2004年9月2日更新

[短期集中連載]

──候補実車拝見(2)──

ボーラ(フォルクスワーゲン)

1.見て、乗った感想 こちら
2.西村センセイの最終評価は?! こちら

※写真はメーカーのWebより


1.見て、乗った感想

 金沢では週に2回燃えるゴミを捨てるのですが、朝6時過ぎにゴミ出しに行くうちに、そばの駐車場にある一台の車が気になり出しました。(こちらもご参照。)
 アパートの、田圃を挟んだ隣の家の車です。

 カローラみたいな普通の作りなので、最初は何とも思わなかったのですが、よぉーく見ると、カーブが日本車のものではない。
 それに夜通ると、何故かいつも車内でLEDが点滅している(後日、盗難防止装置と判明)。

 最初は、フォルクスワーゲンの車だということと、そして"BORA"という名前だということしかわかりませんでした。
 街中でゴルフやポロのように頻繁には見かけませんからね。

 次の車をちゃんと考えるようになり、プリメーラがダメだ(こちら)ということに気づいてから、再びこの車のことが気になり始めました。

 何回かお伝えしているように、金沢に来てからフォルクスワーゲンに乗る機会が増え、いい車だなぁーと思うようになっていたことも関係しているのでしょう。

 さて、センセイはイギリスでレンタカーを運転したことがあります(こちら)。

 イギリスだと、車は日本と同じ左側通行・右ハンドルで、違うのは交差点(ラウンド・アバウト)とウィンカーが左右逆なことだけです。
 それにヨーロッパではマニュアル車が主なので、これも問題ない。(エアコンはついていないのが普通なのですがそれはこちらをご参照。)
 ですからもう、輸入車を排除する理由はなくなっています。

 で、ボーラ。

 このページの一番上の写真では何だかかっこよく映っていますが、実際はチョロQみたいな、ずんぐりむっくりした、全長が短く、車高を高く感じる車です。

 でも大きすぎず、小さすぎず、センセイには似合う車──ここ(こちら)がポイント──だなぁー、と思うようになっていったのです。

 何だか、恋に落ちるのと似ていますね。

 ちなみに、このページなどの背景として、薄く車の絵を使っていますが、これ、実はボーラなんです。それくらい気に入ったというわけなのです。

 というわけで、自宅のある新潟県柏崎市に戻って、この車のことを調べ始めました。

 ボーラ──アドリア海に吹く風の名前だそうな──は、最近まで販売されていた先代のゴルフ(右の写真)のセダン版です。
 先々代のゴルフとヴェントの関係ですね。

 ドイツ本国での位置づけとしてはゴルフよりちょっと上だそうです。
 ちなみにアメリカでは「ジェッタIII」として、カローラのようにたくさん走っているのだそうな。

 自宅近くには販売店はなかったのですが、市内のダイハツのお店──なぜダイハツ? と思った──にフォルクスワーゲンやアウディのカタログがあって、お店の人に尋ねると、実車はないものの、取り寄せは可能、ただし定価販売とのことでした。

 その後、長岡市の販売店に行く機会があったので、立ち寄ってみました。もちろん実車はありました。

 柏崎市でダイハツのお店がフォルクスワーゲンやアウディを扱っているのは、新潟県の正規販売店がダイハツ資本だからなのだそうです。
 ダイハツはトヨタ系列ですから、結局トヨタから買うようなものですね。ちなみに、石川県は、モロにトヨタ資本のお店で販売しています。

 さて、肝心のボーラ。

 車内はゴルフとほとんど同じですが、ダッシュボードの真ん中へん──「トリム」と言うらしい──やギヤのモードのノブが木になっていたりしてちょっと高級感を出そうとしています(センセイは、いらないんだけど)。

 内装に関しては、きちんと作ってあると思います。ただし、自意識の高い人にはやや不満足を感じるレベルかもしれません。

 トランスミッションに関しては、当然ヨーロッパではマニュアルが多いはずなんだけど、日本にはオートマチックしか入ってきていません。
 これは娘のことを考えると、堪え忍んでセンセイが慣れるしかない......かもしれない。

 ウィンカーは左ですが、こちらは娘の方に慣れてもらいましょう。

 マニュアル車だと、左手でウィンカーとギヤを制御するので、無茶苦茶な忙しさになります(考えてみてください)。
 他方、右手は何もすることがありません。イギリスのマニュアル車は、みんなこうなのです。

 このボーラはオートマですから、左手のこの負担も軽減されるでしょうからね。

 いいなぁーと本気で思ったのだけど、ここでとても重要な問題が二つ。

 まず価格。

2,000ccの基本タイプが本体価格270万円くらいで、諸費用を考えると300万円の予算をオーバーしてしまいます。

 一つ上の、ギヤのマニュアル操作が可能で、排気量が2,300cc──5気筒(!!)という変則構成──のクラスだと325万円!! BMWの一番安いヤツと同じような価格帯に入ってしまいます!!

 第二の問題点。

 後部座席が狭い!! (先代のゴルフも全く同じです。)

 実はこの問題、単純に数字で比較できるものではありません。

 センセイのプリメーラは前部・後部座席とも、天井を高く感じます。
 でもこれ、一種のトリックなのです。つまり座面を低く抑えてあるために天井が相対的に高くなるのです。輸入車と比べてみると良くわかります。

 で、ゴルフやボーラの後部座席は、とてもきちんと作ってあるので、見かけよりはちゃんと座れるのです。でも日本車に慣れていると......やはり狭い。
 自分一人で乗るならいいのですが、センセイも家族があり、両親も健在ですから、この狭さは痛い......。

 第一の予算オーバーという問題は、センセイもオトナですから、へそくり(!!)という禁じ手を使うことができます(学生のみなさん、ゴメンナサイ)。

 第二の、後部座席の問題については、その後、朗報が入ってきました。母体となるゴルフがこの春に全面モデルチェンジして、ホイールベース(車軸の間隔)が長くなる、つまり後部座席が広くなるというのです!!
 狭さを感じていたのはセンセイだけじゃなかったんですね。

 で、先日デビューしたのが新ゴルフ。

 写真では良くわかりませんが、かなり大きくなっています。

 デザインもかなり変わっていますが、個人的には先代の方が好きだな。
 まぁ、どうせ買わないんだから関係ないけど。

 で、肝心の、新型ゴルフの後部座席はというと、かなり広くなっており、まぁ、満足のいく改善です。

 わーい!! これで何とかなるぅ〜!! と思っていたら、とんでもない情報がもたらされました。

 日本でのボーラの売れ行きが悪い──確かに、滅多に見ない──ので、新型ボーラは日本市場には投入せず、北米でのみジェッタIVとして販売するというのです!! 何たる悲劇......。

 ボーラなら多少高くても買ってもいいなぁーと思ったんだけど......。

 ちなみに、最初は「絶対まけない」と言っていた販売店でしたが、どうやら車両登録済みのボーラは不良在庫(涙)のようで、かなりの値引きも可能だとのこと。

 乗り心地は、(当たり前ですが)ゴルフと同じで、重心は低く、出だしはちょっと重く感じます。ゴルフより防音されているとのことでしたが、センセイには違いはわかりませんでした。
 ブレーキは輸入車共通の、ブレーキ板を削って止まる、という感じですが、やや日本的な感じもしました。

 トランクルームも広く、これで後部座席さえ広ければ......(再び涙)。

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2.西村センセイの最終評価は?!

 さて、西村センセイによるボーラの最終評価は......

△〜○

一人だったら絶対買うんだけど......。他に良い車がなかったら、狭いのを我慢して買うかもしれません。

 

※これらの車の評価はあくまで、西村センセイが自分の車として購入する場合の個人的な評価です。念のため。

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