2004年7月16日更新(2004年7月26日ページ移動。9月6日一部写真削除。2011年5月4日写真削除)
■7月16日(金) 駆け引き。 ──スーパー
vs 消費者──
センセイはいつも帰宅する際、スーパーで晩のおかずを買って帰ります。ところがそのスーパーで、最近ちょっとした変化が起きたのです。
センセイが利用するお店は、何店舗かを展開する地元資本のお店。
ご存じのように、そもそもスーパーによって品揃えや得意な商品が違います。このチェーン店はお店によってもずいぶん性格が違うのです。客層の違いを意識してだと思います。
で、このお店、ずいぶん気前が良いというか、ある時刻になるとあっさりと生鮮食料品の価格を下げるのです。それもいきなり半額に!!
まず6:20ころに鮮魚類が。そして8:00ころになると弁当や総菜類が。で、みんなそれを知っているので、これらの時刻になるとセンセイを含めて同じ顔ぶれが揃い、陳列棚が見事に空になります。
ところが2週間くらい前から、半額をやめて、たとえば100円引きといったように値引き額をかなり圧縮しました。お察しの通り、途端に最後まで商品が残ってしまうようになりました。大幅な値引きに慣れた消費者には受け入れにくいのでしょう。
さてこの結果はどうなるのか。お店と消費者の駆け引きは続きます。続きは......あるのかなぁ?
明日は大雨の続く新潟からお送りする予定です。無事に帰れたら、ですけどね。
先日、DVD制作のためにDV─Mpegエンコーダーを購入したことをお伝えしました(こちら)が、Mpegが結構面白いので、秋葉原などでアナログビデオ信号やTV電波をMpegに直接エンコードする変換器を買いました。
それもMac用(写真中央)とWindows用(右の黒いもの)の2台!!
中でもMac用のものは、すでに製造・販売を完了しており、いくつかのお店を探してやっと手に入れました。
ちょこっとだけ使ってみたのですが、CMカットなどの簡単な編集ならDVを経由するよりずっと簡単です。
ビデオテープをDVD化するためには、iDVDなどのソフトウェア処理、DVDレコーダーの利用、DV─Mpegエンコーダー、そしてこのアナログ─Mpegエンコーダーなど、いくつもの方法がありますが、それぞれに一長一短があり、用途によって使い分けるしかないようです。
ぜひぜひ詳しくご紹介を......と行きたいところなのですが、何だか無茶苦茶に忙しくてマシンで遊んでいる時間がありません。
顛末をご紹介できるまで、もうしばらくお待ちください。
■7月14日(水) 身内に被害はなかったのですが...。 ──集中豪雨、その後──
一夜明けて、新潟の集中豪雨の被害の全貌や、身内の状況が徐々にわかってきました。
センセイの母親の実家は雨が集中した栃尾市にあるのですが、たまたま家を建て替えた際に土盛りをしたために無事でした。しかし周囲は一面海のようになったそうで、かなり被害が出たようです。
もちろんセンセイの家も実家も無事だったのですが、それで良し、というわけではありません。
ずっと昔のこと、センセイが大学生だった時のことなのですが、新潟市内のアパートの、その隣の家に招かれたことがありました。
話し込む中で、一人暮らしのその老婆が柱の汚れを示しました。部屋中の、いえ家中の柱に、高さ30cmくらいの汚れがあります。一瞬何だかわからなかったのですが、すぐにそれが1964年の新潟地震にともなう浸水の跡であることに気づきました。本当に大変だったんだそうです。
今回の水害の被害は、家や職場、店舗や学校といった生活の基盤そのものに集中しています。
水が引いても一面の泥だらけ──簡単には乾かない──ですし、猛烈な異臭と湿気を発します。畳や家具、布団や家電製品といった生活基盤も使い物になりません。水没した車は、即、廃車です。
センセイを含めてほとんどの人が保険には入っていないと思います。公的な借り入れはできるにせよ、結局は自己負担です。センセイの実家も10年ほど前に被災しましたが、田圃の被害が主だったので、これほどまでではありませんでした。
これからかかる手間と復興にかかる費用を考えると暗澹たる気持ちになります。何かできることはないのでしょうか。
そうそう、お気づきのように、全国的な関心は昨晩から今日の昼間がピークでした。もう過去の話、というわけです。当人達を残したまま。
西村センセイは、昨日、今日と新潟県内に出張していました。
すでにご存じかと思いますが、今日の新潟県内は県の中央部で記録的な豪雨に襲われ、大きな被害を出しています。
実はこの新潟県の中央部(「中越」)はセンセイのホームグラウンドなのです。センセイの家も、実家も、親戚もほとんどこの地域。ちなみに、たった24時間で、1年の1/7(!!)の雨が降った栃尾(とちお)市は母の実家がある場所です。
で、西村センセイ、まさにこの豪雨の中を新潟県内の目的地まで往復し、金沢に戻ってきたのです。
始まりは昨日の夕方のニュース。
すでに局地的な豪雨が予想されていたので、ニュースの中で十分な解説が行われていました。(NHKの名誉のために、ちゃんと記録しておきます。)
何年か前、センセイの実家も豪雨で大きな被害を出したので、とても他人事とは思えませんでした。で、今朝目覚めると、たいした雨ではありません。ところが目的地に向かって車を走らせると、ところどころで「バケツをひっくり返したような」としか表現しようのない雨に襲われます。前が見えないので、とても危険です。
カーラジオのニュースを聞いていても、局地的に大雨が降っていること、そして大きな被害が予想されることを繰り返し報道しているのですが......少し外れると、まるで他人事。
目的地に到着して、会う人を片っ端から捕まえてそのことを言っても「そうらしいですねぇー」。午後に仕事を終えて金沢を目指したのですが、さすがにこの頃になるとみんなが「何か変だ」と感じ始めています。阿賀野川も信濃川も、グラウンドのある河川敷はおろか堤防すら隠れて、上辺すれすれのところまで水が来ています。
車で金沢に向かうにはいくつかのコースがあるのですが、ラジオが断片的に伝える情報を総合すると、ある一つのルート(国道116号+裏道)しかありません。
主要国道はおろか、高速道路もダウンしています。ちなみにJRも新幹線以外はまったく動いていません。センセイは無事に自宅に立ち寄って必要な荷物を積み込み、金沢へ戻ったのですが、途中、大水で道と田んぼの区別がつかなくなっている場所もありました。
ラジオ、特に民放は決められた番組の枠があることもあって、総合的に情報を流すことができません(今回のBSN新潟放送の場合、総合的な判断を誤った可能性がある)。
結果として、適切な情報を得られなかった人々が集中した主要国道(国道8号)は完全にマヒし、おそらく今現在(夜の11時)も大混乱のままなのだと思います。情報を求めている人々に、適切な情報を適切なタイミングで流す。
言うのは簡単なのですが、自分が提供する側だったら、やはり難しかったと思います。
で、ちょっと見方を変えると、このような状況で情報をコントロールすることができれば、ナチズムなどの場合のように、少なくとも短期間なら人心を掌握できるんだろうなぁと思いました。
私たちは、短期間ならうまくいき、そして長い眼で見たら大失敗した人を、つい先日見たばかりです。......てなことを考えながら金沢西インターを降りたら、何故か大渋滞。みんなイライラしています。
反対車線はスムーズに流れているのに、国道8号がこれだけ渋滞するんだから事故だろうなぁー......などと決め付けていたら、北陸本線の高架橋上での工事でした。
一瞬でも思い上がったことへの戒めでしょうか。 深く、反省。
■7月12日(月) 遅ればせながら、Mpegエンコーダーを買いました
何回かお伝えしている(たとえばこちら)ように、暇を見つけてはビデオテープのDVD化を進めています。
本当はオーディオテープのデジタル化を急がなければならないのですが、VHSはともかく、βや8mmビデオデッキが生産完了となり、いつまで再生できるかどうか分からないからです。(25年前に製作されたオープンリールのアナログデッキは今でも健在。やはりタフだ。)
で、西村センセイ、DVテープで用いられているDVフォーマットを基準にしてデジタル化を進めてきたのですが、このフォーマット、画質が良く編集しやすいという特徴がある反面、データ量が大きいため扱いにくいという問題があります。
どうせ最終的にはDVDにするので、その過程でDVフォーマットからMpegフォーマットへ変換する必要があります。
通常はiDVDなどの、DVDを作るソフトで変換するのですが、iDVDなどはソフトウェアでDV―Mpegフォーマット変換を行うので、とてつもなく時間がかかります。1時間のディスクで約15時間くらい必要です。しかも画質が悪い。画面がザラザラするのです。
ソフトウェア・エンコーダーでも業務用のソフトを用いると画質はきれいになるのですが、こちらはもっともっと時間がかかる。
というわけで、まず、ハードウェアでDV-Mpeg変換する変換機を買ってみました。約2万円でしたが、リアルタイムに変換できる――つまりソフトの約15倍――ので、とても快適です。
でも、手放しで評価できるかというと、使ってみていろいろな弱点があることが分かりました。他の機械を含めて順々にご説明させていただきたいと思いますので、しばらくお待ちください。
上京中、秋葉原駅のエスカレーターでドキッとすることがありました。秋葉原駅とその周辺は再開発中。昔の市場の跡には高層ビルが二つ建設中です。
で、その秋葉原、このところ無茶苦茶に暑いので、あちこちが「臭い」。飲食店のゴミ捨て場などでは耐えられない臭気がします。
駅構内に入り、やっとその臭いから開放されました。
新設されたエレベーターでホームに向かっていると、すぐ後ろの男性サラリーマン二人曰く。
「臭いんだよな」。
え"っ?! センセイのこと?! すぐ後ろだったので、一瞬、先生のことかと思ってしまいました。
二人の会話は続きます。
どうやら同僚の一人に「臭い」ヤツがいて、何日も入浴しないようなのです。「せめてシャワーでも浴びてくれれば…」などと話しています。暑いので、同僚の体臭が強調されてしまうのですねぇ。
センセイの祖母の背中には吹き出物がありました。若い頃にできたものなのだそうですが、表面は治ったのに、中はいつまでも治癒しませんでした。
吹き出物ですから膿(うみ)が溜まるのですが、その場所が、背中の中央付近の微妙な場所にあって祖母の手が届きません。
膿が溜まると猛烈な痒さが襲うので、それを出すのが孫であるセンセイの仕事でした。ところがその膿、猛烈に臭い。時々失敗して、センセイの手につけたりすると、翌日まで強烈な臭いが残りました。
けれど祖母が年老いるにつれて、その臭いが甘く変化してきて、量も減ってきました。死が近づいた頃にはもう膿そのものが出てこなくなりました。
今から考えると、祖母にとってあの吹き出物は、彼女の存在の不条理さそのものだったように思えてなりません。
生まれたくてこの世に出てきたのではなく、気がついてみたらここに、このような形で存在していた。
それをネガティブに捉えれば実存主義――実際にはいろいろな立場がある――となり、その対極には奇妙な楽天主義があります。真ん中は現象学でしょうか(ちょっと贔屓目(ひいきめ)かもしれません)。何を言いたいのか。
この世の中、うまくいかないことも多いけれど、それが人生。体臭だって「生の事実」”Fact of Life”。
そりゃ臭いより臭くない方がいいでしょうけど、今、ここに確実に存在していることを正面から素直に受け止めて、そこから始めましょうよ。
ねっ、あの二人のサラリーマンさん!! 読者の皆さんも焦らずにね!!