2012年9月15日更新(2012年9月23日ページ移動。2016年3月22日一部写真削除)

──2012年9月第3週のニュース──

バックナンバーはこちら

9月15日(土) 通りを歩いていたらスポーツ洋品店があって...

 今日は見たままのお話を。

 オランダはとにかく寒い。最低気温は10℃〜13℃程度。陽が差すと少しは暖かさを感じるのですが、昨日から雨がちだということもあって、非常に寒く感じます。
 コートを持ってくるべきだった。

 さて1泊ならともかく、外国の同じ場所で数日を過ごすとなると、食事のことを考えなくてはなりません。

 日本食が恋しくなったというのではなく、こちらはお肉中心、それも油っぽく、味が濃いものばかりなので、何とか淡白なものを摂る必要があるのです。
 そこで、地元の食材をごく普通に売っている地元スーパーにお世話になることになります。ビールやワインもリーズナブルな価格で取り扱っていますし。

 オランダは農業国でもあるからか、農産品はとても安く感じます。野菜は日本の1/3程度。食料品全体を均しても約半分というところでしょうか。
 ちなみにハイネケン――こちらで飲むと美味しい――の500mLは約150円。日本で買う国産ビールの半分ちょっとです。

 で冷たい小雨が降る中、そのスーパーに向かって繁華街を歩いていると、スポーツ用品店の広告が......あれ?!
 最初は何となく違和感を感じたのです。次にある種の懐かしさがあって、再び違和感。

 もうお分かりだと思いますが、カタカナの日本語がデザインとして用いられているのです。
 でも「ガム」の「ム」の字は逆――順番も逆――だし、「コーラ」の「コ」の字もおかしい。

 たぶんコンピュータ上の日本語フォントをイラストレーターか何かで加工したんだと思います。

 よぉーく考えると、日本人の気を引くようにわざとやったのかもしれません――そういう例を知っています――が、今回はそこまで深読みする必要はないと思います。
 でも、この広告で靴の売り上げは伸びるんだろうか。

 さて、センセイらは予定していた出張を無事すべて完了しました。もう1泊して、明日朝早くに当地を発ち、正午前(日本時間の今晩)の便で再びシンガポールを経由して帰国します。

 猛烈な颱風の、まさにその真上を飛ぶことになるのですが......。



9月14日(金) そしてオランダでは、鉄道と自転車がしっかり連携しています

 センセイらは無事、セルトーヘンボッシュから電車でデルフトへ移動しました。「デルフト焼き」と呼ばれる陶器で有名な町。「ロイヤル・デルフト」という窯元の向かいにある大学を訪問が昨日の目的。
 写真は移動の途中で撮影したもの。

 美女が写っていますが、美人だから撮影したのではありません。注目していただきたいのは彼女の自転車。
 実用第一、という感じのしっかりとした自転車です。

 携帯電話を取り出そうとしている彼女が立っているのは、駅のホーム。ちょっと日本では考えられない光景ですね。

 テレビの紀行番組でも時々取り上げているのでご存知の方も多いと思いますが、オランダでは列車に自転車を持ち込むことが認められています。
 それが可能な場所は指定されており、ドアにそのマークがついています。

 たいていは折りたたみ式自転車――日本のものとは折りたたみ方が違う――なのですが、時々、彼女のようにフルサイズの自転車を利用する人もいます。

 日本なら折りたたんだものを専用のバッグに入れて、やっと周囲に許してもらえるかどうかという感じですが、やはり考え方がずいぶん違うんですね。
 もちろん国情も違いますが。

 オマケとして自動車に関する追加情報を。

 デルフトでは“KIA”ブランドの韓国製自動車を少し見かけるようになりました。日本車もある程度走っていますが、日本製、韓国製ともに顧客は主に、「頑張って車を買ったぞ」という感じの人たちのようです。
 同じオランダといっても、経済状況やものごとの考え方など、地域によって少し事情が異なるように思われます。



9月13日(木) 鉄道と自転車の活用、ディーゼルエンジンがポイント ――オランダの交通事情――

 当地は現在、13日(木)の朝。これから電車で次の目的地へ移動し、会議を持ちます。

 オランダに来て気づいたことの一つが交通事情の違い。もっともそれは日本との比較で目立つもので、ヨーロッパ内では多少の違いはあるもののかなり共通しているのですが。
 オランダは国土が狭いこともあってか、鉄道が非常に発達しています。

 それも正確に運用されていますし、車両も重厚で安全確実が第一。センセイは鉄道ファンですが、正直なところシステムとしてはオランダの方が優れている部分が多いと思います。
 都市部に入ると今度は自転車が活用されています。

 写真はハーグ中央駅前で撮影したもの。写真右端が自動車道で、中央は自転車専用道です。
 歩道はその左。

 手前の自転車は鉄道のレンタル自転車です。一時的にここに止められているようです。
 自転車には実にいろんなタイプがありますが、いずれも質実剛健。

 ハンドルの前や、後輪の脇に大きな荷物入れを持っているものが大半です。生活に密着していることが良くわかります。
 最後に自動車についても少しだけ。

 自家用車はほとんどがヨーロッパ製で日本車は僅かです。韓国製は見ませんでした(シンガポールは多かった)。
 古くなってもほとんどの方は丁寧に乗っています(不景気のせいではないと思います)。

 エンジンはディーゼルが大半(知っている人は知っている事実)。トランスミッションはたいていマニュアルです。ただしBMWは6:4くらいでオートマ車が多く、見た限り、ベンツは全てオートマ車でした。

 こういう乗り物の利用方法を見ても、ヨーロッパでは「個」がしっかりとしている、という印象を持ちます。



9月12日(水) 普通の人々の普通の生活 ――オランダで迎える朝――

 オランダ滞在3日目。スキポール空港から入国後、初日、2日目とハーグで用事をこなしてから、昨日、セルトーヘンボッシュ“'s-Hertogenbosch”という街へ電車で移動しました。
 写真は今朝撮影したもの。

 今回はシンガポールでの乗換えを含めると26時間ほどかけての移動。そのため直行便の時とはずいぶん違って、時差ぼけはあまり強くありません。
 されど日本と7時間違うので、やっぱりへんな時間に目が覚めたりします。

 今日は朝から予定が入っていたこともあって、夜明け前――といっても日本は午前11時を過ぎている――に起きてしまいました。
 その時はまだ真っ暗だったのですが、少しずつ明るくなってきました。

 撮影可能場所が限られ、どうしても携帯電話の基地局のアンテナと重なってしまうのですが、右奥に教会の尖塔が見えます。
 やはりここはヨーロッパなのです。

 たぶん後日ご紹介できる思いますが「マルクト」――「マーケット」?――と呼ばれる石畳の広場の周りを古い建物が囲んでおり、とても風情があります。
 かといって単なる観光地ではなく、それらの建物の2階以上は普通の人が普通に生活しています。(打ち合わせを兼ねて、その中の1軒をちょっと拝見させていただきました)。

 さらその周囲には、古い建物の価値を損なわないように配慮された住宅やマンションが建っています。
 もちろんスーパーマーケットも。

 今日はここから電車で20分ほど離れたアイントホーフェン“Eindhoven”にある大学で会合を持ちます。
 人々が出勤してくるまさにその時間に、産業都市であるアイントホーフェンへ移動。

 写真はセルトーヘンボッシュ中央駅で撮影したものなのですが、次々と電車が到着し、人々があわただしく乗り降りしています。
 ただし東京なんかと違って、身動きが取れないということはありません。変な行列もできていません。

 もう一つ違うことがあります。

 昨日から雨が降っていたこともあって、今朝はとても寒かったのです。たぶん10℃くらいだと思います。写真中央の男性のようにコートが欲しいくらいなのですが、その右後ろを歩く方は半袖。

 23年前に初めてヨーロッパ(西ドイツ〔当時〕のハンブルク)に来た時にも感じたのですが、着ているものはほんとにバラバラです。日本のような「衣替え」なんてありえないと思います。
 ただしこのバラバラさ、つまり個人重視の中にも、信頼できるブレない何かがあります。長い歴史がそれを形作っているのだと思いますが。

 とにもかくにも、オランダで普通の人の普通の生活にいろいろ考えさせられているセンセイなのです。



9月11日(火) 485系特急電車が羽越本線から引退へ。信越・北陸本線が最後の運用区間か?!

 オランダの話をお待ちの皆様、申し訳ありません。それより先に、個人的には大きな影響を受ける話題を。

 9日付の『新潟日報』によると、JR東日本は羽越本線で運行している特急「いなほ」について、来年から順次、老朽化した485系から常磐線で使われてきたE653系に順次置き換えると発表したそうです。
 ただしJR東日本の公式ページにはまだ掲載されていないようです。

 実はすでに、新潟での試運転や新潟駅構内での位置確認などが行われており、関係者の間では公表は時間の問題として知られていたことです。
 残るは、「いつ実施するのか」だけだったのです。

 ただしこの件は信越・北陸本線で特急「北越」を利用しているセンセイにも深く関係します。
 というのはこれまで「いなほ」と「北越」、そして新潟県内を走る快速「くびき野」はすべて、485系による共通一体運用だったからです。

 2014年度中(2015年春)の北陸新幹線開業で、日本海側の鉄道事情は一変します。

 羽越本線についてはE653系による運用が残る――だから今回発表した――ものの、直江津以西については全廃は確実。
 新潟−直江津間についてもどうなるか、さっぱりわかりません。

 センセイとしては、新幹線開業まで老朽化した485系を「北越」として運用し、その後は全廃。新潟−直江津間についてはE653系を快速として運用するのではないかと予想しているのですが......。
 いずれにせよ、国内で485系が最後まで走るのは、おぞらく信越・北陸本線。

 「その日」の直前には日本中からマニアが殺到するんじゃないかと思います。



9月10日(月) 無事にオランダへ到着しました。なぜかシンガポール経由で、ですが

 センセイは日本時間の10日午後に無事にオランダへ到着しました。ご覧のように、技術的な問題を乗り越えてサイトも更新することができました。やれやれ。
 現在(現地は夕方)は、初日の予定を終えて一区切りついたところです。

 今回の出張は都合で、シンガポール経由での欧州行きとなりました。西村センセイ、南回りはもちろん、沖縄以南も初めてです。
 東京(成田)を発った777型機は7時間かけてシンガポールへ。

 実際に経験してみた初めてわかったのですが、その半分近くは日本の領海ないしはその付近を飛行するんですね。
 日本は海洋大国なんだ。

 最後は石垣島上空を通過しました。

 シンガポールでは乗り換え時間がかなりあったので、詳しい同僚に案内していただき、市内へ繰り出しました。

 サマセット・モームが長期滞在したことで有名なラッフルズ・ホテルで定番の「シンガポール・スリング」を頂き、こちらもよく知られた「マーライオン」やその周囲の建物を見てから再びシンガポール航空便に搭乗。
 13時間かけてオランダに到着しました。

 明日以降は順次、こちらの様子をお伝えしたいと思います。



9月9日(日) トラブルに負けず、それではオランダへ行ってきます!!

 たまたま自宅前に地元バス会社の営業所があり、1時間に1本くらいの割合で柏崎駅行きのバスが出ています。というか回送バスを転用しているだけなのですが。
 昨日は電車の時刻の30分くらい前に出発するバスがあったので、バス停で待っていると......来ない。

 所定の時刻を明らかに過ぎても来ないので営業所の人に訊くと、「土曜日なので運行していない」とのこと。確かにバス停には「土曜日曜は変更になる場合があります」との記述が。
 こちらもたまたま200mくらい離れたところにタクシー会社があるので、そこまでスーツケースを転がして、無事に柏崎駅到着。やれやれ。

 新幹線乗換駅となる長岡行きの電車が入ってきたので、頑張ってスーツケースを網棚に乗せます。
 出発を待っていると、座っているセンセイの首筋に何か冷たい物が当たりました。

 周囲を確認するのですが、多少ゴミが落ちている程度で、何も不審なものはありません。
 何だったんだろう。

 まだ発車前だった――折り返し運転なので少し停車している――ので、駅のトイレで背中などを確認したのですが、何もついていません。
 ま、いっかー、と思って長岡駅のホームに降りると、スーツケースが異様に重い!!

 よく確かめてみると、スーツケースの底についてる車輪が2つ、回転していないのです。
 しかもホーム上には何か小さな黒い物体が落ちています。さっき列車内で見た「ゴミ」と同じ。

 ご覧のように、手前と対角線上の車輪を覆う形のゴムの部分が劣化して取れてしまったのです。右上の車輪と比較すると、大きさが違うことがわかります。
 ホテル到着までの間に、劣化した部分はすべて取れてしまったので、ある意味、すっきりしました。 変なノイズを立てながらもスーツケースはちゃんと動きます。ま、いっかー。

 そもそも今回はもっと致命的なミスが起きるところだったのです。

 一昨日荷物を用意していると、パスポートが妙に柔らかい......あれ?! 現在のパスポートは厚紙の中にICチップが内蔵されています。だから全体としては、硬いのです。
 お察しの通り、古い、有効期限切れのパスポートを用意していたのです。早めに気づいて良かった。

 というわけで種々のトラブルには負けず、予定通りに成田空港到着。

 それではオランダへ向けて、行ってきます!!

「最近のニュース」(最新版)へ
バックナンバーのトップページへ
トップページへ戻る