の下で雪を見ていたら、旅心がムズムズと......。

 というわけで(?)、来週、北海道へ行ってきます。この時期、冬靴は必要なのかなぁー。



3月4日(木) 苗を育てる −−西村センセイ、挨拶で考える−−

 関西国際大学の話の続き。

 最寄の地下鉄駅から大学までは、指定されたスクールバスを利用しました。

 春休み期間中なので学生は誰も乗っていないだろうと思ったのですが、予想外に、就職活動(準備)中の学生や、野球部と思(おぼ)しきクラブ活動の学生が乗っていました。

 聴くともなく聞こえてくる会話やその風体(ふうてい)は今どきの学生そのもの。どこも同(おんな)じだなぁーなどと考えていました。

 おや? と思ったのは大学に到着してから。

 ユニフォームを着た野球部の部員たちがセンセイにすれ違う時に、「こんにちはー」と言ったのです。

 本当は当たり前のことなのですが、これがなかなかできない。
 やっぱり体育系は違うなぁー......と思っていたら、今度は女の子が「こんにちは」。ついでに全然知らない教職員(たぶん)の人も「こんにちは」。

 ほんの一部分で全てを判断することは危険なのですが、何時間かをこの大学で過ごして、少なくとも人間を育てようとしている大学だということ、学生の皆さんの立場で表現するなら、「じぶんを発見する」手助けをしてくれる大学だ、ということがわかりました。

 でも、よく分からないこともあって、学生用の食堂はなぜかイタメシ屋。

 もう一つ。

 帰ろうとして、男子学生二人とすれ違ったら、小さく、自信なさそうな声で、「こんにちは」

 まぁっ、いっかー。



3月3日(水) 来てみたかった場所 −−カネか? ヒトか?−−

 センセイは現在、関西地方にいます。兵庫県三木市の関西国際大学での初年次教育に関する研究会に参加していたのです。

 この大学は、4年制大学としては設立されて間もない大学なのですが、教育関係者の間ではとても有名な大学で、センセイもずっと前から知っています。
 なかなか来るチャンスがなかったのですが、仕事に一区切りついたこの機会に来てみた、と言うわけです。

 会の詳細は省きますが、この分野に関する内外の研究者が集まった、とても有意義なものでした。
 日本語と英語と中国語が入り乱れて、なかなか面白かったです。

 ところで、この大学の秘密は「人」にあると睨んでいるのですが、どうやら外れてはいないようです。

 昔、ある会社で働いていた時、会社の幹部から「この会社が(当時)うまくいっている理由は何か?」と訊ねられて、「人だと思います」と答えたところ、「違う。金だ」と諭されました。

 経営者の答はその当時としては必ずしも誤りではなかったのですが、数年後、その会社は過剰投資で資金繰りが悪化して倒産してしまいました。

 組織の要(かなめ)は人なり、とセンセイは考えるのですが、皆さんはどう思いますか?



3月2日(火) わからないではないけれど... −−確定申告に行ってきました−−

 予定していた仕事が他の人の都合で止まってしまったので、この機会に、国民の義務、確定申告に行ってきました。

 センセイのようなサラリーマンは通常、勤務先から税金を有無を言わさず天引きされるので、確定申告の必要はありません。
 しかし自営業や税金を納めすぎた人はこの期間に所得と正しい税金を確定する必要があります。センセイの場合、敬和や放送大学の仕事もしているので、確定申告をする必要があるのです。

 会場に着いてみると、自営業の人はほとんどおらず、お客さん(?)は医療費などの控除を求めている人がほとんどのようでした。
 当然、老人が多いので、なかなか作業が進みません。
 申告者数人に税務署員一人がついて書き方を教えているのですが、それでも作業が進まず、署員がいらついているのがわかります。

 やっとセンセイの番がやってきたのですが、事情を説明し、あらかじめある程度書いてきた申告書を見せると、簡単だと判断したらしく、センセイに代わって、機械で申告書を書いてくれました。ものの1分もかかりませんでした。

 そして一言。「今年は、少し納めていただくことになりますね」。

 給料や謝礼をもらうたびに税金を引かれているのに、さらに納めろ、というわけです。

 源泉徴収(税金の天引き)は対象だけにかかるものなので総計は改めて申告せざるを得なく、またそうなると税金の率も高くなるので......という理屈はわかるのですが、庶民の感覚としては「一生懸命働けば働くほど、税金を取られるんだよなぁー」というのが実感。勤労意欲喪失、というわけです。

 税金の納付書に「郵便局」とあったので、気を取り直して学内の郵便局で納めようとしたところ、「ここは簡易郵便局なので......」無理、とのこと。
 ますます納める気力がなくなってしまった西村センセイなのでした。

 さて、明日は関西のある大学へ行ってきます。その様子はまた明晩(たぶん)。



3月1日(月) 約30年ぶりに大きなスキー場へ行きました

 弟の勤務先が提携しているスキー場の招待券があるというので、先週末、3家族、計10人で妙高パインバレースキー場に行ってきました。


 センセイが高校生のころは、大きなスキー場にわりとよく行ったのですが、このごろセンセイが娘と行くスキー場は市営のごくごく小さなもの。
 考えてみると、大きなスキー場は約30年ぶりということになります。

 どんなかなぁーと楽しみにしてしていたのですが、やはり大きく、大型の高速リフトが3基、そしてゴンドラが1基ありました。
 センセイの時代にゴンドラや高速リフトなんてものはありませんでしたから、何もかもが初体験というわけです。

 でもリフトのうち2基はとまったまま。お客さんが少ないのです。

 ホテルもあって、ゆっくり楽しめるリゾート施設になっているのですが、やはり若い人のスキー離れはいかんともしがたく、残っているのはボーダーだけ。あとはセンセイらのようなファミリーばかりです。
 それも近くから来ているお客が主で、県外ナンバーの車はわずかしかありません。

 主役の子供たちは大喜びで、怖いもの知らずですからものすごいスピードで中級コースを滑りまくります。怪我を気にするセンセイはついていくのがやっと、という感じです。

 このスキー場は高度が1,000m位。新潟と長野の県境付近にあるので、北は日本海から頸城(くびき)平野を、南は長野県の野尻湖付近まで見渡すことができます。

 圧巻は妙高山。

 ちょうど真横から対面するような感じになるので、ものすごい迫力です。撮影テクニックの問題もありますが、写真ではとても表現できません。


 新潟−長野の県境は何度も通っていますが、これほどよく見えたのは初めてでした。厳しさを感じさせる山です。



2月29日(日) 世代交代

 昨日はページを更新できず、申し訳ありませんでした。小・中学校の同級会が自宅近くで開かれて、そちらに参加していたのです。

 幼馴染なので、会が始まるといきなりエンジン全開。デジカメで様子を撮影する間もなく、無茶苦茶飲まされ、カラオケ突入となってしまいました。

 で、フラフラした頭で朝起きると、早起きの妻−−同じ哲学科の卒業−−が開口一番、「フジサワノリオが死んだわよ」。

 まだ酔いが残っているので「さて誰だったっけ」と一瞬考えた後、「あ"っ......」。

 藤沢令夫京都大学名誉教授がなくなられたのです。

 先生はギリシア哲学、特にプラトンとアリストテレスがご専門で、センセイのように線の細いガクシャが多い日本の中では、際立った骨太の存在でした。

 センセイはかなり影響を受けているのですが、ある学会の席で少しお話をさせていただいた際に、ついついミーハー心を出して、彼の著書『ギリシア哲学と現代』にサインしていただいたことがあります(全集を持参するわけにはいかなかったので)。
 繰り返し読んだので中はもうボロボロです。

 考えてみるとこのごろ、直接の師匠や影響を受けた先生方がご病気で倒れられたり、藤沢先生のように鬼籍(きせき)に入られたりしてます。

 見方を変えれば世代交代とも言えるのですが、彼らが与えたように、センセイが若い方々に何かを伝えられているかというと......甚だ心もとないのですが。
 まぁ、焦らず参りましょう。

 藤沢先生のご冥福をお祈りいたします。


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