2003年10月17日更新(2003年10月27日ページ移動。2004年2月2日一部写真削除)
そう言えば、一ヶ月くらい前に、研究室に妙なお客さんが来たのです。
「お客さん」と言うか、作業服のおじさんが研究室にいきなり−−小さな、しかし有無を言わせないノックはありましたけど−−入ってきて、部屋の中を見渡してから、さっと立ち去ったのです。
で、つい先日。事務室に小さな紙が張り出されました。「工事のため研究室に入るかもしれません。」......え"っ?!
どうやら耐震対策として、什器(じゅうき)備品類の耐震対策工事をするようなのです。どうするんだろなー、と思っていたら、昨日から派手な音を立てて工事が始まりました。
ギャー、ビー、ヴィーンゥー......。写真のセンセイの研究室にも、若いラテンな二人の作業員がやってきました。
ホントに明るい。ここまで明るい人は金沢工大の学生で見たことありません。(工大はシャイな学生が多い。そう思うでしょ? あなたっ!!)で、いよいよ作業開始。
棚に何が入っていようがいまいがお構いなしに、ドリルを取り出して穴を開け、二段重ねの備品棚は無理矢理つなげ、床に穴を開けてアンカーを打ち込み、あ"っと言う間にすべてをネジ止めしてしまいました。
あのうるさい音は床のコンクリートに穴を開ける音だったのです。作業員はバッとやってきてザバッと作業して、ザッといなくなってしまいました。
で、大事な打合せをしていたり、お客さんから電話を受けていたりすると、上から、下から、隣と斜向かいからコンクリを削る音がします。
そういえば、コンクリートを削る音で、の歯科医院で歯を削るドリルの音を思い出しました。
今の歯医者さんのは回転数が高いのでちょっと違いますね。そうそう、内緒なのですけど、この収納棚、前だけをネジ止めしています。後部は止めていないので、上の棚を前に引っ張ってみたら少し動きました。地震の時にこれでだいじょうぶなのかなぁー。センセイに前から倒れかかってくるんだけどー......内緒ですけど。
......あ"っ、いけない。このごろ大学ネタばかりになっている。アパートと大学の往復ということですね。ちょっと精神的に良くないなぁー。
ずっと右耳のどこかにこびりついていたのです。(ナシテ右耳?)
「朝、やってましたよね。これ。」
という響きが。何のことだろう?
先日、学内の購買に小津安二郎監督作品集を受け取りに行った(こちら)時、センセイより年上−−もしかすると同年齢くらいかもしれない−−の売店の女性が、センセイに向かって、とてもとてもうれしそうに、そう話しかけてきたのです。
「朝、やってましたよね。これ。」
それ以来、ずぅーっと気になっていたのですが、その方が直接に小津の映画を観ているとは思えません(お互い、まだ赤ちゃんだから)。
すると懐かしいのではなく、何らかの告知で知ったことになります。でも、民放が特定の映画会社のDVDの宣伝の片棒を担ぐようなことはしないはず......。そぅ、そうなのです、NHKなのです。NHKが小津を集中的に放送することになり、朝のテレビのどこかでその告知を観たに違いないのです。
で、ちょっと調べてみたところ、何と、NHK<www.nhk.or.jp/ozu/index.html>は小津生誕100年にあわせて、10月から来年1月にかけて、現存する作品のすべてを可能な限り放送するとのこと。
「一人息子」から始まる今週の作品は、そのほんの手始めで、戦前の音声のない貴重な作品や、今回の作品集には含まれていない他社の作品なども放送されるとのこと。さすがは天下のNHK。さすがにここまでやると、骨董品の大安売りといった気配がちょっとしなくもないのですが、ここは邪念を振り切って、小津作品に触れる最初で最後の機会と考えましょう。
それにしても、NHKBSと同時期に、同じようなものを高額なDVDで販売するのなら、DVDは相対的に売れなくなるから、松竹に版権以外の何の利益が残るんだろう......わからない。それとも相乗効果で視聴率もDVDの販売も増加するんだろうか......。
やっぱりオトナの世界はよくわからない。
今日の金沢はとても不安定な天気でした。
朝はかなり激しい雨。荷物があるのに自動車のないセンセイはどうしようかと思ったのですが、小降りになったので、雲が少し薄くなった時を見計らって自転車で出発しました。
ところが大学に到着するころから天気はどんどん回復。
今日はずっと研究室で採点していたのですが、目を窓の外に向けると、ご覧のように、青空(写真中央)ものぞくようになりました。
少ししてからまた見ると、あれ?
何だか晴れ間が同じところにとどまっています。
雲の切れ間ですからどんどん移動するはずなのですが......????西村センセイ、ここでやっと気づきました。
このごろ視力が落ちてきたためか、先ほどはよく見えなかったのですが、この場所には天体観測用の銀色のドームがあって、空がそこに映り込んでいたのです。
雲や晴れ間の微妙な位置関係の結果だったのですが、何だか得した気分になりました。
え"っ? 単にドームを忘れていただじゃないかって? まぁ、そうなんですけどね。
そうそう、金沢は夕方、再び激しい雨となりました。明日はどうなるのかな?
10月14日(火) DVD化とBS放送の謎 −−小津安二郎監督作品集が届きました−−以前頼んでいた(こちら)小津安二郎監督作品集の第1集が届いたとの知らせがありました。
さっそく受け取りに行ったのですが、布張りの専用ボックス入り、そして解説本付です。
さっそく金沢のアパートで「東京物語」を観たのですが、本当に良い。
淡々と時間と描写が流れるのですが、何度観ても無駄や隙がない。
それほど特別な事が起きるわけではないので、画面の力に引き込まれてしまい、アッという間に2時間経過。このところかなり忙しいので、他の映画はちょっとだけ観て、後回しにしています。
この第1集の中にも観たことのない作品が入っているので、とても楽しみです。とにかく時間が欲しいのですが。ところで昨晩、NHKの衛星放送は小津の初期作品の一つ「一人息子」を放送しました(新潟でDVD-Rで留守録しているので未見)。
また先日はこの第1集の中にも収められている「彼岸花」を放送していましたし、近日中に「秋刀魚の味」も放送します。DVDの制作会社とのタイアップなのか、はたまた逆に競争なのか、DVDと衛星放送がしばしば重なることがあります。
センセイだってお金持ちではないので、いつも高価なDVDを買えるわけではありません。画質はDVDの方が優れている時が多いのですが、特別な作品でなければ衛星放送で足りることもあります。この辺の仕組みって、どうなっているんでしょう?
10月13日(月:祝日) SLが30年ぶりに信越本線を走りました!!西村センセイ、昨日の夜までは金沢にいたのですが、今日の昼間だけは新潟の自宅に滞在しています。工大祭の関係です。
その今日、信越本線の長岡−直江津間を蒸気機関車「SLえちご日本海号」が走りました。
指定券は即日完売。運行当日の今日は、かなり激しい雨模様だったにもかかわらず、沿線にはたくさんの観客が見物に繰り出していました。
SLは10時過ぎに柏崎駅にゆっくりと到着したのですが、特別な運行ということもあってか運転手のサービスはよく、汽笛を何回も何回も長ーく鳴らしていました。
今回の運行に使われたのは新津駅所属のC57で、普段は新潟−会津若松間を「SLばんえつ物語号」として走っています。センセイも以前、娘と乗車したことがあります(こちら)。
実はこのところ、このSLばんえつ物語号の乗車率が低下気味なのです。で、今回の特別運行は新規顧客の開拓が目的だったようです。臨時列車なので、主要駅では通常の列車を優先させるために待避します。柏崎駅では40分も停車。
柏崎駅ではこの時間を利用して「SLまつり」なるものが開かれました。本来は駅前に特設ステージを作るはずだったのですが、大荒れの天気だったので、急遽駅ホームを開放して(!!)、SLの脇で地元芸能の綾子舞(こちら)などが披露されました。
娘と二人で出かけたのですが、他に大きなイベントがなかったためか、とにかく無茶苦茶な人手で、屋台でたこ焼きを買って早々に退散しました。
新潟では35年前くらいまでSLが客車を牽いていました。センセイも修学旅行で乗ったことがあります。
その後も貨物列車を牽引していたのですが、たぶん30年くらい前にその姿を見ることがなくなりました。現役のSLは見るからに「働く車」という感じで、「綺麗」などと言う言葉とは無縁でした。
前回乗車した時にも感じたのですが、今走っているSLは質の良い無煙炭−−煙、出てないでしょ?−−を使い、客車ともども綺麗に飾り立てられて走っています。
これはこれで、まぁ、時々なら面白いのだけれど、でもやはり人間のナマの生活とどこかで結びついていないと、ホンモノの力にはならないような気がするのですが......。で、西村センセイ、SLと集まった人たちを見ながら、炭塵が入らないように窓を閉め切られたSLに乗るより、地元の人々の息づかいが聞こえるローカル線に乗ってみたいと思うのでした。
来月あたり、どこかへ行ってみようかなぁー。
先日のこと。
講義に向かおうとして廊下を歩いていたら、突然、携帯電話がプルプルと震えました。
講義の時間を知らない人からの電話なので、訝(いぶか)って携帯を取り出すと、電話ではなく、知らない人からのメール。Hな迷惑メールです。西村センセイ、実は新しいもの好きなので、i・modeも早い時期から加入しています。
最初は安直に"nishimura・hideo@"というアドレスを使っていたのですが、数ヶ月して迷惑メールが来ました。株の勧誘です(今はもう、株はないんじゃないかな)。
もちろん返信を出したりはしませんが、ご存じのように、発信人にはメールが届いたということがわかってしまいます。
このアドレスのリストは闇で流通しているらしくて、数日後にはどっとHなメールが来るようになりました。まぁ、あまりに安直なアドレスですし、男性らしいということもわかるので、仕方なしに"nishimura-sensei"という−−これもまた安直な−− アドレスに変更しました。
これで大丈夫と何年か使っていたのですが、ついにこのアドレスもつかまってしまったわけです。案の定、翌々日には追っかけて次のメールが......。
というわけで、この機会にi・modeを止めることにしました。
センセイの場合、仕事や連絡はほぼすべてパソコンで行っているので、少なくともメール機能に関してはi・modeはなくても何とかなるのです。
で、NTTドコモに近くのドコモショップを教えてもらい、契約解除に出かけました。
手続きは簡単で、身分証明書の提示も求められませんでした。
手続き直後はまだi・mode受信のアイコンが出ていました。
試しに接続してみると「未契約です」との表示。当たり前ですね。アイコンも翌日には消えてしまいました。それにしても、ホントに迷惑なメールだ。