2003年11月21日更新(2003年12月1日ページ移動。2004年2月2日一部写真削除)
11月21日(金) バランス感覚 −−Mac? or Windows?−−
突然ですが、センセイのメインバンクは郵便局です。
最初に就職した大学の中に郵便局があり、そこで引き出すと便利だったからです。で、それ以来、センセイの給料の給料の振込先は「国際基督教大学内郵便局」の口座なのです。
で、この週末は一家で外出することになっているので、金沢工大の中の郵便局に軍資金を引き出しに行きました。
ちょうど休み時間と重なったためか、ATM(現金自動支払機)には何人もの学生が並んでいます。その最後尾に立ちました。
目の前に、「第1回 全日本年賀状大賞コンクール作品募集」というポスター(写真中、右)が張り出されています。
小学生は芋版画、若い女性はCGなどと、いろんな世代の人が自分らしい年賀状を創る、という企画のようです。
「ふ〜ん。初めてなんだぁー。意外だなぁー」などと眺めていたら、右下のお母さん−−やたら若いモデルさん−−と娘の写真に目が釘付けになりました。
おぉ、「お母さん」が使っているのはMacではありませんか!!
PowerBook G4 15"。つまりセンセイが使っているPowerBookのシリーズです。マウスもMacの純正透明(黒)マウスです。
......でも何かちょっと変。
よぉーく見ると、PhotoShopなどのお絵かきソフトではありません。InternetExplorerの画面です。
......でもやっぱり、まだどこか変。
そうなのです!!
この画面は実写ではなく合成なのですが、何と、MacにWindowsの画面を貼り付けているのです!!
う〜ん。シェアの低いMacだけだとWindowsに悪いと思ったのでしょうか。それならさすが(?)、日本郵政公社!! 何よりもバランス感覚が大切ということなのでしょう。
でもそこまでこだわる必要はあるのかなぁー。センセイだったらWindowsだけでも全然違和感ないのに。
ちなみに、写真の中の女の子は画面を本当に見ていますが、「お母さん」の視線は画面から外れているようです(やや右上方をみている)。体の向きもちょっと斜めです。
横顔を良く見せるためなのでしょうが、少し見ただけではわからないものですね。お断り:
明日の午後からセンセイは再び旅に出ます。またまた夜行寝台特急に乗るので、明日の更新はちょっと難しいと思います。
さて、西村センセイ、今度はどこへ?今日はWindowsのお話。
何回かお伝えしているように、今回の旅行では小型のWindowsノートだけを持参しました。
本体とバッテリーだけなら重量が1Kgを切るので、小型の鞄の中に入れてずっと持っていてもまったく苦になりません。この点は本当に楽です。
テキストの入力などは、Macよりは使い勝手がやや劣るものの、多数のファイルを管理するのでなければそれほど問題はありません(Windowsはファイルが多くなると、訳がわからなくなり、とても管理しにくくなる)。
ただし、ツアー全部につきあってもらって、やっとわかった問題点もあります。
その一つが処理速度です。
Mac(PowerBook)の場合、電池を長持ちさせるために、自動でも手動でもクロック周波数を変更できます。設定によっては本来の値の1/10位にまで落とすこともできます。
ところがWindowsの場合、バッテリー使用時は、処理速度を必要とする場面でも勝手にクロックを下げてしまいます。(右の写真)
モバイル時のクロックは600MHz位ですから、何と、Virtual PCと同じくらいの速さ(こちら)になってしまいます!!
ちなみに、西村センセイのVirtual PCは先日、733MHzを記録しました。(スピードが上がった理由はわかりません。)で、Macの場合、クロックが下がってもそれほど違和感はないのですが、少なくともセンセイのWindowsの場合、やたらトロくなってしまって、ホントにイライラさせられます。
また、原因は不明なのですが、このところ、モデムでインターネットと接続するのにやたら時間がかかるようになっています。
通信にもこれまでの10倍くらい−−ホント−−時間がかかるようになっています。
WindowsのWebソフトを使い始めた時は、Mac(Page Mill)より格段に速く、凄いなぁーと思ったのですが、今ではMacよりずっと遅い......。本当にどうしてなのか、さっぱりわかりません。どうぞ事情をご存じの方がいらしたら、Windows初心者の西村センセイにぜひぜひ情報をお寄せください。
そしてもう一つ。まぁ、こちらは前からわかっていたこと(こちら)なのですが。
このページをずっとご覧の方はお気づきかもしれませんが、ツアー中の写真はすべて、金沢に戻ってからMacで作り直しました。
ツアー中はWindowsのPhotoShopで作業をしたのですが、綺麗に仕上がらず、しかもファイルサイズはMacの2〜3倍にもなってしまうからなのです。
このごろは高速回線を使用している人も多いのですが、センセイを含めて、今だに電話線とアナログモデムを使用している人も多いのです。
で、できるだけファイルサイズを小さくする必要があるのですが......何故なのでしょうか?無事に金沢に戻りました。
よく質問されることの一つに、夜行列車のどこが楽しいのか、というものがあります。
蚕(かいこ)棚のような夜行寝台列車亜はセンセイも好きではありません。
一度だけ乗ったことがあります−−奮発してA寝台−−が、「もう、いいや」というのがホンネです。だってプライバシーなんかないんだもん。
それにセンセイだって、ビールの飲み過ぎでいびきをかいて、他の人の迷惑になっているかもしれません。けれど夜行寝台特急の中には個室を備えたものも多いのです。これならプライバシーを保てます。
B寝台はホントに狭いし、そもそもちゃんと立ち上がることができないほど天井が低い場合もありますが、料金の高いA寝台なら、室内は楽々と過ごせるほどの広さです。で、夜行列車で最も楽しいこと。
意外に思えるかもしれませんが、それは夜行列車からの風景の美しさです。
夜走る「普通の」列車は車内が明るく、したがって外がほとんど見えません。
そのためなかなかイメージしにくいのですが、自動車を夜間運転しているのと同じ理屈で、夜行列車は室内灯を消すと外の風景がよく見えるものなのです。市街地なら人々の生活−−家路を急ぐ人々とか−−が見ることができますし、郊外は月の明かりや列車から漏れる灯りに照らされた風景が見えます。
センセイの場合、つい見とれて、夜更かししてしまうのが難点なのですが......。さすがに写真を撮るほどの明るさはないので、お詫びに、夜明けの桜島(御岳)をご覧に入れます。
鹿児島からだと、桜島の方角から夜が明けるのですね。今回は阿蘇、霧島、桜島と主要な山をそれなりに見ることができたわけです。
11月18日(火) 彩雲(さいうん) −−旅の途中で見たもの−−西村センセイのアバンチュール−−本来は「日常から外れたもの」の意−−も今日でお終い。明日からは平常営業です。
実は西村センセイ、列車で旅に出る朝に寝坊したことはありません。どんなに劣悪な条件でも、ちゃんと間に合わせてしまうから、不思議なものです。
昨晩、というか未明までメールで仕事が追いかけてきたのですが、それでも今朝は5時15分きっかりに起きて、まず日豊本線の始発特急で宮崎方面へ。
ひとまず宮崎県に入り、都城から吉都(きっと)線に乗り換えました。僅かの乗客を乗せて、霧島山の北を回りながら、終点の吉松へ。この吉松駅が今回の旅の目的地の一つです。
ここから肥薩(ひさつ)線に乗り換えて熊本県に入ったのですが、実はこの肥薩線、かつては鹿児島本線そのものだったのです。鹿児島本線を引く際、当時の人々は現在の海岸沿いのルートではなく、八代から球磨(くま)川沿いに人吉(ひとよし)を経て、国見山地と九州山地の境目−−それでも海抜数100mはある−−を一気に超えるというルートを選択しました。
蒸気機関車は重い割に馬力がないため坂道にはからきし弱く、輸送力増強のために現在のルートが開設されて、肥薩線は脇役に変わってしまったのです。で、肥薩線はものすごい急勾配を登ります。昨日の豊肥(ほうひ)本線とは違って、ディーゼルカーは足元を確かめるようにゆっくりゆっくり登ります。
センセイが知っている路線の中で、肥薩線に匹敵するのは有名な小海線の小淵沢付近か、旧奥羽本線(福島側)、大糸線(南小谷以北)、あるいは篠ノ井線くらいだと思います。ここで落ち葉がレールの上にたくさんあったら、たぶん車輪が空転するはず。山頂付近は絶景で、いくつかの岳からなる霧島山を一望できます(写真)。この間、スイッチバックが2回。
センセイは新幹線より在来線が、その中でもローカル線の各駅停車が好きです。
特急電車は基本的にそこを通過する人のためのものです。けれどローカル線はまさにそこに住む人たちのもので、人々の表情や言葉にナマの生活があります。
また車窓のからの光景も、自分で意識しないと観られないものです。今回の肥薩線はホントに渋い。これくらい渋いのは、中国地方を横断する木次(きすぎ)線か、いつ廃止されてもおかしくない四国の予土(よど)線くらいでしょうか。風情があります(お子ちゃまにはまだ無理だと思いますが)。
ただし今回はあまりに乗客が少なく、その僅かの乗客も方言がきつすぎて、センセイには宇宙語だったのでした。
人吉で乗り換えたのですが、ここはこの地域の中心地で熊焼酎の名産地でもあります。事前の予想では、八代までは平坦だと思っていたのですが、実際は球磨川沿いの僅かな隙間を這うように走りました。
肥薩線の山越えといい、球磨川沿いの区間といい、先人の意気込みと苦労がひしひしと伝わってきます。特急電車だと、この感覚がわからないのです。鹿児島に戻って、時間の許す限り指宿(いぶすき)枕崎線を南下して、今回のセンセイのツアーは終わりです。
そうそう、途中で彩雲(さいうん)を見ました。すぐにデジカメで撮影したのですが、わずか10秒ほどで消失したため、撮影には失敗したようです。
彩雲というのは、雲の一部が虹のように色がつくもので、高温の時に、ごくまれに観測されることがあります。先生もこれまでに1回見たことがあるだけです。これだけでも何だか、とても得したような、励まされたような気分になりました。
まぁ、誰の参考にもならないような旅なのですが、それでもセンセイは旅に出るのです。(今週末も、だったりして......。)
西村センセイ、今日の旅を無事に終えて今日の最後の目的地、鹿児島市に着きました。
早朝、寝台車の中で原案を考えて列車を途中下車し、駅の近くで朝ごはんを食べながら、今日のプランを決定しました。
その結果、大分、久留米、熊本、宮崎で下車(または乗り換え)し、日豊本線、久大本線および豊肥本線を完全に乗りました。
(これさえわかれば、先生が使った列車は簡単にわかります。可能性は事実上、二通りしかありません。トライしてみてください。)おかげで、阿蘇の外輪山の中に入り、車窓からでしたが阿蘇の山々を見ることができました。
また豊肥本線で、久しぶりのスイッチバックを経験しましたが、信じられないほどの急勾配をとても長い距離走りました。
そもそもJR各社の中で、一番雰囲気が違うのはJR九州です。
派手な塗装とユニークなつくりの車両で有名ですが、それだけではありません。運転の仕方一つをとっても、九州の運転はダイナミックで、ディーゼルでもビュンビュン飛ばします。
下り坂でもあまり減速しないので、列車がお尻を振ります!!(ホント)。事故を起こさなければいいのですが。また単線区間が多いにもかかわらず、余裕のない列車交換を数多くこなすので、いったんトラブルが起きたらどうなるんだろうと思います。
もう一つ気づいたこと。九州は日の入りが遅い。当たり前といえば、当たり前なのですが。
当地がとても綺麗に晴れ上がったこともあるのですが、日の出が遅く、またなかなか日が暮れません。
体感値で30分ちょっとかなと思ったのですが、後で地図を用いて計算してみたところ、ちょうどそれくらいでした。日本列島はホントに長いんですねぇー。九州では紅葉もまだまだだし。九州は都会と田舎と漁村と山村がまだら模様のように存在している場所で、漁山村の雰囲気は四国のそれに似ています。ただし、四国のように険しい山ばかりというわけではなく、概ねちょっと急な丘、という感じです。(中央構造線上は急峻です。)
こういうことは地図ではなかなかわからないこと−−専門家は別でしょうが−−で、今日は一日、小さな窓からずっと外を見ていました。
さて今日の日中は、距離にして700Kmほどを特急電車で乗りました。700Kmというと、だいたい東京−岡山間の距離に相当します。
でもこういう乗り方は、どちらかというとお子ちゃま鉄道ファンのものです。
今日は諸般の事情で仕方なかったのですが、明日は大人っぽく、シブい旅にしようと思ってます。路線は確定しており、予定は何案かあります。問題は明日何時に目覚めることができるか、という点だけです。
ヒントは「旧鹿児島本線」......先ほどのものよりは、ちょっと難しいかな。というわけで、今日はこれくらいで、おやすみなさい。
皆さん、週末をどのようにお過ごしでしょうか。神戸での学会を終えました。
少し前にJR西日本の昔のキャッチ「ひかりは西へ。センセイはどこへ?」と書いた(こちら)ので、「なぁーんだ、神戸じゃないか」と思われた方も多いと思います。
残念でした。今回のツアーの目的地は神戸ではありません。
現在は京都駅にいるのですが、これから夜行寝台特急の個室に乗って、センセイは九州へ向かいます。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、来春、九州新幹線が一部開業します。九州南部の交通もかなり変わることでしょう。そこで、その前にまだ行ったことのない九州中部・南部へ、と思い、大学からお休みをもらったのです。
帰りの切符は用意してあるのですが、九州内は目が覚めてから行動を決めます。九州周遊切符を買ってあるので、どこへでも行けるのです。
さて、西村センセイ、どこへ行く? (センセイもよくわからないのです。)
昨日に引き続き、神戸から。
今回の学会(科学技術社会論学会)は神戸市の神戸大学で開かれています。西村センセイ、神戸大学は初めてです。
JR六甲道駅からバスで急な坂道を登ると、すぐに神戸大学です。というか、神戸は山と海に挟まれたとても狭い地域なのです。
神戸大学のキャンパスは、かなりの標高のところにあります。
そのため昼でも神戸市や瀬戸内海を一望することができますし、夜ともなると眼下にご覧のような絶景が広がります。関西の人には当たり前のことかもしれませんが、こんな環境の中で勉強することができたら、すばらしいことですね。