2004年7月10日更新(2004年7月20日ページ移動。9月6日写真削除)

──2004年7月第2週──

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7月10日(土) 溢れる駅のゴミ箱 ――それでも誠心誠意、真面目な人々――

 西村センセイ、予定通りに新幹線で東京から新潟へ移動しました。シンポジウムの最後まで参加してから新幹線に乗ったので、もう最終列車近くです。

 新幹線をご利用の方はよくご存知だと思いますが、9.11テロ以降、特にスペインでの列車テロ以降、駅や列車内での警備が厳重になっています。
 警察官や警備員の数が増えているでしょ? 目立つ場所だけですけどね。実際には。

 普通の人にとって一番切実な問題は、新幹線車内からゴミ箱が撤去されたこと。
 デッキのゴミ箱が封印されて使用できなくなっています。

 東京駅なんかだと、下車するドアの脇に清掃員がいて、頭を下げながらゴミを受け取ってくれます。
 こちらの方こそ頭を下げなければならないのに。

 そのあおりを食うのは下車駅のゴミ箱。車掌も駅のゴミ箱に片づけるようにアナウンスするので、駅のゴミ箱は、ご覧のように溢れかえっています。

 つくづく日本人は真面目なんですね。外国に出かけると、本当にそう思います。

 でもみんながこれだけ努力しても、でも生活に希望が持てない。

 どうやら能力がないのは庶民じゃないようです。それにそもそも、こうなったのは一体、誰のせいなんだろう。

 なお、関係者によると、実は、列車内のゴミはそのまま座席の下などに残した方が処理が楽なのだそうです。もちろんビニール袋などに入れてですよ。


7月9日(金) 東洋大学での研究会に参加しました ――西村センセイ、秋葉原でブツを仕入れる――

 西村センセイは久しぶりに白山の東洋大学に来ています。同大学で開かれる国際シンポジウムに参加するためです。

 友人が東洋大学に勤めているので、何年か前に来たことがあるのですが、当時建設中だった高層の建物も完成して、立派なキャンパスになっています。
 キャンパス内のあちこちに、イメージキャラクターのムーミンたちを見ることができます。

 さて、今日の国際シンポジウムは「環境共生社会の構築に向けて」というテーマです。

 工学部にいると、毎日忙しく目の前のことに追われてしまうのですが、実は近年、これまでのように一つの価値体系に依存するのではなく、いろんな人(人種なども含む)や要素の、それぞれの立場を尊重しようとういう「共生」という考え方が重要視されてきているのです。

 今回は都市や地域のあり方を中心にしたものだったのですが、新潟県出身の井上円了が創立した東洋大学らしく、仏教学の観点からの新しい問題指摘などもあって、なかなか興味深いものでした。

 さて西村センセイ、今日のうちに新潟市へ移動し、明日は前任校での講義となります。

 都内滞在中、空き時間を使って、秋葉原でちょっといろいろ仕入れました。近日中にご紹介できると思いますので、ご期待ください。


7月8日(木) 魔法の鏡?! ――ただ今、都内からお送りしています――

 西村センセイは現在、都内西部に滞在しています。母校である国際基督教大学の図書館で調べものをしているのです。文献調査は明日午前まで続きます。

 前回来た時(こちら)はゲストの資格で入館したのですが、いつまでもそういうわけにはいかないので、今回、ちゃんとした利用証を作ってもらいました。

 こういう時は身分証明用の写真が必要になりますよね。

 で先日、金沢工大で証明写真を扱っているサービスセンターに行ってみたのですが、自動の証明写真に替わったとのこと。街角で見かけるプリクラ式のやつです。

 ラウンジの隅に機械を見つけました。
 背広を着た先客――就職活動中らしい――がいたので、その様子を見ていたら手順がよくわかりました。

 で、次はセンセイの番。

 目の前には半透明の鏡があって、位置や視線を調整します。これはふだん鏡を見るのと同じだから、何にも違和感はありません。

 次のステップに進むと、試し撮りをして、その結果が液晶画面に出るのですが......誰? この人。

 きっとこの機械、誤った姿を写し出す魔法の鏡に違いない!!

 もちろん最後まで進んだのですが、手元のプリントアウトには、ただの中年のオジサンが8人並んで写っています。

 鏡では気づかなかったけれど、写真に撮るとやはり歳相応なのですねぇ。先日(こちら)は久しぶりに同級生の写真を見てギョッとしたけれど、まったく同じように歳を取っていたというわけです。

 まっ、それも人生かな、と思った西村センセイなのでした。でも後姿がちょっと寂しそうだったかも......。


7月7日(水) 今日こそホントの七夕 ――センセイは再び旅の空――

 昨日の夜は、いや〜、もう盛り上がりました。

 ずっと前にセンセイの授業を手伝ってくださった学生さんが二人、大学院に進学したのでそのお祝いを兼ねて(?)、片町で飲んだのです。

 やはり院生となるとずいぶん大人なので、学部の学生さんとはちょっと違った話題に話が咲きました。OさんNさん、ありがとう!!

 で、ちょっと重い頭で、しかし朝早く出勤すると、昨日の七夕飾りに短冊がずいぶんと増えています。

 それも拙いながらもちゃんとした日本語で書かれています。
 来日前にも勉強していたのでしょうが、本格的に勉強を始めて一ヶ月でこれほどまでに上達するとは!!

 やはりすごいですね。アメリカ人は勉強する時はホントで集中的に勉強するんですよ。

 おやおや短冊の中に、「かわいい彼女がほしい」などというのもありますよ。ほんとにアメリカ人が書いたのかなぁ?

 夏休みになったので、ふだんはできない勉強を集中的にしたいと思っていたのですが、手のかかる雑事に振り回されたりしてなかなか思うように進みません。

 所用もあったので、キャンパス内の、普段あまりいかない場所(高専)に行ってみると、ご覧のように見事な紫陽花(あじさい)が咲いていました。
 しばらくの間見とれていました。

 センセイが振り回されている雑事というのは、子供たちの成長に関することなのですが、実は誰だって、そんな簡単に大人になれるわけではないんですよね。
 失敗したり、挫折したり、いじめたり、いじめられたり。

 でも大人はそれを見事に忘れてしまうんですよね。この花の美しさを忘れてしまっているように。

 まったく、子供を育てるより、大人を成長させる方が、ずっとずっと難しいのです。ホント。

 さてさて、仕事がまったく未解決のまま、西村センセイは明日から東京へご出張です。その様子は、また明晩。




7月6日(火) もうすぐ七夕。西村センセイはどこへ?

 所用があったので、今朝はずいぶんと早起きして出勤しました。
 もちろんまだ誰もいません。

 通用口の近くで、七夕の飾りを見つけました。短冊には英語で何やら書かれています。

 たぶん先月から約1ヶ月半滞在している短期留学生(日本語教育特別プログラム)達が作ったものなのでしょう。

 普段は身の回りに小さな子がいないので、七夕飾りを見る機会がすっかり減りました。

 年に1度の七夕。

 というわけで(?)、今日は珍しく、学生さん達と金沢の歓楽街、片町へ飲みに出かけることになっているのでした。

 この続きは、また明日!!



7月5日(月) 列車の車内で見かけなくなったもの...

 昨日の夜は各駅停車で金沢まで来ました。

 車中、NHKのBSで放送していた「列島縦断鉄道12000Kmの旅」(こちら)の録画済DVDで見てみました。42日間、すべて録画してあるのですが、出張していたりしてまだ見ていない回があるのです。

 列車はちょうど北陸本線の筒石(つついし)駅に停まりました。トンネルの中にある駅として中継放送した場所です。

 ふとその番組を思い出していて、そういえばこの頃、魚の行商を見なくなったことに気づきました。筒石は漁港なので、かつてはここを出発点に、漁師の奥さん達が重い荷を背負ってあちこちに行商に出かけていたのです。

 もちろんセンセイが乗ったのは夜遅い電車ですから、行商のおばさんがいるわけはないのですが、朝早い電車に乗っても、全然見かけない。
 魚だけでなく野菜その他の行商も見かけない。

 物流のシステムが変わって、もう行商という時代じゃないのでしょうが、たぶんそもそも、行商していた人々の多くが鬼籍(きせき:「鬼」は死者の意味)に入ってしまったのでしょう。

 こうやって時代は変わっていくんだろうなぁー。そういえば、子供のころには傷痍軍人を見たっけ。

 そうそう、パソコンでのDVDの再生はMpegのデコードにCPUをフル稼働させる必要があるらしく、バッテリーが1時間位しか持ちませんでした。
 他の用途に使っていたのでフル充電ではなかったのですが、PowerBook G4の場合、ちゃんと充電していても再生は2時間持たないんじゃないかなぁ。



7月4日(日) 46歳。オジさん・オバさんパワー爆発!!

 センセイの所には不定期に電子メールで「再会をめざす会ニュース」なるものが送られてきます。高校の同窓会関係のメールなのですが、でもこれ、単純に「みんなで再会しよう」ということではないのです。

 何回かお伝えしているように、センセイの高校時代の同級生の一人に、北朝鮮に拉致され、その後帰国した蓮池薫君がいます。
 この「再会をめざす会」は、蓮池君が北朝鮮にいるらしいと報道されるようになってから、同級生が蓮池君との再会をめざして結成した会なのです。

 彼らの努力もあって、ご存じのように蓮池夫妻は帰国、そして家族も無事に日本にやってきました。

 この間、「再会する会」では募金活動などの他に、自分たちでなければできないことはないだろうかと検討し、俳優をしている同級生が音頭を取って、朗読会「魂の声」をまず都内で、そして最近地元柏崎市で開催しました。

 この朗読会は蓮池君の家族の著書を元に、再会までの道のりを朗読で表現したもので、マスコミにも取り上げられたりして大きな評判となりました。地元紙の記事はこちらからお読みいただくことができます。

 ところで、この種のイベントって、裏方が大変なのです。

 そこで今回の柏崎市での講演の場合、この「ニュース」で応援を募ったところ、たちまち地元在住の同級生が何人も集まって、会を成功裏に終わらせることができたのだそうです。

 センセイは金沢にいたのでお手伝いできなかったのですが、その後、会の成功と同級生への感謝を記した「ニュース」が送られてきました。

 今回は珍しく、打ち上げの写真も添付されていました。この「ニュース」は「転送大歓迎」なので、写真を掲載させていただきます。


 写真最前列中央、椅子に座っていらっしゃる方々はプロの俳優さん──もちろん同級生ではない──ら関係者で、他の人々がセンセイの同級生の......はず?!

 と言うか、白状すると、ほとんど誰もわからない......。

 中にはセンセイの娘のPTAがらみで知っている人や、ポツリポツリと見覚えのある人もいるのですが......他の人はわからない。
 これじゃ、柏崎市内で出会っても絶対わからない!!

 蓮池君も帰ってきた──ただし拉致問題が解決したわけではない──し、46〜47歳、忙しい中年のオジさん・オバさんもこれだけのことをやってのけたのだから本当に素晴らしいことなのですが、個人的には西村センセイ、この写真にとてもショックを受けたのでした。

 センセイをご存じの方々、彼らとセンセイの顔を並べてみたら、どう思われるのでしょう? やっぱりセンセイもそれなりなんだろうなぁー。


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