2001年5月25日更新(2001年6月9日ページ移動。2002年8月30日および2004年5月3日一部写真削除)

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−−2001年5月第4週−−

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5月25日(金) 柏崎に軍艦がやってきた

 センセイが住む柏崎市では今日25日から27日(日)までの予定で「かしわざき風の陣」というイベントが開かれています。海と風の街、柏崎市なのですが、なぜかその一環として海上自衛隊の護衛艦「たかつき」が柏崎港に来校しました。

 で、運動会の関係で学校を早あがりした子供たちを連れて、護衛艦を見学してきました。普通の表現を使うと「駆逐艦」という最も小さいクラスの艦艇なのですが、それでもかなりの大きさがありました。排水量(船の大きさを表す)約3,000トンとのことで、海上保安庁のヘリコプター搭載巡視船と同じくらいです。

 艦内にも入りました。

 艦内は厚い隔壁−−要するに壁−−によって多くの防水区画に仕切られていました。攻撃を受けて一部に損害が生じてもできるだけ沈まないように、という仕組みです。何階にも仕切られているので階段を登り降りするのですが、とても急でした。
 ブリッジ(艦橋)にも入りましたが、案外たいしたことはありませんでした。主要な機能はブリッジ下のCIC(中央指揮所:要するにコントロールセンター)に集約されているようです。もちろん入れませんでしたが。
 一つ気づいたことがあります。いろいろな機器に「整備○○(人名)」と書かれているのですが、その下に「破壊○○(人名)」と書かれているのです!! わかりますか? 先日アメリカの偵察機が中国に不時着した際にも話題になりましたが、万一、敵の手に艦船が渡りそうな時に、担当者がその機器を破壊する(ないしは捨てる)ということなのですね。やはり軍艦だ。
 甲板上にはいろんな兵器が並んでいましたが、ほとんどがCICからの自動操縦で、なんだかアニメの世界のようでした。

 20年くらい柏崎を離れていたので正確なことはわからないのですが、どうやら、自衛隊艦船の立ち寄りは初めてではないようです。地元のイベントの一環に組み込まれるくらいですし、それにそもそも全然反対運動がない!! 自衛隊についてはいろいろな意見があって然るべきなのですが......どうなったのでしょう? 多様な意見は結局、自分のものとできずに定着しなかったということなのでしょうか......。

 なお、今日の午後からセンセイは学会のために東京都内へ出張しています。更新は27日(日)夜遅くとなります。



5月23日(水) 458回目のお誕生日 −−『天球の回転について』−−

 458歳(!!)のお誕生日おめでとうございます!! ......といっても、もちろん人間のお話ではありません。

 センセイが研究(こちら)している科学者の一人に、ニコラウス・コペルニクス(1473-1543)という人がいます。
 コペルニクスは、古代から中世まで長く続いた天動説(地球が宇宙の中心で、星々が回転するという説)に代えて、新しく地動説(太陽が宇宙の中心で地球がその周りを公転するという説)を提唱した人です。

 そのコペルニクスが458年前の今日、つまり1543年5月23日に、地動説を主張する『天球の回転について』という本を出版した......ということになっているのです。

 天才科学者コペルニクスはもう何年も前に地動説を発見していたにもかかわらず、天動説を擁護するキリスト教会の迫害を恐れて、出版を控えていた。
 自分の死期を察したコペルニクスはついに出版を決意するが、ようやくその本が出版された時にはコペルニクスは病に伏しており、しかも病気で目が見えなくなっていたために、刷り上がった本を自分の目で見ることはかなわなかった。そして翌5月24日、失意のうちにコペルニクスはこの世を去る......。
 もぉーう、絵に描いたようなドラマティックな話でしょ?

 今日、車を走らせていたら、ラジオのキャスターが以上のような話を伝えていたのですが、実はこれ、ずいぶん事実と異なる雑な内容なのです。「ホントはずいぶん違うんだけどなぁー。でも世間の常識はこんなもんなんだろうなぁー。」と考えながらハンドルを握る西村センセイなのでした。
 例えばコペルニクスが5月24日に亡くなったのは事実ですが、本は同年の3月中にはもう出版されていましたし、それにそもそも......。

 じゃ、その実態はどうだったんだって? そのためには西村センセイの授業に参加してください。モグリも大歓迎ですよ!! 授業料は出世払いということで。

※ 写真は、西村センセイ所蔵の、19世紀に発見された『天球の回転について』の草稿(左)と出版されたもの(右)の、いずれも地動説の図が書かれているページです。



5月21日(月) ああ、西村センセイ......勘違い −−母校の校歌のお話−−

 近くへ行く用があったので、センセイの母校、柏崎高校−−地元では柏高(はっこう)と言います−−へ行ってきました。行ったと言っても校門までなのですが。

 センセイは昭和48年から51年(1973ー1976年)まで柏崎高校で学びました。
 高校時代は遊んでばかりいた−−何をしていたかは内緒−−ので、入学した時は良い成績だったのに、卒業する時は......アハハ、聞かないでください。

 その玄関前には校歌の一部を取った石碑があります。こう記されています。

世は我が起(た)つを待てるなり、
何処(いずこ)飛躍の地ならざる。

「この世の中に自分にふさわしい居場所があるはずだ。その飛躍の場所はどこなのだろうか。」と西村センセイは解釈していました......が!?。

 「兎追いしかの山、小鮒釣りしかの川......」で始まる有名な「故郷」と言う曲があります(作詞は高野辰之)。センセイはずっと素朴に、故郷や両親を懐かしがっている曲だと思っていました。
 ある時、この曲ををちゃんと聞く機会がありました。で、この曲、3番まで歌詞があるのです。3番はこうなっています。

志を果たしていつの日にか[故郷へ]帰らん......

ちょっとお分かりになりにくかったかもしれませんが、この「故郷」という曲は実は、明治の立身出世の詩なのです。
 舞台は長野県北部、新潟県との県境近くです。地元の優秀な学生が上京して立派になり、そして「いつか故郷に錦を飾ってやる」という立身出世の内容なのです。

 柏崎高校の石碑......というか校歌も、実は同じような事情を抱えています。もうお分かりだと思いますが、校歌はセンセイが解釈していたような内面的な内容ではなく、社会で活躍してやるぞ、という勇ましい詩だったのでした。ああ、西村センセイ......勘違い。

 柏崎高校の前の通りには地元のコミュニティFM曲、「FMピッカラ」があります。
 曲の名前は地元のシンボル米山をうたった「三階節」中の「米山さんから雲が出た。今ーにっ、夕立(ゆだち)が来るやらぁーっ、
ぴっからひゃっからぁーっ、どぅんがらりーんぉーと音がぁーすぅーるぅー......」に由来しています。
 地元の二つの大学、新潟産業大学と新潟工科大学の学生が担当する番組などもありますし、市内でいろんなイベントがある時は出かけて中継していたりします。
 柏崎市を訪れたり通過される際は聴いてみてください。周波数は76.3MHzです。



5月20日(日) 甥っ子の運動会へ行ってきました −−DCR-VX2000試用記−−

 成りゆきで今日は弟家族の運動会へ母を連れて行ってきました......たまっている仕事のことを考えるとちょっとヤバイのですが。

 弟は豊栄市南部の田園地帯に住んでいます。
 昔からの地域社会が比較的良く残されているところで、地域の方がたくさん参加されていました。また地域対抗のゲームが二つもあったりして「地域の運動会」という感じでした。

 さて今日は借り出した大型DVカメラ(こちら)の実地テスト。
 センセイは現在、SONYのDCR-PC3およびPC5という小型のカメラを使っています。
 現在はデジカメを常時携帯しているのですが、それを買う以前はDVカメラを持ち運んでいました。実は、このホームページの初期の写真はすべてDVカメラで撮影されたものなんですよ。

 さて、晴天下で丸一日使った−−真っ赤に日焼けしてしまいました−−結論は、バランス良くできているものの、「買い」かどうかはやはり使用者次第という感じです。当たり前と言われればそれまでですが......。
 センセイは大型の三管カメラなどを使ってきましたが、ここでは主に、ごく普通の小型DVカメラとの比較で考えてみたいと思います。

 画質は小型の単板式より2ランクくらい上です。標準の設定のままで使用しましたが、小型カメラにありがちな無理な強調もありません。小型カメラの自動モードだとテレビ映りを意識して白飛びしがちに設定されているのですが、VX-2000できるだけサチュエーションを抑えるように配慮されています。ただし色の「ノリ」、特に肌色のノリはイマイチで、撮像管やさらに大型のCCDカメラには劣ります。

 基本的にはVX-2000高く評価した上で、「もうちょっと」と思った点が三つあります。

 一つは手ブレ補正です。カメラを持つ手が震えるために、映像まで震えてしまう現象を抑えるためのものなのですが、多くのビデオカメラは電子的な補正を用いています。そのため画面中の線などに強く違和感が残ります。VX-2000はお金のかかる光学的な方法を採用しているため、解像度への影響はまったくなく「落ちついた」画像で、それ自身は高く評価できます。ただし、ターゲットの追随に変なクセがあって、右目のファインダーだけで撮影しているとゆるゆると画像が揺れてしまいます。そのためには左目を「つぶらずに」肉眼で被写体を捉え、右目でファインダーをのぞく必要があります。......で、実はコレ、プロの撮影方法なのです(最近のニュース報道を見ていると左目をつぶっているカメラマンが多いですね。で、そういう人ってみんな口を半開きにしている......)。
 もう一つはワイド端の不足です。ビデオカメラは広角から望遠まで抑えるように設計されているのですが、VX-2000の場合、プロの視点からすると明らかに広角側が不足です。ワイドコンバージョンレンズ(定価\36,000)が必須でしょう。
 最後に「逆光補正」です。太陽などの光源を背景にして撮影する場合、どうしても被写体が黒くなりがちです。そのためにわざと被写体を明るく撮影するのですが、「ゼブラパターン」という警告信号が分かりにくくて、撮影した画像を確かめてみると少し明るさが欲しいところです。この辺は慣れでカバーできると思います。

 音声に関してはほぼ全く問題ありません。今日はかなり風が吹く中で撮影したのですが、吹かれノイズ(風によるバリバリという雑音)もかなり抑えられています。これ以上を望むのなら別なマイクを用意するしかないでしょう。

 バッテリーの持ちについてはまったく問題ありません。VX-2000は設計上、最も重いバッテリーをつけると全体の重量バランスが取れるようになっています。カタログ上は4時間以上使用可能とのことですが、少なくとも実使用状態で3時間以上は確実です。それ以前にテープを交換しなければなりませんし、そして何よりも重量のために体力が持ちません。VX-2000は業務用の肩乗せ型ではなく手でホールドする形式なので特に右手が疲れます。マグネシウムボディを採用するなど、軽量化の努力が払われていますが、実際には連続して3〜4時間くらいの使用が限度です。今日も本当に疲れました。

 さて、VX-2000でプロのような使用方法を狙うなら、各種のマニュアル操作が狙い目だと思います。今日はほとんど初期設定のままで使用したのですが、VX-2000は明るさ(二段階のND<明るさ>フィルター)、絞り、シャッタースピードがコントロールが可能です(正確には後二者は優先順位)。その場に応じたモードを設定すればかなりの絵が創れると思います。

 一見すると辛口の評価が並んでいますが、VX-2000の実力は相当なものです。先代のVX-1000よりはるかに優れています。

 では「買い」か? つまり最初の問題に戻ります。

 VX-2000の画像は小型のビデオカメラより格段に優れていますが、普通の使用者が普通のテレビで見た場合にどこまでその違いを分かるかは別問題です。客観的な条件を揃えれば違いは明白なのですが、普通の使用者は画質よりも「○○ちゃんが映っているぅー」の方がはるかに重要です。西村センセイの発言としては意外に思われるかもしれませんが、定価で\380,000という価格を考えれば、これは賢明な判断だと思いませんかぁーっ?
 したがって、違いの分かる人はVX-2000(以上)、子供の成長記録に徹したいのなら小型のカメラでしょう......やっぱり当たり前の結論でしょ?

 で、都合さえつけばVX-2000を自由に借りられそうな西村センセイとしては、「ホントはVX-2000を買おうと思ってたけど、さしあたりワイドコンバージョンレンズだけ買おうーっと」という結論に至るのでした......チャンチャン♪♪。







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